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地に触れた赤き羽根
登場人物一覧
名前:三船・大地
一人称:俺
二人称:アンタ、呼び捨て
口調:~だろ ~か? だな
特徴:【傷痕】【ツートンカラー】【長髪】【文系】【冷静沈着】【読書家】
設定:
元の世界では一介の学生であった青年。過去、一人の殺人鬼によって首を断たれ、死を迎える直前に一人の死霊術師……赤羽の魂と混在することでその命を繋ぎ止めた来歴を持つ。
命の恩人と言う点もあって、大地から赤羽に対する感情は強い感謝が根幹となっている。
無論、抱く感情がそれのみと言うことは無く、常に寄り添っている二人は、互いに対する不満も多い。
平時の口の悪さや天邪鬼な気質、また大地自身が困っているときは直ぐに助けることはせず、その様子を見て楽しんでいる節など。
そうした『同居人』の行いに対して、それでも大地は普通に口論を交わせるし、赤羽もそんな大地に対して居丈高な態度を取るようなことはしない。
何が言いたいかと言うと、「赤羽が大地の命を救ったこと」と言う恩義は、両者に上下関係を生じさせる類のものではなかったという事。
二人の間に如何なる実力の差や貸し借りなどが有っても、彼らは常に対等なのだ。――少なくとも、大地はそのように考えている。
赤羽は大地にとって『恩師』にして『恩人』でもある。
元は一端の学生に過ぎなかった彼が『ローレット』の第一級戦力とされるほどの力量を手に入れたのは、偏に赤羽の指導(と、陰に隠れた肉体改造)を絡めた研鑽の結果である。
日常に於いても。嘗て『首狩り兎』に殺されかけたトラウマによる錯乱や発狂を生じた際は、赤羽と入れ替わることで自身の精神を深く眠らせ、自己防衛を図ることが出来ている。
そうした様々な関係性を、敢えて大地が一言で述べるとするなら――それは『運命共同体』に他ならない。
自身の肉体が赤羽を消滅から守り、赤羽の知識と嘗ての実力からなる教えが、この無辜なる混沌という過酷な世界で大地を生かしてくれているからだ。
……だから、その関係を続けるために。
生きるという最低限にして最大限の望み。それを果たすため、この世界を崩壊から守るためには、自らの力は未だ道半ばであると、大地は理解していて。
だから――――――だから。
「お前と二人で生きるために。お前の横に立てる、それだけの力を手にするために。
たくさん待たせると思う。たくさん迷惑をかけると思う。それでも……その時まで。どうか、俺と一緒に戦ってくれ」