シナリオ詳細
鉄帝甲子園
オープニング
●死んだら負けの甲子園
「ギャラクティカ魔球!」
「へぶっ――!?」
U字に歪んだ野球ボールがバッターの頬にめり込んだ。
刹那の静寂。
歪む空気。
うねるボールの回転と、スローモーション世界のなかでゆっくりと傾いていくバッター。
彼の手から木製バットが離れたその瞬間に、世界は時間を取り戻した。
「しょん!?」
高速回転しキャッチャーの頭上を飛び越え、鋼鉄のフェンスへと激突する。
ホームベース側観客席に血のシャワーを浴びせ、わずかにずれるバッター。おかしな方向に歪んだ彼の身体がべしゃりという音をたてて落ちた。
野球帽のつばをつまみ、さげる投手。
キャッチャーもまたフェイスガードの表面をミットで撫でた。
立ち上がる審判。
彼は親指を下に向けると、額よりも高く掲げて見せた。
「スリーアーーーーーーーウツッ! チェンジッ!」
「「イエエエエエエエエエエエエエエエエエイ!!」」
両腕を振りかざすピッチャー。
両腕を振りかざすキャッチャー。
観客席の男たちはビールをコップごと放り投げ、さっきぶっ飛ばされたバッターもニヤリと笑って身体を起こした。
「フッ、いいボールだったぜ。俺様の殺人バッティングをすり抜けるとはな」
「ありがとうよ」
攻守交代の際にすれ違ったバッターとピッチャーが軽く握手を交わした。
「お前のピッチャー返しとバットスイングで何人も病院送りになった。さすがは筋肉バッファローの四番打者だ。ナイスマッスル!」
「ナイスマッスル!」
二人はサムズアップで拳をぶつけあうと、何事もなかったかのごとくフツーに試合を続行した。
そう、これこそは鉄帝で古くから行なわれる『鉄帝甲子園』。
アツい夏が、今年もやってきたのだ!
●死ななきゃOKな甲子園
「――というわけだ、やろうぜ! 甲子園!」
白い歯を見せたナイスガイがサムズアップした。
「エンッ!」
白い歯を見せた『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)が同じポーズをした。
「鉄帝ってやつは闘技場が全てみたいなもんだ。だがそれだけに、色んな闘技場があちこちに開かれている。ストリートファイトだって盛んだぜ。だがそんな中で正々堂々スポーツしてるのが、俺たち鉄帝甲子園球場なのさ!」
「なのさ!」
大胸筋をアピールするポーズをとるナイスガイ。
同じくユリーカ。
「ルールは簡単だ三つある!
ボールを投げて打ち走り点を多く取った方が勝ち!
その際何があっても笑って許す!
戦士として恥ずかしい試合は絶対にしない!
相手にフェイバリットを持ち続ける!
……だ!」
「だ!」
指を三本たてるナイスガイ。
同じくユリーカ。
この時点で『四つじゃん』と突っ込んでいるようではまだまだだぞ!
「今夏のエキシビジョンマッチは俺たち『鉄帝甲子園オールスターズVSローレットイレギュラーズ』を企画している。
ユーたちはサーカスの魔種を殴ったナイスマッスルたちだろ?
