シナリオ詳細
再現性東京2010:ビーチ燦々ビキニひもぴゅー
オープニング
●
真夏の太陽が、燦々と輝く渚。
遠浅のビーチに人影はなく。のたりと、波の音が心地よい。
「たしか、このへんだったかとー」
のんびりと述べた『旅の占い魔女』セスカ・セレスタリカ(p3n000197)が、一行へ振り返る。
「あついですねー。はやく着替えないとです」
この日、イレギュラーズは夜妖――つまりは再現性東京でのモンスター討伐依頼を受けていた。
情報は良く読んでいないが、なんかすごい裏技的な攻略法があるらしい。
なんでも水着で遊んでいるといいとかなんとか、そんな感じだった気がする。
「着替え小屋、こっちにあるみたいですー。たのしみですねー、海」
セスカは弾むように砂浜を駆け、ヤシの日陰を通り過ぎて小さな建物の前で胸を張る。
「あー。あっちに、海の家ってのもありますよー!」
やきそば、イカ焼き、バーベキュー。スイカ、クリームソーダ。他にも色々。
魔物退治の依頼故に一般人はおらず、営業しているのは希望ヶ浜学園の関係者らしい。
今日のビーチが人払いされていることの建前は、貸し切りだ。
だから『遊ぶこと』も依頼に含まれて居る。貸し切りっぽく見せるためだ。
事故や何かでは、あまり縁起がよくないとかなんとか。そんな理由だろう。
無事に解決したら、明日からはお客さんが安心して遊べるように。日常を守るのだ。
「たしかー、ずっとカメラまわってるんですよねー」
だから『撮影されること』も依頼に含まれて居る。戦闘じゃなくて何かの催しだと思わせるためだ。
とにかく大切なことは、四点。
一つ。『水着に着替える』こと。
二つ。『撮影されている』こと。
三つ。『夜妖を退治する』こと。
四つ。『めいっぱい遊ぶ』こと。
ただそれだけ。
カフェ・ローレットでは、そう説明されたから。
きっと大丈夫。
うん、大丈夫。
「つめたいですーー! 水じゃないですかー!!」
着替えが出来る小屋にはシャワーがあり、脱ぐなりなぜかいきなりセスカが浴びた。
それ、海水とか砂とか落とすやつじゃ。
「なんか必要かもって思ったんですよーー!」
それはさておき、水着に着替えたらビーチに行くのだ。
セスカはフリルビキニに薄手のアウターを羽織ったスタイルだ。リボンが可愛らしい。
「大胆すぎじゃないでしょうかー。なんだか恥ずかしいですー」
陽光の下に出ると、肌に直接太陽を感じる。
夏の開放感と、気恥ずかしさは、どこか紙一重な気がする。
「あー、そうだ。日焼け止め塗りましょうかー」
一行はひとまず、水着姿でパラソルの下に集合した。
日焼け止めクリームを塗って、いざお仕事と行こうではないか。
それで、ええっと。
何の依頼だったっけ。
ええと、敵の具体的な能力は――
セスカは慣れないaPhone操作で依頼内容をもう一度確認する。
「話が違うじゃないですかー!?」
どこも違わない。
ただたんに、良く読んでいなかったのだ。セスカは。
- 再現性東京2010:ビーチ燦々ビキニひもぴゅー完了
- GM名桜田ポーチュラカ
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2021年08月17日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談5日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
サポートNPC一覧(1人)
リプレイ
●
燦々と照りつける太陽。砂浜。ビキニ。夏の風物詩。
「はっはっはー!」
砂浜に『可愛いもの好き』しにゃこ(p3p008456)の笑い声が響く。
「セスカさんはウッカリさんですねぇー依頼文をちゃんと読まないなんて」
「も~! しにゃこさん~! 何で教えてくれなかったんですかぁ」
