明けの花瞼、宵の花冠

登場人物一覧

目覚めの鐘の音が鳴る　名を呼ぶのは誰？
訪れた朝の日に　ゆっくりと目を開ける

永き夜を越えた今日　陽が昇り時は来た
戻れないあの時には　ただ紅き天鵞絨（ビロード）

Birth...「光より生れし者」
Dawn...「夜の帳は拓かれる」
Bright...「さぁ、光よ！」
訪れた朝に　掲げた掌は　小さき花瞼

咲かぬ薔薇の蕾さえ美しい朝に
身を焦がすのは暗き宵闇の黒
華やかなりしあの時は
今はもう微睡みの中この手は　届かぬ先へ

晴れ渡る空の下　堕ち往くは何処
神の元に名を告げ　運命の名を手に入れ

大地に爪先を下ろして　果てには黄昏の空
沈む陽に笑いし月が　昇れば宵が来たれり

Rise...「星を往く者」
Dusk...「紅き瞳は開かれる」
Moon...「来たれ、夜よ！」
訪れた夜に　伸ばした掌は　咲いた花冠

咲いた薔薇の花が舞い散る夜に
求めるのは美しき生命の色
闇を纏い光を喰み
今はただ二度目の産声にああ　歓喜の宴を

Blood...「甘美なるもの」
Eve...「深き夜は、余の時である」
Night...「余の名を呼べ！」
深き夜の静寂（しじま）　掴んだ手からは　薔薇が舞い散る

咲き誇る薔薇の庭に輝く名を
讃え、呼び高らかに叫べ
再び始まる物語は
永遠（とわ）に続くこの名はそうきっと　美しき調べ

甘美なる調べ......

おまけSS『ライナーノーツ』

　初めての作詞でしたが、頂いたリクエスト文がとても嬉しく気合を入れて臨ませて頂きました。
　『目覚め』をテーマに、ということで大きく前半／後半に別れております。
　
　目覚め／微睡／小さな姿のアンネローゼさん、な一番。
　夕暮れ／夜／大人の姿のアンネローゼさん、な二番。
　色々と言葉を対比させ、その変化を出してみました。
　MVがあるとすれば、二番でばっとマントを翻し大人に――のイメージです。

　古典的なヴィジュアル系、ゴシック、そういった要素をイメージして言葉を選んでみました。
　ざっくりのイメージでは
　１番：目覚め～　で目を覚ました瞬間。
　２番：晴れ渡る～　は空中庭園→地上への一歩。
　「Blood」～は大サビ前、そこから大サビのイメージです。
　きっとバンドならギターソロもある感じの。

　ともあれ、これはあくまでイメージであり原案です。
　この先アンネローゼさんや、作曲して下さる方が加筆修正等よきようにアレンジして頂ければ幸いです。
　ご期待に添えていれば幸いです、ありがとうございました！

「ふふん、これから余のスーパースター街道が始まるのじゃ！
　この世界で一番大きなライブハウスを用意しておくのじゃぞー！」