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シナリオ詳細

覇竜式チョコレートのススメ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●覇竜のチョコレート
 チョコレート。その単語を聞いて、貴方は何を思い浮かべるだろうか。
 あまーい、口の中でとろけるスイーツ?
 ナッツの入った、食感の楽しいおやつ?
 ふんわり軽い、パティシエの腕が光る生チョコ?
 それともアイスやケーキ?
 なんでもいい、なんだっていい。チョコには無限の可能性があるのだから。
 しかし……だ。「本来のチョコレートとはなんぞや」という話になれば、答えは狭まってくる。
 本来のチョコレートは甘くはない。
 カカオをローストして磨り潰して……と、プロの技を無数に経て、そこに甘みをプラスしたものがスイーツとしてのチョコレートになるのだから。
 これについては、一朝一夕で出来るものではなく無数の経験と技の上に成り立っている。
 そこに関してはチョコレートという歴史にひれ伏すしかない。
 そして、ここで大切なのは……それは「外」の話であるということだ。
 覇竜領域デザストルには、もう少し便利なものがある。
 人の積み重ねた歴史に勝るものではないが、便利さでいえば格段に上。
 もう少し素人でも簡単にチョコレートを作れる。
 そういうものが、存在するのだ。

●チョコレートの材料採取依頼
「チョコの実、というものがあってのう」
 【フリアノンの酒職人】黒鉄・相賀 (p3n000250)は『ラッキー隊隊長』ジュート=ラッキーバレット(p3p010359)にそう答える。
 覇竜産のチョコレートがあるなら、食べてみたいぜっ! というジュートの疑問に答えた形だが、ジュートはそれに嬉しそうな声をあげる。
「へえ、聞いたことがねーな。どんなものなんだ?」
「うむ。外で言うチョコレートが中に詰まった実でのう。チョコの木が自分に不要なものを輩出しやすい形にする為に作り出すもので、実と呼んでいいのかは不明なんじゃがの」

 そう、チョコの木は特殊な木だ。チョコレート色の黒みがかった木にヤシの実にも似た大きな実をつける。
 その中にはチョコレートがたっぷり詰まっているのだが、別にそれを植えればチョコの木が育つわけでもない。
 地面から吸収した栄養の中で不要物を輩出した結果、チョコレートになったと考えるのが自然であるのだろう。
 組成的には完全にチョコレートなのだが、砂糖は含まれていないのでカカオ成分の高い純粋なチョコレートにも似ている。
 そしてそこに砂糖を混ぜると分量に合わせて組成が変化し、皆のよく知るチョコレートになる……そういったものなのだ。
「便利じゃろう? ラサの商人も腰を抜かすような代物じゃよ」
 知る人ぞ知る、といったようなチョコの実だが……当然のように相賀は知っている。
 酒のつまみには丁度いいからだ。
 そして覇竜のチョコを食べたいという者がいるのであれば、教えるのはやぶさかではない。
「アイデア次第で色々なものも出来るじゃろ。好きなものを作ってみるといいんじゃないかのう」
 とはいえ、人間に美味しいものはモンスターにも美味しい。
 チョコの実を狙ってくるモンスターもいるだろうから、上手く追い払ってチョコの実を持ち帰るのが良いだろう。
 そうすれば、覇竜チョコを思う存分楽しめるのだから。

GMコメント

チョコの実を持ち帰って、好きなチョコを作ってみましょう。
相賀からはお酒やジュース、必要な材料があればそれも提供して貰えます。
今回の敵は皆様のプレイングの比重次第では戦闘描写は軽くスキップされる可能性もございます。

はい、そうですね。チョコづくりとパーティーにプレイングたっぷり割いて大丈夫ってことです。

●チョコの実
チョコレートの木になっているヤシの実のような実です。
割ると固まったチョコレートがたっぷり詰まっています。
この状態では甘くないので、好みの甘さになるまで溶かしながら砂糖やミルクなどを混ぜていきましょう。

