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シナリオ詳細

夏は冷たいうどんが食べたい

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●鉄帝の夏、何食べる?
 今年の暑さはかなりのものだ。
 鉄帝でも連日の気温上昇が観測されており、冷たい食べ物がよく売れている。
 冷たい食べ物。
 そう、夏と言えばソレだ。
 しかし実際「何」を食べるかといえば、かなり意見が分かれるところだろう。
 蕎麦? 健康にも良くて美味しくて、いいこと尽くめだ。
 素麺? そうめんはまさに夏の風物詩。これもまた良いモノだろう。
 冷やしラーメン? 変わり種だが、これもいい。
 しかし、今年の流行は「うどん」なのだ。
 冷たく冷やしたうどん、コシの強い冷たいうどん。
 こいつをモチモチと噛んで、喉に流し込むのが今年の夏の鉄帝では最高にクールなのだ。
 時間がなくて流し込んでもお腹に溜まり、時間があればしっかり噛んで楽しめるのも人気の秘訣だ。
 色んなトッピングとの相性もいい。
 戦う鉄帝人の今年の心を掴んだ秘訣とも言えるだろう。
 ……しかしまあ、人気が出れば当然問題も出るわけで。
 うどんネガティブキャンペーンなるものを計画し、生物兵器を繰り出して実行してしまう辺りは……最高に鉄帝と言えるだろう。

●生物兵器をぶっ倒せ
「何者かの手により、うどんネガティブキャンペーンが行われてるです」
 『旅するグルメ辞典』チーサ・ナコック(p3n000201)は、集まった面々にそう切り出した。
 うどんネガティブキャンペーン。
 キャンペーンとはいうが、要はうどん人気に嫉妬した何処かの馬鹿が言い出したものであり、それにどっかの馬鹿が「お、これはテーマに使えるかもしれない」とか言って作った古代文明の技術を転用して作った生物兵器が大暴走した結果によるものである。
 ちなみに後者に関してはすでに官憲にたっぷり怒られている。
 いるが……暴走した生物兵器がそれで止まるものでもない。
「というわけで、生物兵器のビッグ・ザ・ウドンを倒してきてほしいのです」
 生物兵器ビッグ・ザ・ウドン。
 それは浮遊するどんぶりに入ったうどんの如き巨大生物兵器であり、分類的にはヤドカリに似ている。
 要は器を壊しても意味がなく、うどんをどうにかしないといけないのだ。
「その製作テーマに従っているのか、町のうどん店を襲っているようです」
 うどん店を襲い、うどんやうどん生地を喰い尽くす。
 そうしてまた次へと向かうようだが……食べられる量に限界があるのか、未だ鉄帝中のうどんが喰い尽くされるような事態にはなっていない。
 いないが……放っておけば、それも時間の問題だろう。
 だからこそ今此処でビッグ・ザ・ウドンを止めなければならないのだ。
 しかし、具体的にどうするか?
 その答えは……移動屋台にある。
 冷やしうどんを出す移動屋台を引いて鉄帝の町を練り歩けば、自然とビッグ・ザ・ウドンも引き付けられるだろう。
「勿論、必要なうどん生地は用意するですし……自分で用意してもいいです。より良いうどん程引き付ける力も強いはずです」
 そう、鉄帝の夏のお昼事情はイレギュラーズの手にかかっているのだ……!

GMコメント

鉄帝の町をうどん屋台を引いてビッグ・ザ・ウドンをおびき出しやっつけましょう。
屋台セット「うどん生地+屋台含む各種道具」はチーサが必要な分用意してくれます。
勿論、自分でうどん生地などを作っても大丈夫です!
見事ビッグ・ザ・ウドンを退治したら皆でうどんを楽しむのもオツなものかもしれませんね!

●敵データ
ビッグ・ザ・ウドン
浮遊する3mほどの大きさの巨大うどん(どんぶり入り)
本体はうどんが繋がっている「うどんコア」です。なんだそれ。
攻撃方法はうどんを伸ばすことによる鞭攻撃とつゆビーム(塩辛い)です。
また、うどんによる拘束攻撃も行います。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • 夏は冷たいうどんが食べたい完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年07月15日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

志屍 志(p3p000416)
天下無双のくノ一
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
日車・迅(p3p007500)
疾風迅狼
胡桃・ツァンフオ(p3p008299)
ファイアフォックス
御子神・天狐(p3p009798)
鉄帝神輿祭り2023最優秀料理人
皿倉 咲良(p3p009816)
正義の味方
アンリ・マレー(p3p010423)
亜竜祓い
雑賀 千代(p3p010694)
立派な姫騎士

