シナリオ詳細
再現性東京202X:こわいか?
オープニング
●希望ヶ浜の礫片
「希望ヶ浜でも地震の影響があったらしい。不安だな……」
「えっ、俺はテロだって聞いたけど……? 地震であんな穴が開くか? あの、まるでなにかの爪痕みたいな……」
「やめろよ、ただの偶然だろ? 鰯の頭もなんとやらだよ」
希望ヶ浜、学園への通学路のひとつ。中等部の学生達は、口々に『災害』の噂を出しては引っ込め、或いは強引に話を打ち切ろうと各々考えながら会話を続けていた。
――『希望ヶ浜では異常なことなど何一つない、ただ穏やかな日常があるだけだ』。少年達に限らず、再現性東京における不文律の一つである。ひとつでは、ある。
だが、セフィロトの存在を我関せずと言い張っても、周囲に残された『怪竜ジャバーウォック』と多くの竜種、亜竜種の爪痕は凄まじい。
およそ不安と呼べる事象のごった煮と成り果てたこの地では、日々様々な推察が飛び交い、不安の声が膨れ上がる。
だから、彼らの心に巣食う不安が彼方此方で膨れ上がり、形を取ることなど必然であった――と、言わざるを得ず。
『こwaイか?』
畢竟、少年達の目の前で『突然芽生えたなにかの芽からいきなり質問が飛んできてもなんらおかしなことではなかった』。
どころか、突然のことにも関わらず、少年達は自らに投げかけられた質問の方が重要ごとのように思えてならない。
「こ、怖いだろ! 地震とか! 地面が割れるかもしれ」
一人目の少年は、応じるなり驚いたように足を抑え、しかし何かに耐えきれず尻餅をつき、直後、地面に突如現れた地割れに飲み込まれていった。
「…………え?」
「ひっ――」
『こわいか?』
突然の出来事に悲鳴を上げる隙もなく、質問は響き渡る。二枚葉となった『喋る芽』は少し成長したようにみえた。
(これに答えちゃだめだ、答えたら何か起きる、何も起きない方がいい!)
咄嗟に口を抑えた少年は賢かった。少なくとも三人で一番聡明だったのかも。だが、直後にちょっとだけ思ってしまった。
(でも、もしも応えたことで地面が『あんな形』にえぐられる何かが近くにいて襲われでもしたら)
その発想こそが不味かった。二人目の体があった場所は、なにかの足跡めいたものが残るだけ。本人は染みになってしまっていた。
『怖い、か?』
「ああ、怖い。とっても怖い……僕が今から考えるおおよそすべての『怖いこと』を他人が味わうのがとても怖い」
三人目は、感情が半ば欠如した表情でその『芽』へと手をのばす。『芽』は少年の腕に触れ全身を這い回り、その肉に潜り込むようにして消えていった。
消えたのだ。跡形ものこさずに。
その場には、不自然な足跡のような大きなくぼみと血痕、持ち主を失った通学カバンが転がっていた。
●不安と恐怖の芽吹き
「最近、学園周辺に正体不明の夜妖憑きが徘徊しているという報告があがっています。正体不明、というのはここのところ起きている失踪の痕跡は夜妖のものなのは明らかなのですが、見たら確実に命を落としているのか、生存者からの報告が無いのが特徴……というか。なので、殆ど状況証拠のようなものしかなくて……」
『ナーバス・フィルムズ』日高 三弦 (p3n000097)の表情は珍しく(もないが)困惑の色が貼り付いている。どうやら夜妖の全容がはっきりしていないが為に、イレギュラーズに情報共有を行うべきか……そんな考えなのだろう。
「被害者がいるのは明らかなのですが死体や生存者の痕跡が乏しいのです。現状、失踪前の所持品ですとか周囲が壊れた痕跡とか、そうですね……如何にも『先日の出来事』の時の災害の痕跡をなぞっ……て……」
ふと、言葉を途中で切った三弦は、その可能性に行き当たり愕然とした。
「災害の痕跡……有り得べからざる者の認知……恐怖……?」
「どうした、顔色が悪いぞ」
「多分、夜妖憑きの正体が分かりました。それも、私が希望ヶ浜(ここ)で受け持っている生徒です」
