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シナリオ詳細

【童話世界イストワール】赤いずきんの女の子

完了

参加者 : 2 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●赤ずきん
 昔々、あるところに赤ずきんと呼ばれる女の子がいた。彼女はお使いを頼まれて森の向こうのおばあさんの家へと向かうが、その途中で一匹の狼に遭い、唆されて道草をする。
 狼は先回りをしておばあさんの家へ行き、家にいたおばあさんを食べてしまう。そしておばあさんの姿に成り代わり、赤ずきんが来るのを待つ。
 そして赤ずきんがおばあさんに家に到着。おばあさんに化けていた狼に赤ずきんは食べられてしまう。
 満腹になった狼が寝入ったところを通りがかった猟師が気付き、狼に腹の中から二人を助け出す。
 元々より道をしてはならないと言いつけられていた赤ずきん。その事を後悔し、反省していい子になる。

●書斎
「というのが童話『赤ずきん』のあらすじだ」
 聞く人が聞けばこれも大変メジャーな童話の一つである。
 この話もまた、バリエーションと言える話が複数残る代物だ。
ーーそれで?また前回みたいに演じればいいんだろう?
「ああ、そうだ」
 この世界では各童話の舞台が用意される。
 それが例えば前回のシンデレラ。
 今回で言えば赤ずきん。
 その童話の世界の住人となり演じる事で自分が思うように物語を進めることができる。
ーーなら今回、お前が疑問に思っている事はないのか?
 前回、ミヤコからシンデレラの疑問について語っていた事がある。
「ああ、それならね」
ーーおおまかなあらすじは既に語った通りだけど。
 なぜ狼は赤ずきんを唆した時に食べなかったのか。
「だってそうだろう?狼はさも悪者のように描写されているけど」
ーーそもそも生物を食べる事は悪い事ではないし、赤ずきんを食べてからおばあさんの家に行けばいいじゃないか。
 餌を食べる。それは生物として当然の行為である。
 それならば赤ずきんを食べてからおばあさんの家に行って食べれば良い。
 それにおばあさんはご老体ゆえに狼から逃げ切る事などできはしないだろう。
「もちろん、君達が疑問に思う事があるなら皆とよく相談してから舞台を演じてみてね」

NMコメント

危険な森だとわかっていただろうに、ただの女の子を一人でおつかいに行かせる親とは。
なぜ狼は即座に赤ずきんを食べずに唆し彼女に道草させ、おばあさんを先に食べたのでしょう。
おまけにおばあさんに成り代わりましたが、その正体はやはり狼。どこをどう見てもおかしいでしょうになぜバレない。
挙句の果てに問題は狼に二人が食べられた後。
狼に食べられたおばあさんと赤ずきんは猟師に食べられましたが、結果的に無事でした。なぜ。
おまけに狼は猟師にお腹を開かれ、石を詰め込まれてたというのに生きています。最終的には死んでしまいましたが。石を詰め終わるまで気付かないうえ、お腹を開いた時点で死んでいないとはいったい……。

●童話世界イストワール
あらゆる世界がクロスする世界。それが『童話世界イストワール』です。
そして各童話の住人になりきって自分達だけの童話を作る事も出来ます。
赤ずきんや他の童話の住人とのクロスオーバー?それは機会があればそのうち。

●目的
『赤ずきん』を演じる事

●できる事
赤ずきんの世界に出てくる住人になる事ができます。
赤ずきんちゃんはもちろんの事
おばあさんや猟師
おかあさんや狼などなど。
この世界にいてもおかしくない人なら誰にでもなれます。
兄弟姉妹やおじいさん、妖精やらなんやら。
プレイングにてどういう役をやりたいのか。
どういう行動をしたいのか。
指定してください。
自分達がならなかった他の住人達はプレイングの内容に沿った行動をしてくれます。
あるいは出てこないかもしれません。
その他住人の行動について特に何かあればプレイングにて指定してくださいませ。

●捕捉
オープニングのあらすじにさえ合っていればあとはご自由にやっていただいて構いません。
セリフもあればあるほどなお良いでしょう。
実際のところ、学校の文化祭でやるようなエクストリーム演劇の規模が大きくなった版だとお考え下さい。
実際その通りです。
皆様の想像力豊かなプレイングをお待ちしております。

●ミヤコと海(カイ)について
呼ばれれば来ます。
その場合は何をやってほしいのか、プレイングにて指定してください。
呼ばれない限りは登場しません。

  • 【童話世界イストワール】赤いずきんの女の子完了
  • NM名アルク
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年09月18日 22時05分
  • 参加人数2/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 2 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(2人)

フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)
挫けぬ笑顔
ミザリィ・メルヒェン(p3p010073)
レ・ミゼラブル

