シナリオ詳細
再現性東京202X:流言が招いた悪夢
オープニング
●増幅する恐怖
再現性東京では『火山が爆発した』『集団幻覚だ』などとワイドショーで騒ぎ立てられているが、竜による被害の痕跡は消しきれず、崩れた瓦礫や未だ救助を待つ人々の姿も多く見られた。そして、SNS上ではまことしやかに拡散されるデマの存在があった。
――災害発生の影響を受けて、某研究所からウイルス兵器が漏洩(ろうえい)した。
発生したとされている災害は、研究所の事故を隠ぺいするためのカモフラージュではないか、という陰謀論めいた情報まで広まっている。
増幅する人々の恐怖を象徴するように、悪性怪異:夜妖<ヨル>の存在が人々を脅かそうとしていた――。
数々の危機が去った練達は、多大なる被害を受けている。竜によって壊滅的な被害を受けた地域も散見され、多くの建物の倒壊を招いていた。
一部地域では未だ復旧しない通信網、交通網のストップにより、支援物資を求める人々は瓦礫の上を歩いて移動せざるを得なかった。
昼過ぎ。十数人が倒壊したビルのそばを通りかかったとき、その悪夢のような存在は現れた。
皮膚病のように赤黒く爛 (ただ)れ た全身――異様な姿の野犬が次々とビルの向こうから現れ、人々へ襲いかかった。
歩き続けて疲弊仕切っていた者は簡単に逃げ遅れる。他の者が襲われている隙に全力で遠ざかろうとした青年は、犬の肋骨の間から複数の触手が飛び出すのを認め、更に怖気立つ。
崩れ落ちていた外壁の影に隠れようとしたところで、更なる絶望が青年へと追いついた。青年が最後に目にしたのは、巨人のように見下ろす赤黒い影――右耳から胸にかけて目立つ火傷のような痕に侵食されるかのように、その異形の上半身はぼこぼことと醜く隆起していた。
●悪夢を断ち切れ
「――ウイルス兵器だなんて....よくそんなデマを信じるよね」
タブレット端末の液晶画面と睨み合 う、自称『紅宵満月(くれない・みちる)』――『ゲーム研究室主任』陽田・遥(p3n000155)はつぶやいた。
セフィロトの住民や研究所の職員のために、臨時で設けられた避難所。練達全体の復興に協力するため、イレギュラーズはそこへ招集された。
避難所から2キロほど離れた場所――複数のビルが倒壊した地区で、夜妖の存在が確認された。満月はその夜妖の討伐をイレギュラーズに託すため、詳しい情報を説明する。
「デマの拡散によって発生した夜妖なんだけど、見た目はゾンビ系のホラーゲームとかに出てきそうなグロテスクな犬と、筋肉ゴリラ化してしまった人間タイプ、みたいな感じだね」
満月は、偵察用ドローンで上空から撮影した夜妖の見た目をざっくりと語った。
夜妖の縄張りとされる出現地域は、一時的にバリケードなどで封鎖されている。とはいえ、『危険』『通行禁止』などと書かれた看板に、間に合わせの簡素なバリケードに過ぎない。通ろうと思えば簡単に無視されてしまう、というのが満月の考えだった。それを踏まえて、満月は懸念材料を述べる。
「一応封鎖はしたけど、あそこを抜けないとここの避難所まで遠回りになってしまうからね……封鎖を無視して入っちゃう人もいるかもしれない」
すでに何人かの犠牲者は出ている。夜妖が縄張りを移動する前に、討伐を遂行することが求められる。
「例え夜妖に噛まれて傷を負ったとしても、ゾンビにはならないから安心してね?」
そう言って満月は半分おどけつつも、夜妖の厄介な能力を語る。
「――ただ、グロい触手は厄介かな。他の生物にとっては猛毒だけど、夜妖にとっては活動源になる液体を噴霧するようなの」
また、筋肉ゴリラ――人型の夜妖の強靭過ぎるパワーにも注意してほしいと、満月は念を押した。