その少年はとっても怖がりで、不安というものに敏感なんです、と。
だからこそ他人が怖がることにどこか心を動かされていたきらいがある、などと。
だからその子が選ばれたのかも知れない。そう告げた彼女の表情は、青を通り越して土気色に変わりつつあった。
- 再現性東京202X:こわいか?完了
- GM名ふみの
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年02月26日 23時40分
- 参加人数8/8人
- 相談5日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
●
夜の帳が降りた希望ヶ浜は、以前に増して『昏く』なった。
それはジャバーウォック事件からこっち、神秘を信じない者達ですらも夜を畏れ、破壊された町並みの間に新たに生まれた暗がりに近づきたがらないことへの証明であるといえようか。
「夜妖……この継ぎ接ぎだらけの都市に潜む独自の存在だったかしら?」
「それで正しいよ。アレは人の不安や負の感情によく反応する。……しかし、やはり竜種の襲撃を境に夜妖の動きが活発化しているな。概ね予想できた事ではあるが」
『炎の剣』朱華(p3p010458)は再現性東京の、更に言えば希望ヶ浜のことを字面と映像では認識している。されど、改めて依頼の形で夜妖と対峙するとなれば話は別だ。首を捻る彼女に、『獏馬の夜妖憑き』恋屍・愛無(p3p007296)はその認識を肯定しつつ、近日の夜妖の氾濫のきっかけについては声量を落とした。
朱華に、まして亜竜種には何の落ち度もない。だが、竜種の『襲撃』という言葉はそれを頂点に戴く領域の住民には強い言葉でもある。
「不安、恐怖、誰しもが持つ基本的に避ける事の出来ない感情ですよね……とはいえ、拙達はソレにのまれる訳にはいきませんしね!」
「怖いもの……そういえば何だろう?」
内装の損壊具合が激しいショッピングセンターに足を踏み入れ、『竜眼潰し』橋場・ステラ(p3p008617)は改めて夜妖の卑劣な性質への怒りと、己の心への叱咤を向ける。他方、飽きるほどの修羅場と愁嘆場をのりこえてきた『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)にとってみれば、『恐怖』の具体的輪郭を忘れ始めた自分に驚く。ステラと比較して経験値が多いというわけでなし、空中神殿に至る前が悲惨であったわけでもない。ただただ、麻痺し始めている。その事実は彼にとっても衝撃的なものだったのは確かだ。
「あらあら……可愛らしい悪戯をする程度で我慢していれば良いのに……」
「話を聞くだに厄介な案件じゃが、助け出さねばな。学生を無闇に殺すのは気が引ける」
『あいの為に』ライ・リューゲ・マンソンジュ(p3p008702)は夜妖が人を死に追いやり、どころか夜妖憑きにまでなって人を追い詰めるそのさまを哀れにすら感じていた。逆に言えば、人に憑かねばそのあり方を維持できぬほど落ちぶれていたという見方もできるか。それで選んだ相手が一同から見て最悪だったのは議論の挟む余地はない。
『怪しくない』九重 伽耶(p3p008162)はその夜妖と夜妖憑きによる犠牲者数を把握している。数を見れば夜妖憑きの対象にも幾ばくかの罪を問う見方ができるが、情報屋の教え子であることが苛烈な決断への枷となっていた。
仲間達よりやや歩みが鈍い『淡き白糖のシュネーバル』祝音・猫乃見・来探(p3p009413)は、その理由を薄々感じ取りつつ自分の頬をつねった。弱音を履いている場合ではない。だが、根源的な感情の揺らぎは軽々に誤魔化せもせず。
「あの騒動の爪痕がこんなところにまで……取り込まれた文岸少年、必ず助けなければ……!」
