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『陰性研究者』ティリオン・イル・ギロンド

登場人物一覧

ヴェルグリーズ(p3p008566)
約束の瓊剣
ヴェルグリーズの関係者
→ イラスト

名前:『陰性研究者むすばぬもの』ティリオン・イル・ギロンド
種族:幻想種
性別:男
年齢:Unknown
一人称:私
二人称:貴方、~さん
口調:~です、~でしょうか
特徴:眠らぬ夜の帳めいた黒橡色の長髪、熱を寄せつけぬ湖水の瞳、陰口を決して逃さぬ長い耳(他称)
設定:
 大樹ファルカウ上層に住まう陰性研究者。人は彼を「結ばぬもの」と囁いた。
 理由の1つめは、滅多に縁を結ばないから。
 研究に打ち込んでばかりで、下衆の類を蔑み、無垢すぎる者を苦手とし、短命の者との別れを恐れて深い絆を結ぶのを避ける。瞳は冷たく見下すよう。話しかけても最低限の受け答えしかしない。しかしそんな彼にも友人はいる。『魔種の研究者』イルス・フォル・リエーネはよき友人で、情報交換と理由をつけて会いに行く姿がたびたび目撃されている。
 理由の2つめは、最も熱心に打ち込んでいる研究が実を結ぶ気配がないから。
 彼は天文学や紋様魔法陣を使用した精霊魔術の論文で評価されているが、最も熱心に研究している内容は『大樹ファルカウの周辺に存在する霊樹達の防衛機構の有する感情増幅作用を制御する研究』。例えば、負の感情には働かず、正の感情にのみ働かせる、といった具合にできないか、と研究していたのである。この研究のため、ティリオンはたびたび深緑迷宮森林の村に赴いている(彼はそれを友人に『趣味の散歩』と語っている)。が、研究の進捗は全く芳しくない。

 しかし、『趣味の散歩』は、彼に2つの変化を齎した。
 1つめは、黄金林檎の伝承を持つ森で特異運命座標が偶に訪れて温泉を利用すると識り、人に興味を抱いた事だ。研究者気質である彼は森の木々や草木、精霊達と交信し、一度だけ特異運命座標がどのような者たちなのかを見に行った。そこで、ヴェルグリーズと偶然の出会いを果たしたのである。ティリオンは剣である彼に期待した。人とは異なるものの見方、刺激的な価値観を語るだろう、と。そして問うのであった。何故温泉に男のみで入る冒険者が少ないのか、と。
 2つめは、深緑迷宮森林の村で色を知覚しえぬ子供に出会った事。家族に頼まれ、彼は子供に色を教えようとした。世界が色褪せ、つまらないと無感情に呟く子供に光溢れる世界を、希望を感じさせようとした。だが、その試みは失敗に終わった。子供が苦手なのはその時からだ。救えたかもしれない未来の可能性が救えなかった。それは彼のトラウマである。


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