ＳＳ詳細
汝、ただ罪を償い続けよ。
登場人物一覧
- イロン＝マ＝イデン(p3p008964)
善行の囚人
名前：イロン＝マ＝イデン
一人称：ワタシ
二人称：～さん
口調：です、ます、なのです
特徴：年下に見える、ロリ、ストレート、ゴスロリ、意外とある、子供、天然、真面目、混沌、正義
設定：
『以下の情報は、イデンの内部に格納されていた古文書の解読結果を含む。
真偽不明であるため、ローレット内の機密事項とする』
イロン＝マ＝イデンは約████年前に製造された、秘宝種に相当する疑似生命である。
召喚前はどこかに封印の形で保管されていたらしく、保存状態は極めて良好。
魔法人形の類であるらしく背中が極めて大きく開き、小柄な者であれば内部に入れる空洞を持つ。内部は顕著な経年劣化が見られるが防音機能もある模様。召喚直後は、風化寸前の古文書と共にいくつかの替えの衣服が仕舞われていた。
古文書の情報は断片的であり、大部分が推論となってしまう事を事前に明記しておく。
彼女の製造者である主は多数の人間を攫い殺めた著名な錬金術師であった。
錬金術の中には血縁や絆を重視するものも多く、イデンに搭載された血より対象を見定める機能や、体内に格納されていたであろう様々な道具や遺体が、罪なき命を数え切れぬほど奪うのに貢献したのは想像に難くない。
最終的に、錬金術師は罪が露呈し犠牲者の遺体を捨てていた大穴に自らが突き落とされる形で裁きを受けたという。間違いなく現在は生きていないであろう、たとえその場を生きていたとしても寿命が先に来ているはずだ――純種か旅人であるならば。
裁きを終えた人々は錬金術師の遺体を残し晒せなかったことに怒りを覚え、遺された人形に殺意を向けた。
そしてイデンは裁きの象徴とされ死よりも惨い、永遠の懲役刑を負う事となったのだ。
コアを加工され、底面に『償い続けよ』と刻みつけられて――
再起動されたイデンは長い封印か秘宝種の魂ともいえるコアを削られたショックか、その名と命令以外の記憶を殆ど覚えておらず、ただただ善行を積み重ねる事だけを病的ともいえるほどまでに考えている。善行といっても彼女基準の善行であり、一般的には悪とされる行為も稀に行うため手放しにしてよいわけではない。
イデンの永遠の罪悪感が晴れる日は恐らく来ないであろう。
ただ、現在の彼女は特異運命座標であり、その存在とすべての活動が滅びを退けるという善行へと繋がるため、一定の満足感と比較的穏やかな精神状態を維持できているのは救いかもしれない。
