PandoraPartyProject

シナリオ詳細

クラゲがせめてきたぞっ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●夏真っ盛りなので

 イレギュラーズは可能なら水着か浴衣で集合。それが、『博愛声義』垂水 公直(p3n000021)のオーダーだった。
 この時点で嫌な予感に気付いた者は正しい。
 嫌な予感がしなくても、素直にそのような格好をしてきた者も、まあ正しい。
 何も考えず重装備を固めてきた者は、ただただ不幸でしかなかった。

「『海洋』の砂浜に変種のクラゲが現れた。放置しておくと極めて面倒なので対処して欲しい、と通達が来ている……数も少なくないから、早急に片付けたい依頼ではある。資料は渡すから俺はここで」
 さくさくと説明して去ろうとする公直に、イレギュラーズが待ったをかけた。
「待て。俺達にこんな格好させて集めたことに対する理由は?」
「…………資料を見て欲しい」
 公直は表情をピクリともさせずにそう言い放った。

「……『脱げる』『剥げる』『剥ける』」
「No(条件があります)」
「『恥じらい』」
「Necessary(必要です)」
「『社会的損失』『試合に勝って勝負に負ける』」
「Exactly(その通りでございます)」

 イレギュラーズは悟った。
 結局、『いつも通り』の顛末に落ち着きそうなことに。

GMコメント

 水着と浴衣が納品されたのにこれをやらないのは失礼だと思いました。

●注意

 この依頼は特に悪でも裸でもありませんが、条件によってはそれらより屈辱的な扱いを受けるおそれがあります。

 RPに関する懸念を感じたらご自分の心中とご相談の上ご参加ください。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●達成条件
 『シビレハジクラゲ』の討伐
●シビレハジクラゲ×5
 『海洋』に突如現れたクラゲの変種。体長2m(うち触腕1.7m)。特殊な性質として「より繊維量の少ない(布面積が薄い、又は布の厚みの薄い)衣類を纏った相手からの攻撃でより大きなダメージを被る」。そのため水着又は浴衣で戦うことが戦闘上優位に立てる可能性を持つとのこと。

(※GM註:イラストセキュリティ上の「水着」「浴衣」のことであり、装備の差し替えを不要とします。データ面も装備に準拠します。また、それらの装備がない「羽毛または体毛を持つPC」はその体毛面積と毛皮の厚さを2で割った独自計算によりダメージが算出されます。イラストを持たないPCに関しては装備と設定を参照し、独断と偏見により『努めて好意的に』判断します)

・触腕(物中単、痺れ、Mアタック微小)
・軟骨牙(物至単、出血、CT中)
・ぬめり(自付、副、【棘】、攻撃者の特定部位の着衣の繊維量を少し減らす)

●戦場
 砂浜。機動が-1され、5ターン目から永続的に「火炎」のBSを被ります(敵味方問わず)。暑いので。

 夏なので、まあ、ご自愛ください。

  • クラゲがせめてきたぞっ完了
  • GM名三白累
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年08月05日 21時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ノリア・ソーリア(p3p000062)
半透明の人魚
猫崎・桜(p3p000109)
魅せたがり・蛸賊の天敵
ドラマ・ゲツク(p3p000172)
蒼剣の弟子
テテス・V・ユグドルティン(p3p000275)
樹妖精の錬金術士
フェスタ・カーニバル(p3p000545)
エブリデイ・フェスティバル
御堂・D・豪斗(p3p001181)
例のゴッド
マリナ(p3p003552)
マリンエクスプローラー
ミラーカ・マギノ(p3p005124)
森よりの刺客

