PandoraPartyProject

シナリオ詳細

領域を妨げし者に、死を与えん!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●領域を妨げし者に、死を与えん!
 R.O.Oの世界に広がる様々なネクスト……その一つ、エメラルドと呼ばれし地。
 辺り一面には目にも鮮やかな緑が広がり、そんな深い森の中には、外との接触を拒み、自分達の領域を厳格に守りきろうとする長い耳の見た目麗しいエルフ達が住まう。
 そんなエルフ達が住まう領域の中には、古くから伝わりし古代遺跡がある。
 そんな古代遺跡の中に、不意に迷い込んでしまったのは……冒険者然した格好をした男が一人。
『……ふむ。そうか。ここは神秘的な力が満ちあふれている。何故かと思ったが……それは、こういう事だったのか!!』
 目をキラキラと煌めかせながら、声を上げる彼は……練達の技術者。
 R.O.Oの世界を構築した練達の技術者の端くれの一人……だが、ここ、R.O.Oの世界に迷い込んでしまう。
 最初は何故か解らなかったのだが、今は世界に迷い込んだことをプラスに考え、更にリアリティがある世界を作るにはどうすればいいか……その身を以て経験を積もうと、冒険者を楽しんでいる。
 ……だが、そんな古代遺跡に迷い込んだ彼を、静かに見つめる視線。
 彼が遺跡の中を調査し、研究成果を一通りノートにしたため……そして遺跡を出て行こうとした、その瞬間。
『待て! そこの不審者!!』
『貴様、この遺跡で何をしていた!』
 弓を手にしたもの、丸腰の者……様々な耳長のエルフ達が、彼を全ての方角から取り囲む。
 多勢に無勢……その様な状況下では、万が一にも反旗を翻す事は難しかった。


『あ、あの……イレギュラーズの皆さん……ちょっと宜しいでしょうか?』
 と、『深森の声』ルリア=ルミナス(p3n000174) は、ローレットに居た君達に頭を下げ、お話を聞いてくれる人を探す。
 ……めちゃくちゃ困った表情を浮かべた彼女に声を掛けた君達……ほっ、と息を吐いて。
「えっと……また皆さんに、『R.O.O』に閉じ込められてしまった方を、救出してきて頂きたいのです」
「どうやら……練達の技術者さんの方の様なのですが、彼はR.O.Oの世界に迷い込んだのを良いことに、R.O.Oの世界で、心ゆくまで冒険を楽しんで居るようなのです。ですが……彼が今回迷い込んだのは、私の故郷とにた世界『エメラルド』……その遺跡探索を行っていたのですが……遺跡を護りしエルフの方達が、遺跡を荒らす者として、殺害しようとしてくる様なのです」
「勿論、遺跡を荒らそうという意識は無かったんだと思います。とは言え……エルフの方達の考えも、理解出来ます。とは言えこのまま殺害されてはいけない事だと思うのです……そこで、イレギュラーズの皆さんに、彼の救出、及び傷付けようとしているエルフの方達の説得をお願い出来れば、と思うのです……」
 そこまで言うと、ルリアは皆を見上げながら。
「あの……どうか、宜しくお願い致します……」
 と、深く頭を下げるのであった。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)です。
 今回はエメラルドの地に迷い込んだ、練達の技術者さんの救出をお願いします。

●ROOとは
 練達三塔主の『Project:IDEA』の産物で練達ネットワーク上に構築された疑似世界をR.O.O(Rapid Origin Online)と呼びます。
 練達の悲願を達成する為、混沌世界の『法則』を研究すべく作られた仮想環境ではありますが、原因不明のエラーにより暴走。情報の自己増殖が発生し、まるでゲームのような世界を構築しています。
 R.O.O内の作りは混沌の現実に似ていますが、旅人たちの世界の風景や人物、既に亡き人物が存在する等、世界のルールを部分的に外れた事象も観測されるようです。
 練達三塔主より依頼を受けたローレット・イレギュラーズはこの疑似世界で活動するためログイン装置を介してこの世界に介入。
 自分専用の『アバター』を作って活動し、閉じ込められた人々の救出や『ゲームクリア』を目指します。
  特設ページ:https://rev1.reversion.jp/page/RapidOriginOnline

