PandoraPartyProject

シナリオ詳細

井 ー モ ン コ ア あらわる

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●井ーモンコアってなんだよ
「たいへんです! 勇者妖精アライグマ様!!!! 井ーモンコアが現れました!!!」
「そうかそうか、何を言っているんだ」
 と、深緑のローレット出張所で声が上がったので、勇者妖精アライグマ――こと仙狸厄狩 汰磨羈 (p3p002831)はすごく嫌そうな顔をした。
「井ーモンコアですか」
 井が言う。
「厄介ですね」
「知っているのですか、井様」
 水天宮 妙見子 (p3p010644)がそういうので、井は頷いた。
「はい。妖精郷とかその辺の不思議な深緑空間的なところに現れる、『井』の上半分と下半分を分割して、真ん中にマイナスドライバーをぶっ刺した感じの物体です」
 そういったので、汰磨羈はハハッ、と笑った。
「出番だぞ妙見子」
「何でですか!?」
「まぁ、御話を聞いてください」
 と、最初に勇者妖精アライグマをよんだ声の主がそういう。彼は、妖精アライグマである。妖精郷の辺りで平和に暮らしていた、妖精だか精霊だかの面白生物である。
「実は、最近春先になると、井ーモンコアがよくあらわれるのです。
 この井ーモンコアは、真ん中にマイナスドライバーをさしている間にていやーとすれば倒せるのですが、どう頑張っても途中でマイナスドライバーが抜けてしまい、あたりに『性癖光』を放つのです」
「性癖光!?」
 妙見子が嫌そうに叫んだ。
「それはどういう……いえ、何か察しました。どうせこういうのでしょう?
 『性癖光に曝露すると、突然性癖空間が広がり、自分の性癖を再現した幻を周囲の人間に共有してしまう。つまり、自分の性癖を周囲に曝露してしまう恐ろしい現象が発生するのです』
 と――」
 妙見子が適当なことを言うので、妖精アライグマは神妙な顔をした。
「詳しいですね。経験者ですか?」
「したことねーですよ、こんな経験!」
「とにかく」
 井が言う。
「その討伐のお仕事ですか? とはいえ、井ーモンコアは、そこを除けば人畜無害。
 あたりに性癖をさらしてしまうことを我慢すれば、小学生でもやっつけられるはずですが?」
 そういうのへ、妖精アライグマは「ええっ」と声を上げた。
「普通他人に性癖さらすのって嫌じゃないですか!」
「そりゃそうだよ!」
 汰磨羈が叫ぶ。
「ちなみに、私たちも嫌だぞ!?」
「ええっ!?」
 妖精アライグマは驚いたような顔をした。
「勇者妖精アライグマ様は、そういうのが逆に性癖で、人に知られてうわぁって顔をされるのが快感だと伝説に――」
「先代の勇者妖精アライグマってどうなってるの????」
 汰磨羈が頭を抱えた。
「ええと、状況を整理しましょう」
 こほん、と妙見子が咳払い。
「つまり――。
 1.私たちは井ーモンコアをていやー、ってする。
 2.でも強制的に、井ーモンコアの性癖光には曝露してしまう。
 3.プレイングに、『披露したい性癖』を書いて、洗井落雲に送る。
 4.はずかしめられる。
 ――ってコト!?」
「イグザクトリィ(その通りでございます)」
 妖精アライグマがうなづくのへ、汰磨羈が叫んだ。
「出番だぞ妙見子!!!」
「何でですか!?!?」
「うーん、なんともシンプルな依頼でしょうか」
 井がぐるん、と回った。
「あ、僕も同行しましょう。皆さんの性癖を除けるのはそれはそれで面白いので。ちなみに僕は特に性癖は曝露しません。バレバレでしょうからね」
 ぐるぐる回りながら井が言うので、汰磨羈はいやそうな表情で言葉を紡いだ。
「いやぁ、確かに、御主の性癖とか知りたくもないが……かといって、自分の性癖をさらすのも……」
「でも、これどうせハイ・ルールで押し付けられる事案ですよ?」
 妙見子もげんなりした様子でそういう。
「あ、ちなみに、どうしても性癖を披露したくない人は、洗井落雲に丸投げしてもかまいません。そうするとほら、洗井落雲が適当に性癖を捏造します」
「それはそれで嫌だなぁ」
 妙見子があらためてげんなりした表情を見せた。
「いずれにしても、やるしかないでしょう。というわけで、参りましょうか、皆さん」
 井がそういうので、皆はうなづいた。
 さぁ、皆もとっておきの性癖を披露して、性癖バトルだ!