●グルメなネオサイクロプス
覇竜領域デザストルを闊歩する強大なモンスターのうちの1体。
1つ目の巨人ですが、その辺の岩山を削って作った剣を持っています。
邪魔する者を剣を振り回し叩き潰そうとしてくるでしょう。
完全に倒そうとすると周囲の強大なモンスターの興味を引いてしまうので、なんとか向こうには諦めて頂きましょう。

●黒鉄・相賀(くろがね・そうが)
亜竜集落フリアノンで酒職人を営む亜竜種の老人。
それなりに戦えるらしいのですが、今回はついてきてくれません。
気の良い酔っ払いに見えますが、概ねその通りです。
義理には相応の友好を、不義理には相応の冷徹さを返してきます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 地図通りのルートに沿っている限り、想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 覇竜式チョコレートのススメ完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年11月17日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
リリー・シャルラハ(p3p000955)
自在の名手
ゲオルグ=レオンハート(p3p001983)
優穏の聲
寒櫻院・史之(p3p002233)
冬結
ユーフォニー(p3p010323)
竜域の娘
ジュート=ラッキーバレット(p3p010359)
ラッキージュート
ラビット(p3p010404)
弱さゆえの強さ
フラウル・リソルド・ローエン(p3p010565)
植物学者・家出中

リプレイ

●チョコの実の為に
「不思議な植物はまだまだたくさんあるね……おいしくて便利でロマンもあって、世界中のこういうものに接することができるのも特異運命座標のいいところだね!」
「そうだね! ……うん、サイクロプスに関してはもうつっこまないでおこっか! とにかく、チョコの実を採ってくれば良いんだよね?頑張ろっと」
「楽しみね」
 『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)と『自在の名手』リリー・シャルラハ(p3p000955)はそう言い合うが……そう、今回は覇竜にあるチョコの木に向かうということになっている。
 リリーと一緒にシルフィナもやってきているが、どうやら普通にチョコを食べたくてついてきたらしい。
「チョコレートの木とは、また不思議なものもあるものだな。だが、チョコレートが手軽に作れるというのはありがたい……ちゃんと作ろうとすると手間がかかるからなぁ。そう、今回はチョコパーティーということなのだ」
 『優穏の聲』ゲオルグ=レオンハート(p3p001983)のにゃんたま達は、フリアノンでお留守番である。
 戦闘に巻き込まれたら危ないからであり、その辺りはゲオルグの細やかな気配りのなせる技だ。
「覇竜はひさしぶりに来たよ。それにしてもチョコの実なんていうすてきなものがあるなんて覇竜はいいところだね」
 一見すると好々爺な【フリアノンの酒職人】黒鉄・相賀 (p3n000250)を思い出しながら『若木』寒櫻院・史之(p3p002233)も頷く。何気に相賀とは初遭遇だった史之だが、見た目だけなら無茶振りはしそうに見えないのがなんとも分からないものである。
 そして、そんな相賀に慣れている者たちもいる。たとえば『ドラネコ配達便の恩返し』ユーフォニー(p3p010323)だ。
「久しぶりの! 相賀さんからの依頼、です……!! 最近不思議な食材にも全然驚かなくなってきました。チョコといえばチョコミントです♪ 覇竜にもチョコミントはありますか? 今日は覇竜チョコミン党を結成したいと思います……!」
「ん、ミントはあった気もするな。それにしても相賀のおっちゃんには、最高の情報ありがとうだな! 俺はやっぱりラッキーな男だぜ。覇竜にこんなに美味しいスイーツを楽しめるチャンスが転がってるっていうんだからさ!」
 『ラッキー隊隊長』ジュート=ラッキーバレット(p3p010359)もユーフォニーにそう答えながらテンションを上げていく。
「まさか覇竜領域でもチョコレートを食べれるなんて……イレギュラーズになるまで覇竜領域にいた私も知らなかったわ! 前に依頼でチョコレートを初めて食べた時も美味しくて感動したし、今回も楽しめるといいな」
「世の中には、まだ未知の植物があるものなんですねぇ……チョコの木! 実際目にする機会に恵まれるとは。情報提供してくれた相賀さんに感謝しつつ、同行させていただきます! ああ、それにしても可能な範囲で植生が聞き出せればな~と思っていますが、とりあえずレポートは作りたいですね……! 不要物を排出するとの事、土壌等の条件次第で身の中身の味が変わるのか知りたいです!食用以外に1つ余分に研究用サンプルを持ち帰ります。このヤシの実の様なフォルムに、スイーツになり得る物が詰まっているだなんて、誰が想像したでしょうか?!」
 『弱さゆえの強さ』ラビット(p3p010404)と『植物学者・家出中』フラウル・リソルド・ローエン(p3p010565)もそう言い合うが、ドラゴニアでも「知る人ぞ知る」チョコの木は……まさに素晴らしいもの、なのだが。
「グルメサイクロプスさんもお久しぶりです。前のひととは違うかもしれませんけど……チョコの実がたくさんあるならいくつか渡してお帰り頂けたらいいのですが……」
 そう、ユーフォニーの視線の先にはチョコの木の前に立っているグルメなネオサイクロプス。まずは彼を退かなさければならない……!