リプレイ

●赤ずきん
 童話赤ずきんに関する疑問を境界案内人のミヤコから色々と聞いていた。
(赤ずきん、いろいろ謎が多いんだね)
ーーまあ子供に対する教訓を教える話というのは多少の矛盾があるものではあると思うのだけど。
 赤ずきんに扮する『空に願う』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)は母親のお手伝いをしながら内心思う。
(この狼さんが世間知らずの赤ずきんに世の中には危険があると教える為におばあさんやお母さんに雇われた可能性もあると思うんだよね)
 ただ、それだと猟師の殺意が説明かつかない。
 事実、猟師は狼に対して殺意マシマシの行為を行っている。
 まあそこは置いておくとして。
「赤ずきん。悪いんだけどおつかい頼まれてくれるかい?」
 用意されていたのはカゴに入れられたパンとワイン。
「これをおばあさんの家に持っていってほしいんだ」
 おばあさんは体調が悪くベッドで休んでいる事が多い。
 だからこうしてお見舞いにおばあさんの家に定期的に行くのだ。
「うん、いいよ!」
 二つ返事で承諾する赤ずきん。
「ただ、森の中は狼がいるから寄り道をせずにまっすぐ家に向かうんだよ?」
ーーいいね?
「うん。それじゃあ行ってくるね、お母さん」
 カゴを持った赤ずきんは元気よく出かけて行くのだった。

●狼1
 狼とは肉食に属する動物である。が、それは住む世界そのものが変われば食べる物が変わるのもまた珍しくはない。
 今回の狼が住んでいるのは『童話世界イストワール』。そのうちの一人(匹?)『ライカンスロープ』ミザリィ・メルヒェン(p3p010073)。
 その食は肉に限ったものではない。それこそ野菜をはじめ、魚だって食べられる。
 もちろん狼の中には人間を食べる者もいる。
 そういう者にも赤ずきんに手を出すな、と言ってはある。……どれほど効果があるかは知らない。
 ならば、やる事はひとつ。
 赤ずきんを陰から見守る。丁度赤ずきんの家から少し離れたところに住処としてよさそうなところがある。赤ずきんが出かければ臭いでわかるし、相手に見つかるようなヘマもしない。
「おや、赤ずきんが出かけますね」
 本来の赤ずきんは血生臭い物語だ。そんな事にさせない為に今日も赤ずきんを見守る一日が始まる。

●狼と赤ずきん
 赤ずきん(ヴェルーリア)を見守る為、物陰に隠れながら後ろから尾いていく狼(ミザリィ)。
「今日も元気ですね」
 赤ずきんのその足取りは軽い。
 何事もなく進んでいく。だが
「ん、これは……」
 自分とは違う、赤ずきんを尾ける臭いが複数。
 腹をすかして狙っているクチだろう。
 これはまずい。
 それに赤ずきんに血生臭いところを見せたくない為、表立って護衛をする訳にもいかない。
 ならばこっそり話をつけるか、あるいは始末するか。
 この様子だとおばあさんの様子も気になるところだ。
 その為には時間稼ぎをする必要がある。
 ならばちょうどいい場所がある。あそこにしよう。

 おばあさんの家に行く途中。
(お母さん、心配してたけどきっと大丈夫だよね)
 赤ずきん(ヴェルーリア)は森の中を進む。おばあさんの家に向かう道ならしっかり覚えてるし、もちろん他の場所だって。
 今日は天気も良いし、風が心地いい。

 ガサガサ。

 一瞬、体をビクつかせる赤ずきん。
 草陰から出てきたのは一人の狼(ミザリィ)。
「あらまあかわいい狼さん!」
 赤ずきんの顔が一気に明るくなる。
 この狼は赤ずきんを陰から見守ってくれている狼だ。
 自宅の近くに住み着いているのは知っているが、狼と仲良くしてはならないと周りからきつく言われている為に知らない事にしている。……まあ本当は名前すらしらないのだが。
「赤ずきん、お出かけですか?」
「うん、おばあさんの家にね」
 手に持っているカゴを軽く上げて見せる赤ずきん。
「手土産としてそれだけでは寂しいですね」
ーーこの先にお花畑があるので少し摘んできたらどうです?
 その言葉に思案する赤ずきん。
 あのお花畑は開けた場所にある為、周囲を見渡しやすい。それに猟師さんもよく巡回に来ているし、罠の場所も聞いている。
「寄り道しちゃいけないって言われてるけど、花束を持っていくとおばあさんも喜ぶよね。すぐ作れば問題ないかな」
 ありがとう、と狼に手を振り森の奥のお花畑で花束を作る赤ずきんだった。

●狼2
 赤ずきん(ヴェルーリア)をお花畑に送り出した後。
 狼(ミズリィ)は赤ずきんを狙っていた狼達を始末していた。更におばあさんを狙う狼もいたのでそいつらも同様だ。
 人の子など食べずとも肉ならもっと調理しやすい動物ならいる。なんなら魚や野菜だって美味しいのだ。だから赤ずきんを、おばあさんを食べずともよいではないか。
 そう主張したが、やはり聞き入れて貰えなかった為に武力行使をするしかなかった。
 が、数が多かった。体力の消耗が激しい。だから

