シナリオ詳細
来たれ! 混沌最強のお嬢様!
オープニング
●お嬢様チャンバラ is なに
お嬢様、それは育ちのよい未婚の女性。とりわけ未成年を指す言葉である。
決してトンチキな女性の代名詞ではない。
「いざ、お嬢様チャンバラですわ~!」
何を言っているんだ? 思うかもしれないが安心してほしい。お嬢様チャンバラです。
今回の一件はフロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)の思い付きから始まった。
なんでもこのお嬢様はこの無辜なる混沌の中で一番つえーお嬢様は誰かが気になって仕方ないらしい。多分お嬢様につえーもくそもないのはこの際おいておくことにする。
そのために何をするか、と素敵な頭で考えた結果がお嬢様チャンバラなる競技の誕生であった。どうせやるならついでにお金も欲しい……と割と俗物的な考えの元、練達でのTV放映権をどこかからもぎ取ってきたのである。もちろん深夜枠だが。
今回はプレ大会なので小規模ではあるが第0回お嬢様チャンバラが開催されることが決定した。人気が出ればレギュラー化もあるらしい。
というわけでフロラお嬢様は絶賛お嬢様イレギュラーズの参戦を待ち望んでいるのである。なおお嬢様イレギュラーズの定義は自己申告となっております。
「わたくしは誰からの挑戦でも受け付けますわッ!!! 」
なお初回開催なので別にフロラお嬢様はチャンピョンでもなんでもない一参加者である。
一応は主催者側なのでシード枠のようなものにはなっているが一参加者である。
というわけで皆様の参戦をお待ちしております。
●お嬢様イレギュラーズ is なに
「お嬢様チャンバラに出ないか?」
夏もそろそろ終わり、山の色も変わりだすような頃。ギルドローレット本部でブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)はよくわからない勧誘をしていた。何を言っているか本当によくわからない。
「いけに……ちょっとした催しの参加者を探していてな。なに、スポーツチャンバラの様なものだ」
何を言いかけたの気になるところだがブレンダからの説明は以下の通り。
・(ローション)プールに浮かべたマットの上で各々獲物を使い相手を落とし合い、最後まで立っていたものが最もお嬢様。
・攻撃の際はお嬢様言葉を用いねば有効と判定されず落としても無効。騙し討ちはお嬢様に非ず。
・お嬢様とは概念。立場や性別に関係なく自身がお嬢様だと言えば皆お嬢様なのである。
・お嬢様スピリッツ無き者は戦うに値せず。汝、常にお嬢様たれ。
よくわからなくなってきたと思うがわかりやすく言うと深夜にアイドルがプールやるあれである。
お嬢様として振舞いながらプールの上で落とし合いをする、というのがお嬢様チャンバラ……らしい。レギュレーションは以後変更の可能性もあります。
「危険な競技でないことは保証する。ちょっとしたお小遣い稼ぎだと思って参加してほしい」
最強のお嬢様を決める戦いが今始まる。
- 来たれ! 混沌最強のお嬢様!完了
- NM名灰色幽霊
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2022年09月20日 22時15分
- 参加人数4/4人
- 相談8日
- 参加費100RC
参加者 : 4 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(4人)
リプレイ
●第0回お嬢様チャンバラ開幕
練達のとある施設に併設されたプール。そこに浮かぶマット(ローションまみれ)の四隅に4人のイレギュラーズが現れた。
まずは抽選という激しい予選を勝ち抜いた
『大艦巨砲なピーターパン』メイ・ノファーマ(p3p009486)
『ょぅι゛ょ』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
『歩み続ける』キイチ(p3p010710)
3人のお嬢様。一人野郎が混じっているが本人がお嬢様と言い張ればお嬢様なのである。問題はない。
そして――
(やっべーですわ……寝落ち寝不足のコンボで身体が悲鳴を上げてますわ~!)