観客も選手たちも喜ぶぜ!」
「ぶぜ!」
「ユニフォームもバットも貸してやる。さあ、甲子園しようぜ!」
「うせ!」
- 鉄帝甲子園完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2018年08月14日 21時50分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●お好きな野球応援歌を脳内で流してください
「ヤッタアアアアアアアアアアアアアア!」
「やきうの時間だああああああああああ!」
『屑鉄卿』刀根・白盾・灰(p3p001260)と『狐狸霧中』最上・C・狐耶(p3p004837)がプラトーン姿勢(膝を突いて両手を掲げ天を仰ぐ伝統的姿勢をさす。若い子は知らんよな)でスライドしてきた。
「甲子園! 甲子力エネルギーってやつが満ちたバトルフィールド! ましてや鉄帝ともなれば最後の一人になるまで敵も味方もデストロイ!」
無駄に爆発する背景。
「鉄帝甲子園が、始まるよー!」
「あの憧れの鉄帝甲子園に参加させて頂けるなんて! 親父とお袋にも手紙(と遺書)書かなきゃ!」
「よかったなあ……! 刀根殿、良かったなあ……!」
地面に這いつくばって墨汁で『お酒美味しゅうございました』とか書いてる灰をみて、『異端審問官』ジョセフ・ハイマン(p3p002258)がむせびないた。いや、仮面のせいでむせてんのかないてんのかわからないが。
「もう家に帰れなくたって構わない。ホームチームを応援しよう。勝てないなんて許せない……いや大丈夫!! 正々堂々戦うとも。家にも帰す。勝っても負けても気持ち良く終わろうな……うふふふふ。つくづく鉄帝というのはトンチキ……面白い国だな!」
「そう、鉄帝とはこういう国なのであります」
しゃきーんとミストルテイン(人でも殺しそうな合金アーム)を十字に構える『フロイライン・ファウスト』エッダ・フロールリジ(p3p006270)。
「鋼死宴……滾るでありますな。メイドたるもの鉄帝の何たるかを見せ付けるであります!」
鉄帝甲子園球場は夏の暑さを焼き払うがごときアツさだ。熱中症とか本当に気合いでリジェネレートしそうな連中が観客席に集まってカチワリがぶ飲みしたりビールがぶ飲みしたり剣を振り回したり空にサブマシンガンを乱射したり火を噴いたりしている。よくみる甲子園球場の空気だね。V8をたたえよ。
「これが甲子園……」
「なるほど……」
「こうし……えん……? うん……」
『甘露』蜜姫(p3p000353)と『重戦士』ギルバルド・ガイアグラン・アルスレイド(p3p001299)が無垢なカルチャーショックを受けている横で、『夢は現に』ディエ=ディディエル=カルペ(p3p000162)がひたすら首を傾げていた。
「ボクの知っているものとは全く違うものだが、よかろう。……ククク、血濡れの甲子園!! 郷に入っては郷に従え、ということだな。みな血祭りにあげてくれるわ!!」
「わし好みな闘技じゃのう。こうなれば、全力で行くのみじゃ!」
「ふーん……」
『狼メイド』神埼 衣(p3p004263)は一通りの雰囲気を見てからこくこくと納得したように頷いた。
観客入場ゲートにサービスで噴射されてる火炎放射器に煙草を翳して乱暴に火をつけると、それをくわえて苦々しく口角を釣り上げる。
「つまり、バットとボールを使って戦えばいいの? ……だいたいわかった。楽しそう……たのしも」
血気盛んなギルバルドたちから半歩下がって、蜜姫はヤカンをぎゅってした。
「こんな所、ふつうじゃ生きて帰れないの……みんなで生きて帰るのが、蜜姫の使命……なの!」
上空に無数の花火が打ち上がる。
拡散して暴れ回る小型のフレアを絶妙に回避しながら、空を飛ぶ金管楽団がチームを応援する音楽を吹き鳴らす。