●チョコ作ろう!
「さあ、チョコの時間だ!」
「いよいよ本番、だねっ。他の国の皆を驚かせるようなチョコ、作らなきゃ! ……って言ってもリリーはそういうの得意じゃないし、どうしよう……。そうだ、皆に聞いて手伝える事とか探そうかなっ?細かい所とかの作業は、リリーの方がしやすいだろうし、ねっ」
 ジュートやリリーの声が響き、チョコの実は無事にフリアノンへと持ち帰られていた。
 ゲオルグもにゃんたま達と無事に再会し、いよいよ調理開始である。
「可もなく不可もなく……。とりあえずレシピ通りなら問題ないと思います。お酒に合う……なら! チョコレートボンボンを作ろうと思います! ウィスキーに限らずブランデーやリキュールの様な色んなお酒を入れたり、紅茶やミント等のフレーバーボンボンも楽しんでみたいですねー」
 実を割ればトロリと出てくるこのチョコレートならば、そういったフラウルが言うものも作りやすい。
 そしてジュートは『希望の軽空母』ケイク=ピースメイカーのことを思っていた。
「チョコレートのお菓子ができたら、おなじ特異運命座標で友達のケイクちゃんに食べさせてあげたいぜ~! 幻想にはグラオ=クローネとかいうお祭りがあるらしくて、時期がだいぶ早いかもしんねーけど……俺にとっては、不幸な毎日の中でも一緒に笑ってくれる大切な人だからさ!」
 そのせいもあるだろうか、今日のジュートはいつも以上に気合満タンである。
「俺ってば今日のために、ちょっとだけ料理について勉強して来たんだ。隠し味の特製★レインボースパイスセットも用意してきたし、うまいもん作れる事まちがいなしだ! まずは湯せんでチョコを溶かしながら、砂糖とミルクを入れていくぜ。分量悩ましいとこだけど、カカオ感は残したいからチョコの実70%ぐらいを目安にしようかな。追加の牛乳を入れてとろとろになるまで混ぜたら、卵を溶いて裏ごししながらチョコレートに入れる……混ざったところでパウントケーキ型に流して、焚火で加熱! しばらく冷ましてガトーショコラの完成~! あれ、なんか忘れてない? ……あぁっ、スパイス入れ忘れてたぜー! 折角だからコイツは付け合わせの紅茶に入れて、スパイシーチャイにしておこうっと」
 手際よくジュートがやっている近くでは、相賀が楽しそうに皆の調理風景を見ているが……実はラビットが連れてきていたりした。
「お礼って言っちゃなんだけど、一緒に食べて楽しめればいいな……」などと言えば、相賀も断りはしない。
 というわけで、ラビットも一生懸命調理中だ。「できることをやっていけたら」というつもりで、チョコの実を割って中身をボウルに入れていく。
「とろとろに溶かしたチョコにミルクや砂糖を入れて……と。このぐらいなら比率さえ気をつければ私でもできそうだし、美味しくなるようおまじないをかけながら混ぜていくね」
 おいしくなあれ、と祈りながら混ぜるラビットの姿は、実にほほえましいものだ。きっと美味しくなるだろう。
 そしてアクセルも、チョコの実を興味深げにコンコンと叩いていた。
「チョコの実かあ……新鮮な(?)チョコはきっとおいしいよね。自分が普段食べてるチョコとの違いも探ってみながら作ったり食べたりしてみようかな!」
 そう、何しろ天然モノのチョコ(?)だ。色々と違いもあるはずだとアクセルは思う。
「簡単に好きなチョコに加工できるというのも面白いけど、無加工でカカオ分が高いのもいいところだよね。なのでまずは甘い中の箸休め的な辛いチョコ料理を一品! チョコソースの……なんか……お肉と和えてクラッカーに乗せたやつ! 無加工のチョコの実を少しだけ取って塩コショウにトウガラシ、ワインで伸ばして火を入れて。ベーコンみたいな加工肉をもらって、刻んで混ぜてクラッカーの上に」