●成功条件
 練達の技術者さん『サツキ』の救出です。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●周りの状況
 今回舞台となるのは、エメラルドの地のとある古代遺跡です。
 かなり古びた古代遺跡であり、この地を護るエルフの者達からすれば、『神の降りる地』と信じられている様です。
 ですが、そんな古代遺跡で探索をしてしまっていた練達の技術者『サツキ』。
 彼はこのままでは血気盛んになってしまったエルフの皆さんに殺されてしまいますので……彼の救出及び、エルフの方達の説得が必要となります。
 尚、皆さんのログインするポイントは遺跡の中になるので、外からの包囲網を築く、という事は出来ません。

●討伐目標
・遺跡を護りし『フォレイナー』一族のエルフ達 x 30人
  姿形は正しくハーモニアの姿ですが、かなり血気盛んな方達の様です。
  武器は2種類あり、10人程が弓矢を持ち、後方からの射撃攻撃が軸。
  残る20人程は丸腰に見えますが、魔法の様なもので様々な攻撃が出来るオールラウンダーになります。
  魔法については火の玉を手に作り出して投げつける攻撃や、仲間の回復、更に雷撃を放つなど、好戦的かつ攻守整った攻撃が可能です。
  
  エルフ達はハーモニアの姿に似たイレギュラーズ達ならば、多少ではありますが説得にプラスに働く事でしょう。

※重要な備考『デスカウント』
 R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
 現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。

※このシナリオにおいては、サクラメントは遺跡の中ですので、2ターン程で復帰可能です。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • 領域を妨げし者に、死を与えん!完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年08月09日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

梨尾(p3x000561)
不転の境界
マーク(p3x001309)
データの旅人
ハルツフィーネ(p3x001701)
闘神
きうりん(p3x008356)
雑草魂
カノン(p3x008357)
仮想世界の冒険者
壱狐(p3x008364)
神刀付喪
ファントム・クォーツ(p3x008825)
センスオブワンダー
ハンモちゃん(p3x008917)
金枝 繁茂のアバター

