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シナリオ詳細

【クロニッククロニック】知りたい女

完了

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 瓦礫を避けながらバイクを走らせる。
 このバイクの入手にも随分苦労したものだ。
 パーツを集めるのに一苦労したし、そもそもの本体もボロボロ。液体燃料なんてのはもう数世紀前の産物で、とっくのとうに枯渇しているし、それを手に入れる手段なんてのもオーパーツだ。だから魔法で動けるように改造するひと手間も大変だった。
 しかし、それもこれも、ずーっと遠くから見えていて憧れていた『遺跡』を見に行くためだから、なんてことない!
 知りたい!分かりたい!私はそのためにもうとっくの昔に読み方が忘れられた文字を解読できるようにして、こうして機械いじりの方法を覚えた。
 ほとんどの人はコミュニティにいてばっかり!この世界がどうしてこうなっているのか、知ろうとすることもせずにただ生きている。何も目的にせずただ生きているだけで満足している人が居るのならば、それじゃあ私の好奇心はどこから来ているんだろう?
 生まれ持った性質だろうか。それとも育った環境だろうか。それすら知りたいのに、皆は「一人は危ないよ」と止めるだけ。私は、私が特別だとは思っていないけれど、止めてくる周りとは、ちょっと違うということだけはわかっている。
 
 この世界には何があるのだろう?
 この世界の真実って何だ?
 ――どうしてこの世界は滅んだのだろう?
 私は、それを知りたくて今日も世界を知る。



 私がたどり着いたのはとても大きな遺跡だった。
 崩れそうにもない頑丈な建物で、塗装は全部剥げているけれど、私が読んだことのある本なら、こういうところは大概白かったはずだ。
 遺跡は草と木に包まれて、咲き誇る花に彩られている。きっと昔はもっと別の景色だったのだろう。
 近くにはシカのつがいが仲睦まじく過ごしている。あとで狩りでもして食事をしなくちゃ。
 ともかく、私は遺跡にもっと近寄ろうとしてエンジン部に魔力を込める。
 ……ぷすん。
 あーもう、こんなところで壊れないでよ!
 幸い、危なそうな野生動物は見当たらない。私は仕方なくバイクを安全な場所に置く。
 中に立ち入ると、いろんな機械があった。
 本棚もいっぱいあって……なんてこと!ここならたくさんのことが知れそう!
 でもバイクも壊れてしまったし、これじゃあどこかで行き倒れちゃうかも……。
 ……あれこれと考えていても、遺跡の中にまで入ってきた植物たちが答えてくるれるわけでもないし。
 私は、遺跡探検に飛び込むことにした。
 
 

 境界案内人クロニックは、ふと手にした本を見て眉間に皺を寄せた。
「これは……」
 それからかぶりをふると、イレギュラーズに声をかけた。
「この世界での『強い願い』を持つ人の願いを叶えてあげてください。 この世界において、『強い願い』を持つ方は希少なようです。 ……この世界を救うだとか、そういうたいそうなものではございません。 ただ……この世界でなにかを強く願う人のお手伝いをしてくださると、ワタシとしては幸いです」
 そういうクロニックの言葉からは、なんだか少し思い入れのあるような、情感のような、そんなものが感じられた。

NMコメント

 tkです。ポストアポカリプス的世界観でちょっとロードムービーをしてみないかい?というシナリオです。
 ちょっと滅んでいるようで滅んでいないような、そんな世界でのほんのちょっとの人助けをお楽しみください。


