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シナリオ詳細

<ラドンの罪域>蝕む時風

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●<ラドンの罪域>蝕む時風
 覇竜領域デザストルに存在する広大な森、『ピュニシオンの森』。
 かの森に『冠位暴食』ベルゼーが居ると信じ、珱・琉珂中心に行われた『ピュニシオンの森』探索作戦。
 周囲の集落が、森より飛来せし亜竜たちに襲撃される等、無傷で……という訳には行かない。
 だが、その作戦により、判明した事実……森の先には、確かに『ベルゼー』が退避しているという事。
 彼は、人の文明をまねて作られし竜種の里『ヘスペリデス』に居るというのだ。
 しかし……ベルゼーの退避する地『ヘスペリデス』に行きつくには、鬱蒼としげる木々と、先を隠す様な黒い霧と風が吹き付ける地『ラドンの罪域』を越えねばならない。
 更に、その様な厳しい地にもかかわらず、そこには強力な亜竜、竜種らが巣くい、今や遅しとイレギュラーズらの到着を待つ。
 ……ベルゼーに逢うには、この地を超えるほかに手段はない。
 ゆえにイレギュラーズ達は、『ラドンの罪域』を超える為に、歩みを止める訳には行かないのだ。


『すまない……ちょっと緊急で、皆に頼みがある』
 覇竜領域デザストル、亜竜集落ウェスタ。
 ピュニシオンの森の探索作戦の拠点となりこの集落では、森の探索によりもたらされた情報が集まる。
 そしてつい先ほど、森の中を探索する班からの重要連絡が舞い込んだのだ。
『『冠位暴食』ベルゼーが、森の先の竜種の里『ヘスペリデス』で発見された、という話が舞い込んで来たのだ』
 跡を追いかけ続けていたベルゼーの所在が明らかになった……というのは、かなりの事態の好転。
 しかし、彼の表情は曇り続けている……それはなぜか。
『ああ……その行く先が見つかったのは喜ぶべき点だ。しかし……『ヘスペリデス』に行くに、大きな障害が立ちふさがっているんだ』
 と彼はいうとともに、ピュニシオンの森の先を指す。
 勿論そこは、未踏の地……だが、先行偵察する者たちの情報がある訳で。
『……ピュニシオンの森を出た所には、『ラドンの罪域』と呼ばれる地がある。そこには黒き靄に霧が充満し、更に風が吹き荒れており先を見通すことも出来ないという状態だ』
『特に黒い風は、毒性の強い成分が含まれている様でな……そこで呼吸する限りは、常に毒霧に侵されている様な状態だ』
『更にその靄の中には、黒き竜の姿をした竜種がいる様だ。この者はとても強力な実力を持っており、その配下を十数匹単位で連れている。彼を倒さねば靄が晴れることもないし、ラドンの罪域を乗り越えることすら出来ないだろう……そこで皆には、この領域に足を踏み入れ、立ちふさがる者を撃退、もしくは討伐してきてほしい』
 その言葉は真摯、かつ視線は笑いもない……それだけに危険な者が相手なのだろう。
『かなり厳しい状況が予想されるが……皆の力を貸してほしい。よろしく頼む』
 と、彼は深く頭を下げるのであった。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 今回の依頼は、『ピュニシオンの森』の出口付近に広がる『ラドンの罪域』を越える為の作戦です。

 ●成功条件
  『ラドンの罪域』にて、皆様の前に立ちふさがる敵を撃退する事です。

 ●情報精度
  このシナリオの情報精度はBです。
  依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

 ●周りの状況
  今回の舞台となる『ラドンの罪域』には、常に黒き靄と霧、風が吹き付けています。
  なぜか風によって霧、靄が晴れることはなく、更にそれにより戦場で行動する限り、解除不可能の『毒』のバッドステータスが付与され続けます。
  蓄積はされませんが、常にスリップダメージを受けることになりますので、注意が必要です。
  また今回の敵は、この領域を支配する『狂黒竜ラドン』の眷属である『侵透竜ギドル』の配下達となります。
  ギドルは竜種の一体で、この『ラドンの罪域』で動き回る竜です。
  彼は用心深い性格の為、イレギュラーズの前で立ち回ることはありません……高い上空から様子を伺い、『ラドンの罪域』を訪れた皆様の戦闘能力を観察しながら、配下の亜竜達を続けざまにけしかけています。


