PandoraPartyProject

シナリオ詳細

くらえ! みんなフリフリロリータになるビームッ!!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


「隙あり――!! イレギュラーズ、くらえッ――!!」
「ぐ、ぐあー!? なんだ――!!?」
 それは正に一瞬の事だった。
 練達、再現性東京の街中で貴方は――襲撃を受けたのである。
 なんらかの依頼を成しえた後の疲れが隙を生み出してしまったか。唐突に路地裏から襲って来た存在より光を浴びて……って? ん? 確かに光が直撃したが、別に痛みもなにもないな? いや待てよ、だが……これは……!?

「――服が!? 俺達の服が――変わっている!!?」
「ふっ。もう手遅れだ……私はドクター『フリフリロリータ・サイコー』。フリフリロリータの魅力を広めるべく日夜研究に勤しんでいる正義の科学者だ。君達はフリフリロリータになる特殊光を浴びてしまった――もう君達はフリフリロリータから逃れられん!!」
「何言ってんだコイツ!!?」
「くっ、只者じゃねぇ……今の短い間にフリフリロリータを四回も言うとは……!」
「お前も何言ってんだ!!?」

 見た。自分達の着用していた筈の衣類が……フリフリロリータ風になっているのを!
 同時に轟いた声は、白衣を着込んだドクターなる者からの宣言。
 ――そう。彼はフリフリロリータ崇拝者である。
 ホントに何言ってんだと思われるかもしれないが、それが全てだ。彼はフリフリロリータを崇拝している。だから練達に住まう民をフリフリロリータ衣装に強制的に変えてしまう計画を長年練っていたのだ。
 そしてこれは最終実験。己が研究成果が歴戦たるイレギュラーズにも通じるのであれば……つまりそれは誰にでも通じるという事ではないか!?
「今こそ時は来たれり! 我が力からは何人も逃れられん――ッ!!
 全員フリフリロリータにするんだ、うひょおおおおおおおお!!!」
「狂ってる! アイツ、頭トチ狂ってるぞ!! あっ、逃げた!!」
 自身の勝利を確信したドクターは走る。今こそ練達の民全員をフリロリにせんと!!
 クソ、あのドクターが狂ってるのはともかく……自分達の衣装が変えられっぱなしでは色々支障が出そうだ。ていうか何故か着替える事も出来ないし。なんで? どうなってんのこの服!!? しかもなんかやたら逃げ足早いぞあのドクター!!

「――でもまぁ、これもいいんじゃないかなぁ?」

 と、その時だ。焦るイレギュラーズ達の中で、しかし……
「男の人もフリフリ着たらかわいいと思うよお……」
「何を言ってるんだフラーゴラ――本気か!!?」
「知らないの? フリフリは――とーってもかわいいんだよぉ?」
 フラーゴラ・トラモント(p3p008825)だけは冷静……
 いやむしろこのフリロリ衣装を受け入れているようであった……!!
 彼女の身も勿論変じている。白く、フリフリ。その上で、内側にピンクと白の球模様が刻まれた可愛らしい傘もいつの間にか手には握られていたか。うん、似合ってるね――かわいいね――でもぉ!
「老若男女の区別なく脱げないフリロリ衣装は……まずくないか!?」
「そうかなぁ。世の中皆フリロリになったら世界平和に繋がる気もする」
 服は可愛らしいけれど、ずっとは御免だとするイレギュラーズもいるものだ!
 同時。先程ドクターが駆け抜けていった先から野太い悲鳴が聞こえた。
 多分、また男性とかがフリロリ衣装の犠牲になったのだろう……!!
 放置していたら――まぁなんかいつかは現地当局辺りに制圧される気もするけれど――被害がどこまで広がるか分かったものではない。それに己らの服も元に戻してほしい。ぶちのめせばいいだろうか? ぶちのめしたら元に戻る手段も分かるだろう。そう信じる。
『ピーッ! ドクターを、追わせません。妨害シマス』
「ん、なんだアレドローンか……? うわ――!? なんか撃って来た!!?」
 直後。色々な思惑はあれど、ひとまずドクターを追わんとしたイレギュラーズ……らの前に現れたのは、空中を飛行するドローンであった。同時に射撃が繰り出される。コイツらさては先程のドクターによる足止めか――!
 えぇいなんと面倒な! しかしやる事はやはり単純だ。
 ドクターを追いかけ、このバカげた計画を止めさせること!!
「ふふ。皆かわいいけどねぇ」
 焦る者。冷静に状況を見据える者。まぁ色々いるが――
 フラーゴラはぽやぽやと皆の衣装を眺めるものであった。
 だって本当にかわいいんだし、ねぇ? ふふふふふ。

GMコメント

●依頼達成条件……?
 ドクター『フリフリロリータ・サイコー』をぶちのめす!