リプレイ

●我らが領域
 R.O.Oの世界に広がる様々なネクスト達。
 その一つ、ここ……エメラルドという世界は、辺り一面に鮮やかなる緑が広がり、深い森の中にある国。
 そして……そんな国には耳の長い特徴的な種族が多く棲まい、外界との交流を出来る限り断っているという……。
「……古代遺跡を護るハーモニア……もとい、エルフ、ですか……」
 とぽつり零すのは、『妖刀付喪』壱狐(p3x008364)。
 彼女の言葉にうんうんと頷くのは、他社は知る事は無いが色々とこの地域の者達に対抗意識を燃やしている『開墾魂!』きうりん(p3x008356)。
「そうだね! やっぱり耳長は頭カッチカチでめんどくさいね! 自分達の警戒を突破して、遺跡の中に忽然と現れた存在なら、もうそれは神だって認識してくれてもいいのにさ!」
 今回の救出対象である、練達の技術者。
 R.O.Oという世界を作り出す事に研究熱心であり……リアリティある世界を体現しようと、迷い込んだ世界であっても勢力的に世界を巡っているという。
 ……とは言えR.O.O側で作り出された者達からすれば、それは異端分子でしかなく……彼も又不審者であり、且つ彼らが聖域と崇める所に無断で立ち入った不敬なる者、という事に変わりは無いだろう。
「本当、自分達の警戒を突破して、遺跡の中に忽然と現れた存在なら、もうそれ神って認識してくれてもいいのに! まぁ、元はと言えば迷い込んだだけだし、別にサツキ君も耳長も悪くは無いんだけどさ」
 そんなきうりんの言葉に、『魔法人形使い』ハルツフィーネ(p3x001701)は。
「ええ。入ると殺されるなら、そういう看板でも立てて貰いたいものです」
 溜息、というよりは諦め気味の呟き。
 そんな仲間達の言葉を聞いて『仮想世界の冒険者』カノン(p3x008357)と『センスオブワンダー』ファントム・クォーツ(p3x008825)、壱狐が。
「ええ……どちらの想いも非常に良く分かる……分かるんですが……」
「そうね。中々面倒な事になったわね。ワタシも未知の者や新しい物には興味を持っちゃうけれど、でも現地の方への礼儀は欠いちゃだめよ」
「ああ……何が人の逆鱗となるか分からない。だから厄介な事だ。とは言え技術者を殺させる訳にはいかない。必要とあらば実力行使だな」
「そ、そうですね……まずは状況を切り抜けなければ。いのちをだいじに、です!」
 と拳を振り上げるカノンに、『マルク・シリングのアバター』マーク(p3x001309)と、『ただの』梨尾(p3x000561)も。
「そうだね。この状況は素直に謝るほか無い状況だけど、まずは謝罪を聞いて貰える状況を作らないとね」
「ええ……言葉だけでは力でねじ伏せられ、力だけでは思いは伝わらず、相互理解はできない。だから……気絶させる程度に力を振るいながらも、想いと言葉をぶつけましょうか」
 と、静かに炎を燃やすと、それに触発されるように、きうりんとハルツフィーネも。
「そうだね! どっちにしろ殺されるのは可哀想だからね! まずは耳長の頭を冷やさせないとね!」
「ええ。ルリアさんは説得と言ってましたが……物理的な説得になっても許して貰いましょう」
 そして、そんな仲間達の言葉を纏めるが如く、『疑似人格』ハンモちゃん(p3x008917)が。
「それじゃぁ、仕事熱心な男の子をしーっかり護るわよ♪ さぁ、あそこみたいよ!!」
 洞窟の風を読み取り……風の吹く方向を指さす彼女。
 そしてイレギュラーズ達は、急いでその方角へと駆けて行くのであった。

