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SS詳細

鬲虫

登場人物一覧

カフカ(p3p010280)
蟲憑き
カフカの関係者
→ イラスト

名前:鬲虫
種族:怪異
特徴:カフカの元世界に存在した怪異、同様の存在が再現性東京にも存在している
設定:
 現代日本によく似た国に存在していた蟲の怪異。地を這い蹲り、糸を吐く巨大な蟲。
 一つ一つの力はたいしたことはなく、何処にでも存在するようなそんな存在。弱虫にゃくちゅうと呼ばれる事もあった。
 弱虫は一つ一つが花弁のように小さく群れている。知らずの内に人の肉体へと入り込み、軽い病を起こさせる性質を有していた。
 病と共に肉体へと襲い来る眠気は回復の効果を齎し、人々は軽い風邪程度であると認識する。

 だが、カフカが出会ったその蟲は気の離合集散によって『伸』の状態に適していた鬲虫達が『融合』してしまった巨大な姿。
 路地裏で大怪我をした青年を餌と見做した鬲虫は通常ならば霧散し、元へ戻る=『住』の状態に至るはずがカフカの肉体へと潜り込んだ。
 端的に言えば青年は蟲に呪われた。
 散じたはずの蟲達は青年の肉体内部を喰らうように這い回り、その肉体に死すること亡き飽くなき生の渇望を与える事となった。
 ある種の呪いだ。蟲は青年の生命力を喰らう。だが、元の性質故に青年の肉体を回復させるようとしたのだ。
 それが青年の『元の世界』での出来事だ。その仔細を彼が知っているかは定かではない。
 混沌世界の召喚を経て蟲の力はカフカの生命力(EXF)という形で顕現することとなった。

 カフカの肉体から毀れ落ちていく弱虫達は再現性東京や各地で人々の肉体に入り込み、そして静かに数を増やす。
 蟲そのものも旅人と呼べるのだろう。異界より持ち込まれた怪異はとある教団に認知され、その存在を希望ヶ浜の怪異として公認されることとなる。
 保護された鬲虫は自身らの同胞はらからである弱虫達を各地へとばらまき続ける。
 カフカが未だそれに出会っていないのはそれらはほんの小さな存在であるからだ。
 鬲虫の形となるのはほんの一握りでしかなく、混沌世界でもそれは無数に存在しては餌を求めて蠢き続ける。
 青年は何時の日か気付くであろう。路地の裏に、ビルの谷間に、ネオンライトの下に、自分が出会った蟲と同じものが存在していると――

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