「そこを動くな」

 こうやって猟銃を構えた猟師に捕まってしまう。
 今回猟師に扮するは境界案内人の海(カイ)だ。
 海が元住んでいた世界で周りに野生動物が沢山いるようなところでサバイバルしていた為か、様になっている。
 今まで臭いで人間の、延いては猟師の臭いがわかった為に警戒は出来ていた。
 だが今回は赤ずきんを守る為、猟師に構っている余裕などなかった。
 本当なら猟師に他の狼を押し付けても良かったのだが、自分でやった方が早くて確実だと判断した結果だ。後悔はしていない。
 狼とは当然猟師に狙われる立場。
 見つかってしまったのだから……撃たれるのもやぶさかではない。
 それに赤ずきんもいない。血生臭いところを見られなくて済む。
「これ、お前がやったのか?」
 周囲に転がっている狼の死体。
「別の場所にもこれと同じものがあった」
ーーで、どうなんだ?
「その通りです」
 事情を素直に話す狼。
「……狼は危険だ。放っておけばまた人間に手を出す。」
 猟銃を構えなおす猟師。
ーーだからお前を放っておくわけにはいかない。

●おばあさんの家
「おんやまあ、赤ずきんや。今日は一人で来てくれたのかい?」
 赤ずきん(ヴェルーリア)の祖母に扮するは境界案内人のミヤコだ。
 ちゃんと雰囲気を出そうとしてそれらしい服を着ているが……はっきり言って似合っていない。
 ミヤコ自身が若者に属しているので致し方ないのかもしれないが。
「うん、お母さん忙しくて」
ーーこれ、お母さんから。
 パンとワインの入ったカゴを渡す赤ずきん。
「それとこれ、お花畑で摘んできたんだ」
 親切な狼に教えてもらった場所で手に入れた花束。
「それは嬉しいけど……赤ずきん、まさか寄り道したのかい?」
 赤ずきんの母親とおばあさんの二人からいつもより道はしてはダメと言われている赤ずきん。
「おばあさんが喜ぶと思って……」
 一気にしゅんっとなる赤ずきん。
「私はね、赤ずきんが心配なんだよ」
ーーここは人食い狼が沢山いる。だから寄り道なんかしたら余計に危ないんだ。
 それにあの花畑の場所は元々知っていたが、狼にもお勧めしてもらった事もうっかり喋ってしまった。
ーーそれに狼なんて信じるものじゃないんだよ。あいつらはずる賢いんだからねえ。
「いいつけを守れずごめんなさい。次からはちゃんと話を聞いて寄り道とかしないようにする。知らない人は警戒するよ。教えてくれてありがとう。おばあさん」
 素直に謝罪と感謝を言う赤ずきん。
ーー次からは気を付けておくれよ。

●赤ずきんと狼
 トントン。
 おばあさん(ミヤコ)の家の玄関。ノックの音。
 赤ずきん(ヴェルーリア)が扉を開けるとそこには。
 猟師(海)と狼(ミズリィ)がいた。
 目を丸くする赤ずきんとおばあさん。
 それもそうだろう。猟師からすれば狼など、駆除対象でしかないのだから。
 何事かと問えば。
「いや、たまたまこいつを見かけてな」
 話をまとめるとこの狼は人間を襲った事がないらしい。むしろ人食い狼と戦っていたそうだ。
 普通、狼からすれば人間は餌でしかない。だが、狼(ミズリィ)は人間を喰わなくとも問題ないと戦ってきた。
 ずっとずっと独りで。
 もちろんそれは赤ずきんを守る為にやってきた事である。だが、赤ずきんは何も知らないまま幸せに暮らしてほしいという狼(ミズリィ)の願いからその部分は伏せられている。
「だがな、こいつも狼である事に変わりはねえ」
 いつどこで誰に手を出すかわからない。
「だからウチで引き取る事にした」
 流石にその言葉に狼(ミズリィ)も目を丸くする。人を襲った事ないというなら様子を見ればいいし、何かあれば自分の目が届く場所にいてもらった方がやりやすい。
「それに友達の一人もいねーんじゃ寂しすぎんだろ」
ーーだから赤ずきん。こいつと友達になってやってくれねーか。ただし、俺の目の届くところで、な。
 唐突な展開に沈黙が流れる。が
「うん、いいよ!嬉しい!これからよろしくね、狼さん!」
 差し伸ばされた手を躊躇いがちに握り返す狼(ミズリィ)。
「こちらこそ……よろしく」
 これから先赤ずきんと狼に何が待ち受けているかは、それはまた別の話である。

成否

成功

状態異常

なし

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