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ノルスの血脈・アティファイ
登場人物一覧
- シラスの関係者
→ イラスト
名前:アティファイ・グランヴェルツグ
種族:人間種
性別:女性
年齢:27歳
一人称:私
二人称:貴方
口調:~です。~ですね?
特徴:野心高い・冷酷
設定:
かつて幻想に一人の貴族がいた。
彼は傲慢であり他者を支配する事に悦を見出す人物だった。
しかし同時に優れた政治手腕と武道の才を持つ人物でもあった。
ただ傲慢なだけではなかった貴族の治世はしかし――急病による死によって終焉を迎える。一人の優れた貴族によって栄えていた地は、一人の死によって全てが転落する事となったのだ。
その地はやがて周囲の貴族取り込まれ地図の上から消える事となる。
その地は、その貴族の名をあやかって――『ノルス』と言った。
……やがて時が経ち。
西のグランヴェルツグ家で一人の少女が当主となる日がやって来た。
彼女の名はアティファイ・グランヴェルツグ。
その性格は表向き温和に見えるが、内は冷酷にして残酷。実は父を病気に『して』引退させた主犯である。優れた智謀で領内を掌握し若くして領主の地位に付く事を誰にも自然に納得させた。
武よりも智に優れ内政にも比較的熱心。民にとってはそう悪い領主ではない――が。
それはあくまで自領の発展の為であるが故に民を想っての事ではない。
そんな彼女には物心がついた時から抗えぬ野心があった。
魂がざわつく。自らはこんな程度の枠組みでは収まらぬと猛っている。
それは彼女の出生にまつわる秘密が故。
真の名はアティファイ・ノルス・グランヴェルツグ。
グランヴェルツグの夫人とノルスの間に交わされた不逞によって生を受けし――忌み子であった。
派閥はバルツァーレク派。
それ故か表面上は他家とも連携し、穏健な様子を見せているが……野心の炎は年を重ねるごとに強くなっている。いずれは幻想三大貴族の地位にまで上り詰める為に。
いや――あるいはこの国の総てを支配できる。
『宰相』の地位を――やがては――
彼女自身は知らぬことであるが、ノルスの血縁はもう一人残っている。
東――フィッツバルディ派閥の方にもう一人。
その者の名はクロードと言った。なんぞや不思議な『懐かしい』様な感覚を抱いた故か……なんとなしに友好を深め、幾度か個人的に会う事もある存在だ。
両名が互いの出生を知ることはないかもしれない。
だが魂に繋がりのある両名の運命が如何に進むか知る者もいない。
野心猛る者同士は蛇の様に喰らい合うかそれとも――