PandoraPartyProject

SS詳細

フランソワズ。或いは、深淵の盤上遊戯…。

登場人物一覧

セレマ オード クロウリー(p3p007790)
性別:美少年
セレマ オード クロウリーの関係者
→ イラスト

名前:"深淵棲まいの公女"フランソワズ /フランソワズ
種族:不明(魔種)
性別:なし
年齢:不明
容姿:https://rev1.reversion.jp/illust/illust/30637
流儀:美しい物語には必ず犠牲が付きまとう

終焉に住まうと噂される魔種、フランソワズは退屈している。
フランソワズにとって、人とは路傍に転がる石ころのようなものだ。しかし、石ころの中に金や宝石が混じっていればどうだろう? その輝きに興味を惹かれ、手に取ってみようと考えるのではないだろうか? 
ただし、フランソワズにとっては金も宝石も何ら価値のあるものではない。

フランソワズに目を付けられた者は、即ち彼女の眷属となる。
眷属の役目は、フランソワズへ自身の人生を捧げることだ。
フランソワズは自身の住まいである“宮殿”と呼ばれる場所から眷属の人生を覗き見し、時折気紛れに力を与え、知識を与え、乗り越えるべき不幸や苦難、災禍を与える。
時折、人の世に現れる“英雄”や“勇者”、或いは歴史に名を残すような“大罪人”や“支配者”といった存在の多くは、彼女の眷属だ。
もっとも、当人がそれを自覚しているとは限らない。もしも当人が、彼女の存在を認識していないのなら、きっとそれは幸運なことだ。何者だって、自分の人生が“得体の知れない存在”の干渉を受けているだなんて思いたくはないのだから。
今この瞬間、自分の身に降りかかる不幸や幸運が、戯れにより与えられたものだとしたら? 
雨のように降り注ぐ拍手喝采が、惜しみなく与えられる賞賛が、フランソワズの介入により得られたものだとしたら?
それを知った時、きっとその者は自身の存在に何の価値も見いだせなくなるだろう。
例えば、遥か昔には何度も主君を裏切り続け、幸運にもその度に生き延びて来た“梟雄”がいた。
彼は数奇な運命の果てにフランソワズの存在に気付き、茶釜に火薬を詰めて自爆することでその魔の手から逃れたと言う。
もっとも、フランソワズにとってそんな彼の行動さえも単なる“喜劇”或いは“悲劇”、即ち“娯楽”に過ぎないのだろうが……。

セレマ オード クロウリーという数奇な運命に翻弄される男の生涯さえ、フランソワズにとっては数ある玩具の1つに過ぎない。
干渉に干渉を重ね、カリカリにチューンしたセレマという玩具が次にどんな行動を取るか。
それを思えば、人形めいたフランソワズの顔に幾らかの喜色が滲むだろう。

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