ひとの身長よりずっと大きな太鼓を褌一丁で連打するドラマー。巨大アンプの前にワイヤーで吊るされた男がギターから火を噴きながら高速演奏を披露する。
『レディースエーン、ジェントルメーン、アーンドソルジャー! 今年も幕を開けた鉄帝甲子園! 今年はひときわアツいバトルロワイヤルが見られそうだぜ!』
体中がかるくアンプとマイクみたいになった鉄騎種の男が叫ぶ。肩には『実況』という文字の焼き印がなされ、左肩には『解説』というタトゥーが入っていた。背中にはびっしり倶利迦羅紋紋。流麗な文字で『御口閉じれば死ぬ定め』と書かれている。
『今年のショーをアツくしてくれるのは? 特別ゲスト――みんな大好き、ローレットイレギュラァァァァァァァァズ! あの魔種をぶん殴ったナイスマッスルの持ち主だ! いい殺し合いを見せてくれるはずだぜ! イエェーア!』
トゲが大量についたワゴン車に乗って血染めのゲートから現われた八人。
血まみれの槍を振り上げてアピールするジョセフ。
斧を振り回しマネキンの首を切断していくギルバルド。
火炎放射器を観客席に浴びせる(喜ばれるので毎年頼まれるらしいサービス)狐耶。
灰は拘束具で槍にくくりつけられたまま車の前方に吊るされている。
その後ろからは、オープンカーのボンネットをソファみたいに乗りこなした衣が五本くらいまとめてくわえた煙草を吹かした。
運転席と助手席ではディエがハンドルに足をかけ、両手でサブマシンガンを乱射している。
一方助手席でカタカタしている蜜姫。
エッダはといえば、両腕をびかーっと光らせては無駄に降り注ぐ岩を殴っては壊し殴っては壊し。
バイオレンスでパワフルなアピールに観客席は大盛り上がりだ。
マシンガンの流れ弾にあたった観客はもっとかけてーと黄色い声をおくった。
鉄帝マンが常時このテンションだとすると世界がやばいので一応ことわっておくが、イベントでテンションあがりきった甲子園マニアたちのきわめて極端な反応である。
『対するはぁー! 昨年の大会を生き残った鉄帝甲子園の猛者たちを集めたオールスターチームだァ!』
反対側にある血染めのゲートが爆発によって吹き飛び、ダイナマイト的なやつを胴回りいっぱいに装着した男が現われた。
『俺から一塁を奪ってみせろ、もれなく四肢が吹き飛ぶぜ。ハラマイトォォォォォ!』
腹マイトに火をつけ、見事な自爆をみせつける通称ハラマイト。
みろよあいつあの爆発でなんともないぜ。
天空に響き渡る爆音のごとき銃声。
たわむれに用意された戦車がおたわむれに穴あきチーズとなり爆発四散する。
『俺の魔球は一撃必殺。みんなのヒーローGAU8、アヴェンジャー!』
その先次々とバケモンみたいな命知らずのむくつけき鉄帝ファイターたちが入場し、観客を沸きに沸かせた。
狐耶がぼんやーりと観客席をローストしながら呟いた。
「これ3回やったらハード案件のやつだ」
野球1ターンするだけでノーマル案件なのはそういうことかといまさら思った。
●頭に鉄帝とつけるか地獄とつけるか本気で迷った
プレイボールのかけ声と、鳴り止まぬ音楽と声援。
左右から聞こえる渾然一体のエネルギーを受けて、ディエはバットを天空へと突きつけた。
『おーっとこれは――殺人予告だー!』
「えっ、ここではそうなのか」
まあいい、といってバットを構えるディエ。
飛来するボールめがけて強く踏み込――んだ途端爆風が彼女を襲った。
バットとボールが接触した途端爆発したのだ。
残骸とかしたボールはピッチャーとキャッチャーの間にぽてんと転がる。素早くボールを拾い上げたピッチャーが一塁手(ファースト)へパス。
ボールを受けファーストへバット飛翔斬を連射するディエ。その全てを高速反復横跳びで回避するファースト。これでもかととびかかるバット暗黒剣が、ファーストの必殺一塁死守暗黒拳と激突。凄まじい爆風ののち、ディエは指先ギリギリが届いたまま倒れていた。