●フィールド・シチュエーション
 再現性東京の街中です。時刻は夜ですが、街の光があちこちに溢れてますので左程視界に問題はないでしょう。皆さんは後述するドクターに襲撃され――なんと服がフリフリのロリータ服になってしまいました!

 つまり女も男も子供も老人も性別不明もunknownも性別なしもみーんなフリフリのロリータ服を着ないといけない依頼です。これは後述するドクターの所為だからね、仕方ないんだ! なんかやや戦闘っぽい要素もありますが、ぶっちゃけコミカルなのでご安心ください。ドローンとかは雑魚です。ドクターは逃げ足早いだけです!

 なおドクターはフリフリロリータビームを無差別に撒き散らしながら街を駆け抜けているようです。なので彼が通った跡では悲鳴があるので、場所は容易く分かるでしょう。

●ドクター『フリフリロリータ・サイコー』
 フリフリロリータ衣装を好む……いや崇拝している科学者です。
 十数年に及ぶ研究の末、強制的に他人の衣装をフリロリ系に変えてしまうめっちゃ眩しい特殊光を開発しました! この光に当たった人物は先述の通り、衣装がフリロリ系に変わってしまいます!! しかも脱げません!! なんでー!!?

 イレギュラーズにも通じる事を確認した彼は街へと繰り出しました。そう。全人類をフリロリに変える為に……! こんな悪しき野望を許してはいけません。奴をぶちのめしてください。そうしたら衣装も元に戻るでしょう。タブン。

●フリロリドローン×5体
 なんかフリロリっぽいリボンとか身に着けてる可愛らしいドローンです。
 空中を飛行しながらドクターを逃がすべく、皆さんにフリロリ銃撃を行ってきます――ダメージはありません。ただ当たるとフリロリ衣装が更にフリロリィィィに強化されるだけです。なんだこいつら!

●情報精度
 このシナリオの情報精度はFURIFURI・LOLITAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。フリフリロリータは可愛いね。うふふふふ。

  • くらえ! みんなフリフリロリータになるビームッ!!完了
  • ぐあー!?
  • GM名茶零四
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2023年07月31日 23時45分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費150RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

武器商人(p3p001107)
闇之雲
Lily Aileen Lane(p3p002187)
100点満点
仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
フラーゴラ・トラモント(p3p008825)
星月を掬うひと
※参加確定済み※
ルビー・アールオース(p3p009378)
正義の味方
メイ・ノファーマ(p3p009486)
大艦巨砲なピーターパン
夢野 幸潮(p3p010573)
敗れた幻想の担い手
クウハ(p3p010695)
あいいろのおもい

リプレイ


 フリフリロリータ――略してフリロリ。或いはフリフリでもいいや。
 とにかくフリロリは偉大なモノである。少なくとも周囲にフリロリが溢れている現状に、既に『星月を掬うひと』フラーゴラ・トラモント(p3p008825)は存分に満足していた――至福――
「あぁ……こんな素敵な格好なら、皆で一緒にふかふかのショートケーキを食べて、ぬいぐるみやさらなるお洋服のショッピングを楽しみたいのに……」
 なんだけど。聞こえてくるのはフリロリに変えられる悲鳴があちこちから。どうしてー!
 フリロリは人を傷つける為のものじゃない。
 皆の心を安らげるのがフリロリなんだ……! だから!
「……よぉし。仕方ないね、あのドクターを探し出すとしようか……!」
「フリフリロリータ~♪ ロリ~♪ フリロリの、フリロリは、フリロリ~~♪」
 フラーゴラは厚底靴を鳴らして歩こう。コツコツと、あえて場に響くように。
 そしてお気に入りの傘も持って、スカートをひるがえしてくるりと一回転――
 ビシィッ!
 軽快なるリズムを口ずさむ『大艦巨砲なピーターパン』メイ・ノファーマ(p3p009486)と共にポーズをカメラ目線(?)でしっかりと決めようか! うん、バッチリ! やっぱりフリロリは世界に見せてあげないとね――!