リプレイ

●なお、騙された模様
「水着を着て来いなんていうからもっとこー、楽しいイベントかと思ったのに!」
 意味のわからなさに地団駄を踏む『ドゥース&デセール』ミラーカ・マギノ(p3p005124)の嘆きはもっともである。少なくとも、呼び出された前後のテンションの落差は想像に難くない。浜辺でうねうねと周囲を見回しつつ徘徊するクラゲの姿に、暗澹たる気持ちは増すばかり。せっかくの赤いビキニも白百合の首飾りも、果ては水着のために結んだ髪さえも、本来受けるべき称賛や喝采を受けそこねている辺り、悲哀が増す。
「言われたとおり、浴衣で来ましたの……けれど、普段のほうが、よっぽど、布が少ないですの」
 『半透明の人魚』ノリア・ソーリア(p3p000062)は、普段はシャツ1枚の事が多い。下半身は本来の姿で。なので、実は浴衣の時よりも普段着の方が繊維量が少ない……ということになる。なるが、恐らくそちらの姿で戦いに赴いたら苦戦していただろう。だって情報屋がそう言っていた。
「水着を着て来て欲しいというから来てみたらどうしてこうなった!?」
 『特異運命座標』猫崎・桜(p3p000109)が水着を着て来たのでこうなった(結論)。……というわけではないだろう。どうあっても12歳が着る水着の布地量ではないのだが、それはそれ。クラゲ達を倒すという目的を果たすためなら、これほど効果的な水着もそうあるまい。
 しかし、服が脱げる粘液とか脱がされるクラゲとか、彼女はどこに向かいつつあるのか本当に心配になってくる。そろそろ脱げなきゃOKが通用しない可能性もあるのだが……。
「不思議なクラゲさんがいるものだねー」
「いやぁ、実に興味深い相手だ。水着で来たのだからこのまま突撃しようではないか」
 『エブリデイ・フェスティバル』フェスタ・カーニバル(p3p000545)と『樹妖精の錬金術士』テテス・V・ユグドルティン(p3p000275)にとっては、こんな相手ですら好奇心の餌食になる。恥ずかしいとかそうでないとか以前に、相手に対する興味が優先するのだろう。フェスタは元・一般人少女として。テテスは錬金術師として。両者ともにガーリッシュな水着だというのに、あんなもんに興味津津でいいんだろうか。
「いっそのこと水着も脱いで裸になった方がいいだろうか……だめか?」
「それなんですが、伝言を渡されていまして」
 テテスのネジが何本か飛んでそうな問いかけに、『蒼剣の弟子』ドラマ・ゲツク(p3p000172)が手元の紙を広げた。どうやら情報屋も予想していた出来事らしい。
 その書面には、『自分で脱いだら逆に勝ち目なし』とだけ記されえいた。間一髪、テテスは敗北の可能性からきっちり距離をとったのだ。
 つまり嫌悪感とか露わにしながらうっかりポロリ至上の相手だということだ。何という面倒臭さであろうか。
「何ともミステリーなジェリーフィッシュである事よなぁ! ゴッドとしてはムーディに自らという方が好ましい故、いわゆるラッキースケベとやらはさして興味を惹かれんな!」
 『神格者』御堂・D・豪斗(p3p001181)、実はムード派だった模様。……さておき、雰囲気に流されて脱ぎ始めても逆効果なので勘弁願いたいところだが、今回ばかりは彼(の背負っている光)が非常に重要となる。
 今回唯一の男性が彼であったのは、いかなる神の采配か。よもや、恥じらいで顔を背けるばかりの健全な者では戦うに不都合という判断か。
 いずれにせよ、不幸中の幸いと言うべきなのか、地獄にゴッドというべきなのか。その判断を行うには、まだ早いようだった。
「このクラゲ、生まれる世界を間違えてませんかね?」
 『マリンエクスプローラー』マリナ(p3p003552)、なんとスクール水着での登場である。彼女にこれを着せた相手とやらはどれだけ業が深いのか。肌の露出度は変わらないかもしれないが、彼女を目の当たりにするクラゲ達なら、マリナの姿の危険性が理解できるだろう。
 冗談みたいなシチュエーションに、全く緊迫感のない状況ではあるが。遠くから砂に阻まれつつ近付いてくるクラゲ達を倒さぬことには、海洋からの信頼が崩れてしまう。この状況、イレギュラーズに是非はなし。
「こうなったらさくっと倒して海で遊ぶんだよ!」
「原初の時代はゴッドの偶像はフルフロンタルであった! カルチャーの進化と共に纏うクロースが増えていったのだ! 故に」
 桜の意気込みはともかく豪斗の結論は聞いたら戻れなくなるので省略する。働け後光、貫けKENZEN。躊躇なきサービスシーンなぞ、出汁の効いていない味噌汁以下である。

