絶対真面目になってはいけない鉄帝２４時

オープニング

●ででん、アウトー
　日々爆発したり酒クズが溢れたり決闘してたり変態が無駄に市民権を得てたり巨大ロボットが空を飛んでたりする鉄帝でも、真面目な人たちだっている。
　というか、基本的には皆真面目なのだ。
　真面目に爆発して真面目に変態で真面目に巨大ロボットを作ったりしてるのだ。手に負えねえ。
　ともかく、普通に真面目な人たちもいる。
　人生に「真面目」しかつけられないような人たちだ。
　そういった人たちは鉄帝という大きな歯車を回し、底支えをしている。
　つまり、どうしようもなく素晴らしい人たち……なのだが。
　年末くらいいいじゃないかと、そんな人たちを狙う発明品が闊歩し始めたのだ。
　古代文明パワーの流用らしいので、そういう余計なお世話をする連中がいるのは古代から……のようだが。
「えーと、あとは闘技場同士の連絡網の確認と対応訓練と……」
　手元の手帳を忙しく捲りながら、１人の男が今日の予定を確認している。
　色々なことが並行して進んでいるため、予定のような「確認すれば済む事」を覚えとく容量が一切残されていない末期状態である。
　年末が過ぎて年が明けてもこんな感じだが、それに慣れ切っているため特に何も感じない。
　そんな中、響く１つの音。
―デデン！―
　何の音だろう。男が思わず周囲を見回すが、特に怪しげなものはない。
―ジョージ、アウトーー
「は？　俺？　ってぐおえっ!?」
　パアン、と。「真面目退散」と書かれた棒が男の尻に叩きつけられる。
　別に死にはしないが、痛さで悶絶する程度には痛い真面目退散棒。
　その日男は、一日仕事にならなかったという。
　そして同日。町中の真面目たちが真面目退散棒「など」を喰らい、色んなものが麻痺してしまったのだ。

●真面目退散棒とダイキック
「仕事です」
　チーサ・ナコックはそう言うと伊達メガネをクイッとあげてみせる。
　しばらく反応を確認して……やがて伊達メガネを外し机に置く。
　チッとか言ってる辺り、何かのリアクションを期待してたらしい。
「というわけで、今回は真面目にやると痛い系の依頼です」
　身も蓋もないが、事実そうなのだ。
　鉄帝の何処かの研究所から流出してしまったロボット群「絶対真面目になってはいけない鉄帝２４時」。
　ふざけたことに予算使うんじゃねえと担当者はすでに往復ビンタを受けているらしいんので、そこは安心であるのだが。
　その特性は「真面目な奴の尻をシバきにくる」である。
　事実、鉄帝の街ではすでに昨日真面目な空気を出してる人々が尻をシバかれる事例が多発しており、せめての予防にと鼻メガネしてみたりタップダンスを踊りながら仕事をする人が現れるような状況である。
　そんな中に本気でタップダンスする馬鹿も混ざっているからもう混沌的状況と化している。
「ロボット群は主に２種類のメカで構成されてるです」
　１つは、真面目退散棒ロボ。
　真っ黒な人型のロボットであり、真面目退散棒と書かれた棒で尻を叩きに来る。
　１つはダイキックロボ。
　まるで格闘家のような出で立ちの人型ロボットであり、大キックで尻を蹴りにくる。
　本人の真面目度が高い程ダイキックロボが現れる確率が高まるようだが、ダイキックロボにしろ真面目退散棒ロボにしろ、その瞬間まで完璧すぎる透明化技術で場所が確認できないのだという。
「つまり……倒すには１つしか方法はないです」
　要所要所で、周囲の誰よりも真面目ぶって尻をシバきにこさせ……そいつが尻をシバかれた瞬間に、他のメンバーで袋叩きにしてぶっ壊すのだ。
「まあ、簡単な仕事です。よろしく頼むですよ」