●侵略者、撃退すべし!
 そしてイレギュラーズ達は、古代遺跡の出口へ。
『おい! お前! 何をしている!!』
『この地は我らの守護神を奉る遺跡! 勝手に入り、汚すような真似は許せん!』
 と周囲を完全に包囲し、弓矢の矛先が全方位から向けられている。
 ……そんな敵の行動に対し連打津の技術者『サツキ』は。
「む……な、何だお前達! その物騒な物を降ろせ!」
 冷静に武装解除する様叫ぶが、言葉尻は僅かに焦りが見て取れる。
 ……だが、当然武器を向けるエルフ達は。
『五月蠅い! この侵略者め!!』
『こいつに何を言っても無駄だ! さっさと殺すべきだ!』
『そうだそうだ!! 不敬なる者達をコロセ! コロセ!!』
 と……全くと言って良いほど、聞く耳を持たない。
 ……そして、そんな一瞬触発の現場に、遺跡の中から姿を現すイレギュラーズ。
「こんにちは! イレギュラーズです!!」
 姿を現すなり、早速大きな声で注意を惹きつける様に挨拶するのは梨尾。
 ……当然エルフ達の視線も、そして……サツキの視線も彼の元へ。
『な、何と……仲間が居ただと!!』
『大人数で立ち入るとは……許せん、絶対に許せん!!』
 ぷるぷると弓を持つ手が震える彼らだが、そんな彼らに梨尾、ハルツフィーネがサツキよりも前に進み出て行く。
「お、おい……あぶな……!」
 サツキがそれを慌てて止めようとするが、ハンモが彼をぐいっと後方に引き寄せる。
 そして。
「はぁい、イケてるオニーさん、サツキさんでおっけー?」
 見知らぬ人に名前を呼ばれ、はっ……と驚きの表情を浮かべるサツキ。
 その顔色の変わりようを見るなり、彼がサツキであると理解し。
「ハンモが来たからには大丈夫! 男喰の名に懸けて、戦場だろうがジゴクだろうが、ベッドまでお持ち帰りするからね☆」
 熱視線でウィンクするハンモ……サツキからしては、よくわからんのが色目つかってきた……怖い……と言う印象を持つ。
 だが、そんな色目を使いつつも、彼の体長、衣服の乱れ、ポケットの膨らみ具合などを鋭く察知しつつ、更に。
「ねえオニーさん。この遺跡で面白い発見とかあったぁ? ハンモにはただの遺跡にしか見えないけど、プロの冒険者さんの目からだと色々と分かったりぃ? あのエルフの人達が怒ってるけど何か心当たりあるぅ? 原因はエルフ、遺跡……それともあ・な・た? 専門家のご意見、お待ちしてまーす☆」
 と、心当たりある所がないか、を軽い口調ながらも問いかける。
『い、いや……分からん!  分からんが、ここから出て来たら囲まれてこの様な状態なんだ!』
 彼の言葉に嘘はない。
 まぁ……確かに遺跡に何かが祭られており、それを守護する者が居るだなんて……練達の技術者からすれば理解出来ない事だろうし、研究に没頭していて周りが見えていないなんて事も日常茶飯事だろう。
 そんなサツキの言葉を聞き出しつつ、他のイレギュラーズ達が次々とサツキより前に進み出て、血気盛んなエルフ達に声を掛ける。
「勝手に遺跡を調査してすいません……でも、自分達やサツキさんは、遺跡を壊すような事や、盗撮をしていません! まずは暴力的手段を取らずに、平和的に話し合いませんか?」
「ええ。貴方たちの聖域に入ってしまったのは誤ります。ですが、こちらは迷い込んだ身です。すぐに退去しますので、武器は収めて貰えないでしょうか?」
「それに彼は、遺跡を害する意思はありませんでした。彼の持ち物も検分して、不味いものがあれば没収していただいても構いません」
 壱狐とハルツフィーネは呼びかけつつ、サツキにも視線を配す。
 ……ほんの僅かに、迷いを見せるのも居るが、でも。
『お前達! ここがどれだけ大事な場所か分からないのか! 決して許す訳にはいかない!』
 と確固たる意思の一人の言葉が、周りの者達の緩みそうになった意思を引き締める。
 そこにファントムとカノンも。
「本当、無断で立ち入ったのは申し訳無く思って居るわ。私たちに貴方達を攻撃する意図は無いわ」
「私たちは、この遺跡にもエルフの皆様」にも危害を加えるつもりはありません。他意もありません……本当、謝る事しか出来ませんが、どうにか見逃して貰えませんでしょうか?」
 声を上げた者に対し、丁寧に……そして、しっかりと頭を下げて御願いする。
『うるさいうるさい! 不敬なる者達が次から次へと現れて……信頼など出来るか!』
 と聞く耳を持たない彼ら。
 ……そんな彼らへ、更にきうりんが。
「ふむふむ……ねえフォレイナー。キミ達は何か勘違いしているようだけど、ここに御座す方こそ神だよ! 分からないのかい!!」
 きうりんが言い出した、突拍子もない一言。
 ……まぁ、確かにR.O.Oの世界のクリエイターの一人なのは間違いないので、彼の言葉もあながち間違いではない……でもサツキは。
『は、お、俺が?』
「ほら、サツキくんもほら威厳だして!」
 きうりんが咄嗟にフォローしつつ、さらに目前の者達には。
「まぁ私たちもその仲間みたいなものだよ! 今回は私たちは彼を迎えに来ただけだから、別にキミ達の遺跡を穢す意図はないよ!」
 と呼びかけるが。