●唸れ触腕! サービスシーン
 マリナは暑さに頭がやられたのか、唐突に体をくねらせ、手を叩きながらクラゲ達にアピールを始めた。
「どーです、メスクラゲですよー」
 どうやら、彼女なりにクラゲを挑発できないか工夫した末のアプローチだったらしい。
 しかし、クラゲ達は見るからに隙だらけなノリアへと向かい、その触手を伸ばし始めた。それなりに興味をそそる要素が、彼女にあった……のだろうか。
「こ、攻撃は私が受けるから、ドーンといっちゃって!」
 フェスタがどこか気遣わしげにマリナの前に立ち、クラゲからの流れ弾を彼女が受けぬようにと炎氷双盾を掲げる。意図せずしてスベり倒したマリナをフォローしているような構図になっているが、多分違うと思う。
「足止めしてもらってる今のうちに、まず一発!」
 ミラーカは魔力を集中させ、クラゲのうち1体に召喚物を叩きつける。ノリアの足止めで一方的に攻められるのは大きい。彼女の献身に応える意味でも、少しでも相手に手傷を与えておきたい。
「ゴッドはエンジェルにばかりブリードを強いるわけにはいかぬ! ゴッドのゴッドにゴッドせよ!」
 豪斗はクラゲ達へと迷いなく突進し、全身から放出されるやんごとなきアガペに満ちたオーラを放つ。揺るがぬゴッドマインドは敵地に飛び込んでなお彼の表情筋を笑みの形に引き歪めていた。なかば強引に。
「さて、これだけの薄着でどこまで通じるのか興味があるな」
 テテスは胸元を揺らしながら、車椅子のバランスを崩さぬようにクラゲへとポーションを投げつける。本来なら、そのポーションの威力は目立って強い、とは言い難い。はずだが、クラゲに直撃した瞬間、その衝撃は常々彼女が見ているものよりずっと強烈で、そしてえらく禍々しかった。
 何も不思議な事はしていない。……水着になった以外は。
「新品の水着がボロボロにされるのは勘弁いただきたいのですが……」
 ゲツクはクラゲ達をまとめて狙える位置へと駆け、手にした書へと魔力を注ぎ込む。嵐の王の力を模した一撃は、彼女の魔力……とその水着の魅惑の力が相まって、強烈な破壊力をクラゲ達に叩きつける。激しい攻勢にさらされたクラゲ達はしかし、一度ノリアに抱いた敵意を他者へと振り分けることが本能的に適わない。
 次々と伸ばされた触手はその手足を絡め取り、あるいは軟骨で象られた牙をもってその浴衣を傷つけようとする。明らかに放送コードには載せられない場面だが、ゴッドの後光の前では些細な表現である。あと、ノリアもされるがままではないのでちゃんと躱している。何度かに一度くらいは。
「納得いかねーでやがりますよ」
 マリナが横合いから魔導銃でクラゲを乱れ打ち、怒りも露わに攻め立てる。
 魅力がないわけではない。たまさかノリアが少し前に出た際、相手の感情を少し先に揺さぶっただけだ。タイミングの問題だ。分かってはいるが、釈然としないものがあるのは仕方のないこと。攻め手に回ることで発散できるフラストレーションがあるなら、それに越したことはない。
 クラゲの攻撃を一手に引き受けたノリアの手傷は決して浅いものではないが、ミラーカの治癒術式やゴッドの全知、テテスのポーションなどが乱れ飛んだ甲斐あってか、肉体的な負荷をもたらすことは殆どなかった。エンジェル達のブリード(出血)は見たくはない、というゴッドの心意気である。
 ともあれ、熱された砂を次第に無視できなくなった一同は、(クラゲ含めて)勝利を急ぐ必要があったのだが。だからこそ、そこに焦りが生まれたのかもしれない。
「くらえ! 双盾ナーックルっ!!」
 炎氷双盾を勢いのままに叩きつけ、フェスタは一気に勝負を決めようとした。威力、命中力、気迫ともに申し分なし。水着の麗しさ補正で、1体を仕留められる……そんな確信があった。だが、彼女はクラゲの表面が先程よりもぬめっていたことを見落としていた(知っていても殴ったろうが)。
 途端に、盾が滑り、バランスを崩して転んでしまう。砂浜に顔ごと突っ込んだ彼女は、胸元にわずかな違和感を……明らかに水着が『薄く』なっていることに気づく。
 そう、『繊維量の減少』とは。
 直截的に脱がすのではなく、じわりじわりと薄くなる着衣、透けて露わになる己の肉体から発する羞恥心との時限式の戦いであったのだ――!