 ●討伐目標
 ・『侵透竜ギドル』の配下のワイバーン達
   ドラゴンの様な外見ではありますが、竜の因子を持たずに暴れまわる者たちです。
   数は少ないものの、一匹一匹がギドルの指示を受け(テレパシー的な能力の為、遠い所に居たとしても通じ正宇)て攻撃行動や回復行動を行います。
   なお、攻撃方法としてはドラゴンの如く炎、氷のブレスを吐き出しての範囲攻撃、雷鳴をとどろかせて麻痺を与えてくる等を持っています。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • <ラドンの罪域>蝕む時風完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年04月23日 22時50分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

長月・イナリ(p3p008096)
狐です
祝音・猫乃見・来探(p3p009413)
優しい白子猫
御子神・天狐(p3p009798)
鉄帝神輿祭り2023最優秀料理人
メリーノ・アリテンシア(p3p010217)
そんな予感
シャールカーニ・レーカ(p3p010392)
緋夜の魔竜
ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)
指切りげんまん
陰房・一嘉(p3p010848)
特異運命座標
幽火(p3p010931)
君の為の舞台

リプレイ

●竜の影蝕
 覇竜領域デザストルに拡がりし広大な森【ピュニシオンの森】。
 冠位暴食『ベルゼー』の影を追い求めしイレギュラーズ達は、深い森を越えた先にある黒い霧と風が吹き付ける【ラドンの罪域】へと到達。
「竜の領域か……まるで、ジュラ……いや、馬鹿な事を考えていないで、気を引き締めねばな……」
 周囲を見渡しながら、『特異運命座標』陰房・一嘉(p3p010848)が零せし言葉。
 黒い霧が覆い隠す空間では亜竜が咆哮を上げ、イレギュラーズ達を威嚇すると共に目を光らせている。
 更にその上空からは、『侵透竜ギドル』が戦況を監視している状況。
「本当、戦い辛い戦場ね……面倒だわ」
 と、肩を竦める『狐です』長月・イナリ(p3p008096)に、こくりと頷く『祈光のシュネー』祝音・猫乃見・来探(p3p009413)。
「竜種とその配下のワイバーン達……何とか殲滅しないと、だね」
 頷き合う二人の真摯な声に呼応する様に、『鉄帝うどん品評会2022『金賞』受賞』御子神・天狐(p3p009798)も。
「そうじゃな! いざ往かん、竜域の奥へ! あらゆる障害を乗り越え前人未踏の地へと!!」
 ずびしっ、と黒き霧の中を指さし高らかに声を上げる。
 勿論その声が、遥か空高くを飛ぶ彼に聞こえる事は無い。
 とは言えこの地を越えなければ、ベルゼーの居ると言われる竜種の里『ヘスペリデス』に辿り着く事すら出来ない訳で……ここを越えねばなるまい。
 ただ……一抹の疑問を抱くのは、『竜は視た』ヴィルメイズ・サズ・ブロート(p3p010531)。
「うーん……上空からコソコソと、どうにも竜らしくない竜種でございますねぇ……」
 落ちついた口調ながらも、どこか嘲笑い気味な言霊を紡ぐと、にこっと笑みを浮かべた『狙われた想い』メリーノ・アリテンシア(p3p010217)も。
「あらぁ、ヴィルメイズちゃん。わたしもそう思ってたの。来るならまっすぐ出て来た方が好印象よねぇ、竜ちゃん」
「そうですねぇ。きっと容貌が美しくないから、姿を見せるのを嫌がっているのでしょう、メリーノ様もそう思いませんか? 私が美し過ぎるので、恥じるのも仕方ありませんね……」
「んー……ヴィルメイズちゃんが美しいかはちょっとねー、わたしにはねー、ふふふ!」
 メリーノとヴィルメイズの会話は、どこか空を掴むかの様な会話。
 でもその掛け合いはどこか楽しそうだが……独特の緊張感は、未だに張り詰めている。
 そんな仲間達の雰囲気に包まれながら、『夢から醒める時間』幽火(p3p010931)は。
「ガラにもなく戦闘依頼を受けてみたけれど、ここを突破しないと大きな目的のスタートラインにも立てないんだよね……?」
 と問い掛けると、『緋夜の魔竜』シャールカーニ・レーカ(p3p010392)は。
「そうだな……あの傲慢な竜種が、他者を拒む壁の中に里を築いているとは、我には信じがたい。だが……それ程までに大事な『宝』でも隠して居るのだろうか?」
 と疑問を呈するが、それに一嘉が。
「確かに……宝をかくして居る、その為に人を拒むという可能性は十分にあり得るな。だがそれ以前に真面目な話、ドラゴンが当たり前にうろついているのなら、危険度は、あの映画どころの話じゃないからな」
 と言うと、それにレーカ、イナリ、幽火、祝音の四人も。
「そうだな。奥に何があるにせよ、我々は進むだけだ。だから……邪魔なワイバーン共には、ここで堕ちて貰おうか」
「ええ。早く終わらせて、このガス(霧)の主成分を分析に掛けたいとことね。どんな成分が抽出されるのか楽しみだわ」
「うん、やれる事をきっちりやっていこう!」
「なら、回復も頑張るよ……竜にも罪域にも負けずに、皆を癒すから。みゃー!」
 各々のやり方で、気合いを込めていく。
 そして……。
「さぁ、あちらがお空から仕掛けてくるのなら、こちらもお空からなんとかしましょうか。だってわたし、ちゃんと飛べるもの。空の上は、広いわたしの世界だわ」
「ええ、ええ……その通り。では、行くとしましょう」
 メリーノの言葉にヴィルメイズはタイニーワイバーンの上に乗り、メリーノと共に先陣を切り、黒き霧が覆い隠すラドンの罪域へと足を踏み入れるのであった。