『五月蠅い、って言ってるだろう!!』
 堪忍袋の緒が切れた様で……その弓が一射、放たれる。
 ……その攻撃を、先ずは躱しつつハルツフィーネが。
「やはり……戦わないと駄目そうな雰囲気ではありますね」
 と零すと、壱狐もそれに頷きながら。
「それだけこの値が大切だと思っているのか、それとも戦闘は避けられないようになっているのか……ともあれ、護り刀としても優秀な所を見せて差し上げます!」
 今迄イレギュラーズ側が手を出さなかったのは、敵が先手の攻撃をしてきたという事実を作る為。
 それを刻みつけるよう、更に梨尾が。
「くぅーん……戦いなんて居たくなる事は止めましょうよ」
 と耳を伏せ、尻尾を股の間に挟んで怯える仕草を取る。
 勿論そんな仕草で攻撃を止めるなんて事は無い……弓が次々と、イレギュラーズ達に襲い掛かる。
「……敵の数が多いね。分担して惹きつけるよ」
 とマークが呼びかけ、最前線に進み出るのは梨尾、マーク、きうりんの三人。
 30人とかなり多い敵陣だが、大きく三手に分かれて対峙するが、それに。
『刃向かう綺華! やはりそういう事であったのだな!!』
『殺せ、燃やせ!!』
 その声と共に、炎の弾が弓と共に放たれていく。
「うわっ、ちょっと、火はダメでしょ! 燃える燃える! 植物とかに火がついたら、遺跡の中の酸素なくなっちゃうよ!」
 ときうりんが訴えかけながら、自分を弱く見せターゲットを引き受ける。
 更に梨尾が。
「本当、喧嘩なんて止めて、自分を撫でて一緒にわふわふしませんか? 撫でる方も撫でられる方も気持ちいいですよ」
 自分のもふもふの身体を見せながら笑みを浮かべてアピールし、敵のターゲットを惹きつけつつ、保護の魔方陣を展開し、遺跡を守る。
 そんなキュートさで誘う一方のマークは。
「大事な遺跡に、知らずとは言え踏み込んでしまった仲間の無礼はお詫びする。だから、僕らの話しを聞いてくれ!」
 と真摯なる説得を口にする。
 とは言え、そんなイレギュラーズ達の言葉に従う素振りはない。
 タンク役の三人が敵の攻撃を惹きつけて回ったところで、続き動くはファントム。
「本当、全く聞く耳を持ってくれない様だね? まずはちょっと落ちついてよ」
 と赤い花弁のブレスを放ち、敵へ沈痛の一閃。
 更にハルツフィーネが。
「本当、そちらのルールは尊重すべきですが、こちらもその方の命は譲れないところなのですよ」
 とクマさんのが威嚇のポーズを取って威嚇。
 そしてカノンが無数の魔弾を攻勢のエルフに打ち放し、更に壱狐も術式を纏った一太刀を浴びせかける。
 敵の猛攻に対し、イレギュラーズ達も猛攻で返す。
 ……そんな中、ハンモはいつでも対応出来るよう、即応体制を取る事でサツキに剥く流れ弾からのカバーリングを行い、彼が傷つかないように完全に防御。
 攻撃が向けられると、サツキも少々興奮気味になってしまうが。
「大丈夫大丈夫。ほらほら、落ちついて落ちついて★」
 と彼を笑顔で宥める。
 ……ともあれ、そんなイレギュラーズ達の動きは洗練されており、エルフ達からすれば。
『むむ……こいつら、強い……!?』
『な……そんな筈はない! 我らの聖域を汚す物には、死を与えるのだ! 力を合わせろ!!』
 今まで以上に強力な敵……多少の恐怖感を抱いたようだが、聖域を守るという使命の下、それぞれの全力で反撃。
 火の玉、弓矢が五月雨式に襲い掛かり、イレギュラーズ達も傷つき、倒れる。
 ……だがリログインのポイントが近い利を活かし、倒れてもすぐに戦列へと復帰。
『な、何だと? こいつら、倒したはずなのに、またいるぞ?』
『亡者か……ならば、尚更許す訳にはいかん!!』
 それも更にエルフ達からすれば、攻撃の手を強める一助になる。
「くぅーん……平和に話し合いましょうよぅ……」
「そうだ、話しを聞いてくれ! 戦いたい訳じゃないんだ!」
 梨尾とマークがそう説得し続けるが、やはり聞く耳を持たない。
「本当に分からず屋だね! キミ達の攻撃で遺跡が傷ついてるんだよ!」
 と遺跡をきうりんがからめても、やはり無意味。
 とは言え怒りに身を任せた敵の攻撃は命中すれば痛いが、そこまで命中率は高くない。
 ……そして、傷ついたエルフ達へ。
「……峰打ちです。暫くは大人しくしていて貰います!」
 壱狐が不殺の一撃で一人を気絶させる。
『なんだと……!』
 流石に驚愕の表情を浮かべるエルフ。
 ……そんな恐怖に一瞬動きが鈍った所へ、怒濤の如く不殺の攻撃を繰り出していくイレギュラーズ。
 二人、三人……次々とエルフ達が倒れていき、残るは数体。
『はぁ……はぁっ……』
 といいい息を荒げる彼らに、ファントムが回復を敢えて行いつつ、カノンとマークが。
「徒に血を流すのはともに本意では無い筈です。もう一度ご一考をっ!」
「話しを聞いてくれ! 戦いたいわけじゃないんだ!」
 と停戦を求める。
 ……しかしその求めにエルフ達は応じる事無く。
「もう、仕方ないねぇ……」
 ときうりんが仲間達に呼びかける。
 そして……かなりの時間はかかりつつも、全てのエルフ達を不殺に堕として行くのであった。