指差して『旅の占い魔女』セスカ・セレスタリカ(p3n000197)を笑うしにゃこは急に真面目な顔になり。
「まぁしにゃもちゃんと読まなかったんですけどね!!」
「あああー!」
「死なば諸共……みたいな感じで、覚悟して行きましょう! それにたまには読者サービスは大事ですよ! 読者の心を掴まないとです!」
バチンとウィンクしてみせたしにゃこが着ているのはピンクと白の縞々のビキニだ。
ぷるんとしたおしりと、意外と大きな胸――本当に意外と大きな胸ですね――を携えキラキラと太陽の光を浴びている。
「しにゃはナイスバディだし美少女だし! 見られても恥ずかしくないですから!」
「おお。それは頼もしいです。ぜひひもぴゅーされましょう!」
セスカの背後からまた大きな胸がやってくる。『猪突!邁進!』ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)のたわわな胸にセスカの視線は釘付けだ。
「相変わらず夜妖には面妖な奴が多いな……」
上も下も紐で外せるタイプのビキニから溢れんばかりの胸の膨らみ。いや、しかし待って欲しい。胸ばかりに注目が集まるが、ブレンダの魅力は其れだけでは無い。脚だ。この太股の引き締まった筋肉の上に乗る僅かな膨らみ。そして、内太股の隙間は至高の宝石。これには彼氏もにっこりである。いや、私がにっこり。
「ビキニのひもをぴゅーして何が楽しいんだ……」
「最っっっ低ー、小学生の男の子かよ!」
ブレンダの隣に立ったのは、白のブラジリアンビキニを着た『ハイテンションガール』郷田 京(p3p009529)だ。弾力のある大きな胸を頼りない布が支えている。いつ弾けだしてもおかしくない。
かなりハイレグに結んだ下の水着は、引き締まった身体と相まってとても良く似合っている。
素晴らしい\鼠径部/と言わざるおえない。あと眩しい笑顔と黒髪も健康美を引き立ていた。
「もー、なんでそんなエッチな夜妖がいんのよー! まあ貸切って話だし、参加してるのも女の子だけだからイイけどさぁ?」
京はくるりと視線を砂浜にむけてカメラの存在に気付く。
「……って、撮影されてんの? まじで?」
マジです。とカメラマンが頷いて後でテロップが出るヤツだ。
「まあ、アタシのパーフェクトダイナマイトバディが映えるでしょ、あっはっはー!」
腰に手を当てた京は上を向いて笑う。
「ビキニのひもをぴゅーさせて、夜妖を断つ!」
ぎゅっと拳を握った『Pantera Nera』モカ・ビアンキーニ(p3p007999)はそのまま腕を振り上げた。
「ひもぴゅー? 好いじゃない、そういう積極的なお相手は嫌いじゃないわ」
黒のビキニに、日除けのパーカーを着たチュチュ・あなたのねこ(p3p009231)が大きな麦わら帽子の端を摘まんでみせる。
水着にはイミテーションの猫尻尾、麦わら帽子には猫耳がついた特別製だ。すごく可愛い。カメラアップしてアップ!
ズームされるカメラのレンズにチュチュは麦わら帽子の端を掴んでそっぽを向いた。可愛い。
ビキニの紐は結び目を何個も作り、一度では全て解けないようにしている。策士チュチュ。
「ひもぴゅー……恐ろしいやつだぜ!」
ほっぺたにツツっと流れる汗を腕で拭いた『羽衣教会会長』楊枝 茄子子(p3p008356)は頬を膨らませて背後からセスカの肩を掴み揺さぶる。
「ところでひもぴゅーに関して何にも聞いてなかったんだけど!」
「わわわ」
「どういうつもりなのかな! セスカくん!!」
ガクガクと揺さぶられて首を前後に振るセスカ。
「私も知らなかったんですよぉ~! あれ、でも茄子子さん水着は?」
「あのね、ビキニはね、会長はちょっと宗教的な理由で着れないんだ……!」
「え、そうなんですか。教義的なものですかー? 大変なんですねー? でも、それは水着なのでは?」