●時換風
 ピューピューと風の吹きすさぶ音が響きわたる『ラドンの罪域』。
 その風は寒いという感触は無い。
 ただ、強い『違和感』と共に『威圧感』を感じ得ない……更には。
『グゥルルルゥゥゥゥ……』
 と黒い靄と霧の先から、獰猛な獣の如き鳴き声が響き渡る。
「……明らかに、威嚇している声ね。視界も殆ど無いし、見通しゼロ……果たして何処に居るのやら……」
 と、イナリは溜息を一つ付きつつ、感覚を研ぎ澄まさせて、視界不良の中の敵の気配にアンテナを張り巡らせる。
 勿論イレギュラーズの上方をメリーノとヴィルメイズの二人が飛行し、高い位置からの索敵。
 その索敵行動に加えて、一応確認する意味を込めて、暗視の力で周囲を確認しようとする。
 だが……流石に暗視の力では暗い霧、靄を見通すことは出来ない……何だか、目隠しをされているが如く。
「ふむぅ……視界不良とは言うたが、暗いだけではない様じゃな」
 と、天狐が肩を竦めると、それに一嘉は。
「そうだな……暗視が効かないとなると、別の手段で探る必要があるな……」
 と頷くと共に、彼は温度を感知出来る視覚を鋭敏にして、こちらも周囲を確認する。
 ……すると、遠くの方に僅かなる温度反応。
 ただそれも、かなりぼんやりとしており……その概形を判断する事も出来ないような状態。
「あっちの方に、温度反応はあるな……良し、皆、あっちに向かうぞ」
 そう仲間達に、天狐を通じて念話で言葉を通じさせ、その方向へと進んでいく。
 さすれば黒い靄と霧は更に濃くなり、呼吸と同時に黒き霧靄の含む毒の効果が及び始める。
 勿論その対応の為に、毒を無効化する力を持ち込んでは居るのだが……それでも完全に防ぐ事は出来ない模様。
 ジリジリと体力を削られるような感触を覚えながらも、更に先へと進んでいくと……その黒い中から。
『……グガルゥゥゥ!!』
 と、今迄よりも一際ハッキリとした声が響く。
 そして、次の瞬間、靄の中から突撃してくるワイバーンの群れ。
 翼をはためかせながら、急降下、急速度で初撃の一閃を喰らわせると共に、そのまま空へ翻り、イレギュラーズの前に立ちふさがる。
 十匹ほどの群れでイレギュラーズ達を先へと行かせない様に扇状の包囲網で対抗するワイバーン達。
 ただ、決して畏れる表情を浮かべる事無く、むしろどこか嬉しそうに笑みを浮かべて。
「ふふ……お空の上、ちゃあんとオシゴトしなくっちゃね?」
「ええ、そうですね……では、参りましょう」
 メリーノとヴィルメイズはそう言うと共に、空を飛び回りながらワイバーン達へ一撃を加える。
 勿論、ワイバーン達は、今迄対峙してきた敵に比べれば強敵の部類に入るだろう……その攻撃を後方に展開して回避しつつも、反撃の一閃。
 しかしその攻撃を天狐は己を強化しつつ、その攻撃をカバーリング。
 そして敵の攻撃を一巡したところで、レーカは。
「私達はイレギュラーズ、この先の『ヘスペリデス』に向かわなければならない! それを妨害する様ならば、倒してでも進むがまでだ!」
 と、威風堂々と口上を述べて、敵の注意を惹きつける。
 しかしワイバーン達だけが動き、その上空の影は姿を表さないし、声も聞こえない。
 いや……声は聞こえないが、ワイバーン達はグルゥゥ、と鳴き声を上げると、レーカだけに攻撃集中はしない。
「やっぱり、どこかから声を受信しているのかしらね?」
「うん……そうかも。天狐さん、そっちの方は……お願い!」
「うむ、分かったのじゃ!」
 イナリと祝音に頷くと、天狐は目を閉じ更に感覚を研ぎ澄ませる。
 声無き声、人では感知出来ない音を感知出来るようにして……遥か上空の『侵透竜ギドル』とこの場に居るワイバーン達との間で何らかの通信が躱されていないかを感知しようとする。
 そして天狐を護る様に、メリーノとヴィルメイズが飛行状態からの攻撃を行う一方、幽火は疑似生命を創造して嗾け、敵の混乱を誘う。
 バッドステータスの効果の効き具合を確認しつつ、更にレーカ、イナリ、一嘉の三人が順次攻撃を行い、ワイバーン達の体力を削り去る。
 無論その反撃で傷つく仲間達は居るのだが、祝音が回復に集中。
「皆、頑張れ……僕も頑張る。みゃー!」
 そんな声を上げながら、回復を常に回して仲間達が万が一にも倒れないように立ち回る。
 そんなイレギュラーズ達の行動を観察して……なのかは分からないが、ワイバーン達は包囲網から、イレギュラーズ一人ずつを確実に仕留める様に集中攻撃へシフト。
 だが……その間も天狐のアンテナには、何も聞こえない。
「むぅ……どうやら声の類いのモノでは無い様じゃな」
 と天狐の言葉に頷く仲間達。