●目標
 この世界の旅人である「カレル」のお手伝いやおしゃべり相手をすることです。
 イレギュラーズと出会うと、自己紹介をしたのち、下記の行動の提案やお願いをしてきます。
【旅人であるカレルという女性と共に『遺跡』を調べる】
 『遺跡』はどうやら『何かの研究所』だった様子が伺えます。
 魔法や科学に通じている人ならば、分かることがあるかもしれません。
 『何かを収めるポッドらしきもの』や、『大掛かりな魔術の様式』から、何かを作り出そうとした施設ということは分かります。
 大量の本棚に大量に本があり、混沌世界に近い法則の書体のため、判読が可能です。
 また、『研究資料』と思しきものがありますが、この世界における専門的な用語が多く、こちらは解読に苦労することでしょう。
【カレルのバイクを直してあげる】
 バイクが壊れてしまっているので、大変困っています。
 イレギュラーズに機械の修理能力があると分かると、その手伝いを懇願してきます。
 研究所に資材がいくらかあるため、ここから発掘すれば直せそうです。
 上記のふたつの他、下記の事項に、カレルは喜ぶでしょう。
【カレルの世間話に乗る】
 自分の住んでいる世界の他にも世界があると知ると大変興味を持ち、そのお話が聞けると喜ぶでしょう。
 また、彼女はこう問いかけてきます。
「ねえ、『知りたい』って思うこと、とても大事だと思わない? どんなことが待ち受けていたとしても、『知りたい』って全ての原動力になると思うの。 食べ物の味を知りたい、どんな景色があるか見たい……ね? 些細なことでも『知りたい』ことって、結構あるでしょう?」


●世界観
 数世紀前に『何か』があり、そのせいで人類が滅びかけている世界です。
 小さなコミュニティで人々は肩を寄せ合って暮らしており、カレルのような活発に旅をするような人物は希少です。
 かつては魔法と科学で発展していた世界のようでした。現在は科学は細ってしまい、魔法で食いつないでいます。気候は世界的に寒いです。


●登場人物
 【カレル】
 好奇心旺盛な女性で、イレギュラーズには友好的に接し、また強く興味を持ちます。
 ハキハキと話す元気な人です。寒いため厚着をしています。二十代後半。


 試してみたいことがあったらガンガンプレイングに書いてくださると幸いです。
 また、心情や、やりたいこと、しないことを書いてあると参照できます。
 PCのロールプレイを入れないプレイングの場合でも、一言か二言台詞の例があるとリプレイが執筆しやすいです!

 それでは是非ともよろしくお願いいたします!

  • 【クロニッククロニック】知りたい女完了
  • NM名tk
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2022年10月09日 22時06分
  • 参加人数6/6人
  • 相談10日
  • 参加費100RC

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(6人)

回言 世界(p3p007315)
狂言回し
ライ・ガネット(p3p008854)
カーバンクル(元人間)
杜里 ちぐさ(p3p010035)
明日を希う猫又情報屋
フーガ・リリオ(p3p010595)
青薔薇救護隊
レイア・マルガレーテ・シビック(p3p010786)
青薔薇救護隊
多次元世界 観測端末(p3p010858)
観測中

リプレイ

●出会い
 遺跡にいざ踏み入ろう! ……とすると、いろんな姿の人達が現れたの!
 もう本当にびっくり! これも魔法の一種かしら?
 皆に私のおかれた状況を言うと、皆名乗り出てくれる。
「コンニチワ。当端末ハ、多次元世界観測端末デス。宜シケレバ、端末ト呼ンデ下サイ」
「まあ! すごいわ、こんな機械初めて見た……! ええ、ええ、よろしくね、端末さん! ……あっ! いけない、私も自己紹介! カレルと言うわ!」
 そう言うと、その他の人達も名乗り出てくれる。
「俺はライ・ガネットだ。今はこんな格好になってるが元は人間だ。俺も昔遺跡とかを探索する旅をしてたからもしかしたら気が合うかもな」
「よろしく、カレル。おいらはフーガ・リリオというんだ」
「私はレイア・マルガレーテ・シビックと申します。以後お見知りおきを」
「杜里 ちぐさにゃ! うーん、困ってるみたいにゃ?」
「回言 世界だ。ふむ……」
 はじめに挨拶した『観測中』多次元世界 観測端末(p3p010858)さん。
 それから……『カーバンクル(元人間)』ライ・ガネット(p3p008854)さんと、『黄金の旋律』フーガ・リリオ(p3p010595)さんに。
 『青薔薇の奥様』レイア・マルガレーテ・シビック(p3p010786)さん、『少年猫又』杜里 ちぐさ(p3p010035)さん、『貧乏籤』回言 世界(p3p007315)さん!
 これは、私の人生で出会った、ひとときだけれども、奇妙で大切な人達。