シード枠にも係わらず昨夜テンションぶち上りすぎて寝つけずコンディション最悪な状態での参加になってしまった『自称・豪農お嬢様』フロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)。しかしお嬢様は狼狽えないッ! 例えどんな劣勢であろうとあきらめず最後までお嬢様であり続ける者こそが混沌最強のお嬢様なのだ。
例え二日酔いで頭が割れそうなほど痛む時も、賞味期限の切れた牛乳を飲み腹痛に苛まれる時も、食べ放題の焼肉を食べすぎて胃がもたれている時もお嬢様常にお嬢様で在り続けなければならない。そう在り続ける覚悟がある者をお嬢様と呼ぶのだ。
今日ここでこの4人の中から混沌最強のお嬢様が誕生する。
ここまでが放送時のOPに差し込まれるナレーションである。お嬢様ってなんだ。
●カーンッ
試合開始のゴングが鳴る。それと同時に動き出したお嬢様は3人。
その背に生えた翼を優雅に使い、ローションまみれのマットを滑るように進むルシアお嬢様。翼があるなら飛べばいいのでは? と考える者もいるかもしれないがそれはお嬢様の振る舞いではない。ノットブリリアントである。正面から正々堂々と相手と同じ土俵の上で戦い勝利してこそのお嬢様。その在り方はYOKOZUNAと呼ばれる彼らに似ているかもしれない。ルシアお嬢様もそのことは十分に理解しているからこそのこの動きなのである。
そんな中キイチお嬢様は一歩ずつ前へ、前へと歩を進めていく。プールの上に浮かぶマットに加えローションまみれという不確かな足場。本来であれば移動をするということ自体が転倒、落下のリスクを背負っている。だからこそキイチお嬢様は誰よりも早く一歩を踏み出す。剣を握り、ここに至るまでの鍛錬で培った体幹、足使い、ボディコントロールの全てを駆使しキイチお嬢様は前へと進む。困難に立ち向かい乗り越えてこそのお嬢様なのだから。
一方フロラお嬢様はしゃらくせぇとばかりにその手に持った大鎌メテオリット・リーパーを杖に全力ダッシュでマットの中心を目指していた。お嬢様が難しいことを考える必要などないのだ。お嬢様とは心の在り方。自身がお嬢様であると信ずればその一挙手一投足がお嬢様ムーブへと至る。そう識っているからこそのこの動き。決して寝不足のせいで体調最悪なので短期決戦じゃないとやばいとかそういう理由ではない。ないったらない。
「ふぅ、よし! ……ですわ」
3お嬢様がなんかそれぞれいい感じに動いているころ、メイお嬢様は一人開始地点から動かず集中し準備を整えていた。口調からも察せる通り他の3お嬢様よりお嬢様ちからの足りないメイお嬢様はお嬢様で在り続けるために少々準備が必要だった。メンタルを整え、集中しようやく3お嬢様と肩を並べるお嬢様ちからを蓄えた。つまりここからが本当の戦い。そろそろ中心に到達しそうでわちゃっている3お嬢様へ向け、メイもまた進み始める。
「皆さまー! 『チャンバラ』とはどういうものかご存知でして?」
「ええ、もちろん。己が得物を剣に見立てて振るう闘いを模擬した催しですわ」
ルシアお嬢様からの問にキイチお嬢様が即座に答える。その手に握られている木刀を見ればこの中で剣の扱いに関してはキイチお嬢様が最も長けているというのが見て取れる。なにせ他が狙撃銃、大鎌、ビーチパラソルである。おい、チャンバラしろよ。
「ルシアはチャンバラにちょうど良い物を知っていましてー」
「ま、まさか……ですわ」
ルシアお嬢様の意図をいち早く察したのはメイお嬢様だった。奇しくも2人のお嬢様には共通点が存在する。
「そう! 魔砲でして!」
ビームを振ればビームソードになるように魔砲も振れば魔砲ソードになるのでは? というルシアお嬢様の悪魔的発想。否、お嬢様的発想。
「それがどうしましたの! お嬢様チャンバラとチャンバラは全く違うものでしてよ~~~!」
魔砲を使うと宣言したルシアお嬢様に対抗するかのようにフロラお嬢様はその手に持つ大鎌を畑に支柱を立てるかのようにマットへ突き立てた。そして大鎌の柄を確りと握りしめ、悠々とマットの上で立ちふさがる。
そう、これはお嬢様チャンバラ。戦いの強さではなくお嬢様らしさを競う戦い。マットから落ちなければ敗北はないのだ。
「これがお嬢様チャンバラなのか!? ……ですわ」
そうです、これがお嬢様チャンバラらしいです。やっと追いついたメイお嬢様は狙いをフロラお嬢様へと定めた。ルシアお嬢様のバ火力でもなくキイチお嬢様の技量でもなく戦うのではなくフロラお嬢様の在り方と戦うと決めた……のではなく単純に一番近かったからである。あと大鎌を握っているおかげで動けないので。
「「オーッホッホッホ!」」
マットの中心でお嬢様方の高笑いが響き渡る。
そんな感じでマットの真ん中でビーチパラソルレーザーと拳が交わる中、別の場所では距離を取ろうとするルシアお嬢様をキイチお嬢様が追っていた。ルシアお嬢様の自分の得意な距離感を保とうとするお嬢様ムーブとイモ引いて逃げる輩を追い詰め潰すキイチお嬢様のお嬢様ムーブのぶつかり合い。何を言っているかわからないかもしれないがお嬢様がするムーブは総てお嬢様ムーブである。
「お食らい遊ばせ!」
逃げるルシアお嬢様を追い詰めるようにキイチお嬢様のお嬢様カリバーが放たれる。それも一度ではなく二度、三度。本来であればこんなにも連発できるような技ではないのだがお嬢様キメてるキイチお嬢様にとっては些細な問題である。
