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天浮の『滅海の主』
登場人物一覧
名前:氷雨(ひさめ)
種族:亜竜種
性別:男性
年齢:unknown
一人称:我
二人称:貴様/お前/(カンパリのみ)海媛殿
口調:だ、だろ、だろうな
特徴:亜竜種の里『天浮の里』出身、竜覇(氷)
設定:
神威神楽の程近く、廃滅病より逃れた神ヶ浜遠洋、深海に位置していた『
水竜信仰の里であり、旧くは『渦潮姫』や『リヴァイアサン』を祀っていたとして知られている。知られている、と言えど神威神楽の霞帝『以前』の統治者のみである。
代々、滅海竜をお祀りする家系に生まれた彼女は『生きた滅海竜』の依り代、神子として里で深く信奉されていた。
彼そのものは滅海竜リヴァイアサンではなく、あくまでも信奉者の一人である。
そうあった筈だが廃滅の種であった滅海竜が封じられ冠位嫉妬が姿を消した今、里に戻った『天浮の海媛様』――今代の『海媛』カンパリ=コン=モスカと出会ってからと言うものの彼の様子は変貌した。
元はとても穏やかな気質の青年であり、海媛を代行する巫女・妃憂や共に依り代として育てられた卯ノ花を慈しんでいたがその態度も一転。
非常に享楽的で破滅衝動に駆られるようになった。常に『海媛』と共に行動を共にするようになり様変わりしたフェデリア海域の事を疎ましく思って居る様子である。
本能的にコン=モスカの娘であるクレマァダは思う事だろう。
彼はリヴァイアサンだ、と。だが、そんな事が有り得て言い訳がない。封じられた海竜が人の姿を取るわけがないのだ。
里の祭祀としてその姿を見せた海媛の語る信仰の形はコン=モスカの信ずるものと同様であった。
だが、歪な信仰は里を的確に蝕み、彼にそうあるようにと望んだのだろう。
――お前はリヴァイアサンそのものであれ、と。
つまり、彼はその身に
まるでR.O.Oで見られた豊底比売のような。真性怪異を産み出すのは人の心で会ったとでも言うような有様で。
海媛はそうあるようにと働きかけたそうだ。氷雨のちっぽけな肉体では人が信ずる強き滅海竜は保てまい。
だが肉体が壊れれば替えなんて幾らでもあるはずだと言いたげに。海媛は彼を『滅海の主』と呼び慈しんでいるのである。