「ならば、仕方ないね……毒の効果もあるし、早めにワイバーン達を撃破しないとジリ貧だ。急いで倒して行こう」
「そうじゃな。頭領は文字通り高みの見物という訳の様じゃし、今はワイバーンの討伐を優先するぞ!」
 幽火の言葉に目を輝かせて天狐が頷き、そしてメリーノとヴィルメイズの上空コンビは更に空を飛び回り、攻撃。
 ワイバーンも空を駆りて、二人を翻弄するかの如く飛び回るのだが、圧倒される様なことは無い。
 ヴィルメイズが気糸の斬撃を展開し、敵を纏めて絡みつかせて、ある程度の範囲に収まったワイバーン達の動きを纏めて制御。
『ググゥ……ガアアア……!!』
 と、苦悶の鳴き声と共に、その身を震わせて脱出しようと藻掻くが、その僅かな隙を見逃さない。
「いいわよねぇ、空の覇者。竜種を、上空から叩き落とすの、絶対に気持ちいいもの。やってみたかったの!」
 更に一回り上空より、メリーノが強力な一閃を叩きつけて、一匹を黒き靄渦巻く地面に叩きつける。
 確実に一匹を仕留めようとする連携攻撃は、流石に無事では居られない。
 ワイバーンの片翼は傷つき、はためかせられても推力を得られることは無い。
「……大きい翼は、特徴でも有り、弱点でもある……という事か」
「その様だね。ならば、その弱点を突いて、少しでも早く、ワイバーン達を倒すとしよう。窮地に陥ったと感じれば、見えない空の上から降りてくるかもしれないし」
「そうだな……なら、容赦は無しだ」
 一嘉と幽火はそう声を掛け合うと、悠花は間合いに入った相手に混乱の引導を付ける。
 そして混乱に陥った者を含めて口上を上げてターゲットを惹きつけて、惹きつけた所にイレギュラーズの総攻撃。
 高火力でもって一匹ずつを完全に灼き尽くす事で、敵の数を減らす作戦。
 勿論、ワイバーン達はそんなイレギュラーズ達を見敵必殺の指示を受けているのか、怯む事はなく、果敢に攻め入り続ける。
 喰らえば大ダメージ……幾つも攻撃を受ければ、命の危険すらある。
 だが、祝音は仲間達の体力の状況を常に見張り続け、危なくなる前に即座に回復を飛ばす事を忘れない。
 中々ペースが上げる事は出来ないが、長期戦を見越して一匹ずつ確実に仕留めて行く。
 そして……7割方倒した頃合いで。
『……小賢しい奴らめ……』
 イレギュラーズ達に聞こえてきたのは、荘厳な声。
 その声に、生き残りのワイバーン達は空を見上げ、悲鳴のような甲高い鳴き声を上げる。
 何だかその声に、恐れを成しているようにも見える……それでピンと来る。
「みゃー……この声は、ギドルのもの?」
 そんな祝音の言葉に空を一緒に見上げると、黒い靄の先に、本当にぼんやりとした巨大な影が浮かび上がる。
 その大きさは、ワイバーンの数倍……と言う程に巨大。
 更にかなりの上空故に、降りてくれば更にその巨躯は大きくなる事だろう。
「ねーねー、聞こえてるー? ギドルちゃん! あなたの部下ちゃんたち、真面目にお空も飛べなくなって1 あなた、部下に恵まれずにかわいそうにねぇ!!」
 そして、その巨躯に向けてメリーノが敢えて憎まれ口を叩く。
 ワイバーン達はギャアギャアと鳴いて威嚇したり、体当たりやッブレスで反撃してこようとするのだが。
『……巫山戯るな!』
 更に一際怒気を孕んだ声が響きわたる。
 さすがにその声を聞けば、イレギュラーズと言えども軽く足が竦んでしまう。
 勿論、すぐに気を取り直し、ワイバーンへの対処については問題は無いが、上空のギドルは高度を下げることは無い。
『……お前達……次は無い。必ず、死を与えてやろう……ワイバーン共よ、最後の働きをしてみせよ。出来ぬ者は、無様に死に絶えろ!』
 配下である筈のワイバーン達へ、自殺特攻を指示するギドル。
 ……勿論ワイバーン達は、その命令に背くことは出来ない……例え死のうとも、イレギュラーズ達を足止めする為に全力を尽くすのみ。
 傷ついた翼で何とか飛翔し、上方からブレスを履いて戦場を攻撃。
 だが、それを。
「麻痺、くらったらやだわぁ。動けなくなっちゃうもの」
 と、軽口を叩きながら躱すメリーノが、カウンターでヴィルメイズと連携して攻撃。
 ……そうしている間にも、巨躯のぼやけた影は遥か上空へと飛翔し、消失。
「まだ私達は相手ではない、という事か……」
 唇を噛みしめるレーカに、イナリも。
「そうね……あの叫び声に足が竦んだわ。それだけ……強力な存在の様ね」
「……そうだな」
 小さく頷くレーカ……そして。
「声も聞こえなくなった様じゃ……仕方ない。決死の思いの奴らを倒す他にないじゃろう」
 と天狐の言葉に皆も頷き、そしてイレギュラーズ達は残されたワイバーン達を、確実に仕留めるのであった。