GMコメント

 お世話になっております。洗井落雲です。
 これはリクエストシナリオなので、僕は悪くないです。

●成功条件
 すべての井ーモンコアの破壊

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●状況
 春先の深緑の森に、井ーモンコアが現れました。これは、井を上下に分割して、真ん中にマイナスドライバーをさした物体です。
 井ーモンコアは弱いので、小学生が木の棒で殴りかかるだけでも倒せます。が、それは真ん中にマイナスドライバーが刺さっている状態でのこと。真ん中のマイナスドライバーが外れると合体して『井』の形状になり、そうなると『性癖光』を発射するのです。
 この性癖光を受けてしまった人物は、自分の『めっちゃ好きな性癖』を再現した幻を魅せられ、ついでにあたりにも幻影としてその様子が再現されてしまいます。つまり、他人に自分の性癖を披露してしまうことになるわけです。
 大変です。こんな物体にかかわりあいになりたくありません。そういったわけで、皆さんに白羽の矢が立ちました。生贄です。
 性癖を暴露しながら、井ーモンコアを破壊してください。ちなみに、どう頑張っても性癖光には皆さん曝露するので、もうあきらめて披露したい性癖とか、幻でもいいから再現したい欲望とかをプレイングに書けばいいと思います。ファイト。

●エネミーデータ
 井ーモンコア ×8
  井の形をした物体です。通常は、上半分と下半分で分割され、間にマイナスドライバーが刺さっていますが、このマイナスドライバーが外れると『井』となり、あたりに『性癖光』を発射します。これに当たってしまうと、あたりに自分のめっちゃ好きな性癖を再現した幻が現れ、めっちゃ他人に性癖がばれます。
  なので、頑張ってマイナスドライバーが外れないように戦ってください。でも、マイナスドライバーはどうやってもはずれてしまうので、どうしても被害者は出てしまいます。
  井ーモンコアの数は8。皆さんの数も8。ちょうどですね。逃げられると思うな。


 それでは、皆様のご参加とプレイングを、お待ちしております。

  • 井 ー モ ン コ ア あらわる完了
  • GM名洗井落雲
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2023年05月31日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費150RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
※参加確定済み※
リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)
木漏れ日のフルール
カイト(p3p007128)
雨夜の映し身
リュコス・L08・ウェルロフ(p3p008529)
神殺し
ムサシ・セルブライト(p3p010126)
宇宙の保安官
綾辻・愛奈(p3p010320)
綺羅星の守護者
劉・紫琳(p3p010462)
未来を背負う者
水天宮 妙見子(p3p010644)
ともに最期まで
※参加確定済み※

サポートNPC一覧(1人)

井(p3n000292)
絶対紳士

リプレイ

●今日の被害者

 『陰陽式』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
 『深緑魔法少女』リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)
 『雨夜の映し身』カイト(p3p007128)
 『うそつき』リュコス・L08・ウェルロフ(p3p008529)
 『宇宙の保安官』ムサシ・セルブライト(p3p010126)
 『航空猟兵』綾辻・愛奈(p3p010320)
 『劉の書架守』劉・紫琳(p3p010462)
 『愛し人が為』水天宮 妙見子(p3p010644)