「――見ないでくれ」

 が。誰も彼もが『そう』あれる訳ではない。
 例えば――『敗れた幻想の担い手』夢野 幸潮(p3p010573)がそうだ。
 ロリィタファッションとは。
 人間の少女という概念が持ち得る『かわいさ』、或いは『美しさ』への恋い焦がれる想いを見事に表現したファッションスタイルである。そう。人々が長年追及して来た技術が、想いが、ソレに込められているのだ。
 で、あるならば。『夢野幸潮』という一つの『意思生命体』は。
 『服装』に合わせ『身体』まで変わってしまう――!
 それは『夢野幸潮』からすれば在るべき姿と成り果てただけで、不可思議な事ではない、のだが。
「――なんだその目は。『我』は『我』のまま、だぞ。一応」
「ふふ。分かってるよ……それが『幸潮』さんなんだよねぇ……ふふふ」
 ソレは。『蒼銀髪赤紫目のホワイトウェディングフリフリロリィタドレスを白磁の柔肌に纏う絶世のロリっ娘』――であった。うぅ、これが……これが意志生命体の根源から生じた、フリロリィだというのか……!? ドクターが見てたら感激で涙が溢れていたかもしれない。代わりにフラーゴラが満足してるので良しとしよう。ヨシッ!
「わわっ、わーわーわー! 私の服がフリフリのフリフリにー?! どうしてこんな事が、ていうか一体全体どういう原理で……ハッ!? ちょっともしかして、さっきお店で買ってきたばかりの服も……ああっ!? 全滅してる――!!?」
 瞬間。絶叫が響き渡ったと思えば――『正義の味方』ルビー・アールオース(p3p009378)だ! 全てフリフリ仕様です。着替えさせません。はい、フリフリの勝ち~~!!
 ――そんなふざけた理論で納得できるか。もう怒った。
「何が正義の科学者、タダの自己満足&自己チューじゃない!
 そんなのに正義を名乗らせたりはしない! 科学者とも名乗らせるもんか!」
「……フリフリロリータ自体は嫌じゃないの、です。でも」
 決意を秘めるルビー。更に『しゃ~く~』Lily Aileen Lane(p3p002187)――の瞳には闇が宿っていた。
 彼女も当然フリロリ衣装だ。あぁ、いやそれ自体は構わない……元々ゴシックロリータっぽい服を着ているのだ。そう考えれば左程大きな変化、とまでは言えないし違和感なく動く事も出来る――
 が。それはそれこれはこれ。
 無理やり他人にフリロリにされる義理も理由もない――だから。
「少し、頭冷やそうか……」
 ハイライト消えた瞳でドクターを追う。
 ちょっと、うん『ちょっと』お灸を据える為に!
 幸か不幸かドクターのいる所は大分分かりやすかった。だって悲鳴が響いてるもん。
「……たしかこういうのって華ロリっていうんだよな、コレ。鮮やかな刺繍が華やかで可愛らしい……は兎も角、俺がこんなもん着てどうすんだよ!? あ、しかも……どうして髪まで伸びてやがるんだ!? おかしくないかなんか色々!!?」
「フフ――我(アタシ)の猫がフリフリだなんて。
 あぁなんでカメラを持ってきてなかったかなぁ」
 紡ぐは『あいいろのおもい』クウハ(p3p010695)と、そのクウハをうっとりと眺めている『闇之雲』武器商人(p3p001107)だ。おやおやここは平穏……? な空間が広がっていますね。武器商人は『まぁ我の猫は元々名に来ても似合うけど――』なんて惚気ていますが。
 クウハの方は述べた様に華ロリ風。そして武器商人の側は――分類的にはクラシカルロリータと言えばいいだろうか? 可愛いの種類がやや異なる代物であった。そして武器商人自体もまんざらではない。フリフリなのは別に嫌いではないし――
「フリルいっぱいって可愛いよねぇ……おっと。でもコレだけってのは頂けないねぇ。
 我が選んだものを着てほしくもある。よし、さっさと倒して新しい衣装も着せよう」
「いやいやいや、新しい衣装以前にこのスースーするスカートももう……
 ん……んん!? スゲエ=ヤバイ=パンツに変えられてる気がするんだが??
 変態が極まってるだろ……フリフリの下はドスケベとか、ンな背徳いらねェよ!!」
「おや、イヤだったかい?」
「……」
 微笑み携えている武器商人――
 さすれば文句を垂れ流すクウハも『……まぁ、慈雨は喜んでるっぽいしいいか』という言の葉を喉の奥に呑み込みつつも思考するものである。衣装には慣れぬ。慣れぬが……まぁいいかと。
 フリロリに対する思いはそれぞれ。
 冗談じゃないと思う者。やめてくれと思う者。わぁい~! と思うフラーゴラ(名指し)
 だがいずれにせよドクターの横暴を止めるべく動き出す――その先陣を切るのは。

