可憐ちゃん

登場人物一覧

名前：華蓮・ナーサリー・瑞稀
種族：飛行種
性別：女
年齢（或いは外見年齢）：20
一人称：私
二人称：あなた、～さん
口調：～なのだわ！　～なのだわよ！
特徴：つり目、巫女、可愛い、強がり、母性的、嫉妬深い
設定：
　華蓮・ナーサリー・瑞稀はローレットに所属する飛行種の少女……と言いたい所だがもう二十歳を過ぎた立派なレディである。
　訳アリの多いローレットのイレギュラーズの中では『逆に』珍しく、円満な家庭で愛情をたっぷりと受けて幸福に育つ。
　特異運命座標となった運命も「誰かの為になるなら」と考える程に前向きかつ善良。
　基本的に誰に対しても分け隔てなく優しく、朗らかで面倒見が大変良い。歳不相応なる圧倒的包容力を持っており、他人を甘やかす事に関しては随一の性能を誇る。
　自身も『ローレットの母』を目指しているらしく、その評価は満更でもないようだ。
　しかし、華蓮の前に出るポジティブな面は100％彼女を表現しているとは言い難い。
　本来の華蓮は『物分かりが良く』『強がり』かつ同時に『嫉妬深い』のである。
　つまる所『大変に良い子』という評価は何ら間違っていないのだが、彼女は自身の感情を意識無意識関わらず大変に抑えつけているふしがある。何時もポジティブな部分も、言い換えれば暗い方面の情緒がやや育ち切らなかった幸福な少女時代の産物である。特異運命座標に選ばれた事で狭い自分の世界を出た結果、自分でも知らなかった感情の機微に戸惑う事もしばしば。
　華蓮の情緒の大変化を決定付けたのがローレットのマスター、レオンに恋をした事である。
『もっと認めて欲しい』『沢山褒めて欲しい』『出来れば私だけを見て欲しい』。
　年頃の少女からすれば当然の感情だが、それは同時に『自分を、或いは誰かを否定する事』。
　華蓮は初めて自身の中の暗い感情を理解し得たのである。
　だが、やや複雑な感情を抱えながらも、華蓮が華蓮である事には変わらない。
　今日も困っている人をお世話するし、だらしないレオンからは疲れていても甲斐甲斐しく手伝いをする華蓮は大変良く頼られている。
　レオンから見た華蓮はまさに『可憐』。意地悪な彼が彼女に妙に甘いのは甘やかし上手が実は甘え下手である事を知っているからである。
　或いは不幸な少年時代、割と爛れた青年時代を過ごした彼の場合、家庭的な優しさが新鮮なのかも知れないが――
　何れにせよ傷付けたくない、稀有な存在ではある様子。

おまけSS『罰走？』

「レ、レオンさん……！」
「どうしたの？　華蓮」
「わ、私、闘技場で負けてしまったのだわ……
　レオンさんに褒めて貰いたくて頑張ったのだけど……！」
「いや、良く頑張ったと思うぜ」
「ううん。レオンさんは負けたら罰走をしろと言うと聞いたのだわ！
　もう覚悟は出来ているのだわ！　メフ・メフィートを三周するのだわ……！
　絶対に諦めないで頑張るのだわよ！！！」
「そうだな、次は勝てるようにちゃんとしないと」
「……う、うう……が、頑張るのだわ……！」
「じゃあ、特別訓練ね。このメモの店に夜八時に来るように。ちゃんとドレス着て来てね」
「……ふぇ？」
「次勝てるようにしっかりご褒美あげないとな」



「――この話、たったの一つも解せないのですが！？」