●旅の連れ
 バイクについて、回言さんはちょっと呆れちゃったみたい
「でも、壊れちゃったものは仕方なくって……うーん! 言い訳にしかならないわね!」
「いや、事実認識としては正しいな。……修理技術はあるのか?」
「それは勿論! だって、このバイクを走れるようにしたのも私ですもの!」
「ふむふむ。じゃあ……カレル、このバイクとの付き合いは長いにゃ?」
「ええ、旅の相棒よ」
「ねえ、バイク、聞いてたにゃ? きみがいないとカレルが困るのにゃ」
 そういって、遺跡のそばに置いてあるバイクを杜里さんは撫でてくれる。
「……うん、困るわ。私、まだまだいっぱい旅をしたいもの」
「そうしたら、カレルも大切なバイクに声を掛けてあげてほしいにゃ。きっとバイクも元気出ると思うのにゃ」
「……! うん! ……ね、もっとたくさん、旅をしましょ?」
 そう言うと、杜里さんはバイクに向かってさらに話しかける。
「バイク、こんなところでカレルとの旅が終わっていいのかにゃ? カレルとお別れするのが寂しくないのにゃ? お別れは……きみが思っている以上につらいのにゃ」
 まるでおまじないみたい。杜里さんは、それからぽんぽんとバイクをまた撫でてくれた。
 それから、端末さんが遺跡を少し見てくれていたようで、声をかけてくれる。
「コノ施設ハ、イクツカ機械ノパーツガ見受ケラレマス。修理ノタメノパーツニナル可能性ガアリマス」
「! 修理できる腕前があるなら、この遺跡? から探すといいかもしれないにゃ!?」
「そうだな、遺跡の探検の次いでに、修理に使えそうなパーツを探すというのはどうだろう?」
「うん、おいらもそれがいいかと思う。素人目でざっと見ても、取り回しの効きそうな部品っぽいのがいっぱいあるようだし」
「賛成! それに、カレルもここのこと、興味あるんだろ? だったら暗い気分じゃ損だ!」
「そうしましょう。遺跡の探索に、パーツの発掘。……それでよろしいでしょうか?」
 皆優しくて、私はとうとう涙が出ちゃって……。そっとレイアさんがハンカチを出してくれた。
 素敵なレディ! ……私、ちょっと見習わないと行けないかも……。


●遺構にて
 皆と手分けして、使えそうなパーツを探しつつ、本や機械を見ていく。
 こういう部品があれば加工ができる、と言うと、集めるだけ集めてくれるみたい。もう、とても助かるぅ……。
 それで、本は劣化しているけれど、この施設自体の作りが良かったみたいで、保存状態は良かった!
 どうも、この人達も読める文字のようで、手分けして情報を集めてみることにした。
「そういえば、カレルはこの遺跡で何を探したいんだ?」
「色々! ……っていうと漠然としすぎるわね……そうね、例えば『どうしてこの世界がこうも滅んでしまったか』とか?」
「滅んだ?」
 フーガさんが首を傾げる。そこに、ライさんがやってきた。
「ここの構造を見てみたんだけと、壁とかが、この寒いところにしては薄いと思うな」
「暖房とかでなんとかしてた可能性は?」
「それもあるかもしれないけど、雪とか降ったら大変だなー。元はここ、寒いところに建てる想定じゃない建物だったのかもしれない」
「……妙だなぁ」
 腕を組んでふむふむと考えながら、フーガさんはどんどん貴重そうな本を手にしていく。手際が良いなぁ。
 でも、難しい言葉が多くて、意味の分からないものが結構ある。
「なあ、さっき言ってた滅んだっていうのは、この世界のこと、なのか?」
「ええ。正確には、『人類にとっては滅んだ世界』ってところかしら。ヒトってば、もう絶滅危惧種みたいなものよ。こうも寒いしね」
「……。端末、これ、頼めるか?」
「ハイ」
 神妙な顔になりながらも、フーガさんは本を探してくれる。
 しばらく、解析する音が響いた。


