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緑柘榴の瞳
登場人物一覧
名前:夢見 ルル家
一人称:拙者
二人称:~殿
口調:です、ます、なのです
特徴:元宇宙警察忍者巡査下忍、現幻想領主兼豊穣の天香当主側仕えの、父親が勇者ロボで母親が邪神の人間(右目は妖怪)。
設定:
夢見 ルル家の右目についての記録。
かの神威神楽の内乱<神逐>にてルル家が取得した『緑柘榴の瞳』は現在も彼女の右目に嵌っていた。
呪によって強大な力を内包した緑柘榴の瞳は元来烏天狗のものである。
かつて楠忠継が高天京に蔓延る呪詛の調査の為に春日村の村人を使って入手したのだ。
仲間達が紡いだ可能性の奇跡によって大妖の呪から逃れた際、緑柘榴の瞳も何の変哲も無い普通の眼球へと戻っていた。目を抉り出せば取れるし、潰すことが出来るという意味である。
視神経は正常に回路を繋げルル家の右目として機能していた。痛みも無ければ視界もきちんとしている。
されど、この右目は元々烏天狗のものである。
右目が無くなっては困るだろうとルル家は緑柘榴の瞳を持ち主である烏天狗へ返しに行った。
しかし、丁重にお断りされてしまう。
確かに目の前で抉り出そうとしたルル家も悪いかもしれないが、右目が戻ってくるのに何故と問えば。
曰く「何か怖い」との事。
烏天狗にしか分からぬ何かを感じ取ったということだろうか。
こうして、晴れて(?)ルル家の右目となった緑柘榴の瞳。
見えなくなる等の後遺症の類いは無いように思う。
強大な呪力は既に失われてしまったが、戦闘中に赤く光っているらしく何かが潜んでいるのではないかと心配されている。そう言われると、本当に大丈夫だろうかと心配になってくる。
確かに此処の所、烏天狗の技とかを使えそうな気がしていた。
練習すれば新しい技が作り出せるかもしれない。否、きっと作り出せる。
それはそれとして。極稀にぎょろぎょろとあらぬ方向を向いてしまう事があるのは、少し困っている。
隠したままにするか、それとも見せようか、ルル家にとっては中々難しい悩みどころだ。
遮那の側付きの役職も続行しているらしいし、けれど神使の活動が最優先とのことらしいし。悩ましい事この上ない。