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シナリオ詳細

陽月島のお祭り騒ぎ【夏】

完了

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

 ●陽月島
 真っ青な空に燦燦と輝く眩しい太陽。
 水着で波乗りを楽しむ者や西瓜割で燥ぐ子供達。
 海の家では客が注文した料理を仲間と分け合いながら食べている。
 季節は夏。
 真夏の太陽が肌を焦がし、人々が熱狂する季節……を確かに見ていた筈だった。
「どうなっているんだ?」
 空を見上げていた誰かが言った。
 太陽の隣にはちょこんと月が浮かんでいる。
 まるで色や柄の違う布を縫い付けたパッチワークのように、青空の隣には満天の星が輝く夜空が存在していた。
 星空の下では縁日が開かれ、提灯に照らされた浴衣の鮮やかな色や柄が夏の夜に華を添えている。夜の海辺に目を向けると月明りに青白く砂浜が浮かび上がり海は星を宿してキラキラと輝いていた。

 此処は陽月島。
 太陽と月が常に共に空に浮かぶ不思議な島である。
 現地の人々に聞くと「これが普通だ」と答えるのだから異世界とは面白い。
 四季、という概念はあるがそれは神が与えるもので今は「夏神様の季節」なのだという。

「なんだあんたら、此処に来るのは初めてかい?」
 麦わら帽子に日焼けした男が見かねたようにあなた方に声を掛けた。
 問いかけに頷くあなた方を見て男は続ける。
「今日は夏神様の生誕祭なんだ、神様に誕生日があるってのは不思議だが……夏神様は賑やかな催しが好きでねぇ。そんで東の方では水着で、西の方では浴衣で遊んでるってわけさ。行き来に制限もねぇしゆっくりしていきなね」
 熱中症には気を付けるんだぞ! と自転車を漕いで親切な男が遠ざかっていった。
 不思議な光景に首を傾げていたあなた達だがやがて顔を見合わせうんと頷いた。

 そういうことなら思いっきり遊んでしまおうと!

 ●陽月島のお祭り騒ぎ【夏】
「おっ、その水着似合ってんじゃねぇか。お前さんは浴衣かい?」
 季節は真夏だというのにいつもと変わらぬ黒衣の衣装で朧はあなた方を迎え入れた。
 汗一つ掻かず、朧はそういえばと依頼書を持ってくる。
 そこには美しい海に囲まれ太陽と月が同時に出ている不思議な島が記載されていた。
「今回は太陽と月が同時に出ている不思議な島で遊んできてもらう。ドレスコードは水着と浴衣らしいが……まぁ、持ってなくても問題はないさね」
 希望者には水着や浴衣の貸し出しサービスも行っている様だ。
「東側は太陽輝く水着エリア。海で泳いだり海の家で食べたり飲んだりできる。西側のエリアは浴衣エリア。こっちは月に照らされて縁日を楽しんだり夜の浜辺を散歩したりできるみてぇだな。息抜き感覚で行ってきたらどうだい?」
 それじゃあいってらっしゃいと、朧はあなた方を送り出した。

NMコメント

 初めましての方は初めまして、ノベルマスターの白です。
 皆さま今年は水着と浴衣を発注されましたでしょうか?
 今回はせっかくだから水着と浴衣で遊べるお気軽ラノベラリーをということで一つ。
 現時点では一章完結を予定しております。
 参加回数に制限はありませんが一つのプレイングには水着か浴衣、どちらかでお願いします。
 同行者様がいる際は相手のお名前かタグをお願いします。

●目的
 水着や浴衣で思いっきり楽しむ。

●舞台
 陽月島
 ヨウゲツジマ、と読みます。
 島の東側は太陽が、西側は月が出ている不思議な島です。
 今日は夏神様の生誕祭という事で島をあげてのお祭り騒ぎの様ですね。

●行ける場所
【朝日】
 島の東側、太陽が出ているエリアになります。
 水着で遊ぶ! という方はこちらへどうぞ。
 太陽の下青い海と白い砂浜が眩しいエリアです。

・海で泳ぐ
・海の家でくつろぐ
・砂浜で遊ぶ
 等行えます。

【月夜】
 島の西側、月が出ているエリアになります。
 浴衣で遊ぶ! という方はこちらへどうぞ
 月の下で静かな海に縁日が楽しいエリアです。

・浜辺を散歩する
・星を眺める
・縁日を楽しむ
 等行えます。

 なお、水着浴衣を持っていない!
 レンタルしたい!
 と、いう方には白が独断と偏見に基づきお着換えさせます。
 プレイングに水着or浴衣のレンタル希望とご記載ください。
 

【NPC】
 朧
 指定がなければ登場しませんが、呼ばれればホイホイついていきます。
 ちなみに彼は水着も浴衣も着ません、黒衣衣装です。
 汗一つ掻いてないです。人間か??

