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孤月の正義

登場人物一覧

彼岸会 空観(p3p007169)
彼岸会 空観の関係者
→ イラスト

名前:可畏(かい)
性別:男
年齢:30代前半
種族:獄人
一人称:俺
二人称:お前、貴殿
口調:~だ、~だろう
特徴:挫折を知る男。『浄國一揆』首魁
設定:
 神威神楽は高天御所の大蔵省の雑色人として仕える一族の出。八百万に迫害され続け、獄人と呼ばれながらも生きるために彼等に命を仰ぐ日々。
 可畏少年は額を地に擦付け八百万に喜びを伝える両親の姿をその両目に焼き付け、自身の未来の姿を見ているようだと絶望した。両親等は仕事が有り京で働けるだけ幸せだと少年を宥め続けた。
 その現状を見て希望を持てるわけが無い。明るい未来など無く、両親と同じ手仕事を身につけるようにと日々、満足な食事無く寝る間も惜しんで働き続けた。
 罰として角を折られ、背には鞭を打たれた。然し、非難の声を上げれば更にそれは酷くなる。主君へと声を上げることさえ獄人には認められていなかったのだから。

 だが、霞帝が四神に認められ帝に就任したことにより獄人差別は多少なりとも改善された。待遇が僅かに改善される兆しを見せ、幼い可畏は霞帝を仰ぎ絵本の如き『正義の味方』は居るのだと喜び憧れる。
 彼の為にと日々を働き、それに対する対価に喜び両親と共に霞帝を称える日々。
 その幸福も、彼が眠りの病に落ちたと一報で潰えた。漸く見えた光は薄れ、八百万による独裁の時代が舞い戻る。
 可畏は「正義で在るだけでは世を変えることは出来ない」と考え始めた。
 霞帝とて、和平を望み、穏健派と呼ばれ、武力での制圧は行っては来なかった。
 だからこそ、いとも容易く『悪役』によって眠らされたのだ。

 ならば――力には力を、されど行いには矜恃を。
 神威神楽と言う国を浄める為、彼は『浄國一揆』を立ち上げた。
 獄人と名乗ることも捨て、『鬼人種(ゼノポルタ)』と本来の世界の名を得て、男は制裁を下す。
 この国に蔓延る悪を濯ぎ、美しき黄泉津を浄めるが為に。

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