 以上です。

●本編!
「異議ありッッッ!!!」
 と、ムサシが冒頭辺りを指さしながら叫んだ。
「汰磨羈さんと妙見子さんはこれ被害者じゃなくて加害者側でしょう!?
 リクシナしたんだしッ!」
「まて、オープニングを読んだか!? リクシナだしたのは我々だが、我々もちゃんと困惑してる描写があるのでノーカンッ!!」
 汰磨羈がオープニングの辺りを指さしながら叫ぶ。
「まぁ、いいのですけど」
 愛奈が完全にすべてをあきらめたような顔で言った。
「今回、井さんのせいのようなふりをして井さんのせいではないのですね……」
「まぁ、僕も毎回問題は起こしませんよ」
 はっはっは、と井が笑う。嘘だぞ、絶対毎回問題起こしてるぞ。
「それそれとして、自分と同じ格好をしたようなのが、半分に分かれてなんか光って爆発する、みたいなの大丈夫なのですか?
 どういう気持ちなのですか?」
「何を言うのですが、愛奈さん。僕は、こういう生き物で」
 井が井の形でぐるっと回った。
「あれは、井の形をしているじゃないですか」
「はい」
「全然違いますよーっ」
「?」
 愛奈が小首をかしげた。
「えっ」
「えっ」
「それ以上を考えると深淵に引きずり込まれますよ」
 紫琳が何かを察したように言う。その近くで、リュコスが宇宙の真理を覗いてしまったみたいな顔をしているわけだがさておき。
「とにかく……こう、ドライバーを抜かないように倒せばいい……わけですよね?
 なら、簡単じゃないですか。私といえば銃器。銃器といえば私です。
 この対物ライフルなら、ドライバーもないも井のオブジェクトごと粉砕できます」
 大丈夫、だから大丈夫、と内心自分に言い聞かせながら、紫琳。
「嘘だぞ、絶対失敗するぞ」
 カイトが嫌そうに言った。
「わかってるんだ……いいか? 俺たちがこれから投げるダイスには、ファンブルって文字しか書いてないんだよ。
 つまり、何をしてもファンブルで、絶対に性癖曝露する……! っていうか性癖曝露って何だよ! 井!」
「いや、僕に言われましても」
 井が、井のくせに、困惑した表情をした。
「僕にも何が何やら」
「本当か!? 本当にこの件に一ミリもかかわってないのか!?
 それはそれですごい困るんだぞ!? いいのかそれで! くそ、俺みたいな声しやがって!!」
 カイトががくがくと井を振るう。井ががくがくと震えはじめた。
「まって! 出る! 出ちゃう! なんか出ちゃう!!!!」
「待ってください、とにかく落ち着いてください!」
 リディアが叫ぶ。ここでなんか出されたら困る。
「ここはどうでしょう、まず井さんに性癖曝露させてから、皆さん一人一人性癖を暴露する……」
「僕の性癖曝露ですか? 最近はですね、ちょっとヤンデレ気味の地雷系女子に飼われ」
「あーあーあー聞いてないです聞いてないですーー!!」
 リディアが耳をふさいだ。なんか心が汚染されそうだった。
「まずいですよ、あの人、聞かれなくても性癖自分から曝露していくタイプのコミュ障です」
 妙見子がうんうんとうなりながら、
「妙見子もー、ちょっとそういうところあるかもー、みたいなところありますし、同類の匂いがします」
「そうですね、リクエストシナリオ出した人ですものね」
 愛奈が、うう、と呻いた。リュコスが近くで宇宙の深淵を覗いてしまったような顔をしている。
「ですが……困りましたね、トップバッターは一番恥ずかしいですが、総合的に一番楽です。
 此処はじゃんけんで決めませんか、じゃんけんで」
「そんな、誰もプレイングに書いていないようなことを」
 カイトが嫌そうな顔をした。だが誰かがトップバッターを務めなければ、この話は始まらないし終わらない。このままグダグダと雑談していてもいいが、そうなると洗井落雲も悲しい。
「洗井落雲が悲しむのはどうでもいいとして」
 こほんと、汰磨羈が咳払い。そのまま、ゆっくりと妖刀を構えるや、
「ええい、ここまで来たらヤケだ!
 やる事自体は至って簡単、何も怖くはない……。
 見ていろよ皆! 私が今から、お手本を見s」
「あっ、ドライバーが外れましたね!」
 と、妙見子がにこやかに笑った。そう、ドライバーが外れたのである! 井ーモンコアのドライバーが外れると、なんやかんやあって性癖光を放ち、性癖に曝露してしまうのだ!
「ぬうぇあーーー!!」
 汰磨羈が叫ぶ! そのまま、なにかびかびかと強烈な光が汰磨羈を包み込んだ! するとどうだろう! そこから、何かもやもやとしたものが空間に広がり、徐々に世界を侵食していくではないか!
「こ、これは……!」
 カイトが困惑した様子を見せる。よく見てみれば、その光の中に、汰磨羈の姿があった。リュコスはあまりの展開に、宇宙の真実を覗き込んだような顔をしていた。