 もちろん上記のこと以外でもしたいことがあればお気軽にお伝えください。
 それでは夏のお祭りへいってらっしゃい!

  • 陽月島のお祭り騒ぎ【夏】完了
  • NM名
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年09月05日 20時40分
  • 章数1章
  • 総採用数4人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

郷田 貴道(p3p000401)
喰鋭の拳

「HAHAHA、青い空! 真っ赤な太陽! 白い砂浜! 綺麗な海!」
 とくれば……そう。
「海の家! 焼きそばだろう! HAHAHA、稼ぐぞー!」
 じゃっじゃと手早くソースを麺に絡めにっと白く輝く歯を見せて笑う郷田 貴道。
 ブルーにリーフの柄のバンダナを頭に結び、自慢のボディには玉のような汗と血管が浮き出ている。ところで折角の海なのに遊ばないんですか貴道さん。
「コイツァ趣味みてえなもんだからイイのさ、だいたいこの格好みたら分かるだろ、今のミーは海の家のあんちゃんだ!」
 にっと白い歯を再度見せつけ、焼きそばづくりに精を出す。シミ一つない清潔な白のエプロンには『海の家 よしお』の文字が躍っていた。
「あ、そこのおにーさんおねーさん、焼きそば食っていかねえかい! 美味いよ美味いよー、じゃんじゃん食っていってくれ!」
「なに? 焼きそば?」
「えー、やばい美味しそう、食べたーい」
「じゃあ、焼きそば二つくださーい」
「あいよっ」
 ソースの香ばしい香りに誘われて若いカップルがやってきた。
 うんうんと満足げに頷いた貴道はヘラを両手に構えなおす。太陽の光を反射したヘラが一筋の軌跡を描いた。
「ミーの燕返し(やたら華麗にヘラで焼きそばを炒めるだけ)を見せてやるぜ、HAHAHA!」
 鮮やかな貴道の燕返しやたら華麗にヘラで焼きそばを炒めるだけ)に釣られ、よしおの前にギャラリーができるのはこの数分後の事である。

 

成否

成功


第1章 第2節

ソロア・ズヌシェカ(p3p008060)
豊穣の空

 右手にはスコップ、左手にはビーチボール。額には日差し対策のサングラス。準備万端なソロア・ズヌシェカはスコップを握りしめたまま立ち尽くしていた。スコップがあるからには体に砂をかけてみたいが、よく考えてみれば自分には砂をかけることが出来ない。

「どうした?」
 砂をじっと見つめたまま動かなくなったソロアに朧が声を掛ける。
 あ、とソロアは地面を指さした。
「朧さん砂浜に寝てもらっていいか?」
「こうかい?」
「よし、砂を……え、服着たままでいいのか? ほんとに?」
 躊躇いなく衣装のまま朧が砂場に寝転がったのでソロアは二度見した。
「砂風呂みてぇだな」
「砂風呂っていうのがあるのか……はおいといて、そんな状況だが暑さで倒れたりしないよな……?」
「おひいさんを泣かせるようなことにはならねぇよ」
「そ、そうか……じゃあかけるぞ?」
 最初は恐る恐る、しかし段々夢中になって砂をかけていたソロアはふと気づいた。朧は身長が高い。終わりが見えない。
 砂を掘り起こし始めたソロアに朧は「もういいのかい?」と問いかける。ソロアは頷いた。
「その代わりと言ってはなんだが、一緒に大きな砂の城を作ってくれないか」
「そいつはいいな。トンネル掘ろうぜ」
 水色と黒が砂で汚れるのも気にせず二人は懸命に砂の城を作る。
「これは崩すのが勿体ない出来栄えだな!」
「ああ、こいつはすげえな」
 砂の城は何時か崩れても、夏の思い出は決して消えないのだ。