茄子子が着ている白いレースの服は普段、彼女が着ているものより随分と薄手で開放的だった。
「え? あー、いや……そう! 冷静に俯瞰して指示出せる人がいた方がいいでしょ! ひもぴゅーに狙われると回復に集中できないし!」
「たしかに。流石は茄子子さんですねー!」
茄子子に肩を掴まれたままにこにこと笑顔を浮かべるセスカ。
「とにかく、会長はやだよ! ひもぴゅーに狙われるの! 聖職者としてあるまじきあれだよ!」
「なるほどー、確かにシスターさんは肌を見せちゃダメみたいな教義があってもおかしくないですよね」
「ということだから! セスカくん会長の代わり頼んだよ!!」
茄子子は後ろからセスカのお腹に手を回し、少し持ち上げてぐるぐると振り回した。
「わぁぁわ~!」
目を回したセスカは砂につまづいてコロリと転る。それを助け起こしてくれるのは『森ガール』クルル・クラッセン(p3p009235)だ。
「けしからん夜妖だねっ、男のヒトの前でとられちゃう女の子が出たらたーいへん!」
水色のビキニに張りが有りつつも下から持ち上げた時に程よい重力を感じられそうな豊かな胸が納められている。下の水着の紐の上に乗る僅かな食い込み。腰から脚までの緩やかな曲線。素晴らしいですね。
三つ編みとサイドテールに乗るハイビスカスが華やかだ。
「クルルさんありがとうございますー」
セスカはとりあえずクルルの手を取り、感謝の気持ちを表す為にぎゅっと抱きついた。肌の触れあいとは心を安定させるものなのである。女の子がくっついてるのは単純に可愛いと思います。
「水着が取られて大変な事になる前にー……やっつけよう! がんばるぞー、おーっ!」
「おーっ!」
セスカとクルルの元気な声を後ろから眺めているのは『特異運命座標』一ノ瀬 由香(p3p009340)だ。
「この依頼、紐ビキニを着ないといけないんだ……」
もじもじとビキニの布を引っ張る由香。地味目な紐ビキニではあるが、所々にフリルがあしらわれ、魔法少女を彷彿とさせるデザインである。ほっぺを赤くする由香の表情も相まってとても可愛らしい。
「……どうかな、似合う……?」
「はい! とってもよく似合ってますよー!」
「でも、ひゃー、恥ずかしいよ……」
照れている仕草が可愛くて、セスカは由香の手を両手で握る。
「大丈夫ですよー! 由香さん可愛いですし、カメラ映えですよー!」
「え、撮ってるの? あたしのこと撮って楽しいのかな……?」
カメラに向かってきょとんとする表情を向ける由香にカメラマンは親指を上げた。
「ほら、歴戦のカメラマンの方がそういってるんですから、間違いないですよー!」
「まあ、いいや、気にしない! ひもぴゅーさんが現れるまでは、遊ぼうか!」
「はい!」
クルルとセスカと由香は手を繋いで波打ち際まで駆けていく。
●
「ひもぴゅーがどういう狙い方するかはわかんないけど、8体がそれぞれ1人ずつに付くなら会長以外全員がある程度回避できる必要があるよね!」
茄子子はビーチフラッグをペロペロと掲げ。
「みんなに会長の御加護があらんことを!」
キラキラとした光が一行の上に降り注いだ。セスカは反復横跳びをしてみる。何だか回避が上がったような気がした。
「御加護あるよ! 会長のお墨付き! 回避とCTを与えるからみんないい感じに避けて! 解けたら掛け直すね! 会長のAP実質無限だから!」
こうして茄子子に良い感じにバフを掛けて貰ったブレンダはスラリと長い足を見せながら優雅にビーチを歩く。
「ひもぴゅーを防ごうとするのは難しいだろうし取りたいのなら取っていけばいい」
「ブレンダさん強いですねー。私は水着取られるのちょっと恥ずかしいですよー」
「恥じらい? そんなものを私に求めるな。今は同性しかいないし見られて恥ずかしい身体はしていない」
そこへひもぴゅーが現れる!