●サービスは平等に
「解せぬな……自分たちが不利になるだろうに、あえて水着の繊維量を減らしてくるとは」
 テテスは豊満な胸が零れんばかりに薄くなった水着、そのレース部分をつまんで顔をしかめた。触れただけで即脱げることはないのだが、攻撃する度にダメージを受け、着衣が薄くなっていくのは正直いただけない。サイズが大きいと水着とか高そうだし(偏見)。
 「にゃー!? 水着がどんどん危険にー!? 布が少ないからもっと布の多い人に攻撃して欲しいな!?」
 限られた布面積、その繊維量が減るという意味で、この中で最も危険なのは桜だった。ただでさえ狭い布地が薄くなれば目立つモンはより目立つ。ゴッドがいなかったら、そして少しでも下心のある男性がいたら危険であった。だってこの娘が脱衣対策すると大体全裸ギフトなんですもの。
「可愛い浴衣を汚してしまうのは悲しいですの……少し不利でも覚悟を決めますのっ!」
 ノリアはそう言って浴衣を脱ぎ捨てると、その下から普段の姿で飛び上がる。いきおい、全身をクラゲに打ち付けるように体当たりし、諸共に手傷を負いながらすっ飛んでいく。砂浜に転がらないのは、低空飛行していたが故である。
「ゴッドのフロンタルにシャイネスなど無い! 遠慮なくこの肉体美を見るが良いっ!」
 豪斗は全く動揺せず、むしろ浴衣の上半身だけをはだけ、肉体美を露わにする。堂々たるゴッドの名乗りは、クラゲ達の何体かにそれとなく怒りを覚えさせ、ゴッドをさらなる脱衣へといざなわせる。
「別にこんなささやかな胸見られたって恥ずかしくともなんともねーですし……!」
「恥ずかしがらなくちゃ駄目よ!? ただでさえ可愛らしい水着なのに透けたらとても危ないわ!」
 胸元を隠しもせず、銃を乱射するマリナ。ミラーカは流石に同じ女性としてその態度は看過できず、制止の声をあげるものの……自分も結構アブない状態。仲間達も危うい状態。見てはいけないと思いつつ、指の隙間からついつい覗いてしまうこの倒錯感。
 なんということでしょう、クリティカルな部分はとにかく光で隠れているではありませんかおのれゴッド。
(これ以上繊維量が減ったら隠されていても恥ずかしいものは恥ずかしいです……ッ! でも、まつり負けません!)
 フェスタ、心の中で思わず本名を叫ぶほどには水着の繊維量が激減していた。かろうじて水着の体をなしているだけで、よくズレたり破れたりしないものだと感心する。
 ゲツクの水着もまた、おろしたてだというのにすでにペラペラになってしまい、隠せているのが奇跡的。
 大きく距離をとっているのに何故か薄れる生地の神秘に、強く抗議したいものだが多分クラゲは教えてくれない。物言わず干物と化すだろう。
「む、いかん……ヒートストロークは昨今のソーシャルプロブレムである! 残り1体はゴッドが請け負う故に、エンジェル達はシーにダイブだ!」
 クラゲ達も甚大な火傷と戦闘による負傷でほとんどが戦闘不能。仲間達は相互に治療しあっているが、戦闘を続ければ無事で済まぬ者も出始める頃合いだ。豪斗は気合を入れ、全力の一撃を見舞うべく前に出た、その直後。
「水着を駄目にした恨み、晴らさず終わらせるもんですかーっ!」
 ミラーカの怒りが籠もった魔力が、破壊力となってクラゲを押しつぶす。一歩前に出た姿勢で止まった豪斗は、振り下ろす先を失った拳を高く掲げ、言外に勝利を宣言した。
 ……色々と波乱含みではあったが。取り敢えず健全さを失うことなく、シビレハジクラゲの討伐に成功した一行であった。

 なお、今回の任務で駄目になった水着やら浴衣は無事補填されたので安心して欲しい、という事実を記し、報告書のまとめとする。

成否

成功

MVP

御堂・D・豪斗(p3p001181)
例のゴッド

状態異常

なし

あとがき

 夏なので少し開放的になるくらいならセーフですが、過度にアレすると規制がソレなのでね。
 脱衣だと思った? 残念透けフェチシナリオだったんだよ!

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