PandoraPartyProject

SS詳細

ぼくたちはレムレース

登場人物一覧

チック・シュテル(p3p000932)
赤翡翠
チック・シュテルの関係者
→ イラスト

名前:レムレース
種族:元人間種
性別:不明
年齢:10代未満
一人称:ぼく、わたし
二人称:あなた/おにいちゃん、おねえちゃん
口調:~だよ、~だね、~なの?/~よ、~ね、~かしら?
特徴:真白の幼子、白い布、好奇心旺盛、歌が好き、人懐こい
設定:
 布おばけの様な格好をした子供のぼくたち。通称は「レムレース」。
 けれどぼくたちには「ネム」や「リュカ」ってそれぞれの名前があるから、名前で呼んでくれるとうれしいな。
 お揃いの白い布、けれどその中の姿は違うんだ。女の子だったり、男の子だったり、元気いっぱい、怒りん坊に悲しん坊。好きなものだって少しずつ違うけど、甘いお菓子とおにいちゃん(チック)が大好き!
 お揃いの口調は少し舌っ足らず。難しいことは言えないけれど、ぼくたちはお揃いが大好き。
 たくさんのお揃いと、たくさんの違いをぼくたちは布の中に抱えてる。

 おにいちゃんと出逢うずっと前、ぼくたちは森で死んじゃった。ずっと森から出れなくて、ずうっとずっとだぁれも会いに来てくれない。おとうさんもおかあさんも、きっともういなくて。ぼくたちを知っている人はどこにもいない。忘れられたぼくたち。森の中にたましいだけ取り残されたぼくたち。けれどどこかで、ぼくたちと繋がりのある人が居てくれたらいいなって、ぼくたちはずっと願ってる。
 迷子になって死んじゃったぼくたちは、誰かといっしょじゃないと森の外に出られない。連れ出してくれる人が来てくれることを待ち続けていた。いつかきっとを夢見てた。
 けれどもだぁれも来てくれない。

 そんな時に森に来てくれたのがおにいちゃん!
 おにいちゃんは歌ってくれたり、お話を聞かせてくれて、いっしょに行こうって言ってくれたんだ。
 おにいちゃんが連れ出してくれて、出来ることが少しずつ増えて、鳥になったり少しだけお手伝いができるようになったよ。
 本当はね、もっといっぱい力になりたい。守りたいし、戦いのお手伝いだってしたい。けれどまだ怖くて――。
 だから、おにいちゃんにはまだないしょ。ぼくたちだけの秘密なんだ。

「えっと、わたしたち……レムレースっていいます」
「ほんとうは、みんなそれぞれちがうけれど、ぼくたちがいっしょにつうじあうなまえ、つけてみたくて」

「おにいちゃん、きいてきいて! おしえてもらったおうた、まえよりじょうずになったよ!」
「つぎは、どんなばしょにいけるのかな。たのしみだね!」

おまけSS『鳥になれたおばけたち』

「わ、わわわ」
「みてみて、すごい」
「ぼくたち、とりになれたよ」
「いきなりとりになったら、おにいちゃんびっくりしちゃうかな?」
「おにいちゃんなら、きっとすごいっていってくれるよ」
「でもまだ、じょうずにできないね」
「うん、すぐにもどっちゃう」
「もっとれんしゅうしよう!」
「そうしよう!」
「おにいちゃんのちからになるために!」

 チィチイ、チチチ。
 小鳥の姿になった子供たちが楽しく笑う。
 おにいちゃんを一番びっくりさせられるタイミングはいつだろうか?
 悪戯を思いついた気持ちで、『レムレース』たちは笑い合う。
 くらい森のなかよりも、ずっとずっと明るい笑顔で!

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