拳を握る『宇宙の保安官』ムサシ・セルブライト(p3p010126)の目には恐怖や気後れといったものが微塵も感じ取れない。その差もまた、祝音に気後れを覚えさせる要員の一つだった筈だ。
「――見つけたわよ、文岸 彩陽。いいえ、夜妖憑き『不安の花』!」
「叫ぶ、煽る、猛る。己を奮い立たせないと怖くて仕方ないと言いたげだ……そんなに叫ばなくても聞こえているよ。それともこの体を見て強さを測れない『未熟さ』を僕に悟られるのが怖いのか?」
高らかに敵の名を呼び、敵対者であると宣言した朱華の姿は恐怖とは無縁に覚えた。が、実戦経験の浅さは不安を呼び、僅かな虞(おそれ)を体現する。隠しきれぬ形で。
「僕。僕か。宿主に引っ張られて弱々しい名乗りをして騙すつもりか」
「…………な」
愛無は夜妖憑きの言動に呆れ果てたように応じたが、伽耶は色を失ったように狼狽し、どころか数歩引き下がった。己のギフトを過信した訳ではない。が、力の『歪み』の広範さはその視覚を奪うかの如くに広がっており。頭部を揺らしたのが目眩なのか夜妖の攻撃なのか判断できぬほどに焦っていたことは目に見えて明らかだった。
爆発、衝撃。それは伽耶にくわえ、ムサシとイズマの頭部を直撃する。爆炎に混じって襲いかかる死のイメージの濁流は、イズマより寧ろムサシに覿面に効く筈だ。
「怖いか、でありますか。怖くないわけ、ないでありますよ」
頭部を覆った爆風が晴れたとき、そこには人の善い美青年の顔はなかった。
「救えなかった未来に比べれば、怖くないだけであります!!」
そこには、コンバットスーツに包まれた厳つく勇ましい頭部があるのみだ。歩みを鈍らせる恐怖を断ち切ろうとする英雄のそれが。
●
「この夜に、この街に、平和が訪れるよう……心からお祈りいたします」
愛無、朱華、イズマ、ムサシ、伽耶の五人が正面切って夜妖憑きの猛攻に晒されているなか、死角にはいる格好で声を潜め、祈るように銃を掲げたライの一射は、過たず相手の身を貫いた。仲間を弾避けに利用したわけではない。寧ろ逆だ。想定外の場から一撃浴びせることで避けがたい強敵と認識させ、以て激戦の中で己の真価を発揮する。血に塗れた中でしかその本領を見いだせぬ彼女なりの処世術であった。
開けたショッピングセンター内で、果たしてどう隠れ果せたのか。その答えは、一同の足元を走る鼠にある。
「文岸さんの居場所さえ分かっていれば、目を向けさせることで誘導可能です。つまり……背後ががら空きですよ!」
「……!?」
彩陽が反応するより早く、ステラの両手に輝く指輪が獣の顎の如く襲いかかる。五人が身を晒し彩陽少年を誘い出したのも、強烈な攻撃を受け、応じたのも、ライの誘導もすべて、ステラの仕込み通りだったのだ。エスカレーターから最も離れたホール部分に追い込み、階段へのルートはステラ、祝音、ライが潰す。あとは開けた場所から放射状に五人が押し込む隊列をとれば、多対一に特化した夜妖憑きの有意を半分ほど奪ったといえよう。
「こんな恐怖で足を止める訳にはいかないでありますっ!」
「彩陽には悪いけど、手加減はしないつもりよ!」
銃口を向けたまま真っ直ぐ進むムサシの背後から、朱華の2本の剣が振るわれる。慮外の威力を保ったそれを躱そうと身を捻った彩陽の顔には、明白な焦りが見て取れた。体勢を崩したまま、しかし地面に触れた手から放射された『概念』は包囲していた朱華とイズマ、そして伽耶へと襲いかかる。咄嗟に跳躍しても、空間そのものが鳴動した『揺れ』を避けることは困難だ。
「僕が治療するから、大丈夫……! 怖いけど、この恐怖は誰かに利用されるためのものじゃない!」
「大丈夫、大丈夫だ祝音さん。そして彩陽さん! 絶対に……怖くなんてないんだ!」
祝音は治療に専念し、有意な状況を作り出して尚猛威を振るう夜妖憑きに恐怖した。されど、治癒を向ける手を止めなかったのは、己の恐怖を良いように利用されたことへの怒りが、彩陽への苛立ちがあるからだ。イズマは祝音に、そして夜妖憑きとなってなお残っているはずの彩陽の思念へ訴えかけるように声を張った。
