ＳＳ詳細
PC分析表（蓮杖 綾姫） 胡狼蛙ver.
登場人物一覧
- 蓮杖 綾姫(p3p008658)
悲嘆の呪いを知りし者
・印象
以前の世界で何をしていたか、自分が何者だったのか。記憶が消えた訳ではなく、靄がかって見えていないということは断片的でも、或いは全てがしまいこまれて鍵で閉じられた状態なのだろうか。
幾らかの記憶は徐々に戻りつつあるが全てではない。この記憶のパズルが完成した時、彼女は今の蓮杖 綾姫から変わってしまうのかというのも今後の見所である。
さて、ここでその記憶が戻って良いものか。『剣の巫女』の元、SSを辿っていけばこの懸念も分かることだろう。
力を持つからこそ前に出て誰かを護れる。しかしそれが無い者達にとってそれは酷く恐ろしい力で、己の生命を脅かす脅威にしかならないのだ。
わからない訳ではない。対抗しうるものが無い自分達の横で爆弾が歩いて暮らしている事と同義なのだから。
そんな余裕の無い人間達が持つ者の心情を考える等期待はできないだろう。
皮肉にもそれはかつて自分達が『きゅうせいしゅ』へ向けたものと同じ感情。負の連鎖が最終的に動乱へと姿を変え、剣の巫女は鬼と成った。
今の真面目で責任感の強い彼女がこの記憶を全て取り戻して良いものか。綾姫の物語はまだ始まっていないのかもしれない。
・長所と分析
真面目少女の裏に隠された強大な力。『剣の巫女』というだけあって得物は刀剣となる。
イラスト欄を見れば多くの全身図、ROOの姿でも刀を装備しているのがわかる。
他者に対して分かりやすく、取っ掛りやすい要素を見せているのは交流初心者の私に優しい。あと可愛い。
上記の印象はSSを拝見させて頂いた感想なのだが、キャラクターの背景を用意しておくというのは"知ってもらう"という事においてとても大事な要素である。ウォーカーであるならば混沌に来る前にどんな者だったか、今とはどう違うのか、とても参考になりました。
装備は異能で生み出した即席の刀とこの世界で手に入れた大剣の二刀流。『刃物オタク』の名に違わぬ拘りである。あとかわいい。
・プレイスタイル
交流においては繋がった人とは積極的に話しかける所を見るが、繋がる所までが中々難しい印象に見受けられました。
明るく、真面目な雰囲気だが背後さんのノリが良いのか大丈夫そうだと見れば誰かをからかう事もする。ゆるせねぇぜ。
・その他雑記
如何でしたでしょうか。
中々決めた文字数の中で語るのは難しいものです。溢れそうになった。
武器には拘りがあるが、服装は割となんでも着てしまう綾姫さん。シスター服もっと着てほしい。
凛々しい表情している所や真面目な委員長顔が多いイメージなのでどこかで上目遣い頬染め顔してくださいお願いします何でもしますと言ったところで終わりたいと思います。ありがとうございました。
・おまけ『剣の拘り』
「剣、持ってない……」
「え？」
職員の言葉に聞き間違いかと思わず聞き返してしまう綾姫。
「あぁ、いや、申し訳ないなんでもありません、ハイ……いてっ！」
口から零してしまった事に気づいた職員が慌てて謝罪を述べるがもう遅い、カウンター下で先輩に蹴られながら、本日の要件を果たす為、紙束を綾姫へと手渡す。
「えぇと、此方になります。署名して頂いて本日は終了になります」
「ははは……はい、署名署名……」
見えずとも何があったのか理解はしたのであろう、苦笑いを浮かべながら分析表を受け取り署名する少女。達筆ですらすらと書かれるそれは何か字書きの心得があるのかと思わされるぐらいだ。
「はい、これで完了です。お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」
職員に一礼し、外へ出る綾姫。まだ外も明るい、何か買ってから戻ろうかと考えながら、折角だからカフェテラスで休憩がてらこの分析表を覗いてみようと。決めたら行動、綺麗な足取りで近くのカフェは入っていく。
「分析表って、ここまでの行いとかでしょうか……？」
ところがどっとい、そんな真面目なものでは無いのだ。
「上目遣い頬染め顔……？」
先ずそこを見てしまったのか……。真面目に読むのがおかしいのかとパラパラ最初に戻ってみれば、印象欄にたどり着く。
「かつては同じ感情を向けた……か」
ここは舞台の上ではない、壇上から外れた楽屋の様なもの。
真実ではなく、外様の目から見た
それはもう取り戻せない過ちか起こるべく起きた事柄か。今あの時に戻ったとしたら自分は
何処かで選択肢を変えたら、あの世界でヒトと共に暮らす未来は出来たのか。
詮無きこと。
詮無きこと。
それでも考えずにはいられなかったのだ。