 器に盛りつければ、まだ空きはあるが……それはわざとだ。
「次は甘いやつ! ふわっと甘いホイップチョコクリームを……これもクラッカーに! 湯せんにかけつつ生クリームを加えて伸ばして、次は泡立てた生クリームを混ぜてからもう一回ホイップ! 素人仕事だから多少粒が残ったりするだろうけど、たっぷりつけても盛ってもいい感じのはず」
 チョコレートでおつまみのような感じだが、これもまたチョコの楽しみ方だろう。
 そういう意味では、リリーも独自の楽しみ方を考えだそうとしていた。
「いっそチョコを竜の形にしてみるとか……面白いかも? お砂糖の配分も種類によって変えてみたり……色々試してみようっと。あ、せっかくだしお土産も作ってみようかな? カイトさんとか、いろんな人に渡す為のねっ。そっち用には甘めのを作ろうかな。ちょっと頑張って作ってみよっと……こういう実があると、リリーみたいな料理があまりできない人でもチョコが簡単に作れるから、なんだか良いねっ。……そうだ、鉄帝の方へ運べたりは……大きすぎてちょっと難しいかな。うーん……」
 その辺りはサイズ次第だが、そうした悩みもまた料理の楽しみだろう。
 そうかと思えば、ゲオルグのように自分にある知識で大体解決できてしまう男もいたりする。
「自分の好みの甘さになるまでチョコを溶かしながら砂糖を入れるのだとか。合わせて生クリームを入れれば生チョコを作れるのではなかろうか。というわけで出来上がった生チョコをクッキーを砕いて溶かしバターと混ぜて型に入れて固めておいたタルト生地に注いで数時間冷やせば生チョコタルトの完成なのだ」
 そう、此処に集まった男どもは結構料理が上手い。史之もその1人だ。
「さあ料理だ、本番だね! 50度程度のお湯を使って、湯煎をするよ。あわてずゆっくりチョコが溶けるのを待つね。溶けたらテンパリングして適正温度で保温っと」
 ほら、早速手慣れた動きをしている。
「さて俺はエクレアを作ろうかな。まずシュークリームのシュー部分を作って細長く整形、オーブンで焼いて粗熱を取るね。その間にカスタードクリームを用意。こっちはできあがったら、だれないように冷やしておくよ」
 チョコがあるからといってそれに拘らずクリームを用意する、その料理力。アクセルにせよゲオルグにせよ史之にせよ、応用の効く系男子である。
「シューの中へカスタードを詰めて表面へチョコレートを塗ったらエクレアのできあがり。つやつやしておいしそうだろ、カスタードがこぼれないよう、急いで食べてね」
 お皿に盛った史之だが、まだ不満なようだ。
「……もう一品欲しいな。空いた時間でチョコ餅を作ろう」
 なんともう1品で更に応用力を発揮するようだ。テストなら100点に違いない。なんのテストかは知らないが。
「白玉粉と砂糖をたっぷりチョコへ追加してよーく混ぜたらできあがり……と言わず、しあげにココアパウダーをたっぷり。作るの簡単だから周りの手持ち無沙汰な人がいれば、いっしょに作ろうか」
 そしてユーフォニー。こちらは基本に忠実だ。
「温かいチョコミントドリンクを作りますね。この世界に来てすぐの時、グラオ・クローネでチョコミントドリンクを飲んだことがあって、その時からずっと好きなんです。え、歯磨き粉の味……? そんなことないですよっ!」