「恐ろしいモノといえば人間が恐ろしいね。何を考えているか解らないし、何をしでかすか解らないからさ」
だから下準備は整えるんだよ。愛無は泰然と歩みを進め、向かってくる攻撃を避け、或いは堂々と受け止めて進む。強力な駒は二点間を往復させるだけで事を為すとは言うが、愛無の挙動はまさにそれだ。決意に燃える者が放つ輝きに届かずとも、その歩みはブレないからこそ『強い』。
「こ、」
「愛だ、勇気だ、何だなんてのは僕には無いからね。僕にとって恐怖は挑むのではなく飼いならすモノなんだ。その点、恐怖を与える側が怯えてしまっては無意味じゃないか」
「強いて言うなら、文岸さんを殺してしまう心配が怖いですけど! 私達がそれくらい、対策しないわけないじゃないですか」
言葉を断ち切って叩き込まれた愛無の一撃に喉を鳴らした夜妖憑きは、続くステラの不殺の一撃に呻く。殺す覚悟がない一撃では断じて無い。『殺さない覚悟』を籠めた一撃。弱いわけがない。
それでもまだ余力があると見えたそれは、両手両足目掛け叩き込まれた――嘘だらけの――『平和への祈り』の前に動きを縫い留められ、続く一射を喉に受けた。ぐ、と呻いた彼の顔に叩き込まれたイズマの蹴りは、彩陽を遠くに吹っ飛ばし……その眼前に、小さな、あまりにも小さな一輪の花を残すに至る。
夜妖本体とみなすには力なき姿は偽装の為か。うんざりするほど、その姿は嘘だらけだ。
「運が良かったですね……集まったメンバーによっては、話が違いましたよ」
倒れ込んだ彩陽を抱えて下がったライは、憔悴しきった彼に向けて話しかけるでもなく零す。
本当に、彼は幸運だった。もう少し人の生死に頓着しない者ばかりであれば、ライだって殺害に傾いたのだから。そうさせないだけの使命感が、集まった面々にあったのだ。
●
『こわいか?』
分離した不安の花を間合いに収めたステラの視界いっぱいに、竜の顎が迫る。純然たる力量差、尊厳すら蔑ろにされる鷲掴みの恐怖。表情筋を必死に制御する彼女の親中たるや、感情の奔流、その負担は途轍もない。だが、広げた両手に灯った赤と青の燐光は一対の顎となって食らいつく。
「……そうですね。私にとっての恐怖は、丁度、今の私のような存在なんでしょうね」
水を向けられたライの視界には、張り付いた笑み、偽りの慈悲、顔も知らない『主』を騙る某かの姿があった。偽りだらけの神の愛。ひとつとして真実を吐かぬその笑みに『クソ喰らえ』と叩き込んだ弾丸の数は、最初に吐いた懺悔の数か。
祝音は己の身を襲う熱感と千千に乱れた人の肉、止まらぬ血のイメージが食らいつく。ムサシ達の頭部を狙った爆発は、彼の心胆を寒からしめた。それに比べれば、それに『慣れてしまえば』、なにほどのものでもない。癒える、癒せるものに恐れをなすなど出来るものか。
「僕の恐怖は、不安を利用する奴の為の物じゃない……!」
「お前の恐怖なんか怖くない! ……なんて言う気はないでありますよ。怖くてたまらない……それでも……それでも自分は、それに打ち勝つ……!」
ズタズタにされた肉体は、治癒なくばとうに倒れている。それこそ周囲の瓦礫のように。ムサシを支えるのは、背にした文岸少年の視線だ。英雄は背で語る。構えた銃口から放たれたフルパワーの一撃は不安の花の一部を削り取り、明々白々な隙を作り出す。
「こわいか、ですって? 戦士って言うのは己の中の恐怖を飼い慣らすものよ」
継ぎ接ぎだらけの都市に姿を見せた、これまた継ぎ接ぎだらけの存在。朱華には全く理解し難い概念だが、それが人の思いを逆撫でし、心を踏みにじるものだというのは理解できた。戦士の尊厳に真っ向から喧嘩を売るかの如き問いかけは、未熟な彼女であっても『否』と断じるもの。その歩みは止められない。感情は小動(こゆるぎ)もしない。自らに眠っている恐怖すらも既知とした彼女が、これ以上揺れることなどあろうか?