 \フリル何するものぞ!/

 あ、あれは……身長145cm! 究極の美ぽんぽ……ねこ!
 『陰陽式』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)じゃないか!!
「フフフ。身長的にも可愛さ的にも、フリロリが似合うキャットである自信はある!
 何を臆す必要があろうか。着ればいい。似合えば良い。
 全てを着こなせるのならば衣装がなんであろうと魂が輝くのだから――!」

 \ヒアウィゴッ!!/

 ハイテンションぽんぽこ――彼女は駆ける。再現性東京の闇夜を。
 その身にフリロリを纏いながら。滅茶苦茶どっやぁ顔かましながら!


『ピー! フリロリ弾、発射!』
 ドクターを追うイレギュラーズ達――に、ドローンが特殊弾を発射してくる。
 勝手に衣装が変わってしまう力を宿した一撃だ! マジでなんだこれ!
「わぁすごいねぇ。最近のドローンはこんな事も出来るんだねぇ……!
 皆かわいいねえかわいいねえ。ふふゴラ……!」
 悲鳴を追いかけるフラーゴラ。ドクターや、このドローンの被害にあったのか沢山の人がフリロリになっている……! 思わずにっこにこ顔である。アイタ、額にドローンの弾が!
「フッ、その程度かドローンよ! もって撃ってこいもっと!!
 そうだ撃て、そして当ててみろ! だがお前もいいフリフリだ、似合ってるぞ!」
『ヘヘ、照レルゼ』
 ダメだこのぽんぽこタヌキ、はやく保健所に通報しないと……
 同時。たぬきは卓越した跳躍でドローンの射撃を回避しながら、両の手に保持したaPhone10による撮影を行使。左手で連射機能を! 右手でビデオを! これぞ汰磨羈が成しえる究極の撮影術――ッ! だが一応破壊も忘れない。くっ、これも罪無き人々をフリロリから救うため……!
「いざ! ――というか肝心のドクターは本当にどこだ!」
『いやもう今更ドシリアス顔したって威厳がないッス』
「とにかく退いて! 私達はドクターの所へ行くんだから!」
 『ギャー!』とドローンを薙ぎ払ったのはルビーだ。タイニーワイバーンを駆りて彼女は空からドクターを追う――まだそう遠くには離れていない筈だ、と。ううしかしこうフリフリだとなんだか動きにくい……!
「……あ、そうだ! この変身ベルト、これなら姿を変えられ……
 うわー! やっぱりフリフリだ――! あ、でも微妙にデザインが違う!
 これ戦闘服フリフリロリータだからちょっとはマシかも!!」
「うんうん――あっ! この先で『フリフリロリータサイコー! ヒャッホー!』みたいな感情が溢れてるよ! 間違いなくドクターがいる筈だね……! お灸を据えてあげなきゃ!」
 多少、本当に多少マシになったフリロリでルビーは駆け抜けていき。
 更にメイも――特定の感情を探知せしめようか。
 ドクターの感情が分かりやすすぎる。ハッピー気分全開なんだろうなぁ。
「成程な。ならば、その動き支援しよう……すごくなぁ~れ、萌え萌えきゅん☆」
 刹那。汰磨羈が……狂った! 失礼。精神が衣装に引っ張り出されている様だ。
 皆の非戦の力に加護を齎す。これで皆ドクターを探してくれと――さすれば。
「他の人に無理やり着せるのは違うと思うんだ……
 着た人がうれしくないと、かわいくみえないんだよ……それを分かってもらおう!」
「否! フリロリは今はまだ癌に効かないが――その内癌にも効くようになる!
 だから今の内に皆にもフリロリを着てもらうべきなんだああああ!!」
 メイが決意を固めていれば――わぁドクターが向こうから襲撃して来た!!?
 思わぬ行動。ドクターは再び特殊光をイレギュラーズ達に浴びせようか――
 まさか、まだフリロリを強化しようとでもいうのか!!?
「ああっペイルにフリフリロリータビームがー
 なんてことーなんてことー……
 わぁ……ペイルもフリフリだねえ……かわいいねえ……ふふふふふ」
 そしたら案の定フラーゴラさんが喜んじゃったよ。ペイルとはフラーゴラの為に召喚された純白の牝馬――当初の段階ではペイルはフリロリ光は浴びてなかったのだが――この度めでたくフリロリ衣装が追加実装されました。やったねペイルちゃん! あれどうしたのペイルちゃん、顔色暗くない? ヒヒーン?
