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終わり往く日々に
登場人物一覧
- 真読・流雨の関係者
→ イラスト
名前:しゅう
種族:夜妖
性別:不明(人型の時は少年)
年齢:不明(人型の時は14歳ほど)
一人称:僕
二人称:お前、あいつ、呼び捨て、龍成、あまね、愛無
口調:だね。だよ。なの? でしょ?
特徴:身長は160cmほど。白い髪を肩口で揃えている。紫銀の瞳。
設定:
龍成がR.O.Oにログインしている時は、反応を示さないから楽しくない。
その辺りをウロウロしてみたり、あまねとお喋りしたりするけれど。
ネクストから帰って来た龍成や廻の話しを聞いて羨ましくなった。
龍成達がログインした後、僕もこっそりアバターを作ってみた。
よく分からないから、元の人間の姿のまま。
この顔は『朝倉詩織』のものだ。喰らった中で一番強かった。
僕の方が強かったから詩織はどんどん弱っていった。狂っていった。
人間というものは脆くてすぐ死んでしまう。
詩織なら強いから大丈夫だと思ったのだけれど、そんな事はなかった。
少し寂しいなと感じる。
でも、僕は悪性怪異:夜妖の『獏馬』だったから正直どうしたらいいか分からなかった。
だって、僕は人間の夢の中で生きていたから、他に居場所が無かったんだ。
人間は食べなければ生きて行けない。
それと同じように僕も生きるには人間の生命力を食べないといけなかった。
一度手を付けたなら、残さず全部綺麗に食べないといけないと思ってたんだ。
最近暁月の様子が変だというのは気付いていた。
確信は無かったけれど、詩織のカタチを取っているからなんだと思う。
そりゃ恋人と同じ顔をしたヤツが目の前でウロウロしてたら嫌だよね。
力が弱くなって、ようやく迷惑を掛けずに生きて行けると思ったのに。
人間と共存して行けると思ったんだ。
でも、龍成にはもう僕が入る心の隙間なんて無い。
弱かったあの頃とは違う。ボディも居てくれる、晴陽とも仲直りした。
だったら僕は、龍成の為に何が出来るのかな。
『僕と一緒に廻の中で眠る? しゅうと僕が一緒になれば廻の力も安定するでしょ?』
ログインする直前にあまねが心配そうな声で聞いてくる。
『悪く無いかもしれない。でも、廻の負担が増えちゃうかな。月祈の儀に耐えられなくなる』
『そっか。それはだめだね』
『でしょ? あまねは廻の事を最優先で考えて。僕は……』
僕が居なくても、あまねも龍成も。きっともう大丈夫だから。
詩織を喰らい、暁月をおかしくした、責任。
きっと、終わりはすぐそこまで。