「ぐ……」
「セーフ(生きてる)!」
「なるほど。流石は鉄帝甲子園。ですが……ただは私を殺させませんよ」
人を殺しそうな目をした灰がバッターボックスに立ち、あからさまなバント姿勢をとった。
「あれは……どういうことなの」
選手席に座った蜜姫が『よくわかる鉄帝甲子園』という血まみれの本を開いた。瀕死のディエが膝枕されている(ランナーは交代している)。
説明しよう。バントとは鉄帝甲子園において『殺せるものなら殺してみろ』のサインである。ピッチャーはその挑発を受けデッドボールを狙うことが粋とされ――この先は血で汚れ読めない。
「いい度胸だ――であれば死ねィ!」
豪速でボールを放つピッチャー。
灰は両目をカッと光らせ……た次の瞬間縦横に高速回転しながら吹き飛びキャッチャー裏に張られた鋼鉄の金網にめり込んだ。
死んだかな? という観客や審判の視線を受け……灰はビッと親指だけを立てた。
「デッドボール(死んでない)!」
鉄帝オールスターズに早くもノーアウトランナー一塁二塁。
堅実な打球で塁を満たすか派手に二塁手を生還させるか。
そんな場面に出てきたのはギルバルドであった。
「さて、次はわしの番かのう。こうなれば、一かバチかじゃ! 当たれば、デカいからのう」
ギルバルドは大胆にバットを三本くらいまとめて構えると、バッターボックスでフルスイングの構えをとった。
対するピッチャーはニヤリと笑うスキンヘッドの黒人男性。身の丈3メートル。
殆ど爆撃みたいなオーバースローで放たれた弾はギルバルドへ直行。
クラッシュホーン打法で対抗したギルバルドはボールを確かにピッチャーへと打ち返した。
豪速で迫るボール。を、ピッチャーは勢いよく突きだした拳で粉砕した。
「何……ぐわっ!」
拳圧が渦を巻いてギルバルドを直撃。彼は派手に回転しながらキャッチャー裏ネットを突き破った。
「アウトォ!」
「ぐぬう……なんというパワーじゃ」
めりこんだ観客席から起き上がるギルバルド。
すぐさま、次のバッターがバッターボックスへと入った。そう、ジョセフである。
「つまりは愛。得物が変わってもやる事は変わらぬ。愛を齎そう! 印を、痕を、苦痛を、愉悦を! そういうことだろ。違う? 違わない!!!」
「「ちがわない!」」
鉄帝は勢いのある奴が好き。
ジョセフの間違ったこと言ったかもだけど殴って押し通るみたいなセンスに鉄帝甲子園マニアたちは沸いた。
「来い――!」
スイッチマニューバで自らを強化したジョセフ。
爆裂魔球を無理矢理打ち返すと、一塁に向かって走り出した。
仮面の額に横ピースを翳し異端審問ビームを乱射。
それを高速スクワット運動で回避するファーストに、異端審問ドロップキックをぶちかました。
「うおおおおおおおお!」
「ぬああああああああ!」
一瞬だけ劇画調になったジョセフは相手を蹴り飛ばし、無理矢理に出塁。
その強引さに観客たちは銃声と爆発を送った。
続いてのバッターは衣だ。
煙草をくわえて立つ彼女の手にはバット。一度ぴったりとピッチャーの顔面に突きつけてから、強打の構えをとった。
対するピッチャーはアヴェンジャー。
大砲のようになった腕を突き出し、殺人的な速度でボールを発射した。
「ふ……」
残像をのこすほどの速度で顔面ねらいのボールを回避。しつつ飛ぶ斬撃がアヴェンジャーの頬を掠った。
いや、衣も回避はできていない。彼女の肩は派手に外れて血まみれとなり、今や片手でバットを握っている。
彼女ほどのスピードをもってしてもよけきれないというのか。だが、一撃必殺で知られるアヴェンジャーの魔球のダメージを半減させたことは観客たちを沸かせた。
煙草をくわえたまま煙を吐く。
「もう一発――」
ピッチャーの爆発的射撃!
衣の一刀両断打法!