●性癖曝露大会
 いる。
 光の中に、いる。
 光の中に、汰磨羈がいる。
「(꜆˙꒳˙)<最近は尻に拘っている」
 汰磨羈が言った。
 その足元には、光を受けて昏倒してもんどりうっている汰磨羈の姿がある。
「つまり、あれが汰磨羈の性癖……?」
 ようやく事態に追いついたリュコスが言う。が、汰磨羈はさながら、女教師めいた格好で、まるで授業でも行うようにこう告げた。
「2023年02月19日に納品された愛奈の短パンぴっちりヒップを見てみろ。ああ、実に素晴らしい。
 正に芸術品だ。至高の尻といっても過言ではない。皆もそう思わないかね?」
「えぇ……」
 愛奈が嫌そうな顔をした。
「エロさでいうなら紫琳の2022年04月06日納品物もかなりイイ。
 なんだ、あのdskbチャイナは。特に、あの艶めかしい腰のラインと太腿が最高にエロい。しかも紐だぞ紐。
 私はああいうのが大好きだ。ガン見しながらどんぶり飯三杯は固い」
「えぇ……」
 紫琳がつらそうな顔をした。
「リディアはな。やはり、2022年09月30日のあの赤い下着姿だろう。
 このdksbシスターめ、その綺麗な太ももで膝枕して下さい。そこで懺悔します(敬虔なキャット」
「うぅ……」
 リディアが悲しそうな顔をした。
「リュコスみたなちっこくてもふもふ可愛い子は、兎に角モフってなでなでしたい。
 小動物系キャラはいい癒しだ……エロい目で見れぬ(眩しそうな顔。
 後でお菓子あげようね。飴ちゃんがいいか?」
「いらない」
 リュコスが虚無みたいなかおをした。
「妙見子は妙見子の妙見子をたみたみする。こう、胸の下に両手をガッと入れて、上下にたみたみする。させろ」
 そこまで言ったところ、ぽん、と汰磨羈がはじけて消えた。光も消える。汰磨羈(ほんもの)が気まずそうな顔をした。
「……ね?」
「ねじゃなくて!」
 カイトが叫んだ。
「なにこの……なに!?」
「性癖だよ! 悪いか!」
 汰磨羈が叫び返した! そう! 性癖の暴露である――!
「こ、これは思ったよりやばい奴では!?」
 ムサシが言った。
「こう、直接絵で見せられる当たり、前のシレンツィオの時より生々しというか!」
「おっ、ムサシ君、君経験者? じゃあ、次行ってみようか!」
 妙見子が押し出すのへ、ムサシが思いっきり抵抗する!
「やめろー! はなせー!」
 びかっ! と井ーモンコアが輝いた! そして、ふわふわ空間からムサシが現れる!
「よう、自分」
 ムサシが言った。ムサシが絶望的な顔をする。
「お前は自分が、『肩にキャノンを搭載したロボットがぐいっとキャノンの向きを器用に変えて放つシーン』が性癖だ――とばらされると思っている。そうでありますね?」
「そ、それは――」
「甘い」
 そう、ムサシはぴしゃりと言い放った。
「自分に正直になれ、ムサシ。お前が本当に好きなものは――『いつも頑張っている綺麗なあの人が今日は少し雰囲気の違うデザイン衣装を着ているもっと綺麗な姿』――」
「おっごっ」
 ムサシがなんか吐いた。
「あ、それなんかわかるかも……」
 リディアがうんうんとうなづく。
「ギャップっていうのかな……そういうの、いいですよね」
「おっふ」
 ムサシがなんか吐いた。こう、性癖というのは、特に異性に理解を示されると気恥ずかしいのだ!
「正直なれ、ムサシ。おまえも井になれ」
 ムサシがそういうのへ、ムサシは真っ白になってうなだれる。
「さぁ! 次は誰かな!?」
 やけっぱちになった妙見子が、躊躇なくドライバーを引っこ抜いた。もう死なばもろともである!
「やめろ! もう順番も何もあったものじゃ――」
 カイトが、その光に包まれた――刹那。
「俺が好きなのは、たまきちほどとは言わない、B~Cくらいのサイズの胸で。
 艷やかな濡羽色のような黒髪で、
 清楚系な控えめ眼鏡女子」
 目の前のカイトがそういうので、カイトが血を吐いた。
「ごっふ」
「あ、見てください。こちらにイメージ映像の女性が」
 紫琳が指さすと、そこには前述したとおりの女性のイメージが投影されていた。
