SS詳細
生き残る為に
登場人物一覧
- シラスの関係者
→ イラスト
名前:クルト
種族:人間種
性別:男性
年齢:17歳
一人称:俺
二人称:君、~さん、呼び捨て、
口調:だな、かも、かもしれない
特徴:銀髪青眼の美少年。
設定:
ギルバートの仇敵ベルノが住まう村『サヴィルウス』の少年。
ヴィダル・ダレイソンに囲われている闘奴の一人。
数年前にリブラディオンで起ったノルダイン戦役でヴィダルに拾われた。
皆殺しだったリブラディオンの住民の生き残り。
剣士になるべく修行を積んでいたクルトは、ヴィダルの闘奴を打ち破ってしまったのだ。
もし、クルトが闘奴より弱くそのまま死んでいたのならば、その方が幸せだったかもしれない。
ヴィダルに捕まり闘奴にされたクルトの生活は過酷なものだった。
元から身体を鍛えていたからこそ『生き残って』しまったのだ。
粗末な食事と冷たい寝床。逃げられないように枷を嵌められ軟禁される。
戯れにヴィダルは美味しいものをクルトに食べさせた。
満たされる腹とこみ上げる悔しさで涙が溢れる。
ヴィダルは飴と鞭の使い方が上手かった。
拾われてから五年の月日が経っていた。
何も知らない無垢な少年はもう何処にもおらず、暗い瞳でただ空を見上げていた。
ヴィダルに気に入られるように強くなり、彼の為に何でもした。
いつか逃げ出す為に、ヴィダルの信頼を得る事に必死になった。
首輪や枷も外され、ある程度自由が与えられた。
クルトは好機を見逃さなかった。
ある夜、ヴィダルが酒に酔い寝入ってしまった隙にサヴィルウスから逃げ出したのだ。
されど、何れだけ逃げてもヴィダルは追いかけてきた。
クルトは知らなかったのだ。知らぬ間に体内に埋め込まれた『発信器』があったことに。
それでもクルトは逃げ続けた。
見つかれば、嬲り殺されるに決まっている。
ヴィダルが酔う度に楽しそうに見せてくる頭蓋骨は『逃げ出した闘奴』のものなのだから。
逃げている途中で、青雪花の精霊エーミルと出会う。
エーミルは医神ディアンに連なる精霊でありセシリア・リンデルンとも交友がある。
そこからクルトとエーミルは共に過ごしているようだ。