成否

成功


第1章 第3節

シキ・ナイトアッシュ(p3p000229)
明日を希う
ランドウェラ=ロード=ロウス(p3p000788)
黄昏夢廸

 月明りが儚い淡藤色の纏め髪と艶やかな濡羽色の結い髪を照らしている。
 がやがやと賑やかな人々の間を縫う様にシキ・ナイトアッシュとランドウェラ=ロード=ロウスは歩いていた。

「お祭りだよ、ランドウェラ!」
「うん、たまにはこういうのも良いねー。それじゃあシキどこに行こうか」
「お祭りには美味しい食べ物はいっぱいあるって聞いたんだ、全部食べたいな!」

 シキの答えにランドウェラは懐から金平糖の詰まった小瓶を取り出す。
 空に浮かぶ星々と似たそれは瓶の中でころりと静かに転がった。
 食べ物はコレがあるから、と言いかけた口を噤む。折角の祭りなのにいつもと同じ物というのは味気ない。
 難しい顔をしているランドウェラに、シキはくすくすと笑っていた。
「ふふ、ランドウェラもこんぺいとうも美味しくて好きだよぉ」
 シキが周囲を見渡すと縁日には欠かせない食べ物の屋台がずらりと並んでいる。
 そのうちのりんご飴と書かれた屋台を指さしシキは言った。
「じゃあ私はりんご飴と、チョコバナナとたこ焼きとー……目に付いた美味しそうなの買ってくるから、花火見ながら分け合いっこしようよ」
「ああ、それはいいね。よし、僕はわたがしを買ってくる。他だと焼きトウモロコシに唐揚げ、クレープ? 種類が豊富だな。奥の方にも何かで店があるかもしれない」
 二人で目についた食べ物をあらかた購入していく。ついつい甘味に偏ってしまい、美味しそうな匂いに負けて食べ歩いてしまうのもご愛敬。

 りんご飴を齧っていた時に「あっ」とシキが思い出したように声をあげた。
「お祭りって言ったらあれだよね、お面!」
「ああ、確かにつけている人も多いね。見に行くかい?」
「うん!」
 狐、般若、おかめに人気のキャラクターを模した物まで。様々なお面がびっしりと並ぶ。
 黒に蒼い隈取を施した狐面が今自身の着ている浴衣と合う気がしてランドウェラはそれを選んだ。
「どうかなシキ、似合う……あれ?」
 ランドウェラが横に居る筈のシキを見たが、彼女は居ない。慌てて面を外し視線を動かす。
 彼女の淡藤色の髪とアクアマリンの瞳はこの薄闇の中では目立つ筈なのに何処にも見当たらない。
 白い雷も人混みの中を泳いでいる様子はない。

「シキーどこに行ったんだーい? シキー?」
「わっ!」
「! ……もぉ驚かさないでおくれよ」
「びっくりしたかい?」
「とっても」
 背後から白に紅の隈取を施した狐面を外しながらシキは悪戯が成功したことに燥いでいる様であった。
 無邪気な笑顔を見ていると、小言を言う気にもなれずランドウェラは軽く彼女の柔らかな頬をつっついた。
 へへ、と小さく笑ったシキはランドウェラの手を引き、人混みから少し離れたところへ彼を連れていく。


「ふふ、一緒に食べると楽しいし、花火ももっときれいに見えるよ」
「ふふ、そうだね」
 いつかやり返さないと、と共に笑いながら二人は夜空に咲いた大輪の花を見上げていた。

 
 

成否

成功


第1章 第4節

 宴も酣――。
 熱気に包まれたお祭り騒ぎは真夏の太陽と月を彩る花火にてフィナーレを迎えた。
 
 大声を上げて燥いでいた子供たちも。
 酒を飲んでは騒いで笑っていた大人たちも。
 今この時だけは一様に空を見上げ大輪の花を眺めていた。

 閉店、の看板を提げた海の家も。
 波に攫われ崩れかけている砂の城も。
 かじりかけのりんご飴とわたがしも。

 いつかセピアに染まったとしても、決して色褪せることは無い夏の一瞬。
 来年も同じとは限らないけれど、いつかきっと『あの夏はこうだった』と思い返す日が来るから。
 

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