参加者 : 8 人

冒険が終了しました！　リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧（8人）

リプレイ

●出現ミニスカポリスとその他色々
　その日、鉄帝の街はザワついていた。
　尻をシバかれない為に変な恰好をしている連中は、今までたくさんいた。
　その中に心の底から喜んで変な恰好をしている連中も混ざっては居た。
　しかし３人のミニスカポリスを率いるセーラー服バイザーメット戦士、セーラージョーイが出てくるとは誰も想像しなかっただろう。
「このセーラー服でありますか？　これはかの有名な美少女戦士たちも愛用したという真面目な戦いに赴くのにふさわしい戦闘服であります！　ミニスカポリスにも負けない一品ですぞー！　さあ、このセーラージョーイのケツを狙っていつでもくるがよいであります！」
　そんな『どんまいレガシー』ジョーイ・ガ・ジョイ（p3p008783）がビシッとポーズを決めるその姿。
　バイザーに浮かんだ顔文字は「(*´ω｀*)」である。見た全員が凄い速度でどっかに離れていく。
　官憲に代わっておしおきよ、と言いかねない正義感の発露に気圧されたのかもしれない。
　そして後ろにいる３人のミニスカポリスを紹介しよう。
　１人は『青眼の灰狼』シュロット（p3p009930）が連れてきたミニスカポリス１号、プレーティ。
「え、ミニスカポリス……？　異世界から来たイレギュラーズか練達から流れてきたのか、耳にしたことはある。警官がどうしてわざわざ肌を露出するのか、しかもこの寒い鉄帝でそんな格好をするのか理解に苦しむけど、足が見えるのは個人的にはアリだと思う。でもスカートは一般的に女性の穿くモノだ。一部では男性も穿く風習があるとは聞くけど、世界的には一般的ではないはず。という訳で僕は遠慮しておくけど、知り合いを呼んでるから彼女に着て貰おう。大丈夫似合うから」
　そんな事を言ったふともも派……もといシュロットに呼ばれてきたあげくに、僕は遠距離攻撃主体なので真面目にやると自分のところにもロボが来るかもしれない。かといって攻撃役がふざけてると任務に支障をきたしてしまう。だから君にミニスカポリスの恰好をして近くで備えて貰う事によってもしもの場合に対処ができる……と言いくるめて協力して貰っているのだ。
　尻をシバかれたらいいのに。３０連打くらいで。リズミカルに。
　そしてミニスカポリス２号にして鼻メガネ、『エルフレームTypeSin』ブランシュ＝エルフレーム＝リアルト（p3p010222）。
「はわー！　なんだか大変そうなことになってるですよ！　ここはブランシュもなんとかしてお手伝いするですよ。でも、どういうお手伝いすればいいですよ？ふむふむ。ふざけると叩かれないですよ。なるほどですよ！　ブランシュ、全力でふざけるですよ！　……それに叩かれたら一撃で死にそうですよ」
　そんな素直なブランシュをミニスカポリス２号にしたのが『特異運命座標』滋野 五郎八（p3p010254）こと、ミニスカポリス３号である。
「この服、丈が短くて動きやすいですよ。普段にもいいかもですよ。ありがとですよ！」
　ブランシュの日常生活が危ない。
　その原因であるミニスカポリス３号の五郎八は、何やら鶏を連れてきているようだ。梵天丸という名前らしいが、サングラスと葉巻を装備させられている。
「なんというか……頭のいい人が思い付くことって突拍子なくて面白いよね。まあ、せいぜいぼんちゃん相手に研きをかけてきた笑いのセンスでウィットに富んだインテリジェンスなジョークを見せつけてやりますよ！　さぁ、行くよ！　ぼんちゃん！　否、デカ長！」
　どうやらニワトリがデカ長であったらしい。
　ならセーラー服バイザーメット戦士はなんだったのだろう。官憲に代わっておしおきされるほうだったのだろうか。
「今回はブランシュさん、シュロットさんとロボ殲滅隊としてがんばりますよ！　おっと、うっかりシバかれるのは困るので、ミニスカポリスの制服を着て、ぼんちゃんにはサングラスと葉巻を装備！　ふっ…なりきりポリスで一ミリも隙のない完璧なガードですね……」
　謎を秘めたセーラー服バイザーメット戦士は、３人にグッと親指を立てて大通りに出ていき、他のメンバーと合流していく。
　なるほど、どうやら着替えの手間で一緒だったらしい。安心である。