「へぇ……こういうのがお好きなのですね……」
 愛奈が嘆息する。カイトは昏倒した。性癖をまじまじと観察されるとつらいのだ!
「し、しかし、これはまずいかもしれません」
 紫琳があせったような声を上げる。
「イメージ映像すら投影されてしまう――となると、わ、私の性癖が暴露された場合、イメージ映像でさとちょーーーーーっ!!!」
 紫琳が絶叫した! そこにはフリアノンの里長の姿があったのだ!
「さとちょーーーっ!!!!
 ああ、そんな、いつもの琉珂様!
 メイド服の琉珂様!
 希望ヶ浜学園制服の琉珂様!
 シスター服の琉珂様!
 巫女服の琉珂様!
 此 処 が 天 国 で す か ! ?
 カメラ持ってきてください、カメラ!」
「しまった、紫琳さんが壊れた!!」
 愛奈が絶叫する! もう状況はめちゃくちゃである!
「ど、どうするんですか!? 妙見子さん! これ! どうやって! 始末を!?」
 と、尋ねる愛奈だが、しかしそこに妙見子の姿はない。はて、どこへ行ったのか、とあたりを見回してみれば、少し外れた場所で性癖光を浴びながら、妄想上の大海原に大量の艦船を浮かべて、えへえへと笑う妙見子の姿が!!
「オッホ~~~~!! 観艦式の映像だ~!!!(IQ2)
 良いですよね……観艦式……普段別々の母港にいるおふねちゃん達が一堂に会して航行するのは本当に圧巻ですよね……しかも航行しているときに乗艦できちゃうのが最大の魅力……おふねちゃんから伝わる揺れや波の衝撃を楽しむのも一興ですし装備を間近で見るのもまた一興……う~ん……どこを取っても最高の一言に尽きますね……遠くから眺めるおふねちゃんたちもいいですが近くで見るとより隠れた魅力に気が付くというか……」
 えへえへとたくさんのお船に囲まれる妙見子。ふと、その周りに艦船の妖精さん達が現れた。彼女は妙見子の手を取ると、そのままふわりと甲板へと連れていく。広がる大海原。妙見子を囲むように並ぶ多くの艦船。そこは天国だった。
「うへへへへ うへへ うへへへ うへへへへ」
 もうだめだ。
「こ、これは、危険です」
 愛奈が、ごくり、とつばを飲み込んだ。これはもう、壊滅状態に陥ったといっても過言ではあるまい。もはやほとんどの仲間たちは妄想の中に沈みあるいは性癖を暴露されたショックで寝込んでいる。このままでは、井をどうにかするとかそういう状況に到達することすらできまい。
「うーん、皆さん、グッドな性癖ですね。これで心スッキリだ」
 うんうん、と井がぐるぐる回転した。
「なぜ井さんは平気なのですか!? って言おうと思いましたけど、井さんですからね。そうですよね、平気ですよね」
 愛奈が何もかもをあきらめたような顔をした。はっはっは、と井が笑う。
「確かに大変な状況です。とはいえ、あちらをご覧ください」
 と、井が指さした方向には、リュコスの姿があった。
「(っ'ヮ'c)ハイペリオンだーーーーーー!!!」
 ぴょん、とハイペリオン様のお腹に飛び乗る。ふかふかのおなか。ぽかぽかのひざし。こころやすまる、暖かな時間。
「すぅーーーーーーーー」
 いっぱいに、ハイペリオン様を吸う。吸う。ハイペリオン吸い。吸い。そして、気づけば傍にいたのは、見覚えのある誰かの幻影。
「バウムクーヘンだ。わぁい、ぼくバウムクーヘン大好き!
 ね、なでなでしてー、一緒にハイペリオンに埋もれてお昼寝でもいいし、膝枕でもいいよー。
 こうして、仲良しと一緒にのんびりが一番の幸せ……」
 ふわり、とした、穏やかな時間が、あたりに暖かな空気をもたらしていた。
「ほほえましいですね」
 と、井が言う。
「確かにほほえましいですが」
 愛奈が頭を抱えた。ほほえましい。が、これは異常事態で発生したほほえましさなので、本来「ほんわか~~」と受け入れていいものではない。
「それから、あちら」
 と、井が指さす。そこには、リディアの姿がある。
「Y田さん……」
 と、リディアが言う。そこにいたのは、Y田さんである……。
 本当は、彼にもっと自分を見てほしい。