ブレンダの首の後ろにある紐を素早い動きで引っ張って取り払う。胸がぷるるんと溢れ出すが、ブレンダは仁王立ちしたたま怯まない。いつの間にか手に持った小剣を投げ放った。
「貴様らの様な奴がいると皆がビーチを楽しめんのだ!」
ブレンダのよく通る声が砂浜に響き、他の面々が一斉にひもぴゅーを襲う。
その間にモカの背後に迫るもう一体のひもぴゅー。
「甘いな!」
モカはするりとひもぴゅーの手を躱し、ビーチを舞った。
「ほらほら、どうしたんだ? そんな遅くてはビキニの紐をぴゅーできないぞ?」
手数を増やしモカの紐に手を伸ばすひもぴゅー。
紐ビキニで運動するとどうなるか。期待通りに、揺れる、揺れる。危うい。
数打ちゃ当たると言わんばかりに繰り出される手に紐が引っかかりモカのビキニが剥ぎ取られる。
しかし、モカはカメラの存在ですら意識していない。モカの揺れる胸をカメラが捉えるが、何故かカモメがフレームに入り込み、隠してくれる。それに全く動揺もせずにここぞとばかりに目の前で止まっているひもぴゅーにモカは拳を叩き込んだ。
「ひもぴゅーされても片手でガード!」
しにゃこはこぼれそうになるたわわな果実を片手で押さえる。
「光だけに頼るのは素人のやる事なのです! えいやぁ!」
止まっているひもぴゅーに向けてラブリー・パラソルを叩きつけるしにゃこ。
ひもぴゅーは攻撃を受けながらも次なる獲物に目をつける。
そう。しにゃこの水着は下も紐パンなのだ!
「下は……さすがに、ダメ、ですよ!? そこはパパママ以外に見せた事が……ぴえー!!」
ぷるんとしたつややかなおしりがビーチの光を反射した。
「さ、最低です! これはちょっと良い子のPPPじゃないですよ!」
叩きつけられるしにゃこのキック。いいぞいいぞ、これは! セスカの長い髪がカメラの視界に入って良い感じに靡き、敵から頭に作為的なチョップを受けるセスカ。ひもぴゅーを優先するんじゃなかったのか。
(セスカさんを犠牲にする必要は無いかもしれませんけど)
「それはそれとしてセスカさんを前に押し出していきましょう! お許しくださいセスカさん!」
「えっ、えっ、どういうことですかー!?」
しにゃこに押されてひもぴゅーの前に連れて行かれるセスカ。涙目でひもぴゅーの前に立つ。
「きっと皆が望んでいます! 今頃読者もナイスしにゃこ! ってサムズアップしてますから!」
「いやいや、ちょっとー」
迫り来るひもぴゅーの手! 絶対絶命のピンチ!
「大丈夫です! 意外と立派なものをお持ちですから!」
「しにゃこさんーーー!!」
セスカのビキニの紐はぴゅーされてたわわな胸が弾ける。両手で押さえているセスカの顔は真っ赤だ。
「よーし! いけ! 右に避けろー!」
「ひわわ!」
茄子子の援護の声にセスカは下の紐を引っ張られまいと逃げ惑う。
ちょっとした傷なら茄子子が簡単に回復してしまうので、戦況はとても優位に進んでいた。
「おいでおいで」
小さなお尻を振ってビキニのパンツの紐を揺らすチュチュ。
手を伸ばして来るひもぴゅーを華麗に避け、にっこりと微笑む。
「ン……残念。まだ焦らすの?」
ひらひらと鼻の先に吊り下げられたニンジンみたいに。
でも、何度も何度も躱してるうちに紐が解けてしまう。このままでは尻尾が見えてしまうだろう。チュチュはパーカーを素早く脱いで腰に巻きつけた。
(尻尾は絶対、誰にも見せてあげない)
パーカーを脱いだことによりブラのビキニが露わになる。
少しでもひもぴゅーに時間を掛けさせる作戦だ。何と言う策士。可愛い。
「エッチなことする夜妖には、お仕置きよ」
優しく微笑んだチュチュはひもぴゅーに連撃をお見舞いする。一度では終わらない微笑み。
最後の力を振り絞り、チュチュのブラの紐を剥ぎ取るひもぴゅー。
するりと紐が解け。
「ン……もう、10歳の胸なんて見て、楽しい……?」
楽しいに決まっているが??