●絶対真面目になってはいけない鉄帝２４時
　そう、今回は囮作戦だ。ミニスカポリス隊はその姿に相応しく尻シバキロボたちを倒す側である。
　そして、残りの５人のメンバーこそが今回の生贄……もとい尻をシバかれる囮の皆さんだ。
　まずはセーラー服バイザーメット戦士、セーラージョーイ。本名はジョーイだった気もする。
　そして２人目は『二律背反』カナメ（p3p007960）。
「真面目にしてたらお仕置きしてくるロボット？　真面目にしてたらお仕置きしてくるロボット！？　何それすっごい気になる！　どんな感じに痛めつけてくれるんだろう……楽しみだなぁ、うぇへへ♥　壊しちゃうのはちょっともったいない気もするけど、仕方ないよね、依頼だもんね☆」
　ちょっと言ってることが危険である。セーラー服こそ着ていないが、危険度で言えばセーラージョーイと同レベルかもしれない。
　そして３人目は『EAMD職員』キャナル・リルガール（p3p008601）である。こちらは普通……に見える。
「しょーもねぇマシンとはいえ古代文明技術からの発展品、職業柄気になって仕方がないんで名乗りを上げさせてもらった次第っス。真面目にヤるっスよ？　というか正確に“否応なしに真面目にやらざるを得ない”というか。『発掘（Excavation）・解析（Analysis）・保守（maintenance）・開発（development）』を旨とするEAMDの人間としては競合他社の超性能ステルスマシンとか気にならないほうがおかしいんスわ！」
　なるほど、確かにその通りかもしれない。キャナルの言う通りである。
「とにかくまずは一体、誰かしらのケツしばきに来たメカがヤられないことには始まらない。メカが捕縛されりゃあこっちのもの、やるべきことは一つ！　『職務を全うすること』……！　残骸をその場で解析！　その場でひたすら真面目にモノを調べていこうというワケっスね」
ーデデン！ー
「ん？」
ーキャナル、アウトーー
「ぎゃおっ!?」
　ズパーン、と。凄まじい音をたてて尻を引っぱたくは、真面目退散棒ロボ。
　その場にいた誰もが全く知覚できないレベルのステルスからの出現、そして流れるような尻シバキ。
　「く」の字を描いて飛んでいくキャナルがそのまま転がっていくが、尻が凄く痛そうだ。
　真面目にやらざるを得ないとか宣言してしまったキャナルの尻は今日どうなってしまうのか。
　キャナルの尻の未来が非常に心配である。
「準備はいいかしら？　エンジェルス！　皆さんのお尻はわたしちが守るんだ！」
　どうやらミニスカポリス隊の名称はエンジェルスであったらしい。
　しかし五郎八、ノリノリである。
「あなた「マー！」はできるかしら？　さあ！　やってごらんなさいってね！　でも～声が小さい！　マーッ！」
　とにかくエンジェルスとシュロットが……いや、シュロットも心はミニスカなはずなのでまとめてエンジェルスであろうか。
　ともかくエンジェルスが真面目退散棒ロボを倒している間に残りのメンバーである。
　あとどこからともなく噂を聞きつけたとおぼしきEAMD所長が唐突にエントリーだッ！
　まぁ職務が職務だからね、そんなこともあるさ。そういうことらしい。
　そんなEAMD所長『 趣 味 爺 』ガスパー・オークソンだが、真面目である限りガスパーの尻もピンチだ。どうなるだろうか。
　さておいて。
「ロボ君達に捕捉されても、さっさと逃げちゃえばノーダメージ攻略も夢じゃないよね。僕こう見えてもねえ、学生時代は陸上部だったからねえ、そりゃあ逃げ足には自信ありますよ」
　そんなことを言いながら一眼レフカメラを構えているのは『心霊写真家』宇賀野 穣（p3p010166）。
　ちなみに学生時代に陸上部というのは噓であるらしい。
　何故必要のない場面で嘘をついてしまうのか。
　宇賀野 穣４１歳、美少女揃いのメンバーにカッコつけてみた疑惑である。
「まあそれはそれとしてこの状況、普通に面白すぎるでしょ。何枚か写真撮ってもいい？　っていうか、撮っちゃうよねえ」