●侵略者の影
 そして……サツキを救い、エルフ達も全て気絶。
 ファントムを初めとして、イレギュラーズ達全員で倒れたエルフ達を手当し……気がつくのを待つ。
『……ん……う、うぅ……』
 暫くして、目を覚ました彼ら。
「あ、目を覚ましたかなー?」
 ニコニコ笑みを浮かべながら覗き込んできたきうりんに。
『……っ!!』
 臨戦態勢を取るが……受けた傷が痛み、くっ、と唇を噛みしめる。
 ……そんな彼らに大丈夫大丈夫、もう攻撃為ないよー、とひらひら手を振り、彼らを落ちつかせると共に。
「サツキさん……ほら、勝手に立ち入って、悪かったって言おう?」
 とマークが促し、当事者の彼と共にエルフ達の前に並び。
「・彼女は調査に夢中になってしまい、君たちの大事な場所とと気付かずに踏み込んでしまった。聖域を侵すとか、遺跡から何かを盗もうといった悪意はなかったことは、弁解させて欲しい。勿論、それでも遺跡に侵入してしまったことは、重大な過失だ。それは、きちんと謝罪させて欲しい。ほら、サツキさん……ちゃんと謝って」
 と、謝罪を促す。
 流石に今迄のやりとりを聞いた彼は、素直に謝罪……それにエルフ達も。
『わ……分かってくれたか。ならば、それでいい……』
 ばつがわるそうに、ぷいっと顔を背ける。
 ……ともあれエルフ達にもどうにか分かって貰えた様で、取りあえずひとまずは安心。
 そして……。
「よーっし、それじゃあサツキさんを練達まで送りますか!」
「そうですね。帰るまでが冒険ですから」
 ハンモとカノンの言葉に、サツキが。
「……え? ……練達って……も、もしかして……」
 後ずさりする彼に、ハンモが。
「えっ? 本当にベッドまで運ばれると思った? ふふっ、もしかして脈ありですか♪」
 満面の笑みを浮かべるハンモだが、はいはい……とカノンがサツキを促す。
 そしてイレギュラーズ達は、エルフ達と和解すると共に、サツキのログインポイントへと向かうのであった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

梨尾(p3x000561)[死亡]
不転の境界
きうりん(p3x008356)[死亡]
雑草魂

あとがき

ROOエメラルド依頼に参加頂き、ありがとうございました!
頭の固いエルフさんと、それに襲われる創造主……実力行使になるのはまぁ、このシチュエーションでは仕方ないでしょう。
本当、ありがとうございました!

PAGETOPPAGEBOTTOM