SS詳細
仁巳の栞
登場人物一覧
- 恋屍・愛無の関係者
→ イラスト
名前:湖潤・仁巳(こうるい・ひとみ)
種族:ウォーカー(夜妖憑き)
性別:女
年齢(或いは外見年齢):16歳
一人称:私
二人称:~さん、~君、~ちゃん、呼び捨て
口調:~よ、わ、なの?
特徴:銀の瞳、銀髪。身長もすらりと高い。
設定:白蛇の夜妖憑き。勝ち気な性格で正義感が強い。
青さの残る性格だが発展途上で周りからも好かれている。
共存代償は卵を食べること。生きるために必要だった。
望ヶ浜学園高等部1年生。燈堂一門の門下生。『祓い屋』の修行をしている。
同じ門下生『掃除屋』の煌星 夜空とは親友同士だ。
姉は湖潤・狸尾。姉妹仲はとても良好。
五年前の雪の降る寒い夜に、姉と共に燈堂 暁月に拾われた。
夜妖憑きだった自分達を見捨てること無く優しく包み込んでくれた暁月。
温かいご飯をいっぱい食べて、あたたかい布団で姉と共に眠った。
親に捨てられた自分達は二人だけで生きて行くんだと漠然とした不安を抱えていた。
けれど、暁月はそんな不安を消し去ってくれるぐらい優しかったのだ。
その時から仁巳は暁月の事が好きだった。
祓い屋の仕事を熟して、認められれば姉のように暁月の居る燈堂本邸に出入りすることも出来るようになるだろう。修行にも身が入った。
しかし、暁月が新しく拾ってきた『廻』は特別だった。
『燈堂』の名を与えられ、門下生の宿舎ではなく本邸に住んだ。
姉と暁月と廻が楽しそうに笑っている姿を遠くから見たとき、心の中で嫉妬が芽吹いたのだ。
「アンタなんか嫌い! 大嫌い! お姉ちゃんも暁月さんもアンタばかり見てる! 一人じゃ何も出来ないくせに弱いくせに!」
姉も暁月も白銀も黒曜も新入りを特別扱いする事に、我慢出来なくなって責め立てた。
仁巳は知らなかったのだ。廻の能力が類い希なる才であることに。そして、重くのし掛る代償を。
――他人に生命力を請わなければ生きて行けない身は何れだけ生きづらくあるだろうね。
暁月は迷う仁巳を優しく諭す。若き魂が嫉妬の道に狂わぬ様に。正しき道を歩めるように。
自分の間違いにボロボロと涙を零す仁巳は、きっと大丈夫だと微笑む暁月に、より一層の恋を抱き。
廻に対しての嫉妬心は少しずつでは有るが解消され、今日まで至るのだ。