SS詳細
罪と罰。
登場人物一覧
- 沁入 礼拝の関係者
→ イラスト
名前 :グランヴィル
種族 :魔種(旧:人間種)
性別 :男
年齢 :20代
一人称:俺(魔種化後)、僕・私(魔種化前)
二人称:オマエ・アンタ・呼び捨て(魔種化後)、君・~さん(魔種化前)
口調 :尊大な口調
特徴 :黒髪、結び紐、貴族風の衣装
設定:
魔種への反転前は、《幻想》内の有力貴族の一つグランヴィル家の跡取りであった整った顔立ちの好青年。彼の父は伯爵位を拝するほどの貴族でありながら、彼自身は腐敗した現在の貴族体制に疑問を抱いており、《幻想》の中では珍しい善良な貴族だった。貴族として将来を嘱望されていたが、とある娼婦と恋に落ちたことで、彼の全てが狂った。
ヴォルピアの営む娼館で働いていた鮮麗なる娼婦ソーニャを正式に妻にしたいと訴える彼に対して、伯爵は徹底的なまでの反対を示す。その強硬な姿勢に駆け落ちを図ったグランヴィルとソーニャだが、伯爵の要請により動いたヴォルピアが派遣した沁入礼拝らイレギュラーズの計略によって二人は捕まり、襤褸の様に暴行されたグランヴィルは、眼前でソーニャを殺され、そして、その膨らんだ腹を切開され――彼女の腹の中に居た赤子も、イレギュラーズに奪われてしまう。
イレギュラーズの一見非道にも見える行動は、一方で、ヴォルピアの“筋を通す”(子供だけは生かす)という考えの元のものであったが、グランヴィルの精神は状況に耐え切れずに破綻。怒りに流されるままに、彼は《原罪の呼び声》に身を委ねた。
姿形は変わらないものの、従前の穏やかだった性格は鳴りを潜め、粗暴で残忍で尊大な虚無主義を騙る魔種と成り果てた。その瞳からは絶えず深紅の鮮血が流れる。代償として得た暴虐的な殺傷力と機動力を以て、彼は父親であるグランヴィル伯爵ら一党を全て鏖殺し姿を消していたが、我が子を匿う礼拝の元を強襲しその強奪及び殺害を目論むが、イレギュラーズにより阻止される。
高い身体能力も脅威であるが、加えて反転前の貴族ネットワークを活かした極めて優れた諜報能力を有しており、イレギュラーズたちの過去を収集しており、大抵の名前と顔、《混沌》での出来事は把握している。現在の彼の目的は、自身と同じ苦しみを礼拝らイレギュラーズたちに味合わせること。そのためには、我が子を手に掛けることも厭わない。
長く艶やかな黒髪を揺らして、彼は今日も復讐に涙を流す。
ソーニャの形見の組紐で結んだ髪先を揺らし、今日も、涙を流す。
「怒れ、怒れ」