　そうしてパシャパシャ写真を撮っていれば、響くのはあの音だ。
ーデデーン。４１歳チョイ悪親父、アウトーー
　真面目に写真を撮ってしまうのはフリーの写真家のサガなのだろうか？
「あらら、名前呼ばれ……いや、呼ばれてないね!?　けどまあなんとかなるでしょ。ロボ君達は僕のお尻を叩きたいのかもしれないけど、そうは問屋が」
　言ってる間にドパーン、と穣の尻が叩かれる。下尻を叩き、打撃圧でちょっと上に飛ぶ程度の絶妙な打撃である。
「い"た"い"っ"！！！！　ちょっと待って！　何この激痛は！？　痛すぎてお尻が真っ二つに割れちゃったんだけど！？　殲滅隊のみんなーっ、僕のお尻が崩壊する前になんとしてでもロボ君達を仕留めてちょうだいよ！？」
―デデーン。穣、アウトーー
「なんでかな!?」
　今日は穣の尻がシックスパックになる日かもしれない。
　男らしさが尻から滲み出そうだ。
　さて、いきなり凄いことになりつつも残りのメンバーである。
「真面目退散棒ロボだか何だか知らねーけど、不真面目代表みたいなヘルちゃんには全く関係ねーのだ！　だから心置きなく悪戯かましながらロボ達を破壊して仕事はきっちり終わらせてやるのだ！　……えっ？　「それって真面目に仕事してるのでは？」って……？　……はあ！？　ちげぇし！　ヘルちゃん真面目なんかじゃねーのだ！」
　イタズラ好きでヤンチャな元気っ娘として有名な『呑まれない才能』ヘルミーネ・フォン・ニヴルヘイム（p3p010212）である。
　まさに今日この日、エンジェルスに相応しい人材のはずだが……どうして尻シバかれ隊にいるのか。
　実は本人はエンジェルス側配属のつもりだったらしい。こういう役どころを任せられてしまうのはかなりピンチである。
「まずはロボ達を罠に嵌める為の落とし穴を作るのだ！　借りてきたシャベルで罠設置スキルを駆使してひたすら穴を掘るのだ。尻シバかれ隊の奴等がシバかれる前にこの罠に誘導してロボ共を落とし穴に落として殲滅隊がフルボッコにする……完璧な作戦なのだ！」
　おっと、尻をシバかれた穣が落ちた。そろそろシックスパックになっただろうか？
「……って、殲滅隊の奴らミニスカポリスなんて着て何やってるのだ？　真面目対策……？ふーん……」
　早速ヘルミーネは悪い顔である。タイミングのせいか穣が穴に落ちたことに気付いていない。
「なら、記念に記録に残してやるのだ！　フハハハ！　心配するなのだ！　この写真は後で写真集にして出してやるのだ！」
「写真サービス1回５０００ゴールド頂きますですよ！」
　　ハニーコムガトリングで真面目退散棒ロボを破壊していたブランシュがヘルミーネと撮影会を始めているが、真面目に戦闘すると尻をシバかれるので仕方ない。
ーデデーン。シュロット、ダイキックー
「ぐおおお!?」
　響く大キックの音。
　どうやら真面目にロボの尻に矢を撃ちこもうとしていたのが悪いのか。
　それとも「尻を撃って良いのは、撃たれる覚悟があるものだけだ。真面目なのがダメだというのなら、自らの存在意義を果たすべく真面目に忠実に行動してるお前たちもそうだからこうなるのは道理だろう」とカッコつけたのが悪かったのか。
　尻に叩き込まれる大キックはシュロットの尻に強烈な打撃を与え、そのまま尻がスポーンと前方に発射しそうな勢いである。
　というか「く」の字でシュロットは発射された。そして穴から出てこようとしていた穣を巻き込んで穴に落ちた。大惨事である。
　狭い場所に男２人きりであるが、別に何も起きたりはしない。
　さて、そんな感じで一通りの地獄を終えれば、今度はカナメの作戦発動である。
「事前に鉄帝の人に話を付けて、カナたちでもできるような事を聞いておいたんだ！」
　協力は付近のお店の人たちである。
　内容はゴムボールを向かいのお店の外の樽に移し替えていく仕事だ。
　お店の人たちの心遣いが伺える。
「えーと、あとは貼り紙の取り換え……あ、それカナも手伝うよ♪」