リプレイ

●うどん愛
「うどんネガティブキャンペーン!?」
 夏の鉄帝の空の下、『善なる饂飩屋台』御子神・天狐(p3p009798)がガチ切れしている。
「饂飩型の兵器じゃと……! なにそれちょっと羨ま……いや違う、おのれ許すまじ! 皆が仲良く饂飩を食べているというのに、それを奪い取るじゃと!!? 鉄帝の食卓事情と饂飩ブーム! そして皆の笑顔と美味しいを守護る為、全力で食い止めてくれよう!!」
「たまに思うんだけど、ネガキャンしたい食べ物で暴れさせるってインパクト残してくから思ったより効果ないんじゃないかなぁ」
「うどんのネガティブキャンペーン……そんなのやって得する人っているのでしょうか。それよりも各々好きな麺類を食べればいいと思いますが……そばとかラーメンとかパスタとか。まあ、ちゃっちゃっと倒してうどんでも食べましょう…何か見てたらうどんが食べたくなったので」
 『亜竜祓い』アンリ・マレー(p3p010423)と『立派な姫騎士』雑賀 千代(p3p010694)がそんな常識的なことを言うが、此処は鉄帝だ。つまりそういうことなのだ。
 分からないなら鉄帝が足りてない。足りて鉄帝ナイズされるのが幸せかは分からない。
「食べ物の好き嫌いなるものがあるのは理解しております。体質的な事情のある方は、目につくと気になるかもしれませんね。とはいえネガティブキャンペーンは頂けません。ええ、これでおいしいうどんの名店が営業できなくなってしまったら、この憤りをどうすればいいやら。 そうならないようにする為にも、きちんと誘導して仕留めなければなりませんね」
「ふふ、うどん? 生物兵器? 一体何を言ってるのかは分からないままだけど、めちゃくちゃにして食べてやればいいんだね!」
 『遺言代行業』志屍 瑠璃(p3p000416)に『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)が頷いているが、これが鉄帝ナイズされた姿だ。さておいて。
「コャー、おうどん。夏になるとよく「冷やし中華始めました」って出てくるけれども、冷たいおうどんもおいしいの。前にも鉄帝で、ウドンフォーマーだのウドンメンだのいうおうどんが襲ってきたことがあったのだけれども、今回のビッグ・ザ・ウドン? も親戚みたいなものなのかしら~。いくらおいしいおうどんでも、日々汗水流して働いているうどん屋台のみなさまを襲撃するのは許せぬのよ」
 うどんというテーマで何種類も出てくる鉄帝ヤバくね?
 いや、それが個性と言うものなのだ。『ファイアフォックス』胡桃・ツァンフオ(p3p008299)自身、コャーと鳴いてはいるがそれ自体に疑問は抱いていない様子だ。
「うどん! いいですねうどん! 暑い時期に嬉しいひんやり冷たいつゆと麺。噛み応えのある弾力とつるりと喉を通る滑らかな食感が素晴らしいです。そんなうどんを人気が出たからといって邪魔をするとは許せません!」
 『疾風迅狼』日車・迅(p3p007500)もそんな声をあげ、天狐がうんうんと頷いている。
「だいたい何を食べようとその人の自由ではありませんか。流行りに乗ろうが己の道を貫こうが好きにすればいいのです。でも他人の邪魔はいけません! 美味しいものを食べるという至福の時間。古代兵器だか何だか分かりませんが、それを阻むのであれば木っ端微塵に粉砕してくれましょう!! 僕はご飯を食べている時と眠っている時に邪魔をしたものは天高く殴り飛ばすと心に決めていますので!」
 迅のそんな熱血に天狐とマリアが拍手して。『正義の味方』皿倉 咲良(p3p009816)がパタパタと自分を仰ぐ。
「それにしても、あっつい……暑いのそんなに得意じゃないんだよぉ。でも、そんな暑い夏にのど越しつるつるな麺って最高だよね! うどんだとコシがきいてて、小麦の柔らかい甘みがあったりするんだよね」
 そう、うどんの魅力はまさにそこだ。天狐も頷いている。
「……で、そのうどんにたいしてネガティブキャンペーン、か。まったく、やるならもっとデモ行進的なのにしなよ。「そばの方がGI値低くてヘルシーだぞぉっ!」みたいな。あーでも鉄帝だからね。実力行使に行っちゃうのもね。仕方ないね。ただ、食べ物を弄んで無駄にするようなものに対して、遠慮はしちゃいけない。というか食べ物を粗末にするような人(モノ?)はなにも大事にできないってお父さんが言ってたしね! あ! そうだ! せっかくだから終わったらみんなでうどん食べようよ! 冷たいおうどんのトッピング、みんなで語り合おう!」
「ふふ、それもいいね!」
 マリアも頷き、迅が「では始めましょうか」と声をあげる。
「おびき寄せる為にうどんを作る……予定だったのですが、天狐殿がいるのでお任せします。絶対美味しいので」

