PandoraPartyProject

SS詳細

10月10日

登場人物一覧

ツリー・ロド(p3p000319)
ロストプライド
ハッピー・クラッカー(p3p006706)
爆音クイックシルバー

●10月●日
 熱い夏の日々は過ぎ去り、その空に青い風の筋が流れていく。
 青々とした木々はこれから秋を覚えて、冷たく白い季節が近づいている事をも知るのだろう。
 秋――実りの季節、それは植物が命を繋げようとする、滅びと別れの季節でもある。
 サイズは喧騒の中、ふと一人立ち止まり、そっと鎖の付いていない手を眺めた。
 その手の指にはかつては二本の糸が結び付けられていた。目には見えなくとも遠くの誰かとつながっていた、二本の糸が。あの思い出の中にあった鮮やかな桃色の糸は解れ見失ってしまった、代わりに指に巻き付けられた橙の真新しい糸は、どこか遠慮がちそうに風に揺れている。そしてもう一つの糸は。
 サイズはそっと、その心の中の糸へと手を伸ばす。透き通りそうな、大分緩くなってしまったその糸を。しっかりと握りしめて。そっと。
「ハッピー、さん」
「え――」
 懐かしい声にハッと意識が現実へと引き戻されていく。ゆっくりと、長い時間をかけて浸っていた瞑想から意識を引き上げる。聞き間違えようがない、見紛うはずがない。あの声は、あの姿は――
「サ、サイズさん?」
「ハッピーさん?!」
 今度はすぐに気が付いた。間違えない、間違えるもんか。あの人は。

 それは秋が来る、ほんの少し前のお話。


 水分を喪った木が割れる音が乾いた空気に響いていく。焚火の炎が勢いを増し、ゆらり、ゆらりと風にたなびき揺れ動いていた。薪の束の用意が妙に多い以外はインフラ不足で、人気は無い寂れたキャンプ場。問題はなかった、多少の不便は苦ではない。そんなことより。
「その、急に誘ってごめん」
 自分――サイズは焚火が十分大きくなった頃合いを計らって、顔を見上げ同じく焚火を眺めていたハッピーさんへと声をかけた。焚火の炎に照らされ、久しぶりに見た彼女の顔は美しいけれど、どこか暗い。
「気にすることはないよサイズさん、予定の1個ぐらい問題ないさ……幽霊はいつだってやりたい放題だから」
 その声色に思わず口をつぐんでしまう。どこがやりたい放題なんだ、いつもの活力や覇気がまるでないじゃないか。いつもなら感嘆符の1つや2つじゃ足りない大声を上げて、薪の束を『こんなんじゃ足りないぜ!!!』なんて言って投げ入れたっておかしくないだろう? わかっている、そうなった理由はわかっている。けれど、今は考えさせないでくれ。
 ハッピーさんを悲しませてはいけない、今はただ、喜んでほしい。だから二人きりになれる場所を用意した、秋祭りも始まろうとしているこの時期だ、一緒に歩いて花火を見に行こうかとも思ったけれども……この静かなところで、一晩を二人きりで過ごしたかった。
 更に薪を一つ拾い、放り投げる。ぱちぱちと音を立てて火が一回り大きく燃え上がる。
「火ってさ、なんだか落ちつくね、ぶわーってかんじで! あ、でもサイズさんは見慣れちゃってるかな?」
「……確かに、鍛冶仕事で火は慣れっこだけど」
 ハッピーの声は明るい、けれど、やっぱり弱弱しい。
 いつもの自分なら、こういう時にどう声をかけていた?
「こうやってハッピーさんと囲む焚火は、別さ」
 別、別ってなんだろう。少なくとも、嫌じゃない、けれど。怖い、この感情に名前を付けるのは。
「ふぅーん」
 焚火を挟んでいたハッピーが自分の隣に座り――いや、足は無いけど――座りなおしてきた。
 ハッピーさんの頭がそっと自分に寄り添ってくると、自分はそっと胸元で受け止めてあげる。鎖が邪魔じゃないかと、いまさらそんなことを思いながら。
「ハッピーさん、眠いなら寝ても」
「ううん、いいの、このままでいいんだサイズさん」
 その言葉にそっとハッピーさんを抱きしめる。暖かい感情が変わらず自分の中で芽生えたことに、サイズは心の底から安堵のため息をつくのであった。