　真面目である、非常に真面目である。
　カナメはお仕置きされても真面目に仕事して、どんどんロボットを引き寄せるつもりだった。
　すでに何体か引き寄せてもいる。
（でも本命はダイキックロボだね、アレにお仕置きされたくてこの依頼入ったようなものだもん！　運みたいだから、もうひたすらお仕置きされまくって待つしかないかなー）
　そんな事を言えばもうそれだけで面白いので、口には出さないカナメ。
　ただひたすら真面目に、真面目に仕事をして。
―デデーン。ヘルミーネ、アウトーー
「な！？　なんでヘルちゃんの所に出るのだー！？　いやー！？」
　ナニコレいてぇーのだ！？　と尻を押さえて転がっているヘルミーネを羨ましく思いつつも、真面目に、そして無心に至って。
―デデーン。カナメ、ダイキックー
「来た、来た……♥　ほら、ほらカナはここだよ……おうっ!?」
　ズパーン、と。響くは本日最大の大キックの音。
　エンジェルスが出動してダイキックロボをボコっている間、地面に転がったカナメの目はハートである。
「あー！　大キックしゅごい～♥　うぇへ、うぇへへへ♥　最っっっ高、もっと、もっとちょうだい！　もっと真面目に働くから、カナにたくさんお仕置きしてほしいな♥」
（あっ街の人たちの冷たい目が♥　もっと見て！　痛めつけられて喜ぶカナの姿をもっと蔑んで♥）
　本日の世界で一番やべー奴の称号を文句なしで受け取れそうなカナメの惨状にヘルミーネが「うへぇ……」とドン引いているが、カナメにはご褒美である。
　ちなみに、だが。
「真面目に行動している者の背後に急に襲い掛かってくるのでありましたな？　ならば吾輩がすることは一つ！　タップダンスをしている住民相手に真面目にタップダンスバトルを挑む！　うおおおお！　見るであります！　吾輩の華麗なタップダンスを！」
　そんなことを言いながらタップダンスを挑んでいたセーラー服バイザーメット戦士のセーラージョーイは、本日のシバかれ回数０である。
「今ならドリームシアターでバックダンサーオプションもついてくるでありますぞ！」
　本人はこんなに真面目なのに、何故なのか。
　理由としては真面目にバカやってるからだろうか。
「なぜ！　真面目な吾輩を攻撃しないでありますかぁ！？」
　やってることが面白いからだが、真面目の一念尻をも貫く。
―デデーン。セーラージョーイ、アウトーー
　ズパーン、と。
　真面目退散棒ロボの一撃でセーラージョーイが宙を舞う。セーラー服で。
「ぐおおお！吾輩の真面目さに反応したでありますな！　流石吾輩！　真面目オブ真面目！　イケメン！　さあ！　今のうちに攻撃をー！」
　ケツの痛みに悶えながらゴロゴロ転がりまわるセーラージョーイがイケメンであったかはさておいて、今の姿は輝いていた。
　そうして、全ての尻シバきロボは倒されて。
「皆さんお疲れさまでしたですよ。お尻は大丈夫ですよ？　ブランシュはみなさんのおかげで何とかなったですよ！　ひとえに皆さんの協力のおかげですよ！」
　そんなブランシュの元気な声が響き、倒れている穣を五郎八がそっとミニスカポリスに着せ替えている。
「せめて、それ以上傷が深まらないようにそっとミニスカポリスの制服を着せてあげよう……うん！　ナイスポリス！」
　ポリスを呼ばれる方の案件だと思うが、ヘルミーネが容赦なく写真を撮っていた。きっと良い記念になるだろう。
　そして本日の犠牲者だが……。
　カナメ、５回（内、大キック１回）。
　キャナル、６回（内、大キック１回）。
　ガスパー、１回。
　ジョーイ、１回。
　シュロット、１回（内、大キック１回）。
　ヘルミーネ、１回。
　そして……穣、１８回。ナイスポリス。
　こうして、凄まじい犠牲と共に尻シバきロボの殲滅は終わったのであった。
　ミニスカポリス４号穣誕生という、爪痕を残したままに。

成否

大成功

ＭＶＰ

状態異常

なし

あとがき

コングラチュレーション！
皆様の熱い想い、確かに受け取りました！