SS詳細
聖奠の白妙
登場人物一覧
名前:スティア・エイル・ヴァークライト(以下、彼女の聖職者としての記録)
スティアは天義の聖職者である――
彼女が自らの記憶を取り戻し、聖職者の道を志して幾許。
既に修練生としての課程を終えている彼女の、教会関係者としての立ち位置は『司祭』相応に当たる。普段はヴァークライト家に所縁のあるテオラド教会や、天義中央――つまり聖都の大聖堂などにて彼女の姿が確認される事もある様だ。
後々、当主代行たるエミリアに変わって正式な当主に成る事が見込まれていれば『司教』の地位にまで就く事も視野に入れられているのでは――という噂もある。それは天義貴族が故……という訳だけでなく修練生時に多くの優秀な成績を収めたが為でもあろう。
ただ。将来性やイレギュラーズである事を含めても、今の彼女は一介の司祭の身である。その為、特別な権限などが与えられている訳ではない――が。
現在はサクラが発足した『聖奠騎士団』に協力。
親友たる彼女の力になるべく、真っ先に駆けつけたという話である。
『騎士団に属する聖職者』というのは天義にとって珍しくない。
前線で刃を振るい、果敢なる姿によって他者の心を鼓舞するのが騎士であるならば。
魔を祓い、或いは礼節をもってして誰しもの心に寄り添うのが聖職者である。
そしてスティアも司祭としてその立場を帯びる事がある。(尤も、彼女は天義の聖職者であると同時にイレギュラーズでもあり必ずしも役職に縛られる訳ではないが)
ともあれ、彼女は今『聖奠騎士団』の一員とも見られており、その中では――なんらかの任によって騎士団が天義国内の――特にロウライト領付近以外の――地で活動する際などにおいて、教会関係者として彼女が現地の教会と折衝する事もある様だ。(縄張りという程ではないが、教区によっては他所の者らの活動を好まぬ地もある為)
その他、無辜なる民から持ち掛けられた相談などを彼女が受け取ったりと。
そういった他者と接する役目を担っている事が多々ある。
人の心に寄り添い、神の教えを伝え導くのが司祭の役目であり。
試練を経て、聖職者へと至った彼女であればこその――立ち位置である。