 サイズさんの体温が心地よい、ずっとこのままでいたいな。心音も聞こえればよかったんだけれど。あ、でもそれじゃ自分が死んじゃうかも、必殺級だし。
 久しぶりに会ったサイズさんは自分の事にすぐ気が付いて、速攻でキャンプ場を取ってくれた。お話がしたいって、それで。でもこうだったかな? サイズさんにお話しするときの自分ってこうだったかな。ううん違うね、落ち込んでるね。
「ねえ、サイズさん」
 声をかけたサイズさんがはっとした顔でこっちを見下ろす。思いついた言葉は、その揺れる瞳に掻き消されて。
「……お腹、すいちゃったな」
「そういえば、朝から何も食べてなかったな」
 思っている事とは全然違う事を言っちゃった。いやお腹はすいてるんだけど、サイズさんもきっとそうだと思うけど。本当に一番言いたい事は言い出せない。サイズさんに本当に聞きたいことは、本当に言いたいことは。言わなくちゃ、でも勇気がでないな――

 ぐつぐつと鍋の中で茶色く染まった具材が煮込まれる音がする。キャンプ場にカレーの良い香りが漂う。お腹が空いたとハッピーさんに言われれば作らずにいられない、相変わらずの自分だった。そんなわけで早速テントを張って、持ってきた材料を鍋に入れて早速焚火で調理を始めてしまったという流れだ。
 キャンプなんだからカレールーでも使えばいいのに、香辛料からこだわって自作してしまうのは職人気質な自分の悪いところな気がする。職業病みたいなものだから仕方ないさ、それにハッピーさんをお腹いっぱいにして喜ばせてあげるには、少しでも手を抜いちゃよくないし。そうさ、ハッピーさんはお腹が空いてるだけさ、きっとお腹がいっぱいになればいつもの元気を取り戻す。根拠のない自信で自分を不安から遠ざける。
 すっかりハッピーさんが退屈になってないか心配したけれど、よかった、切り株に腰かけてじっとこっちを見てくれていた。けれど、何故か胸がずきずきと痛む。早く仕上げないと。
 小皿に取り、味見をする、うん。
「そろそろかな……ハッピーさん?」
「う、うん」
 ハッピーさんに声をかければやっぱりびくって震えて、意識がぼーっとしていたみたいで。何を考えていたんだろう、損なことを思わず想像してしまって。
「ご飯が炊けるから、ご飯をかき混ぜて準備をしてくれないか」
「はーい」
 お玉を回しながらハッピーさんをじっと見つめる、彼女はどこか上の空で飯盒を外し、切り株のテーブルの上でふたを開け、かき混ぜていた。そこに自分がカレーの入った鍋を持ち込み、半分ずつ勢いよく流し込む。無難なメニューといえばそうだが、定番というのは悪くない選択肢なのだと思おう。
「さあ、食べようか……多めにつくったから、全部食べなくてもいいからな?」
「うん……うん、そうしよっかな」
 スプーンをそっと受け取ると、ゆっくりハッピーさんはカレーを掬って、一口。静かに噛んで、ゆっくりと呑み込む。
「遠慮なく感想言っていいからな、参考にするから」
「大丈夫、大丈夫だよ、すっごくおいしいし、サイズさん、一生懸命作ってくれてたし!」
 ハッピーさんに「そうか」と一口、自分も口に運ぶ。何か話題を出さなければ。今なら、そう思って、口を開く。
「あれから色々あったけれど――」
 ハッピーさんと会えなかった空白を埋めようと、そして彼女の寂しさを煩わせてあげたいと口を開く。大体はお互いが会えなかった頃の話を、最近あった世界のいろんなお話を、まるで何かを口に出すかを避けるかのように。
 会話は弾んだけれど、まるで蜃気楼の様にふんわりとして、どこか空しくて。そのまま日が沈むまで、二人の食事は続いていた。もうちょっとがつがつ行ってくれると思ったんだけどな。