「オーッホッホッホッホッ!! お嬢様ッカリバーァッッ!!」
高笑いをしながら放たれるもう何発目かわからないお嬢様カリバー。どうやらキイチお嬢様は必殺技脳死ぶっぱの爽快感という魔力にとらわれてしまったようだ。だがそのぶっぱは確実に着実にルシアお嬢様をマットの端まで追い詰めていた。
「さぁ! これで終わりですわ!」
しかしルシアお嬢様もただ逃げていたのではない。動きながらも魔砲のチャージを続け、今完了した。
「それは如何でしょう! 今からこのルシア・アイリス・アップルトンが! 魔砲のような煌びやかで華やかな勝利を掴んでみせますわ!!!」
時をほんの少しばかり戻し、キイチお嬢様がカリバーハッピーになっているころ。フロラお嬢様とメイお嬢様は未だ中央から動かずに戦いを続けていた。
「お嬢様ちからが少々足りないのではなくてッ!」
戦況はメイお嬢様の劣勢。なんとか練り上げたお嬢様ちからも滑る足場と迫る拳に気を取られ散漫になってしまっていた。ここに来てお嬢様歴の浅さが露呈することになってしまった。なんとか直撃は避けているがこのままだといつ場外まで飛ばされるかわからない。
それでもこの場に、ここにまだ立っている以上メイお嬢様とてお嬢様なのだ。
「ボクもお嬢様になるんだ……なるんですわ!」
まだ諦めない。まだ落ちない。再び気合を入れなおし、お嬢様ちからを高めたメイお嬢様はフロラお嬢様と相対する。勝てるかどうかはわからない。それでも構わず挑んでいく。
「当たって砕けろだ……ですわ!」
「オーッホッホッホ! それでこそお嬢様ですわ~! これこそがお嬢様チャンバラですわ~~~!」
らしいです。
ではなく、ノリと勢いで始まったお嬢様チャンバラだが思いのほか盛況で運営側としてもほくほくである。
しかし楽しい時間はいつまでも続かない物。終わりの時間は刻一刻と迫っていた。
メイお嬢様が意を決し、一か八かパラソルを開き魔砲の溜めを始めた時ソレは来た。
メイお嬢様とフロラお嬢様の視界を埋め尽くさんとするキラキララメラメ極太ゲーミングビーム。ちなみにキイチお嬢様は距離と位置の関係上すでに飲み込まれている。
押していたのはキイチお嬢様のはずだったのだがワンチャン一発捲られる形になってしまった。防御を固めている相手であれば確実に落とせるはずだった。しかしルシアお嬢様はキイチお嬢様を超えるほどのぶっぱ脳であったのだ。それが唯一にして最大の敗因。それを理解したキイチお嬢様は内心で負けを認めキラキラ(中略)ビームに飲まれたのだった。
「これはご立派ですわ~!?」
「え、ちょ、ボクもー!? ですわー!?」
マットの上を薙ぎ払う形で振るわれるキラキラ(中略)ビームソードは無慈悲に中央で戦う2お嬢様をも飲み込んだ。不意を打たれ、なおかつトンデモ威力を食らってしまってはお嬢様といえど耐えきれるものではない。
すでにぶっ飛ばされ親指を立てながらローションプールに沈んでいくキイチお嬢様の後を追うようにフロラお嬢様は頭から某神家のごとく、メイお嬢様は死ぬほど痛い自爆した後のパイロットのようにローションプールに沈んでいった。
今マットの上に立っているお嬢様は一人。ここに混沌最強のお嬢様が誕生したのだ。
「混沌最強のお嬢様はこのキラキララメラメ極太ゲーミングビーム系チャンバラお嬢様のルシア・アイリス・アップルトンでしてよ~!」
こうして第0回お嬢様チャンバラは幕を閉じた。
意外と好評だったので続く……かもしれませんわ。それではごきげんよう。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
NMコメント
初めてのカジュアルがこんなことになるとは思っていなかった灰色幽霊です。
どうぞよろしくお願いします。お嬢様には高笑いしてほしいです。
●すること
お嬢様チャンバラ。
以上。
●目標
お嬢様チャンバラに勝利し混沌最強お嬢様になる。
●レギュレーション
・フィールド
ローションプールに浮かぶ10m四方のマット。滑るので足元注意。
・攻撃判定
攻撃の際はお嬢様言葉を用いねば有効と判断されない。思うがままにお嬢様言葉を使いこなそう。
スキルの使用は任意。使えるものを使いこなしてこそのお嬢様。ダメージを受けても場外へ落ちるだけなので実際安心。
武器凶器の持ち込みは自由。悪役令嬢もお嬢様である。
・勝敗
4人のお嬢様によるバトルロワイアル。
最後までマットの上に立っていたものが最強のお嬢様となり初代お嬢様チャンバラチャンピョンとなる。
なお、あまりにもお嬢様から逸脱しすぎると反則負けも有。
●その他
ポロリは謎の光さんが仕事をするのでありません。
相談することもないと思うのですることがなければ相談中は決戦前の控室RPでもどうぞ。
●サンプルプレイング
貴方の思い描くお嬢様になり他のお嬢様をなぎ倒しましょう。周りは敵です。
基本ギャグ描写になります。
アドリブ多めになるのでNG項目などある方は明記をお願いします。
●注意事項
この依頼は『カジュアルシナリオ』です。
どんな形でも成功はしますが成功以上の判定は出ません。
確実にお嬢様チャンバラチャンピョンは生まれます。
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