 その辺り、ミントは好き嫌いがハッキリわかれるので致し方ない部分はある。
「チョコは濃厚なのがいいのでたくさん溶かしましょう。甘さはお砂糖もいいですが、蜂蜜もすごく合うんですよ♪ 焦がさないように気をつけながら火にかけて、ミルクとミントシロップも入れます。心がほぐれるくらいこっくり甘くて、でもミントが優しくスーッとしたら完成ですっ! ミントリキュールに変えても美味しいんです……!」
 そうしてチョコが出そろえば、ゲオルグが音頭をとる。
「皆がそれぞれ作ったチョコが出揃ったようだし、チョコパーティーの始まりだ!」
 ゲオルグは早速ギフトでふわふわ羊のジークを呼び出して、お留守番していたにゃんたま達にも楽しんでもらおうとパーティーを開始する。
「たまには自分でお菓子を作るのもいいですね。料理はいつも妻任せだったので……」
「それもまた良しだ。自分好みに出来るのも良いところなのだ」
 フラウルに応えながら、ゲオルグはにゃんたまやジークを撫でる。
「ジークもにゃんたま達も雑食性だからチョコとかを食べさせてあげても平気なのだ。ならば食べさせてあげたくなるのが人情というもの」
 ゲオルグ自身も勿論食べるに決まっているが、皆の分まで食べてしまわないように気をつけなければと自戒もしている。
(だって、甘いもの好きだから!)
 そう、好きなものは仕方がない。仕方ないのだ。史之もギフト「ドリンクフォーユー」でパーティーに花を添えてくれている。
「甘いものにはスカッとする炭酸がいいかな。ふふ、おいしいね……甘いものは俺も好きだし、よく作るよ。これだけチョコレート菓子が並ぶと壮観だね」
 言いながら史之は、ふと思い出したように相賀へと声をかける。
「そうだ、奥さんにお土産を持って帰りたいな。チョコの実、ひとつもらっていい?」
「うむ、勿論じゃよ」
 相賀は快諾するが、このチョコの実。中々楽しそうなお土産になることだろう。
「相賀さん、お味はどうですか? みなさんもぜひどうぞ!」
 そんな中、ユーフォニーも楽しげにドラネコのミーフィアと動き回っていた。
「ねえ、ミーちゃん。チョコミント、一緒に飲んだの覚えてる? 出会ってからもまだ1年も経ってないんだね……ふふ、なんだか不思議。クーちゃんたちも、ずっと前から一緒にいるような感覚なのに……一緒に依頼に行くみなさんたちもそう。もうずっと前から、こんな生活を続けていたみたいな感じがして。色々な国で大変なことが続いているから……かな? こんな風に過ごせる時間が、こうやって笑顔に彩られる未来が、どうかこれからも続いていきますように」
 そんなユーフォニーの願いは、きっと届くだろう。
「あまぁーーい!超うますぎだぜーっ!! 俺の村すっげぇ田舎でさ。おやつといったら乾燥させた木の実とかぐらいだったし、こんなに甘いモンが覇竜にあるなんて驚きだ。何より皆で食べれるってのが幸せ! またチョコパしような」
「うん、いいね! 私はこういう時はいっぱい食べるタイプだから、また次も目いっぱい楽しみたいね!」
 ジュートとラビットのそんな楽しそうな声も、フリアノンに響いていく。
 そう、こんな楽しい声が響く限りは……きっと、その願いは届くだろう。
 根拠はないが、誰もがそう思えたのだった。

成否

成功

MVP

ユーフォニー(p3p010323)
竜域の娘

状態異常

なし

あとがき

天野はナッツの入ったチョコが好きです。

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