「まだまだこれからやることが山積みだと思う……」
満月はわずかな間、暗い表情を見せたが、
「ここを乗り切らなきゃ、おちおち新刊も描けやしない!! だからみんな、張り切っていこうね!!!!」
- 再現性東京202X:流言が招いた悪夢完了
- GM名夏雨
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年02月24日 22時01分
- 参加人数8/8人
- 相談6日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
デマによって生み出されてしまった夜妖を狩るため、イレギュラーズ一行は各々の能力を駆使し、一般人に被害が及ばぬように尽力し、奮戦する構えだった。
バリケードの付近には、夜妖の姿はないことが確認された。
複数のビルが倒壊している通りを挟むようにして、バリケードは両方向に設置されていた。
「よーし、こんなもんでいいかな!」
『深き森の冒険者』玖・瑞希(p3p010409)は、簡素なバリケードの前に更に塹壕を築く要領で穴を掘った。魔弾の攻撃を繰り返すことで一気に地面を吹き飛ばし、人ひとり分が埋まるほどの堀がすぐに完成した。
バリケードの隙間を埋めるように廃材を積み上げる瑞希に『故郷の空を守れ』山本 雄斗(p3p009723)らが協力する一方で、『比翼連理・攻』桜咲 珠緒(p3p004426)はファミリアー――使い魔を駆使して夜妖やその周囲の様子を把握しようと動く。
超人的な視野の広さを発揮する『陰陽式』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)と『正義の味方』皿倉 咲良(p3p009816)も夜妖の位置を察知し、半壊した1棟のビルの向こうに群れる姿を捉えた。
『Joker』城火 綾花(p3p007140)はバリケードに近づく一般人に率先して注意を促し、迂回するよう説き伏せた。
間もなくして強化が完了したバリケードを眺めながら、綾花は嘆息してつぶやいた。
「まさかデマが夜妖を作り出した元なんてねぇ」
――ただでさえ復興で忙しいのに、よくもまぁそんな軽々しい事言えたものよ。
綾花の一言を聞いた雄斗は言葉を返す。
「噂が噂を呼ぶ状態だね、復興で大変な時期だからこそ、噂が出ちゃうし……」
学生の雄斗は、学校でも生徒同士の間で交わされていたワイドショーや情報サイトなどの内容を思い返す。
「むしろこういう状況下だからこそ……かもしれないわね」
綾花は今回のような夜妖の出現を防ぐことの難しさを痛感するように、しみじみとつぶやいた。
イレギュラーズの気配を察知したのか、犬型の夜妖はそわそわと周囲の様子を窺い始める。ヒーロースーツを装備し、ジェットパックを背負った雄斗は、地上の夜妖の隙を突くように攻撃を開始した。
ジェットエンジンの駆動音を響かせる雄斗に気づいた1体の犬型――夜妖Aは視線を上げる。その瞬間に突撃した雄斗は、夜妖Aを激しく突き飛ばす。夜妖の攻撃を避けるために、雄斗は群れの間を一気に抜けていく。
雄斗の機動力に追いつく間もなく、夜妖は更に汰磨羈からの襲撃を受ける。刀を構えた汰磨羈は激しくスパークする霊気を帯び、その刃に凄まじい霊力を宿す。圧倒的な速さで夜妖の群れに切り込んだ汰磨羈の周囲には、激しく明滅する霊気が放射状に散り、まるで白い花弁が舞い踊るようだった。
「なるほど、確かにその手のゲームで出てきそうだな」
汰磨羈は牙をむき出す犬型の夜妖を改めて眺め、わずかに表情をしかめながら言った。
「――イメージし易いモデルに似る、といった所か」
イレギュラーズは一気に畳みかけようと、続々と攻撃を放つ。
