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SS詳細

鬼血蒐集家――カリマ

登場人物一覧

八重 慧(p3p008813)
歪角ノ夜叉
八重 慧の関係者
→ イラスト

名前:カリマ
種族:肉腫
性別:不明(定義するなら「女性」だと思われる)
年齢:不明
一人称:私、あたし
二人称:貴方
口調:~よ、~のよ、~よね?等、女性的
特徴:温和(表面上)、花々の精霊(?)、鬼血蒐集
設定:
 ――其れは何というべき存在なのだろうか。
 他者と会話するだけの知性を持ち、しかし狂っている。
 遥か以前より豊穣に存在するけだもの――
 鬼血蒐集家。鬼人種の血を蒐集している存在。
 人は彼女を「カリマ」と呼んだ。

 カリマは『花』のヤオヨロズとして普段は名乗っている。
 彼女の風貌の節々にその欠片が見える事もあり、そこまで疑問視されていない――が。
 その正体は肉腫であり、かつて豊穣に存在したカラカサザントマンとも知古の間柄であったとか。
 肉腫の割には言動の類は温和であり攻撃性は激しくない様に見える。(尤も「表面上は」だが……)

 そんな彼女は、しかし。鬼の血に価値を見ている。
 美しいのだ。その紅き雫が。
 彼女に言わせればまるで『宝石』のようであるという――

 ……彼女は豊穣各地に『花』の名前が付く別荘を持っており時折其処に『鬼』を招待したりする。
 それは旅をしている者であったり、近所の子供であったり。
 宴を開いて歓迎するのだ――
 まぁ。大概の者はそのまま帰ってこれないのだが。
 極稀にカリマの気分でそのまま帰される者もいるらしい。
 彼女曰く――『今はまだ、極上じゃないから』との事。
 彼女が採取した鬼の血は、彼女だけが持つ特殊な『器』に入れられ、大切に保管されているらしい……
 
 そして彼女の興味は現在、とある『核』に注がれている。
 見た事もない至高であると。呪われた鬼の血という、見た事もない希少性にも。
 『彼』を愛し『彼』を慈しみ『彼』を愛でている――
 だって彼が生きていれば呪われた鬼の血も増えるかもしれないから。
 だからこの手で手折るのはやめておこう。少なくとも、今は。

「女の鬼、男の鬼、子供の鬼、ぜんぶ集めてあるのよ。でも今はね、呪われてる鬼の血がとっても欲しいの」

 彼女は己が行為が露見せぬ様に立ち回っている為、その能力は知れない。
 だが彼女の行いを薄々勘付いた者が討伐に向かった際――
 その者は。まるで血はおろか肉すら吸い取られたかのように干からびた死体として発見されたという……

おまけSS『カリマの素顔』

 なお、カリマは常に上質な布を身に纏い、顔は花の面にて自らの身を隠している。
 その素顔を見た者は誰もいないという――が。
 ソレは、彼女が自らの本性を隠す為でもある。
 血を求める性が美しいモノであろうか?
 彼女の面の下を視てはいけない。
 首を抉り、はらわたを捌き、紅き雫で己が我欲を満たさんとする『真なる顔』がそこに在るのだ。
 彼女の面の下を視てはいけない。

 ――見た者は生きては帰れないから。

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