「メリーゴーランドのお馬さんみたい……
 綺麗だねぇ、一番だねぇ……じゃなかった。どうしてこんなことを!」
「フリロリがサイコーだからです」
「それは分かるよぉ」
「ダメだ、フラーゴラさんはある意味洗脳されてるですよ……なら代わりに……」
 直後。空から馳せ参じたのは――Lilyだ。
 探す。探す。探し続けた。邪魔するドローンがあらば撃ち落とし、そして捉えた。
「――人に迷惑をかけるのは、メッですよ?」
 百歩譲ってフリロリを望んでいるのならいい。
 だが強制はダメだ。強制すると、嫌悪感の方が勝る事がある……そしてその感情は、後で真なるフリフリロリータ好きの方々に迷惑をかける事になると思うのだ。だからこそ怒る。今のドクターの所業は、フリロリ好きの未来の為にならぬから。
 故に――罰する為の一撃を放とう。
「わー! フリロリ少女が怒ったー! ――これはこれで!!」
「クソ、なにが起こってもポジティブに捉えるな……?
 まぁいい。こうなったらもう開き直るしかねェ。
 ――フリフリロリータ、皆着れば怖くないってなッ」
「ドクターがわざわざ出てきてくれたんだ。後は逃がさない様に追い込むだけだね。
 あっ。でもドクターを倒したらフリロリが解除されるのかな?
 どうだろう。その前にとりあえず写真でも撮る? みんなよく似合ってるし」
「えぇい、そういう場合かよ慈雨……!」
 降り注ぐ弾幕の嵐……なぜドクターは喜んでいるのか。ともあれとクウハと武器商人もドクターの姿を捉えるものだ。此処で逃がす理由はない――武器商人は統率の意思を持ってドクターを追い込まんとしようか。
 クウハも動く。まぁなんかドクターは手あたり次第に光撃ちまくってて隙だらけではあるのだが……しかしいっそヤケクソで一般人巻き込みまくって皆フリフリに統一すれば恥ずかしくないか……? などと思いもする。
 だが辛うじての所で正気を取り戻そう。
 慈雨のフリフリも似合ってっし可愛いんだが――
「……やっぱ別の服着てるトコも見たいしよ」
「ん、何か言ったかい?」
「いいや何も! さぁ行くぞドクター……! 祭りは仕舞だ!」
「いーやコレからが本番だー! くらえ超特大フリロリビーム!!」
 うわー! 今まで一番の光がイレギュラーズ達を満たす……!
 さすればどんどんロリ成分が強くなっていくものだ。
 おや、なにやら体つきも段々合ってきているような……!?
「くそー! マジでなんだよこの効果、持ってくれよ俺の精神力……!!」
 クウハは耐え忍ぶ。そうなぜなら……EXF=EXtra・Furifuri=過剰なフリフリ。
 え、んな訳ねェって? 信じろ。今はそれこそが真実だ!
 耐えられる――過剰フリフリを乗り越えるのだ。
 皆で一斉攻撃。この光を乗り越え、ドクターに撃を通せ――!
「見つけたぞ、ドクター! 何。更なる特殊光……? 望むところだ!
 受け入れればこんなモノは効かぬ――それよりもどうだドクター、これを視ろ!」
「何!? そ、それは――!」
「そう。さっき激写した皆のフリロリ姿だ――!!」
 瞬間。何してんだ汰磨羈ィ! と思うが超フリロリモードである彼女にはもう、ブレーキなんて文字が辞書に存在していない。へへへ来いよドクター。どうした怖いのか!
 見たくないか?
 ほれ。
 ほれほれ。
「ほれほれほれ――今だッ!」
「ぎゃ――!! だましたな、卑劣なイレギュラーズめ!!」
「本当はワタシもドクター派なんだけどねぇ……でもハイルールがあるからね、ごめんね。
 あ、でも気になる事があるからちょっと……えいえいえいっ――
 わっ。すごぉいミニペリオンまでフリフリになったー! しかも全部色違い!」
 流石汰磨羈。猫じゃらしのように相手を引き寄せるのは――お手の物である!
 続け様には(めっちゃ渋々ながら)フラーゴラもドクター捕縛を行おう。
 フリフリふわふわゴラゴラすれば世界平和になると思う。本当に。
 だからドクターを逃がす事も正義なんじゃないかとゴラは想うけど、うーん。
 やむを得ず。しぶしぶ。しぶゴラ顔で捕縛に務めるとしよう……!
 フラーゴラに出来るのはせめてこの素敵な光景を――目に焼き付けるのみだ。フリフリ~! フゥ~!