ボールの芯をとらえたバットはピッチャーの頭上をこえ放物線を描く――かに見えたが、凄まじい跳躍によってピッチャーがキャッチ。あわてるな、まだ誰も死んでないからアウトじゃない! ボールは一直線にキャッチャーのもとへ。ディエの代走に入っていた蜜姫が『ぴいっ!』みたいな声をだした。
だってキャッチャーのハラマイトが腹にまいた爆弾に火をつけながら突っ込んでくるんだもの。誰だって悲鳴をあげる。
バッと両手を広げてとびかかるハラマイト。
むりなのむりなの! と言いながらUターンして逃げる蜜姫。
やがてつかまり大爆発がおき……蜜姫は目をうずまきみたいにぐるぐるにして三塁ベースの上に倒れた。
「アウトォ!」
ツーアウト一塁二塁。
一気に巻き返しを図られたローレットイレギュラーズの攻撃に立ったのは狐耶であった。
狐耶はバットに神威をもたらすと、ピッチャーめがけて構えた。
「攻撃は最大の防御。つまり攻撃で相手を全滅させれば守備は不要です」
「全くもってその通り! はじけ飛べィ!」
爆発的投球。対する狐耶は目をキラーンと光らせた。
「神に遭えば神を薙ぎ、ボールに遭えば玉を薙ぐ――」
バットが突然十本くらいに増えたかと思うと、飛来するボールを十個くらいに増やして打ち返した。
「あれはカンナギ打法!」
分裂したうちの本物ボールをキャッチしたファーストが狐耶の前に超スピードで立ちはだかる。
いやファーストっていうかロボだった。あの、なに、ペッ○ー君の足がキャタピラになったやつだった。
「ニンゲンメ、ブチコロシテヤル!」
両手の指からビームを乱射するペッタンク。
「コキツカイヤガッテ!」
肩から展開したキャノン砲が火を噴く。
狐耶はビームを謎のジグザグ残像移動で回避するとペッタンクにこやんたっくるを仕掛け――る寸前にペッタンクが胸の自爆ボタンをぽちり。大爆発の後狐耶とペッタンクと一塁ベースが観客席へと吹っ飛んでいった。
が、ギリギリ生きてた狐耶が一塁ベースを両手で振り上げ――。
「セーフッ!」
ツーアウト満塁。
チャンス中のチャンス。
エキシビジョンとはいえ実力差のヤバいチーム相手にここまで迫るとはさすがイレギュラーズ、と観客たちが息を呑む。
そこへ現われたのは鋼の腕を持つメイド、エッダである。
「狙うはネットの向こうであります。いざ――!」
エッダはバッターボックスの『まんなか』に立って正拳突きの構えをとった。
バット? 背中に剣みたく装備してるからいいんだよ。
「グッド……!」
対するは金髪半裸のマッスル、その名もブロッコリー。
シュオンシュオンと闘気を炎の如く燃え上がらせ髪を逆立てている。
「血祭りにあげてくれるわァ!」
両手を突き出すブロッコリーの凄まじいエネルギー波がボールを乗せて放たれる。
対するエッダの正拳突き。
鍛え抜かれた肉体と鋼の拳はボールを正しくとらえ、まっすぐに打ち返した。
「「グワーッ!」」
吹き飛ぶブロッコリー、そしてエッダ。
ブロッコリーは大の字に倒れ、対するエッダも大の字になって倒れた。
両者立ち上がらぬまま、審判はスッと拳を上げる。
「アウト――チェーンジ!」
調子に乗って格好いいとこ書きすぎたら尺がやばい。
裏ターンはダイジェストでお送りしよう!
先発衣は煙草をくわえてマウンドに立つとクイックアップ紫電一閃魔球を放ちペッタンクの頭を粉砕!