「俺の怖いもの? うーん……まんじゅう? 言うだけで震えるよ。囲まれたりなんかしたら、食べないことにはもう……」
「逸話じゃないか」
「…………冗談だ」
「つまりはその程度の扱いなんだよ、下等な夜妖。君が言う恐怖だのなんだのはお仕着せの概念に過ぎない。少年、君についてた夜妖なんてこんなものだよ。腹に入ればみんな一緒さ」
いただきます、と大口を開けた愛無の姿は見るに耐えぬグロテスクさを伴い、恐怖ではなかったといえば嘘になろう。
されど、恐怖を煽り続けたその夜妖の末路が、恐怖を刻みつけられて消えていく様の爽快感に比べれば、恐怖の内に入るまい。
「有難うございます。きっと、他にも犠牲になった生徒や希望ヶ浜の住人は居た筈ですが……彼が戻ってきてくれたことを、私は嬉しく思います」
いつの間にやらショッピングセンターの前に待機していた三弦は、彩陽少年を抱きかかえると控えていた車両に乗せ、走り去るそれを見送る。ついで、一同に深々と頭を下げ、踵を返し歩き去る。姿勢はいつもの彼女だったが、こころなし足取りがふらついているのが分かるだろうか? つまりは――。
成否
成功
MVP
状態異常
あとがき
お疲れ様でした。
彩陽少年が生還したため、三弦の精神がちょっと改善しました。
GMコメント
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
不安は夜芽吹き、恐怖は目覚めとともにやってくるものなのです。
●成功条件
・夜妖『不安の花』を『文岸 彩陽』から分離させ(死亡or不殺)、破壊する
・(オプション)分離後、彩陽が生存する
●夜妖憑き『不安の花』
『文岸 彩陽』(あやぎし・あやひ)の肉体に憑く形で急速に力を付けた夜妖。
もとは「こわいか?」と問いかけ、対象が口にした(思った)恐怖を物理的事象として巻き起こす夜妖でした。
本来なら「ちょっと怖い」程度の外見や物事をみせて「きゃーこわい」って返されることに喜びを感じる程度の存在でしたが、ジャバーウォックの一件で崩壊した希望ヶ浜内では現実と建前のすり合わせに錯綜する中で『恐怖』の概念が肥大化。慮外の力を持ったうえで、彩陽の肉体を乗っ取った格好となりました。
現在は基本的に彩陽のイメージする様々な恐怖を相手に叩きつけるタイプでありますが、分離後はイレギュラーズが持つ恐怖のイメージに応じた攻撃となります。
・地震災害(物中扇・【体勢不利】【混乱】)
・火災(神自域・【識別】【業炎】【炎獄】【窒息】)
・テロリズム(物超ラ・【万能】【不運】【狂気】)
・あなたのための不安物語(分離後のみ、物超単・【万能】対象によりBS数種、【封印】【致命】【呪い】いずれか)
●『文岸 彩陽』
名前は少女的ですがれっきとした少年、中学2年生。どうでもいい話ですが三弦の教え子(希望ヶ浜学園上)。
夢見がちな性格ですが中二病とはやや違う性質を持っています。
本来はそこまで凶悪な性格ではないようですが、夜妖憑きになった結果、他人の不安や不幸に強い興味を抱いています。
●戦場
希望ヶ浜、某ショッピングセンター(修繕中)内。
瓦礫が多く、やや移動が面倒な地形です。戦闘エリアは3階層ぶちぬきの吹き抜けエリアになっており、近くのエスカレーター(停止中)などから上り下りもできます。
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