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水無月の鷹人
登場人物一覧
名前:涼暮 流星(すずくれ るぜ)
種族:八百万(精霊種)
性別:女性
年齢:17歳
一人称:俺/わたし
二人称:貴方、~殿
口調:ぶっきらぼうで固い口調
特徴:忍集団『暦』所属、諜報
設定:
霞帝の御庭番衆『暦』に所属する忍の少女。暦の有力忍である『十二月』の一人『第六の月・水無月』の直属の部下であり、中務省で霞帝の為の諜報を行っている水無月の助手である。
八百万の名家の第一子でありながら、先祖返りで流星が宿した蒼い瞳は涼暮では忌子であるとされ、厄介払いとして涼暮家へと売り払われた。
其れなりの地位であった涼暮家で流星は着せ替え人形のように愛でられた。涼暮の令嬢の遊び相手とは表向き。生きたお人形遊びを楽しまれていたのと同義である。
だが、教育だけは八百万の名家として其れなりに施される。流星もその例に漏れず、鷹匠の道を歩む。朝廷では鷹狩も貴族の嗜みであるとされ、涼暮家は其れなりの地位を有していたのだろう。
涼暮の正当なる血筋の令嬢たち寄りも鷹に好かれた流星は自身の唯一無二の相棒である玄と共に朝廷へと赴き――水無月に是非に部下にしたいと乞われたと言う。
曰く、鷹に好かれる人間に悪い者は居ない。其れ等が彼女を好いているというならば彼女は屹度、お上の役に立つはずであると。
着せ替え人形として終わっていくはずだった毎日に色を添えてくれた水無月へ、流星は感謝を抱かずには居られない。
流星自身一番の不幸は着せ替え人形であった切欠である『蒼い瞳』より異国を思わすビスクドール等へと恐怖を覚えるようになった事だろう。
暦の頭領、鬼灯の『妻』は表向きにはビスクドールである。傀儡使いの娘が後方に控えていると知れどもドウシテも恐怖を拭えぬまま。
「ならば、わたしで練習しましょう! 大丈夫よ。わたしは良いお人形だもの!」
『奥方』の優しさに、流星は彼女達に忠誠を誓った。水無月と、奥方『章』の優しさを無碍にせず、お上の為となりますように――
『着せ替え人形』であった頃の名残から変装に長けて諜報部隊での活躍は目覚ましい。リュゼ・フロワと名乗り、異国の商家の令嬢として立ち回っている。
怪しい情報を耳にする度に、優しい姫君が心配で仕方が無いのだ。
敵の凶刃が迫るならば。容易には倒せぬ霞帝ではない。その姿を隠した章姫ではあるまいか、と。
彼女に危機が迫るならば、俺は――