●滅びの要因?
 静寂の後、端末さんが静かに切り出してきた。
「カレルサン、資料調査ノ結果ヲオ話シスル前ニ確認シマス」
「うん? 何か分かったのかしら?」
「ソノ内容ニ聞キタク無カッタト後悔シ、コノ先ニ希望ヲ持テナクナルトシテモ聞キタイデスカ?」
「聞きたい!」
 間髪入れず言った私に、フーガさんとライさんは目を丸くしたようだった。
「デハ。コノ施設ハ、科学ト魔術ヲアワセタ、『生体兵器ノ開発場』ダッタヨウデス」
「……生体兵器?」
 思いもしなかった単語に、私はあっけにとられる。
「ここ、軍基地!?」
「ううーん、俺はそう見えなかったけど……」
「フーガサン、ライサンノ所見ハ、ドチラモ、オ間違エデハアリマセン。タダ、開発シテイタモノハ、兵器ノヨウデシタ」
「……昔、大戦争があった……とか?」
 フーガさんの言葉に、ライさんがフム、と考え込む。
「だとしたら、こんなに資料置いていきまくりだとは思わないんだよなぁ」
「そういうものなの?」
 そうすると、二人は『戦争』というものについて教えてくれた。
 私が想像も出来ないほどの人数が、何かの目的で争う……というのは知ってるけど……。
 戦争をするための兵器を作るときに、他の国にその技術を取られないために、その資料を隠滅したりするらしいというのは、初めて知った。
「つまり、兵器を作ったって痕跡が残ってることが、おかしいってこと?」
「ソウナリマス。ソシテ、コノ兵器ハトテモ強力ナモノダッタヨウデス。兵器ノ用途次第デハ、大キナ環境ノ変化……例エバ気候ノ変動モアリエル程デス」
「もしかして……」
 端末さんの言葉を聞いて、私は一言ぽつりと言った。
 
 戦争のせいで、世界は滅んだのかも、と。


●この世界で
 あらかた資料を調べたあと、パーツも皆で一緒に探してみたら、充分すぎるほどあった!
「ありがとう! これなら完璧、むしろ前よりも元気になるくらいよ!」
「それは良かったにゃ! ね、カレル。ずっと『バイク』呼びは、旅の友達として寂しいにゃ。なんか付けてあげると良いにゃよ」
「おいらの世界は普通……と言いたいとこだが、少なくともカレルみたいなカッコいいバイクとか、機械はなかったからな。良い名前、付けてやったらいいんじゃないかなって、おいらも思う」
 にっ、と笑う杜里さんとフーガさんに、私も思わず笑顔になった。
 そっか、旅の相棒か、お前は。
 
 ――それから、私は焚き火をつけて、皆に協力の御礼で、簡単だけれども鹿肉のスープを振る舞うことにした。
 そして、ずっと皆に聞きたかったことを聞く。
 
「ねえ、皆はどんなところから来たの? 私の知らない世界……から、来たのよね? それはどういう感じだったの?」
「それなら俺の得意分野だな、話し始めたらキリがないくらいだよ。なにせ、俺が行った世界を本として記録するだけで鈍器が出来上がる程だし。おかげさまで大概の状況には慣れっこだよ……」
 回言さんは、良い事なのか悪い事なのか何とも言えないけどな、と続けて、その鈍器のような本を見せてくれる。
 食後に是非とも貸して!というと、大切だから読み聞かせてならって。ちぇー、全部写しにしたいくらいなのに!
「いつかおいらも別の世界に行ってみたいぜ」
 その様子を見てフーガさんが続けて、いっそ『こっち』に来てみるか?と言ってくれた。
 嬉しい提案だけど、私は首を振る。
「私はこの世界のことすらまだよく分かっていないもの。だから行くなら、分かってからね!」