●うどんをおびき寄せろ
「奴を誘き出すには『美味しいうどん』が効果的とな? であるならば! 饂飩専門屋台『麺狐亭』店主たる天狐が至高の饂飩を作ってくれようぞ!!」
 誰も「美味しい」はつけてないが、美味しいにこしたことはないので問題はない。
「携行した自家製麺の『うどん』を使って生物兵器も思わず涎を垂らす逸品で一本釣りじゃ!」
 勿論、天狐に任せるだけではない。瑠璃もうどんの用意を始めていた。
「一昼夜寝かせた塩水を小麦粉に加えて混ぜ合わせ、団子のようになるまで練ったら少し寝かせて再び練り返し、木枠に入れて半日寝かせ、打ち棒で平らに伸ばした後太めに切り出して転がしながら細く伸ばしてまた半日寝かせ、棒にかけて打ち粉をしながら少しづつ伸ばし。しっかり乾燥させ乾麺のようになったものがこちらになります」
 言いながら実物を取り出す瑠璃。まるで練達の料理番組のような手際の良さだ。
「はい、あらかじめ自分用に買っていた物の持ち出しです。味の良し悪しはともかくこれを自分で消費できないのが許せません」
 ちなみにこの瑠璃のうどん、再現性秋田から取り寄せた本場と同じ製法の稲庭うどんであるらしい。
「つゆは煮立たせアルコールを飛ばした日本酒とみりんに醤油と鰹節、昆布を加えて濾した物。刻みネギやおろししょうが、海苔や煎り胡麻を少しずつ添えて……ざるうどんに大っっ変に向いた麺なので、屋台で少量ずつお出ししましょう。もしかしたら1人前くらい残るかもしれません……!」
「よし、私も大真面目にうどんを打つとしようか! 任せたまえ、とらぁ君直伝、VDMランド名物の美味しいうどんさ! まあ、名物ってのは今作ったし間違うとファイナルとらぁバスターなんだがね!」
「コャー」
 胡桃がなんとも言えない鳴き声をマリアにあげるが、さておいて。
「何はともあれ、まずはおうどんを作るの。今回のわたしは一味違うの。【料理】もできるの。前回以来、おうどんの調理ができるようになったわたしなの」
 そう、胡桃もうどんを用意し始めている。
「探してみたらよい出汁があったのでうどんつゆに使ってみるの。これ使うのなら、具も天ぷらとか、海鮮系にしてみた方がよいのかしら。わたしとしては、後はきつねうどんも作るべくお揚げを入れたいの」
 そんな胡桃に天狐もうむうむ、と頷いて。
「こちらも仕上げといくか! 引き付け易くなるように和出汁と鰹節の香りが広がるようにベースを整える。生姜に長ネギ、少量のみりん、醤油塩を加えて冷やし饂飩完成! シンプルだからこそダイレクトに伝わる旨味で攻めるぞ! 勿論スキル『料理』と『コック』による補正も乗せるぞい! 麺狐亭出張サービスじゃ!」
 そうして出来上がったうどんたちは、どれも珠玉の出来だ。
「屋台を引きながら襲撃に備え、天狐殿たちの見事なうどんに惹かれてビッグ・ザ・ウドンが現れたらいいというわけですね……!」
「ああ、食うか食われるかアルティメットウドンバトルの始まりだ!」
「そんなのだったけ……?」
「え? さ、さあ……」
 アンリと千代がマリアの言葉に顔を見合わせるが、鉄帝が足りてない。さておこう。
「よし、では行くぞ! 出来た饂飩は折角じゃし誘き寄せた巨大うどんに食わせてやるかの、その為に作った訳じゃしな」
 その言葉に瑠璃がちょっと切なげだが、そうしてうどん屋台が鉄帝の町へと繰り出していく。
「おお、なんて旨そうなうどんの香りだ!」
「見ろよあの麺……輝いてやがる……!」
「なんてエッチな麺なんだ……」
「いや、それはお前の感覚がおかしい」
 そうして売れていくうどんは努力の証か。
 美味しそうなうどんの香りは人々をも引き寄せるが……当然、余計なモノも引き寄せる。
「ほ、ほんとに出ましたよ!? 超遠距離型狙撃手のこの「烏天狗」の狙撃術の腕前を見せてやりますよ!」
 千代の視線の先、そこには空飛ぶうどんどんぶりの姿。
 専用の白い狙撃銃「白鳥」を千代は構えて。天狐がフッと笑う。