「あれ? 気が付いたらもう丑三つ時だ」
「まだ、日が落ちただけ……」
 そう呟きながら、消えかけていた火に新しく薪の束を放り込む。空を見上げれば、満天の夜空。ああ、次はどうやって彼女を元気づけようか――完全に手詰まりだった、そんな気持ちを見かねてなのか。
「わっ――」
 突風が自分たちの間を駆け抜ける。薪は再び燃え上がり、貫いた髪にハッピーの長いブロンドの髪が舞い、草木が一気にざわめいた。
「すごい風だったね……あ」
 髪を掻き分け微笑むハッピーさんが何かに気が付いた様に目を見開いた。静かになった空をひらりひらりと何かが風の残り香に釣られ舞っている。それは見事な鮮やかな紅に染まった紅葉、ハッピーさんがそれをキャッチして、枝を摘み暗闇の空にそっと浮かべて――背筋に寒気が走った。
「奇麗だね、サイズさん」
 ああ、嗚呼。その瞬間、自分の胸に逃げていた現実が押し寄せる。時間が止まって欲しいという気持ちと、この話題から逃げてはいけないという自身の声がせめぎ合う。
「あの人が秋が好きな理由が、ちょっぴりだけわかる気がするかも」
 彼女が何を伝えようとしていたかはすぐに分かった。ハッピーさんが自分を責めているわけではないのはわかっていた、むしろ責めてくれた方がありがたかった。あれから、『彼女が自分に告白してから』1年半だぞ。彼女が気にしないはずがない。その間に自分は、だれと、何をしていた?
「どうだいサイズさん? あの人とはよくやってるのかい?」
「……まあ、な。訓練して、やってるよ」
 訓練、我ながら苦い言い逃れだ。自分があの――おてんばな妖精姫にした事をあげればなんだ、何をしてやった、装備を作ると言って誕生日プレゼントにドレスを贈って、水着を見繕って一緒に海で泳いで、時には一緒に鍛錬や仕事に励んで、訓練といえば聞こえはいいがそうじゃないだろう。ハッピーさんにたいして自分がしていたことと、そうは変わるまい。自身の業から目を背け、曖昧に逃げ続ければそれで誰も不幸にならないと、彼女たちを思っての行為だった、けれど。
『イジワルサイズ、呪ってやる』
 脳裏に過った言葉に乾いた唾を呑み込む。またそうやって曖昧に流そうとする。自分にとってそこが心地よい場所だからと。
 血にまみれた業苦と感情の狭間、自分が許されるはずがない、悲恋の呪いを背負った自分が愛を受け止めるなど、ましてや二つも――
「サイズさん、悩んでる」
「っ!」
 じっと、唇を嚙み締める。そんな自分の想いは完全に見抜かれてしまっていた。
「サイズさんの事は大好きだよ、ずっとずっと一緒に居てあげたい、サイズさんがそれで幸せなら、けれど」
 静かに暗闇の方を向きながら、ハッピーさんは俯いて。呟くように、待って、言うな、言わないでくれ――
「そんなの全然サイズさんにとっての幸せハッピーじゃないよ、だから、それならいっそ――」
 ふと、自分の手から糸が離れた気がした。
「ハッピーさん――」
 手から離しかけた紐を掴むかの様に、思わず反射的に手が伸びる。それを掴む事がどういうことかわかってるのか。罪を重ねてきた自分にその資格はあるとでもいうのか。知ったことか、構うものか!
 この身が業で焼き尽くされようとも構わない。たとえこの体が引きちぎられ、業火に焼かれようと、蜜に溺れようとも。
 これが二人の、いや、望みなら。いっていいのか、いってしまおう、いや、言わなければならない。
「お願いだ、そんなこと言わないでくれ、自分がいなくなればいいだなんて、そんなの俺の幸せじゃない!」