チュチュはカメラに映らないように胸を手で隠し、後ろを向いて、ひもぴゅーにトドメを刺した。
クルルはひもぴゅーを混乱させる為に魔法の矢を解き放つ。
しかし、執念深いひもぴゅーはクルルへと魔の手を伸ばした。
「わぁわぁ見えちゃう !見えちゃうー! 弓使ってるから隠せないんだってばぁっ!」
「クルルさん! ここは私が!」
カメラの前に立ちはだかったセスカ(胸を押さえている)は友達のクルルの裸が映らないように右往左往してみせる。
「ありがとうセスカちゃん! セスカちゃんがぴゅーされてても御構い無し、緊急事態だから! 仕方ないよネ!」
「そうですよー! お友達のためには身体を張って見せますよぉ~! ああ! カメラ回り込んじゃだめですよおー!」
「それにしても、水着を脱がす夜妖ー……カラスが光るモノ集めるみたいに、水着、集めてるのカナ?」
「水着を集める夜妖ですか。変態さんですねぇー」
クルルの疑問にセスカは笑顔で応える。
「紐ビキニを脱がせようとするひもぴゅーさんの攻撃は全力でかわすよ! 絶対に!」
由香は気合いを入れてフットワークを軽くひもぴゅーを待ち受ける。
背後にひもぴゅーの気配を感じて振り向く由香。
しかし、振り向く瞬間を狙われ、ビキニの紐を引っ張られた。はらりと落ちるビキニがカメラに映った。
「わああああん!!!」
由香は恥ずかしさのあまりその場にうずくまり胸を隠した。
「大丈夫です! このセスカ! 由香さんの盾となりますー!」
セスカの背中とお尻がカメラに写り、髪の毛が良い感じにひらひらする。
「それどころじゃないよね。頑張る!」
由香は立ち上がり、顔を真っ赤にさせながら半泣きでひもぴゅーに蹴りを叩き込んだ。
「取んな、ばっきゃろー! きゃああああ!?! ヤダー!?!!」
波打ち際で京の悲鳴が上がる。
白いビキニが空に舞い、続けざまにドロップキックをお見舞いされたひもぴゅーも空を舞う。
「でっけーから隠すの大変なんだかんな! って、あー! 何度も取るなー!?」
今度はパンツの紐を引っ張るひもぴゅーに怒濤のキックが炸裂した。
残りはこの京を狙うひもぴゅーのみ。
「もー、えっちなのは良くないんだからなー!?
見られる分には構わないけど、幾らアタシが美しいからって、お触りは厳禁なんだから!」
紐を取られる瞬間を狙い、京はキックをひもぴゅーに叩き込む。
もちろんハイキックの姿勢である。
ひもぴゅーが消えて行くのと同時に、辛うじて残った紐がゆるりと解けて――
●
「バーベキューだー!」
「おおおー!」
ひもぴゅーは倒された。浜辺には平和が訪れたのだ。
もうあとは、美味しいご飯を頂いて優勝していくしかない!
モカは自分の店から高級な美味い肉を持って来たのだ。
「……ちゃんと自分の金を店に出して買ったよ。横領してないから。高級な美味い海鮮や野菜、美味い酒やノンアルコール飲料もたくさん持ってきてるぞ」
「やったー!」
きゃっきゃとはしゃぐセスカやクルルに微笑みを浮かべるモカ。
「若さとはいいものだな」
「未成年はジュースな」
ブレンダはクルルやセスカにオレンジジュースを渡す。
パラソルの下でチェアに座ったブレンダはビールを開けた。
「今回は皆お疲れ様だ。乾杯!」
「乾杯!」
「会長の畑から野菜持ってきたよ!! きうりとかにんじんとか!」
どっさりと籠に詰まった野菜を置いた茄子子。
「セスカさんまだ怒ってます……?」
「ふえー? 怒ってませんよおー」
「ほら、しにゃのお肉あげるので、許してください! 焼きマシュマロも付けちゃいます!!」
「わあい! ありがとうございますー!」
しにゃこは焼いた肉をセスカのお皿にのせた。
「いやぁ、強敵だったねえ! 主に精神的な意味で! セスカちゃんもタンク役お疲れ様なんだよ、ささどうぞーっ!」
「えへへー、クルルさんも私のと交換しましょー!」
「ところで、着替えの水着はあるのかしら」
何処かに消えてしまったチュチュの水着は京が拾ってきていた。
「あら、ありがとう」
「自分のじゃないと不安だろうからな! お肉はいるか? えっへへ……お野菜もモチロン美味しいけど、やっぱりお肉が美味しいよねぇ……あ、シーフードも忘れないように!」
チュチュのお皿にのせられていく肉とシーフード。
「おいしいおいしい、好き好き……」
その隣では由香がてんこ盛りの肉をもぐもぐと噛みしめる。
「脱がされたのはショックだったけど……でも、周りの子はみんな女の子だけだったし、それなら許容範囲だよね! 嫌なことは忘れて、おいしいものを沢山食べまくるぞー!」
夏の燦々ビキニ。バーベキューにワイワイ声を上げて。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
イレギュラーズの皆さん、お疲れ様でした。
楽しんで頂けたら幸いです。
それでは、またのご縁をお待ちしております。
GMコメント
桜田ポーチュラカです。
夜妖を倒して、安全なビーチを守る依頼です。
■依頼達成条件
ビキニを着るとひっぺがしに現れる夜妖を討伐する。
そのあと砂浜で遊ぶ。
バーベキューとスイカ割りも出来るよ!
