PandoraPartyProject

SS詳細

デイジーの花を差した女

登場人物一覧

龍成(p3y000215)
翡翠に居る
デイジー・ベル(p3x008384)
Error Lady

名前:デイジー・ベル
種族:屍機
性別:女性
年齢:Unknown
一人称:私
二人称:貴方、〜様、龍成
口調:です、ます、ですか?
特徴:可愛らしい美少女アバター。胸が大きい。龍成はデイジーに対して複雑な思いを抱えている。
設定:
 見上げてくるのは可憐な美少女(胸が大きい)だ。
 でも、このデイジー・ベル。中身は俺の親友であるボディ・ダグレ(男・胸が大きい)である。

「しかし胸の所の縫い目はどうなってるんだ? これ」
 じっと覗き込んでみると察したのかデイジーは顎を上げた。
「そんなに気になりますか?」
「まあな。目立つしな。……ああ、そうだヒイズル用の衣装を見て行かねぇか?」
「ヒイズル?」
 大正ロマン。ハイカラ。袴。モガ。軍服。和と洋が入り交じる独特の形式美。
「廻の袴は買ったんだけど。俺のヤツはまだだったからな。一緒に選びに行こうぜ」
「はい」
 とことこ付いてくる歩幅がいつもより狭い。やりにくい。

 紫の光沢がある軍服に袖を通せば、いつもより引き締まったように感じる。
 更衣室から出ればデイジーも丁度着替え終わった所で。
「へぇ。似合うじゃん。モガルだっけ?」
「モガです。お店の人にお任せしました」
 縫い目も丁度隠れて見た目が痛くなさそうで何よりだ。
 中身がボディだとは知ってはいるけれど、見た目は可愛い女の子なのだから。
 それなりのお洒落もしたほうが良い。何故なら勿体ないからだ。廻も可愛いからお洒落をさせている。

「この後どうする? 折角ヒイズルに来たからちょっと見てく?」
「まだ、この辺りは来てなかったので歩いてみたいですね」
「じゃあ、行くか。お手をどうぞ。お嬢様? なんて」
「……はい」
 素直に乗せられる手。
 周りの店員の視線が突き刺さる。これは振り払えない。
 早々に店を出るけれど。手を離すタイミングを完全に見失った。
 どうしてこうなった?

 歩幅の狭いデイジーに会わせてゆっくり歩く。
 手はまだ、繋いだまま。


 丁度縁日がやっていた。
 渡来品を揃えた露店に、紫と緑の石が嵌められたアクセサリーが目に止まる。
 惹かれて手に取ればデイジーも揃いの石を選んだ。
 親友同士でお揃いのアイテムを付けるのは、まあ普通だろう。そうに違いない。
 暁月と廻もよく揃いで付けてるから。きっと大丈夫。

『菱紫』(ひしむらさき)
 ヒイズルで買った龍成と揃いの御守石。菱形の台座に嵌められている。対になる菱緑を龍成が持っている。

  • デイジーの花を差した女完了
  • GM名もみじ
  • 種別設定委託
  • 納品日2021年07月18日
  • ・デイジー・ベル(p3x008384
    ・龍成(p3y000215
    ※ おまけSS『だから、きっと――越えてはいけないんだ』付き

おまけSS『だから、きっと――越えてはいけないんだ』

 ガラスの向こうのウェディングドレスが視界に入る。
 何となく気になって覗き込めばガラスの反射に丁度デイジーの姿が重なった。
 白いドレスは黒い髪によく似合うだろう。
「龍成?」
 見上げてくるエメラルドグリーンの瞳。
 長い睫毛。ピンク色の唇。胸の膨らみ。
 それは反則だろう。
 中身はボディでも、見た目は美少女なのだから、可愛いと思ってしまう。
 でも。

「……何でもねぇ」
 帽子の上から撫で回して瞳を逸らした。
 可愛いと思われたなんて知ったら、きっと気持ち悪いと一蹴される。

 だって、俺達は男で。親友同士なのだから。
 廻の時とは違う出会い方をして親友になった。
 今度は傷つけたくない。間違いたくない。
 やっと手に入れた、大切な親友(ヤツ)だから。

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