 そっと透き通るような糸を手首に強く縛り付ける、見失ってしまわないように。切れるものなら切って見ろと、サイズは心の中で見えない赤い空に向けて叫んで見せた。それでいい。これで。
 瞳を開けてみると、糸を結びつけた方の手でハッピーの腕を掴んでいた。目を見開いたハッピーの瞳には、自分の顔と揺らぐ焚火の炎が映っている。
 そっとハッピーさんの手を離して、もう一度瞳を閉じて繰り返す。これでいい。その言葉が深く何度も反響して沈み込んでいく。掴んだ糸はもう見えない、けれど、もう見る必要はない。
「ずっと俺は、自分がこうしていいのか、悩んでいた。もしかしたら俺が誰かを近づけたことで不幸を産むかもしれない、ハッピーさんを悲しませてしまうかもしれないって、けれど……」
 けれど、もし、悲恋の呪いを背負ってもなお自分にその資格があるのなら。
「ハッピーさん」
 しばらくの静寂、そして、「うん」と小さな声。もう、逃げない。
「もう少し、ほんの少しだけこの思いを形にする時間が欲しい……もし、心の準備が出来たら……ハッピーさんに来て欲しいところがあるんだ……」
「……どこ?」
「妖精郷、アルヴィオン……そこに、俺の領地がある」
 そっか――そんなハッピーさんの小さな声が風に掻き消される。ざわめく木々が静まる頃に……
「ははぁ? さては私一人じゃないな!」
「そ、それは、ご想像に、お任せするよ……」
「今更隠すな! 妖精郷に妖精も呼ばずにわざわざ私だけ呼ぶものですかー!」
 ぽかぽか背中を叩かれる。ハイ、その通りです。久々に聞いたハッピーの明るい声に、自分もいつもの調子に戻った気がする。
「あとは喧嘩しないと、いいけれど……」
「サイズさんサイズさん、私たちが昼ドラみたいな展開するような人達だと思ったのかい?」
 首を黙って横に振る。
「でしょでしょ! 今度会ったらサイズさん抜きで夜までカラオケして一緒に騒ぎまくるのさ! あ、でも今練達はダメなんだっけ、それじゃあ――」
 ハッピーさんは思いついたお友達と遊ぶアイデアプランをつらつらとしゃべりだしていく。どこか懐かしいな、まだ無理してそうだったけど、本当によかった。そんな想いに意識を取られて……むぎゅ。
「ねえ、サイズさーん、またぼーっとしてない?」
 う。気が付いたらハッピーさんに思い切り抱きしめられていた。柔らかいが当たっているのを指摘するのはもうあきらめた。
「してないさ、ただ」
「ただ?」
「その、やっぱり緊張、するなって」
 ハッピーさんが噴き出してしまう。今更なのはわかっているが、思い切った後というのは羞恥と後悔が押し寄せてくるものだ。ハッピーさんもやはり無理はしていたのか、ちょっと体重が寄りかかっていて……幽霊に体重って言うのも変な話だけど。そっと彼女の体を抱きしめて。ああ、そっか。そろそろ寝る時間だ、寝ないとな。
「もう、寝ようか」
「……そうしよっか、丑三つ時にはベリーアーリーだけど」
 ってあんなこと言って寝れると思うか? 絶対無理、今なら睡眠が必要ない体になれそうだ。でも考え事をしながら一夜を明かすというのもいいだろう。今はハッピーさんにも自分にも、そんな時間が必要だ。
 そうだ。今はテントに一緒に横になって、あ、ダメだ、そもそもアレのあとで寝れるほど無神経じゃなかった。あんなに感情的にならなくてもよかったじゃないか自分、もうちょっと言い方ってものを考えればこうも告白ギリギリにならなくて……しょうがないじゃないか、こうするしかなかったんだ。
 終わらない後悔と自己弁護を繰り返しながらテントの壁に鎌を置いて、小さく頭を抱えた。