――折角復興しかかってたのに、デマで夜妖が出てきてまためちゃくちゃに……。
「でも、そんなときのためのアタシたちだもんね!」
自身を奮い立たせる一言と共に、咲良は襲撃に怯む夜妖へと一気に接近した。
勢いよく振りかぶった咲良の拳は、凄まじい威力を発揮し、爆炎を巻き上げながら夜妖Bの体を瓦礫の中に沈めた。
犬型の夜妖たちが態勢を立て直す前に潰しにかかる勢いで攻撃が展開される中、『比翼連理・攻』桜咲 珠緒(p3p004426)はテレパスの能力であるモノの接近を知らせ、警戒を促した。
『比翼連理・護』藤野 蛍(p3p003861)は真っ先に珠緒が告げた方向に反応を示す。蛍の視線の先にあった瓦礫の山は、その直後にぶち抜かれ、崩れ落ちた瓦礫の向こうから歪な存在が姿を現す。
火傷のような痕に侵食されるかのように、ぼこぼこと醜く隆起する赤黒い上半身――人型の夜妖で間違いない。恐ろしい姿の異形は、イレギュラーズの前に全貌を見せた。
『怪しくない』九重 伽耶(p3p008162)と蛍は、人型の抑えに回ろうと突撃を開始した。
両手に剣を携えた伽耶は、人型を引きつけようと激しく斬りかかる。人型は確実に伽耶の刃から身をそらしていたが、わずかな間瓦礫の上でバランスを崩す。透かさず伽耶の刃は、人型の分厚い筋肉質な体を深くなぞる。しかし、その傷口を突き破るようにして現れた複数の触手が伽耶を捕えようと迫った。
反射的に人型の間合いから飛び退いた伽耶と入れ替わるようにして、蛍も人型をけん制するために斬りかかる。
――まったく……夜妖の性質とはいえ、なんとかハザードな噂でほぼそのまんまなものが生まれるとはのぅ……。
蛍の動きに合わせて攻撃の機会を判断しつつ、伽耶は心中でぼやいた。
言葉にならないうめき声をあげて接近しようとする人型を見据え、剣を構え直す伽耶は言った。
「やれやれ……とはいえ、討伐せねばいかんじゃろうて」
一方で、犬型の夜妖に集中する者たちも果敢に攻撃を続ける。
瑞希は犬型に突貫する者らを援護しようと、死霊の力を引き出す能力を発揮する。弓を引く構えを見せた瑞希の手からは、怨念の力を借りた一矢が禍々しい光を帯びて次々と放たれる。
瑞希が放つ矢にかく乱され、およそ半数になった犬型だったが、その体から複数の触手を伸ばすことで能力を発揮する。触手の先端から体液を噴霧することで、同じ夜妖の傷を回復させ、イレギュラーズには猛毒として作用する。
触手から放出される毒霧を吸い込まないように立ち回りながら、珠緒は自身の血から生成される無数の刃を展開する。
――禍々しい大男に蛍さんが立ち向かっているのです。私自身も役目を果たしてみせます!
珠緒の思いに呼応するように、桜吹雪のように舞い踊る刃は嵐のように激しい攻撃を見せた。夜妖Cは容赦なく裂傷を刻まれ、毒霧が噴霧される勢いも衰えていった。
続々と犬型に向けて攻撃を展開する仲間を後押ししようと、
「さぁて、嘘つきから生まれた迷惑なお客様には、退店してもらおうかしら」
綾花は治癒の力を活性化させていく。
指を鳴らす構えを見せた綾花の手からは、花火のように青い輝き、魔力の輝きが放たれる。
自身の速力を極限まで引き出す雄斗は、夜妖たちが反応し切れないほどの動きを見せつける。そのスピードから放たれる攻撃によって、夜妖たちは圧倒されつつあった。
蛍と伽耶の2人も夜妖たちを分断するために、人型に対し懸命に食い下がる。
蛍は自身の周囲に桜吹雪のように現れる結界を駆使し、人型の意識を捉えながら果敢に攻撃を仕掛けていく。
「さぁ、貴方の相手はボクよ! かかってきなさい!」
――あんなグロい敵、ましてや触手なんて、珠緒さんには絶対近付けさせない!
