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雲雀の友
登場人物一覧
- 炎堂 焔の関係者
→ イラスト
名前:ペトラ・エンメリック
種族:飛行種
性別:女性
年齢:14歳
一人称:私
二人称:あなた、~さん、くん、ちゃん、アルエットちゃん
口調:かな、なのかな?
特徴:銀髪青瞳、金色の翼を持つ少女。
設定:
――ねえ、アルエットちゃんあなたはどうして私の事を覚えていないの?
もしかして、何か言えない事情があるのかな?
ヴィーザル地方にある『リブラディオン』の生き残り。
数年前のノルダインとの戦役で怪我を負い震えていた所をヴィルヘルム・ヴァイスに助け出された。
調停の民の長であるエドワード・ベルターナの娘アルエット・ベルターナの親友。
ペトラとアルエットは幼い頃から仲良しでいつも一緒だった。
アルエットには調停の民として厳しい掟が課せられていた。
ペトラは大人達に囲まれて辛い修行に耐えるアルエットが不憫でならなかったのだ。
けれど、調停の民のお仕事は大切なものだという事も幼いながらに理解していた。
アルエットの修行の時間が終わるまでペトラは独りずっと待って居た。
修行の部屋から出てくるアルエットは真剣な表情で、身なりも整えられている。
ペトラは白いヴェールを被る彼女を見てお姫様のようだと思ったのだ。
このままゆっくりと、アルエットの傍で共に時間を過ごして行くのだと思っていた。
されど、別れは突然襲いかかってくる。ノルダインが村に攻めて来たのだ。
大人も子供も関係無く叫び声が聞こえる。
その中にアルエットの助けを求める声もあった。
けれどペトラは動けなかった。怖くて痛くて物陰に隠れる事が精一杯で。
ヴィーザル地方を離れた今でもアルエットの叫び声を夢に見る。
助けてと木霊する泣き声にうなされる夜。
「ごめんね……っ、アルエットちゃん」
後悔だけが募っていく。
あの時、自分に何か出来ればアルエットは『行方不明』にならずに済んだだろうか。
再会は突然だった。
幻想の町でアルエットを見かけた。最初は見間違いかと思った。
でも、金色の髪と緑の瞳。純白の翼。声まで一緒なのだ。
間違いない。
「……アルエットちゃん!」
「わわ! えっと、どこかで会ったかな?」
首を傾げる仕草まで一緒なのに。
どうして親友である自分の事を覚えていないのだろう。
何か理由があるのだろうか。そうに違いない。
調停の民としてお役目があるのだ。他人には言えない何かが。
――わかったよ。アルエットちゃん。貴方の秘密は私が守るから。