「空に居るとは好都合。ここでギブ・ミー・天啓!! うどんの神様を召喚するぞい。さぁ見よビック・ザ・ウドン!うどん神の御前であるぞ! 『ハイテレパス』で通訳の代わりが務まるかは知らんが、あの宙に浮く古代うどん生物兵器に神様からなんか一言ブチかましてやるが良い!」
 天狐のギフト「ギブ・ミー・天啓!!」で上空に薄っすらと現れたうどん神は、長い白髭を生やしターバンを巻いたインド風な初老の褐色男性の姿をしているが……そこから伝わってくる言葉を、天狐はハイテレパスでビッグ・ザ・ウドンに伝えようとする。
―冷凍うどんのモチモチ感は……タピオカを混ぜる事によって生まれている……邪道にも思えるけど、美味しければ大正義って気もする……―
「……」
 その言葉を反芻すると、天狐はカッと目を見開く。
「よし! 皆、行くぞ!」
「最初から全力全開で行くよ!」
 天狐のデリバリーソウルが発動して、咲良が残影百手を放ち、千代が「八咫烏」と「白烏」による二丁狙撃銃による狙撃を開始する。
「フフーン! どうですか! これが機動力高めのスナイパー「烏天狗」の実力です!」
(例え! 接近戦になろうとも! 私にはこのおむねがある!)
 謎の自信を見せる千代だが、全員やる気は満々だ。そこまでいくかは分からない。
「加減する理由など絶無。全力で打ち滅ぼします」
 瑠璃がケイオスタイドからのソウルストライクを放ち、マリアが白雷式電磁投射砲・『雷閃葬華』を発動する。
 更に其処に迅のデッドリースカイからのブルーフェイクIIがきまれば、アンリがフリーオフェンスからのオーラキャノンを上空から放つ。
「汁とか吹っ飛ばしたらうどんコア見やすくなるかなぁ?」
 そんな事を呟くアンリだが……続く胡桃のこやんふぁいあ〜で耐久限界を超えたのか、ビッグ・ザ・ウドンはあっさりと焼うどんになって地に落ちる。
 やはり色物生物兵器にはこの程度が限度だったのだろうか?
「完売、ですか……。人気があるのは嬉しいですが、私も食べたかったですねえ」
「ふふっ! 問題ないさ。そうだろう?」
 瑠璃にマリアが笑えば、天狐も頷く。
「うむ。無事倒したし皆の為に美味しい饂飩でも作るかのう。身体動かしたからお腹も空いたじゃろうし、うどん食べられてしまった人もおるじゃろうしな!」
 そうして出来上がったうどんはとても美味しくて。アンリもドラネコのドラちゃんに少しあげると美味しそうに食べ始める。
「おうどん美味しい! ……私はかき揚げうどんとか月見うどんが好きですね。後はとり天うどんとかもいいですよね!」
 千代のそんな言葉に、咲良が思い出したように声をあげる。
「みんなの好きなうどんのトッピングって何? アタシはね、海老と白身魚の天ぷらかな? 冷たいものに温かいもの? って思うかもしれないけど、サクサクフワフワの食感がたまらないしお汁につけることで衣に味がしみ込んで最高なんだよね~! あとは、薬味はたくさんつけるかな。ワサビとみょうがをたっぷりにすれば、暑い夏にピリッとした辛さを添えてくれるし。口の中に広がって鼻から抜ける香は最高だよ!」
「うーん、やはり天ぷらでしょうか。海老、イモ、色々種類がありましてどれも好きなのですが、やはり一番はちくわ天ですね。うどんのお供といえばやはりこれでしょう」
 迅がそう言えば、瑠璃は「私はなんでもいける口なので、そこのオススメが好きですね」と答える。
 どちらの意見も正しく、どちらも間違ってなどいない。そう、みんな違ってみんないい。
「やっぱり、おいしいおうどんは夏にぴったりなの」
 胡桃のそんな呟きが、恐らく最高の答えだろう。
 美味しいうどんは夏に映える。つまりは、そういうことなのだ。

成否

成功

MVP

御子神・天狐(p3p009798)
鉄帝神輿祭り2023最優秀料理人

状態異常

なし

あとがき

冷やしうどん最高ですよね!

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