●声を超えて
 そして、ワイバーン達を全て仕留めたイレギュラーズ。
 しかしながら、周りを包む黒い靄は晴れる事は無く、不気味な雰囲気のままである。
「竜種は……去って行ったみたいだね。にゃー……みんな、お疲れ様でした」
 と、祝音が皆を労う言葉を掛けると、それにヴィルメイズも。
「ええ、お疲れ様でした。親玉の影形は見えましたが、姿は表しませんでしたね。まぁ、私の方が美しいでしょうからね」
 笑うヴィルメイズに、メリーノはうふふ、と微笑むがのみ。
 そして……イナリは周りを見渡しつつ、懐からガラスの小瓶を取り出して、少し降ってその瓶の中に毒霧を注入。
「これで……良いかしらね。毒霧の調査を早々に進めたい所なんだけど……でも、それより先にやるべき事があるわよね」
 イナリの視線は、更なる先。
 この毒霧が蔓延するラドンの罪域を超えれば、竜種の里『ヘスペリデス』がある筈……そここそが、目的地。
「そうにゃね……竜種『ギドル』には、僕達の攻撃手段を覚えられた可能性が高いけど……でも、ここで立ち止まる訳には行かないもんにゃ!」
 拳をぎゅっと握りしめて、振り上げる祝音。
 そして……イレギュラーズ達は、ラドンの罪域を乗り越えていくのであった。

成否

成功

MVP

祝音・猫乃見・来探(p3p009413)
優しい白子猫

状態異常

なし

あとがき

依頼ご参加いただき、ありがとうございました!
注意深い竜種故姿を見ることは出来ませんでしたが、かなりの強敵であるのは間違い無い様です。
そう遠くない将来、牙を剥いてくるのは間違いないでしょう……お気を付け下さいませ。

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