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登場人物一覧
おさけさん 2222Hit thanks!!
キリリクありがとうございます♪ ミケランジェロくんの学パロは始めて書きます(笑
ミケくんファンがここにも居ると思ってませんでした!(核爆
私もミケ君ラブ(笑)なので楽しんで貰えると嬉しいです♪
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名前変換:[ ]
私立PPP学園の食堂には時々、私の大好きな人が居る。
ランチタイムには混雑する食堂で私は真っ先にメニューを確認するのだ。今日の日替わりA定食はチキンのマーク。
「#NAME#? 早く行かないと売り切れちゃうのですよ!」
「あ、ごめんね、ユリーカ! 今行く!」
財布を片手に私は慌てて食券を買いに走った。やっぱりA定食は人気だ。
今日はチキン南蛮だと書いていたから運動部系男子がこぞって購入しているのだろう。食堂の揚げ物は絶品。外部からわざわざランチだけ食べに来る人が居る位なのだ。
食券を手にして私は列に並んだ。隣のユリーカはきつねうどん。あ、燈堂先生が前に立ってる。
「やあ、#NAME#。何にしたんだい?」
「私はA定食……」
食い盛りの男子みたいだと思われないだろうか。燈堂先生は何時も通りのカッコいい顔に優しい笑顔を浮かべて「良いセンスだ」と頷いてくれた。
先生が持っていたのはB定食……今日は焼き魚だった、と、カレーうどん。それからミーソトーススパゲッティ。
屹度、燈堂君達の分も合わせて並んでいるんだろう。こういう時に教職員に身内がいるのはズルい。
食堂までダッシュで来たのに先生はもう食券を食堂のおばちゃんに渡している。ズルいと後で燈堂君を突いてやろうかな。
「それじゃ、#NAME#。
ああ……今日も『彼』居たよ」
料理を専用のカートに乗せた燈堂先生がこっそりと私に言った。
私が何を目当てに食堂まで走ってきたのか見透かしたような言葉に私の頬はかあと赤くなった。
順番待ちをしていれば、厨房の中でひょこひょこと動く茶色い頭が見える。
ふわふわの綿毛のような毛が油でぎとぎとにならないようにと巻かれた三角巾の不格好さが可愛らしい。
「はーい、次の方ー」
食堂のおばちゃんの声に、私は慌てて食券を差し出した。
「あらっ、#NAME#ちゃん! ちょっと待っててね。
おーい、ミケちゃん。#NAME#ちゃんが来たよ!」
「ちょっと、おばちゃん!」
私が抗議をすればおばちゃんは笑って私の肩をぽんと叩いた。
少し端に避けて待ってな、と声を掛けてくれたおばちゃんに私はしぶしぶ列からずれた位置に立った。
ぺちぺちと歩く音が聞こえてから、厨房のカウンターからひょこりと茶色い手が覗く。
小さくてふわふわした手。それから円らな黒い瞳が私を見てから「おや~!」と嬉しそうな声が聞こえた。
「#NAME#さんじゃないですか! 今日もチキンランチを頼んでくれたんですか?」
「ま、まあ」
「嬉しいですね! 美味しいでしょう? チキンランチ。今日は#NAME#さんも来てくれると思ってサイドメニューはシーザーサラダにしたんですよ!」
「どうして?」
「前に#NAME#さんが『シーザーサラダってちょっと雪っぽい』って言ってたので!」
私が適当に言ったことまで覚えてくれているのだと思えば頬が熱くなる。
彼、ミケランジェロ君はPPP学園の調理部だ。その腕前が買われて時々ランチタイムには厨房の手伝いをしているらしい。
「そんな、一個人の感想を真に受けちゃ駄目でしょ」
「そうですかね?」
「そ、そうだよ。ほら、ミケくん。混んできたからまたね」
「はい! また感想を聞かせて下さいね!」
嬉しそうに厨房に戻っていく彼を見送ってから私は美味しそうなできたてチキン南蛮を手にテーブルへと向かった。
待ってましたと言わんばかりのユリーカと一緒に食事を始めれば、彼のことが頭に過る。
あのフライドチキンみたいな体も、円らな瞳も、ちょっと美味しそうな匂いがするのも。
……気になって仕方ないのだ。
「嬉しそうですね、#NAME#」
「へへ、まあね」
美味しいチキン南蛮が彼のお手製だと思えばそれだけで心が躍る。
全部完食してお茶を飲もうとした、その時だった。
「アンタ、#NAME#?」
声を掛けられると共に突然ばしゃと頭からお茶を掛けられる。
ユリーカの「きゃー!」という声と共に私は驚いたように声の主を見詰めた。
「アンタ、さっき、ミケ君に声かけられてたでしょ。
調子乗らないでよ。ちょっとチキンを食べるのが上手だからって、ミケ君に好かれるとは思わないで」
……二年生の女子だ。調理部に所属してる幽霊部員。
ミケランジェロ君のファンである事は知っている。私と彼が仲が良いことが気に食わないのだろう。
「別に、ミケ君がたまたま私の感想を覚えていただけでしょ?」
「は? それが調子乗ってるってんだよ! このブス!」
手が振り上げられた。このままじゃぶたれる。
私がぎゅっと目を閉じたとき――
「ちょっと待った――!」
聞き覚えのある声がした。
「あひぃん!」
ばちん、と言う音と共に私の前を通り過ぎていく茶色くて美味しそうな鳥。
先輩にビンタされたのは間に割り込んできたミケランジェロ君だ。
「ミ、ミケ君!」
悲痛な先輩の声が響く。私が慌てて彼の元に走り寄ればミケ君は「大丈夫ですか?」と笑った。
「わ、私より、ミケ君が!」
「いいえ、#NAME#さん……濡れてしまって。タオルなら厨房にありますから……」
悔しそうにこっちを見ていた先輩が慌てて逃げ出した。
……こういう時に、身を挺して助けてくれるのがズルいのだ。
「ミケ君、あとで厨房でタオル借りていい?」
「勿論です! ……その後、新作のチキン食べていただけますか?」
君ってやつはズルいんだ
(抱き締めた彼は美味しそうな匂いがした)
あとがき:
お世話になっています。キリリクありがとうございました!
小学六年生くらいの時に書いた覚えのある夢小説を思い出しながら、それっぽい文章で書きました。
嫌われヒロイン甘々ミケ君夢って何だ……?
最期の謎のポエムは七色グラデーションででかめフォント、()は灰色でフォント小さめです。
おまけSS『おまけです』
「夢小説を作ったんだ」
そう告げたときには、何だか増えていました。良ければ名前を変換して下さい。
https://rev1.reversion.jp/page/yoiyaminomiyako_yume5_2222hit