「フリフリな衣装が可愛いのは分かったよ。うん、皆凄く可愛い。そこは認めよう――でもね! 相手の意思を無視して自分の考えを押し付けた挙句無理やりそうしてしまうのはただの暴力なの! 分かる? だから私達に止められちゃうんだよ!」
「なにをー! 素直になれ、お前達だって楽しかっただろう!」
「――それは全てを全て否定はしない、が」
 直後。ルビーも取り押さえに加わった所で、言葉を紡いだのは幸潮だ。
 ――本当に『好き』という気持ちは止むことを知らない。
 裾が広がる度に浮かぶ顔。好きで好きでたまらなくなってくる。
 姿は心の現れ。ならば、美しく愛しきヒトへの想いと募る心からの是と恋慕が……
「我を“こう”したのだとすれば、ああ。この姿そのものが証左となる。言が正しいという事の、な」
「だろう!? ならば私と一緒に世界を――」
「しかし」
 それはそれ。これはこれ。
 『結果』と『望み』は異なるもの。正しいかもまた別であればこそ。
 『物語閉帖』。崩れゆく空に拍手を。この喜劇に添えるはたった一節。
「告げよう――『有り難迷惑』だと」
「そんなー!」
 完全に鎮圧されるドクター。ビーム発生装置を取り上げ破壊すれば……おぉ脱げるようにはなった。多分、時間が立てばその内衣装自体も戻るんじゃないだろうか――
「まだもうちょっと続くんだ? じゃあてんちょーにフリフリロリータ見せに行こっと!」
「やれやれ……皆に謝って償いをして、そして今度は真っ当に活動しようね」
「ハイ。ワカリマシタ」
 メイはハイテンションの儘駆け抜ける。フリロリ状態が続いている内にやりたい事があるのだと――同時にルビーはぐるぐる簀巻きにされたドクターへと言葉を紡ごう。クッソ反省してるか微妙な感じの声色しか出さないが……大丈夫か本当にこのドクター
 仕方ないのでカルミルーナ……”深紅の月”の名を持つ武器の先っちょに吊るしてやる。反省の色が見えるまで……って、あれ?
「なんか……カルミルーナもちょっとかわいくなってる……!? なにこのリボン!? いやパラソル、パラソルだよこれ! フラーゴラが持ってるパラソルみたいな形状に!!」
「わぁすごいねぇ……! やっぱりドクターは偉大だよぉ……!!」
 ごらごらニコニコ。この一時が終わるのが、名残惜しいとフラーゴラはルビーの武器も見ながら想うものだ。ホントにどういう科学技術でこんなのが出来てるんだろうねぇ……?
「ドクター……貴方は凄いのですよ。やり方は間違っていても、こんな凄い発明をしたのですから、胸を張って下さい、です……」
 と、その時だ。続け様にLilyは言を紡ぐ。
 暴走したが故の鎮圧だが、しかし。一部のロリータ好きな方々や小さな女の子達になら、人気があると思う。だから――
「そう言う人達が笑顔で居られる範囲の活動をして下さい、です。lilyは、応援するですよ」
「う。うう……フリロリlilyちゃん最高だぁ……分かった、頑張るよ!
 もっと美しいフリロリ光を開発してみせる!」
 なんか微妙に話が通じてない気がするが……まぁ良いとするか。それにふと思ったが、この技術――魔砲少女とかを夢見る少女達に『変身アイテム』も出そうだし。彼の旅路をわざわざ止める事はないと、笑顔で親指を立てる。
「さて――万事解決、となれば。じゃあ買い物にいこうか」
「おい、まさか」
「察しがいいねぇ――フリフリロリータだよ」
 今度は我(アタシ)が選んだ服を着てほしいからね、と紡ぐは武器商人。
 髪も丁寧にお手入れしてー、綺麗に結ってー……
「……せっかくだし今度はお揃いで着てみる? ふふ。出かけてみるのもいいかもね」
「待て待て、百歩譲って大衆の面前は少し……!」
 言を交わす武器商人とクウハ。
 さてご両人が如何な未来を辿ったかは、二人のみぞが知るが……
 武器商人の宿す写真に可愛らしいのが増えていたと――もっぱらの噂であったとか。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 フリフリロリィィッィィ!!(鳴き声)

 ありがとうございました!!!!!!!!

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