強い意志を現すように、蛍は気炎をあげた。人型は蛍の苛烈な太刀さばきに押し込まれ続け、防戦を繰り返すように見えたが、瞬時に反撃に転じる。
丸太のようにごつく太い腕で蛍の刃を受け止めたかと思えば、人型の肉体からは蛍を捕えようとする複数の触手が伸ばされる。咄嗟に飛び退いた蛍は触手の先端を切り落としたが、猛毒の体液をまともに浴びる。蛍を追撃しようとする人型は更に接近する動きを見せたが、蛍は動じることなく人型をかわす。
蛍の動きが乱れることはなかったが、毒は確実にその体を蝕んでいく。毒を警戒して距離を取る2人に対し、自在に生え変わる人型の触手は、対象を捕えようとうねうねと揺らめいていた。
伽耶は蛍の消耗を抑えようと、すばやく詠唱を唱える。伽耶の魔術によって神々しい光を帯びた蛍は、一層奮起する兆しを見せた。
伽耶と蛍の攻撃に翻弄されながらも、人型は反撃の勢いを増していく。
一辺倒に腕力を振るいながらも、瓦礫ごと吹き飛ばす人型の勢いには気圧されるものがあり、背中から伸びる長大な触手によって薙ぎ払われる。
瞬時に態勢を整えることで、人型の相手をする2人は応戦を続けた。
いち早く人型と対峙する2人に加勢しようと、瑞希は一気に犬型を仕留めるためにタイミングを窺う。
――今だ!
直線状に放たれた瑞希の雷撃は、その衝撃によって複数の犬型の動きを乱した。
咲良は続けざまに攻撃に向かう。鋭く放たれた正拳突きと共に、咲良を中心にして爆発的に広がる炎が犬型を覆い尽くす。一気に対象を燃やし尽くす炎は、犬型のせん滅を完遂させる一手となった。
わずかな間に自身の霊気を最大限まで練り上げることで、汰磨羈は瞬速と化した動きで人型へと斬りかかる。
蛍と伽耶の相手に集中していた人型はわずかに怯んだが、汰磨羈の強烈な一太刀をそらそうと、うごめく触手が汰磨羈との間に割り込む。
触手を斬り落とされながらも、人型は汰磨羈を叩き潰す勢いで拳を向ける。即座に身をそらす汰磨羈に対し、人型はしつこく追撃しようと身構えた。しかし、その巨体に向かって躊躇なく突撃した雄斗は、人型の体を激しく瓦礫の山に叩きつけた。
「お待たせしました、グロテスクなホラーは幕としましょう」
珠緒はそう言って、傷を癒す糧となる救済の光を蛍の頭上から降り注がせる。
「さあ、こっちは最強の役がそろってるわ――」
自らの魔力を巡らせ、対象の治癒の力を引き出す綾花の背後には、スロットの演出のように光輝くスリーセブンの幻影が現れかき消える。
支援術を駆使する綾花に後押しされ、
「さぁ、このまま押していきましょ!」
蛍たちは、最後の夜妖を仕留めようと勢いに乗る。
咲良は果敢に人型へと接近し、人型を切り崩すほどの勢いで鋭い蹴り技を放っていく。咲良に押し込まれながらも立ち続ける人型は、あばらの間から伸びる触手を手足のように動かし利用する。
触手によって足元をすくわれそうになる咲良だったが、真横から突撃する雄斗が人型の注意をそらす。咲良に絡みつこうとしていた触手は、即座に雄斗に狙いを変えた。
絡みついた触手が雄斗の首筋を締め上げようとしたものの、雄斗によってその触手を引きちぎられた人型は苦しみ悶える。それと同時に、ちぎれた触手の断面からは色濃い毒霧があふれ出した。
思わず口元を覆うイレギュラーズだったが、躊躇している暇はない。苦悶する人型を更に圧倒しようと、汰磨羈は自らの間合いに人型を捉える。
距離を詰めた汰磨羈の動きに瞬時に反応した触手は、汰磨羈の刀に幾重にも巻き付く。汰磨羈を援護しようと動いた瑞希は、人型に向けて一矢を放った。人型は瑞希の攻撃を受けながらも、刀を離さない汰磨羈の体を宙へと放り投げた。
人型は巨大な鉄筋の柱を持ち上げ、それを振り回すことで斬りかかろうとした蛍や伽耶の動きを抑え込む。軽々と柱を振り回す人型だったが、宙をも自在に制す汰磨羈の動きは読み切れなかった。
飛ぶように宙を翔け、助走をつけた汰磨羈の一太刀が真上から人型へと迫る。汰磨羈に対し無防備な状態をさらした人型は、その顔を斬りつけられたことで一瞬くずおれそうになる。それでもなお柱を振り回す人型の勢いは衰えず、イレギュラーズは反撃の機会を見定めようとする。
