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SS詳細

同じだけの幸運と同じだけの不幸

登場人物一覧

ライ・ガネット(p3p008854)
カーバンクル(元人間)
ライ・ガネットの関係者
→ イラスト

名前:イミテクル
種族:竜種
性別:不明
年齢(或いは外見年齢):数百年ほど?
一人称:?
二人称:?
口調:?
特徴:特殊な目
設定:
イミテクルと出会った者は、素晴らしい幸運と、また、同じだけの不運に見舞われるという――。

『イミテクル』は、かつて覇竜の集落に存在したとされる竜種である。伝承としてのみその姿が伝えられている。
イミテクルの額に埋まっている『イミテクルの眼』は、見通す人の記憶を蓄えているという。とても脆い宝石で、空気に触れるだけでもぼろぼろと崩れ去ってしまうほど繊細なものだ。
イミテクルは、地面の中に卵を産め、数百年かけて孵化をする。地上に出てからは、ほんの少ししか生きられず、時期が過ぎれば崩れ去ってしまうような存在らしい。巨大な姿は土に変じて、新たな山や川となったという。そして、あとに残るのは宝石だけだ。

イミテクルの伝承の残る近くの山々には『イミテクルの眼』と呼ばれる、エメラルドに似た宝石が産出する。こちらは、伝承に伝えられているほど繊細なものではない。ただし、不安定な物質で構成されており、七日ほどかけてゆっくりと空気に消失していくものである。それは、まるでゆるやかな雪の結晶のようだ。

――イミテクルと出会うことの不幸は、確実な「別れ」が約束されているからではないだろうか?

本物の「イミテクルの宝石」は、まだこの広い覇竜の世界のどこかに残っているだろうか。

おまけSS『イミテクルの伝承』

 七日間で消える石。
 この地方に伝わる変わった石は、ライ・ガネットの手の平の中にずっと収まり続けている。最初のような輝きはあせていき、おそらくもうすぐ崩れてしまうだろう。取り出して見ていると、たしかに溶けかけている。
 けれども、ライの持っている間は「ほかよりもずっと長持ち」しているのだという。不思議なこともあるものだな、とは地元住民の談だった。その間、その石にたくさんのモノを見せてやってくれ、と言われている。
「しゃべれないけど、覚えてるもんだから」と。

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