なぜか全部撮影されている。
■フィールド
夏のビーチです。
遊べる感じのところ。
今日だけ貸し切りです。
海の家とかあったり、バーベキューとかも出来ます。
パラソルとチェアとかもあります。
再現性東京の希望ヶ浜からちょっと電車でいった所で、厳密には希望ヶ浜じゃないですが、希望ヶ浜扱いです。細かいことは気にしないかんじ!
■敵
恐ろしい敵です。
ひもぴゅー出来るビキニ姿で砂浜に居ると現れるらしいです。
誰も着たくない場合はセスカを犠牲にしましょう。
・悪性怪異:夜妖『ひもぴゅー』×8
暗い影の手みたいな敵です。
すごい強いですが、ひもでほどけるタイプのビキニを着ていると、優先的にひもぴゅーしてくるため、敵の攻撃行動を阻害することが出来ます。
つまりひもぴゅーを狙うことで、安全に倒すことが出来るはずです。
またあられもない事になった場合、謎の光で守られますので、安心安全です。
男はどうするか? いいんだよ、着ても。ひもぴゅー出来るビキニ!
■同行NPC
『旅する乙女』セスカ・セレスタリカ(p3y000197)
世界中を旅して占いなどをしている魔法使いの女の子。
旅の路銀も少ないため、もっとギルドに顔を出そうと決意した。
適当に参加します。指示があれば聞きます。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
現地に着くまで、敵の能力をよく読んでいなかったから!
●再現性東京2010街『希望ヶ浜』
練達には、再現性東京(アデプト・トーキョー)と呼ばれる地区がある。
主に地球、日本地域出身の旅人や、彼らに興味を抱く者たちが作り上げた、練達内に存在する、日本の都市、『東京』を模した特殊地区。
ここは『希望ヶ浜』。東京西部の小さな都市を模した地域だ。
希望ヶ浜の人々は世界の在り方を受け入れていない。目を瞑り耳を塞ぎ、かつての世界を再現したつもりで生きている。
練達はここに国内を脅かすモンスター(悪性怪異と呼ばれています)を討伐するための人材を育成する機関『希望ヶ浜学園』を設立した。
そこでローレットのイレギュラーズが、モンスター退治の専門家として招かれたのである。
それも『学園の生徒や職員』という形で……。
●希望ヶ浜学園
再現性東京2010街『希望ヶ浜』に設立された学校。
夜妖<ヨル>と呼ばれる存在と戦う学生を育成するマンモス校。
幼稚舎から大学まで一貫した教育を行っており、希望ヶ浜地区では『由緒正しき学園』という認識をされいる裏側では怪異と戦う者達の育成を行っている。
ローレットのイレギュラーズの皆さんは入学、編入、講師として参入することができます。
入学/編入学年や講師としての受け持ち科目はご自分で決定していただくことが出来ます。
ライトな学園伝奇をお楽しみいただけます。
●夜妖<ヨル>
都市伝説やモンスターの総称。
科学文明の中に生きる再現性東京の住民達にとって存在してはいけないファンタジー生物。
関わりたくないものです。
完全な人型で無い旅人や種族は再現性東京『希望ヶ浜地区』では恐れられる程度に、この地区では『非日常』は許容されません。(ただし、非日常を認めないため変わったファッションだなと思われる程度に済みます)
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