PandoraPartyProject

SS詳細

眠る君の隣で

登場人物一覧

燈堂 廻(p3n000160)
掃除屋
恋屍・愛無(p3p007296)
終焉の獣

名前:恋屍・愛無
一人称:僕
二人称:~君
口調:だ、だろう?(言い切り)
特徴:廻にとって大切な人。隣にいると安心する。我慢強い廻が頼れる数少ない存在。
設定:
 息苦しさに咳き込んで目が覚めた。
 肺を満たす空気はチリチリと焼けるように熱い。
 けれど、今日も目を覚ますことが出来た。
 一日ずつ起きられる時間も長くなっている。あまねがコントロールを頑張ってくれているんだろう。
 苦しいのに変わりはないけれど、あまねが頑張ってるのに僕が挫けちゃダメだから。
 ひたりと額に当てられた冷たい感触に視線を上げる。
 愛無さんが僕の額に手を当ててくれていた。
「……愛無さんの手気持ちいいです」
「そうかね。廻君がそう思うなら良かった。ところで、今日は生命力が少なくなる日なのだろう」
「あー、そうかも。暁月さんが言ってました?」
「いや……獏馬が教えてくれたのだよ。あまね君が廻君から多く生命力を吸い取る日だって」
 あまねのコントロールを支えているのはしゅうだから把握しているのも頷ける。
「だから此処に?」
「そうだね。君は、まだ嫌かね? 他人から、というか僕から生命力を貰うのは」
「……」
 どう応えたものか。他人から生命力を奪うのは本当に気が引ける。迷惑を掛けてしまうから。
 でも、愛無さんなら。頼っても許してくれる。
「えっと……愛無さんは、強いから。ちょっとだけ、分けて貰ってもいいですか?」
「もちろんだとも。この姿だと恥ずかしいだろうか? 本体に戻るかね?」
「そ、そうですね。本体の方がいい、かな?」
 今の女の子の姿のままだと照れちゃうから。

 生命力をくれたあと布団の横にごろんと転がった怪物の愛無さんにぴったりとくっつく。
 大型犬に抱きついているような感覚で安心する。
「へへ。ありがとうございます。少し元気になりました。お礼にお腹わしゃわしゃしてあげますね!」
「くふふふふ」
「愛無さんにくっついてると眠くなっちゃいますね……ね、この前のバレンタインの時、好きって、言ってくれて……」
 嬉しかったと伝える前に、強烈な眠気が僕の意識を奪っていく。
 眠りたくない。だって、目を覚ませないかもしれないのに。
 少しでも抵抗したくて、愛無さんの首に抱きついた。

  • 眠る君の隣で完了
  • GM名もみじ
  • 種別設定委託
  • 納品日2021年05月02日
  • ・恋屍・愛無(p3p007296
    ・燈堂 廻(p3n000160
    ※ おまけSS『お味』付き

おまけSS『お味』

「ところで、僕の指ってどんな味がするんだい?」
「えっ」
「小さくなった時は『おいち』と言っていたけど」
「あ、あー。生命力を貰うときですね? えーっと、その……」
「まさか変な味とかするんだろうか」
「いえ! そんなことは。何と言うか……ハニーミルクっぽいというか」
「ハニーミルク」
「甘くてとろけるような……」
「ちなみに暁月君は?」
「へ? 暁月さんは甘くてほうじ茶っぽいかな? 全体的にみんな甘いですけど」
「じゃあ龍成君とか……」
「いや、この話題止めましょ! ね!?」

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