  • 10月10日完了
  • GM名塩魔法使い
  • 種別SS
  • 納品日2021年10月10日
  • ・ツリー・ロド(p3p000319
    ・ハッピー・クラッカー(p3p006706
    ※ おまけSS『おまけいろいろ』付き

おまけSS『おまけいろいろ』

●唇は愛情で首は執着なんだっけね☆ミ 何の場所か言わないけどさ!
 来て欲しいって、あんな事をサイズは言っていたけど。
 きっとそういうことだよね。
 そういう覚悟をして来い! ってことだよね?
 どうしよう、どんな格好で行こう。どんな心持で行けばいいのかな。
 多分あの子も来るよね、なんて言おう、仲良くしよう? それともいっそ渡さないぞー! とか言ってみる? いや言わない方がいいか、多分取り合ってもしょうがないし!
 それよりなんて言われるんだろう。怖いなあ、あの人にごめんなさいって言われたらなんて反応すればいいんだろう、さっぱりわかんない……でも自分が付き合ってくれるかって言ってくれるかというとそんな気がしないし!
 もしかして両方!? サイズさん意外とやる人だったり!? ありえない話じゃないよね一時期三またになりそうだったし! となると私達お友達でいれるのかな? もしかしてもしかして私達二人でもお付き合いしちゃったり!? って何考えてるんだ私ー!?
「うん、なるようになるさーーーーーー!☆ミ」「……うん、なるようになれだよね!」
「え?」「え?」
 ……あれ? あの子が持ってるのサイズさんからの手紙だよね? あれ持ってる人って、あの翅って確か確か。
「「あれーーー!?」」

●10月1X日
 赤い空に、手を伸ばす。肺に重い空気が入ってくる。
 気分は悪くないけど、なんだか体がべとべとする。指を舐めた。甘くて苦い。
「なあ、いるんだろ?」
 息を整え、声をかける。身に沁みついた呪いの方じゃない、新しい方に。
「見てたんだろ、答えてくれないか。昨日n」
『バリ告白だね★』
「……ですよね」
 急に出てくるんじゃない。そこも譲りなのか――
『サイズったら相変わらず、何なら思い切ってその先行けばよかったのにさあ?』
「……一緒じゃないと、ダメなんだ」
『そんなら、いいけど……ねえ、サイズ』
「……なんだ?」
『ヒントあげる』
「ヒント?」
『そうさ……泳げないのに無暗に来たら、あの子は本心を隠すよ、絶対、だから聞いときな』
「……」
はこう思ってるんだ。キミは妖精に一杯をした、罰か罪悪感か、知らないけど、妖精に一杯奉仕しないといけないって、ああ、答えはいらないよ』
「……」
『キミがどうおもってるかはしらないけどさ、少なくともはずっとそう思ってる、キミのその気持ちを和らげたいって、でも、って、さ』
「……」
『ずーっと抱えてんのさ、ずっと、嘘だと思うなら手紙でも……ま、なんだ、告るって決めた以上、私とはおわかれさ、だからせめて宿題の一個ぐらい、渡させてよ、ね?』
「……ああ」


●NGテイク
「……お腹、すいちゃったな」
「そういえば、朝から何も食べてなかったな」

「……じゃあさ、一緒にいい枝でも拾って川魚でも釣ろう! そんでつって枝にさして焚火でやきましょ?」
「……カレーのつもりで用意してきちゃったよ、ハッピーさん」
「なんだってー?!」
「だって、ハッピーさん、川魚焼いたら、また黒焦げにしそうだし……それなら一緒に二人分カレー作ったら焦がしたりしないかなって……」
「なんだってー!?」
「いたっ、ハッピーさん、叩かないで、痛いから……!」

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