 そして、私はもうひとつ、皆に聞く。

 「ねえ、『知りたい』って思うこと、とても大事だと思わない? どんなことが待ち受けていたとしても、『知りたい』って全ての原動力になると思うの。食べ物の味を知りたい、どんな景色があるか見たい……ね? 些細なことでも『知りたい』ことって、結構あるでしょう?」
 私の、今まさに旅をしている理由に関わること。
「知りたいって気持ちが大事だとは俺も思うぞ。その気持ちに従って今まで生きてきたようなもんだし……好奇心を押し殺せば何不自由ない生活も送れたんだが……俺はそれじゃ生きてる心地がしなかったな」
「私もそう。なんだか、窮屈で」
 ライさんの言葉に、私が答えると、続けてレイアさんが丁寧にスープを飲み干して、答えてくれる。
「とはいえ、この知的好奇心はこの世界では危険そうですわね。」
「はい……」
 思わず、正座。
「でも、あなたの世界の果てを見たいという、その欲求は、わからなくはないですわよ。ほら、特に男性とかバイクにまたがってどこか行ってしまう人が多いのでしょう? それと同じなのかもしれませんわね」
「私のおじいちゃんがそういう人で、行ったっきりだったからなぁ」
「……自慢じゃないですけど、流石に私の夫はそういうことをしないタイプでしたので……ちょっとそのバイクに乗る男性の心というものは私には理解しかねるようですわね。ですから」
 貴方も、誰かを必要以上に、心配させないようにしてくださいましね?と。ご忠告。
 ううーむ、だいぶここから出た時心配させたからなあ。痛み入る……。たまには里に帰ることも視野に入れよう。
 次に口を開いたのは回言さん。
「『知りたい』ことが大切かどうかなんて俺にはわからん。そりゃあ興味や好奇心は人類が発展する上で、必要不可欠ではあるだろうが、ただ安寧に生きていくだけなら別に必須でもないだろう? 俺自身知っておきたい事ならいくらでもあるが、『知りたい』と思うことはもう然程ないしな」
 ……確かに、こんな行き詰まりの世界では、必要ないから、皆外に出ないのかも。
「ああ、そう言えばひとつだけ、どうしても知りたい事があるんだった」
「えっ!? 何!?」
「聞きたいか? それはだな……異性にモテる方法だよ!」
 悲痛な叫び声。
 私はオウ……と頭を抱えるのみだった。


●出立
「戦争で滅んだのかもっていうのなら、なおのこと気になってきちゃった! この世界がどうしてこうなっているのか。人類はどうしてこうも減ったのか……」
「悲観的にならないのですね。もし、今の状況が戦争のせい――つまり、人間の過ちだとしても」
 そう言うレイアさんに、そうだ、そう言われれば悲観的になってもいい状況なんだ、とやっと気づく。
 だから私は、こう答えた。
「人間の特権って何だと思う? ……こうやって、過去のものについて考えて、考えて……考え尽くせることだと思うの」
 言葉を区切って。それから。
「だから、どうして世界はこうなったのか、私なりに考えて調べて納得してみたい! ……皆、ありがとう!」
 それぞれ、皆がバイクを走らせようとする私を見送ってくれる。
 
 ――それじゃあ、行こっか、私のバイクくん、クルーくん!



 バイクを走らせる。
 何があるだろう。私はこれから何を知れるだろう。
 その疑問にクルーは答えてはくれないけど、教えてもらったこの世界の一部のこと、知らない世界のこと、そして――出会った人々。
 クルー、お前はそういう人達の思い出をのっけていくんだよ。

成否

成功

状態異常

なし

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