それでも走るペッタンクを一塁手の灰がぶつかっていく。二度目の自爆を見せるペッタンクだが灰のリベリオンタックル(反をつけて突っ込むこと)で木っ端みじんに吹き飛んだ。尚重症状態で生きてるもよう。
後の投球はディエ。彼女のクイックアップ投法はアヴェンジャーによる機関銃射撃打法と正面から激突。ピッチャー返しに巻き込まれた。
包帯まみれで声援を送る灰とせっせと彼らに包帯を巻いたりお薬つけたりする蜜姫。
蜜姫のポジションはマネージャーということで鉄帝甲子園マニアたちが用意したスカート丈の長いセーラー服なるものとヤカンを持たされたのは特筆しておきたい。絶対似合う。挿絵申請お待ちしておりますけどありましたっけそういうの。
続く投手はジョセフ。スイッチングマニューバによる異端審問魔球(スライダー)がハラマイトの肉をえぐり血をまき散らしたがナイスファイト! で褒められる始末。
続く打者の堅実な送りバントで塁に出たところをギルバルドが「おぉりゃああああぁぁぁ!!!」って言いながら鉄壁の防御タックル。相手を物理的にたたきつぶした。
その後も続く打者の豪快な打法に殺されそうになったが塁を守るエッダがマッスルパワーで鋼鉄パンチ。
ブロッコリーとのクロスカウンターで違いがパチンコ玉みたいに吹っ飛んだがやっぱりナイスファイトで褒められた。
最後ツーアウト三塁の状況でキャッチャーについた狐耶はマシンガン突撃をしかける相手に謎のダンシング回避。
至近距離に来たところを神威ビンタで黙らせた。
「真のきつねは容赦なし」と語る彼女の拳を掲げさせ、審判がゲームセットを宣言。両者ゼロゼロの引き分けとしてこのエキシビジョンマッチは終了したのであった。
わき上がる歓声となりやまぬ銃声。
今度は是非本戦に出場してくれと包帯まみれの選手たちからサムズアップで頼まれたのであった!
成否
成功
MVP
なし
状態異常
あとがき
よもや野球でここまでイッパイイッパイに詰め込むことになろうとは……!
このたびはアドリブ特盛りでお送りしております。
GMコメント
またアツい夏がやってきたぜ
夏は甲子園の季節。
ピッチャーは魔力や筋力の籠もった殺人ボールでバッターを殴り倒し、バッターは神聖なる樹木で作られた強力なバットによるジェノサイドスイングでボールを打ち、塁守備を打ち、ベースを駆け抜ける!
そんな試合のエキシビジョンマッチに……呼ばれたのだぜ!
【鉄帝甲子園のルール】
混沌世界のみんなも知ってる甲子園のとてもオーソドックスなルールです。
まずチームは攻守それぞれに分かれます。攻撃側はバッターボックスに立ちバットという近接武器を装備します。
対してピッチャーマウンドに立ったピッチャーはボールという中距離武器を放ちバッターを攻撃します。
それをパワーで防御ないしは反撃し、走り出します。
バッターは一塁二塁三塁とまわってホームベースを目指し、一周して帰ってくることができたら一点となります。
その際ボールを持っている選手がバッターを殴り倒す権利を持っています。
攻撃側は三人が戦闘不能になった時点でスリーアウトとし、攻守が交代されます。
これを伝説の存在『コーコーキュージ』たちは9回以上も繰り返したそうですが……ヘヘッ、並の鉄帝マンじゃ2回か3が限度、だよな?
今回はエキシビジョンマッチなので1回ずつ行ない点数の高い方が勝利となります。
試合はまずローレットイレギュラーズからの攻撃。
守備のポジションは皆も知ってると思いますが一応説明しておきますね?
ピッチャー:バッターを屠る地獄の投手です。すぐに肩がやられるので3人くらいで交代するのがよいでしょう。
一塁手:一塁を守るガーディアンです。防御を活かしてバッターの殺人攻撃をガードし続けましょう。ここも戦闘不能になることが多いので2~3人で交代するのがよいでしょう。
キャッチャー:戻ってくる選手の攻撃を受け止める最後の戦士。それがキャッチャーです。このポジションについたものが帰ってきたバッターと死闘を繰り広げ、倒れれば相手に得点。倒せアウトを勝ち取るのです。なんでかすぐぶっ壊れるので2~3人で交代したほうがいいと思うんだ。
以上です。
にるいしゅ?がいや?なんですかそれは。食べ物ですか?
【心構え】
主な成功条件は『生き残る』ですが、この殺人スポーツを正々堂々競うことも重要なオプション要素になっています。
鉄帝マンは正面から戦う。間違っても卑怯な手とか罠とか使わないし、『これは○○だからルール違反じゃないよね?』的なスレスレヒールプレイもしません。仮にされたとしてもド正面から殴って破壊するのが鉄帝甲子園では粋とされています。
【アドリブ度(甲子園)】
ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。特に甲子園に関する筋肉めいたアドリブが非常に多くなります。
プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用くださいませ。
Tweet