「例えば、出かけるときは手を繋いでとか、私の作った竜宮炒飯を「美味しい」と喜んで食べてくれたりとか、
 一緒に魔法少女のアニメを見るときも私を後ろから抱きしめながらにするとか、そのまま彼が私の体を弄って二人でえっちな気分になっちゃったりとか、
 お泊りになって彼に私の着替えてるところを見られちゃったり私と同衾したりとか(早口)」
 と、目の前のY田さんにキラキラした瞳で高速詠唱するリディア!
「実際にはないだろうけど彼が、
 『プリ★プリの緑の子は好みだけど、一番好きなのはリディアさんだよ』
 と言ってくれるとか、
 そのまま抱き寄せてキスしてハグしてそれから押し倒し……きゃーーーっ!!」
 顔を真っ赤にして、頬に手を当て。ぷるぷると頭を振るリディア。
「ほほえましいですね」
「ほほえましいですかね……?」
 愛奈が首を傾げた。欲望駄々洩れといった感じであるが。いや、確かに、暴走する恋心としたら微笑ましいのかもしれない。ちなみに、ここに登場した方々は全員各々の心の内が駄々漏れになった結果出てきた幻影のようなものなので、ご本人には何の影響もないということを記載しておく。念のため。
「それより、次は愛奈さんの番です」
 と、井が言うので、愛奈が凄く嫌そうな顔をした。
「嫌です……といっても、逃げられないのですよね……」
「そうですとも。では、お楽しみください」
 ぴかっ、と世界が光った。愛奈の視界が、真っ白に変わる。
「そもそも、性癖って誰の性癖なのでしょうか。私のですか? それとも、天の」
 ぴ、と愛奈の目の前の愛奈が、空を指さした。
「PLの趣味嗜好でしたら、私を見れば」
 と、言う。
「察せるかと。あと、アトリエとか。
 でも、ストッキングの肌触りは好きですね。
 普段から生肌を晒すのは中々抵抗がありますし……何かしら履いてたい気持ちはとても」
「わかります」
 と、愛奈が愛奈に言った。
「実際以前のOL事案はなんだかんだ楽しかったですし。夜妖以外は。
 先日仕立てて頂いた黒衣とかすごく好きです」
「わかります」
 愛奈が愛奈に微笑んだ。
「あとは……なんでしょうね? 私たちの性癖って」
「そう……ですね。ああ。抱きしめたり抱きしめられたりとか。
 友人の可愛らしい子たちや、航空猟兵で一緒の皆さん。頑張っている方や可愛らしい方は抱きしめて頭撫でてあげたいですね」
「わかります」
 愛奈が愛奈に微笑んだ。
「……あれ、私たちって存外にさみしがり……なのでしょうか?」
「かもしれませんね」
 ふふ、と愛奈が笑った。愛奈もまた、笑いかける。
 性癖とは――あるいは、自分との対話なのかもしれない。内なる、正直な自分との、対話だ。心のうちから湧き出るもの、そういったものと相対することで、本当の自分を、自分ですらわからなかった自分を、しっかりと再定義する。
「鏡、だったのでしょうか」
 愛奈が言う。
「井ーモンコア、です。あれは、鏡なのかもしれません」
 そう、言った。性癖という、自分を映す鏡。その鏡をのぞくことで、新たに分かる自分の一面。
 そう考えれば。
 そう、思えば。
 新たな自分自身と出会えたという意味でも、自分自身の理解が深まったという意味でも。
「この仕事、受けてよかった、でしょう?」
 愛奈の目の前の、愛奈が、そういって笑った。
 愛奈が、楽しそうに、笑った。
「ないわー」
「ないかー」
 そういって、お互い笑いあった――。

 その後、なんやかんやしてすべての井-モンコアをぼこぼこにして破壊した。
 井が楽し気に「いやぁ、いいもの見させてもらいました!」とか言いながらぐるぐる回っていたので、とりあず井の真ん中の穴にドライバーぶっ刺した後、針の筵の上に座らせて石を積みながら性癖を語らせて留飲を下げました。
 めでたしめでたし。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 最近の性癖は、ちょっと強めの女の子にぐいぐい迫られる感じのが

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