人型の隙を突こうと動く蛍の周囲には、力の覚醒と共に桜吹雪が一層激しく舞い踊る。
突貫する蛍の動きに対し、人型の複数の触手は一斉に蛍に向けて毒霧を噴霧させた。しかし、蛍はすべてを切り払うほどの勢いを見せつけ、人型の脇腹に深々と裂傷を刻んだ。
ようやく膝をついた人型に対し、イレギュラーズは最後まで攻め切る姿勢を充分に見せた。
イレギュラーズの勢いにも持ち堪えてきたように見えたが、人型の攻勢は明らかに衰えていた。
珠緒は花吹雪のように舞っていた刃を1本の刀に集束させ、
「ここで、幕引きです――」
高速で放つ刀を以て、人型の頭部を貫いた。
人型は完全に動きを止め、瓦礫の上に倒れ込む。恐怖の象徴として生まれた夜妖の体は、一挙に崩壊する様子を見せた。
「嘘から出た実ならぬ、デマから出た夜妖、ね――」
討伐を終えた後も、イレギュラーズは念のために周囲を警戒して見回る。
蛍は人々の恐怖が反映される夜妖の性質について、考え込むようにつぶやいた。
「人の思いの強さみたいなものを実感させられるわね……斜め上の方向で」
蛍の一言に反応し、珠緒は言った。
「妄想と流言という負の側面からとはいえ、これも一つの想いの結実。そうあれと考える方が……いえ、非実在と侮る故なのでしょう」
――まったく。どうせ信じるなら、良い噂の方を信じて貰いたいものだが。
「その内、ワクチン摂取によって無線に繋がって操られたりするような、ふざけた代物も出てきそうだな?」
そうぼやきつつも、汰磨羈は改めて倒壊したままのビルが並ぶ光景を眺め、練達を取り巻く憂いに考えを巡らせた。
――これ以上に厄介なモノが生まれる前に、さっさと復興を済ませて安心させてやりたい所だ。
「陰謀論、ねぇ……」
一方で、咲良はaPhoneを駆使してSNSにログインし、少しでも誤情報の拡散を食い止めることを試みる。
「デマって怖いよね。元は大したことない情報でも、尾ひれがついてくるんだから……」
亜竜種の瑞希も、咲良と比べても遜色なくaPhoneを使いこなしていた。瑞希は練達の地域の供養の仕方について、熱心に調べていた。
――これで犠牲になった人の霊魂も、安心して眠ってくれるといいな。
夜妖を討ち果たすという弔いを果たし、瑞希は静かに犠牲者への祈りを捧げた。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
ご参加ありがとうございました。
某地上波番組で、プロボクサーが大人数を相手にするゲーム(身につけてる玉をパンチで割ったら勝ち)的なのをやっていたのですが、アクション映画とはまた違ったリアルな視点で楽しめて面白かったです。イレギュラーズも大人数を相手にするとき、あんな感じでわちゃわちゃしてるのか!とか考えながら見てました。
GMコメント
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
●紅宵・満月より一言
「デマの火消しは私たちの方で頑張るから、皆は夜妖に集中してね!」
●成功条件
犬型の夜妖15体、人型の夜妖1体の討伐。
●シナリオ導入
あなたたちは満月に指示された場所にたどり着いた。現時点では、封鎖された地域に近づく人間はいないようだ……。
●戦闘場所について
時刻は正午過ぎ。
およそ半径100メートルの封鎖された地域。
複数のビルが倒壊した場所で、瓦礫の山だらけ。
バリケードは簡素なもので、近道をしようとする一般人の通行を防ぎ切れない恐れもある。
●夜妖について
共通の攻撃手段は、【物至単】に加え、触手からまかれる体液(神近範【識別】【猛毒】あるいは【HP回復】【出血緩和】)。
筋肉ゴリラもとい人型(身長2メートル弱)は、他にも体の一部を覆う触手を硬化させることで(物近単)攻撃を行います。
個性豊かなイレギュラーズの皆さんの参加をお待ちしています。
Tweet