PandoraPartyProject

SS詳細

プシュケの気配

登場人物一覧

アリシス・シーアルジア(p3p000397)
黒のミスティリオン
アリシス・シーアルジアの関係者
→ イラスト

名前:ヌーメノン
種族:旅人(吸血鬼)
性別:男
年齢:unknown(外見年齢14歳)
一人称:僕
二人称:貴方
口調:だ、だろ、だろうよ
特徴:ラサ『アカデミア』に出入りしていた旅人、『博士』の元助手
設定:
 ラサに嘗て存在したと言われる私塾『アカデミア』で研究助手をしていた錬金術師。
 元の世界では吸血鬼であり、彼の目的は人工血液の作成による吸血衝動へと抗う事……である。
 彼が『アカデミア』で研究助手をすることになった切欠はタータリクスと名乗った青年の姉君の為の薬剤調合を手伝えないかという善性によるものであった。
 だが、アカデミアの主である博士と共に過ごす内にその精神はどろどろと崩れるようにして、傾き始めたという。

 現在は『リリスティーネ・ヴィンシュタイン』と名乗る吸血鬼の元にその身を寄せ、博士との連絡役を担っているらしい。
 大精霊を降し、肉体改造を行い続ける『博士』の事をヌーメノンは「もう目的も何もないんだろうね」と語る。
 最初は永遠なる命や、不老不死、『誰かを生き延びさせる』事――錬金術師ならば誰もが夢に見るエリクサーの完成という大いなる野望や希望を宿していたであろう『博士』も疲弊し、擦り切れて、今やその時々のテンションで自由気ままに動き回るだけの存在になったとヌーメノンは感じていた。
 彼がそう感じたのは博士がジナイーダをキマイラに変えたときのことである。可愛がっていた教え子を獣へと転じさせた際に生まれ出でるエネルギーに期待をしていたであろう彼は、酷く落胆していた。

 ――ヌース。あんまりにもあんまりだ。ジナイーダのちっぽけな魂じゃ何も得られなかった。

 然うしてただの獣となって放置されたジナイーダはどれ程までに不憫であっただろうか。
 だが、その様子を見ているとヌーメノンの心に芽生えたのは「ここまで手出しをして良いのだ」という期待であった。
 彼はラサを行き来する盗賊や孤児を捕まえてはリリスティーネの元で実験の材料にしているらしい。
 どうせ深紅の女王リリスティーネはこの砂の都ラサを手に入れるのだ。ならば、少し民が減っても問題はないだろう。
 吸血鬼である以上付き纏う吸血衝動に抗うための実験ならば彼女とて許諾してくれるはずだ。
 ヌーメノンの実験で産み出されるのは人とも獣とも称することの出来ない奇妙な人の形をしただけの化け物達であっても、だ。

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