PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<Bloom*Bloom>ハッピーサマーウェディング!

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●妖精の結婚式
「フローラ、私事ではあるのですが」
「なあに? 急にそんなに改まっちゃって。いってみなさいな!」
「ふふ、そぉ? その……け、結婚することになったの」
「け、結婚!?」
「えへへ、うん! それで、フローラにも来て欲しいなあなんて思ったんだけど、どうかしら」
「そ、そりゃ勿論よ! どうしましょう、結婚式の御呼ばれなんて久しぶりすぎてわからないわ」
「私も初めてだからわかんないわよ!」
「それもそうね!?」
 フローラの友人のひとりであるカリュプソーは、溌剌と笑みを浮かべながら、フローラに招待状を差し出した。
「そうそう、それでこれ。フローラももう女王サマなんだから、誰かボディーガードでもつれて来なさいね」
「もう、それくらいするわよ」
「アンタそれでこの間誘拐されてたんだからね!」
「耳が痛い! わーわー聞こえない!」
 フローラはきゃらきゃらと笑いながら、カリュプソーへと笑みを向けた。
「相手のひとはどんな人なの?」
「それは結婚式でのお楽しみってやつよ! 勿論、来てくれるわよね」
「勿論!」
 友達の結婚式なのだ、行かないわけがない。
 それはそれとして、ボディーガードの手配をしなくては。フローラはよし、と自分に活を入れた。


「はい、ということでお久しぶりの依頼だよ」
 カナタは笑みを浮かべ、依頼用紙を取り出した。
「なんでも、フローラ女王のご友人……この方もまあ由緒正しいお姫様なんだけれど。その方がご結婚されるそうでね」
 曰く、重要な来賓も来られるとのことで、命が奪われると厄介な結婚式になるというのだ。
「まったく、海の女神は何がしたいんだか……」
 もっともである。
 とはいえ、国や世界的にも重要な人物が暗殺されるようなことがあっては、物語はめちゃくちゃ、世界は崩壊の一途をたどってしまうのも事実。そこで声をあげたのが、此度の物語というわけだ。
「それに、今回の依頼はボディーガードと言う名目で、食べたり踊ったりが自由なんだ。あ、でも、お酒だけは絶対にダメだけど。護衛に支障が出たらだめだからね」
 注意事項を読み上げる。無礼講、ではあるけれど、お洋服くらいはちゃんとしてくること。プレゼントはノーセンキュー、その代わりにおいしい食べ物の持ち込みを!
「随分と自由な結婚式だな……まるでパーティみたい。そう考えれば、君達も楽しめるんじゃない?」
 そうでしょう、特異運命座標(イレギュラーズ)?
 物語の扉はいつだってあなたに開かれている。さぁ、まずは飛び込んでみて。

NMコメント

 どうも、染です。
 気が付いたら六月が終わってました。こんなはずじゃなかった。
 遅めのジューンブライドです。常夏の結婚式を見に行きましょう。

●目的
 フローラの護衛

 結婚式から無事に帰れるように、近くで護ってあげましょう。

●結婚式
 真っ青に晴れた空の下……ではなく、海中で行われます。
 海中に大きな泡を生み出し、その中で行うため呼吸は問題ないらしいです。
 貝殻のソファ、サンゴのシャンデリアなど海の中らしいセットがあります。
 食事スペース、ダンスホールなど、パーティ会場に在りそうなものはなんでもあります。

●花嫁
 ・カリュプソー
 フローラの良き友人。海の妖精です。
 明るく溌剌とした性格でフローラとは気が合うようです。

●世界観
 魔法世界『ブルーム・ブルーム』。
 花と魔法で満ちた世界。魔法で文明が築かれています。
 基本的には物理攻撃よりも神秘攻撃がメインの世界です。
 また、ファンタジーな世界ですので、妖精やドラゴンなど、ありえない生物がいます。

●フルールについて
 フルールとは、花冠師のこと。
 魔法や魔術を使う人々のことを指し、この世界に住まう人々の半分は花冠師です。
 現地の人々はもちろん、異世界から来た人がフルールと呼ばれる場合もあります。
 また、フルールにはギルドがあり、各々所属している団体があるようです。

●NPC
・フローラ(ティターニア)
 妖精女王、花の妖精。若草色の髪が特徴で、桜色の髪留めが宝物。
 エルフのような長耳と少女のような凹凸の少ない身体。性格はお茶目でお転婆、然しながら王としての自覚も芽生えつつあります。
 桜色のドレスと纏っています。食事スペースにいるようです。

・カナタ
 花冠師ギルド『Flowers Flag』のギルドマスター。
 トップクラスの実力を持つ温厚な青年です。
 剣術を得意とし、フローラ達の護衛として腕を買われています。
 呼ばれたら出てきます。
 食事スペースに居ます。胃薬を飲み始めました。

 以上となります、ご参加お待ちしております。

  • <Bloom*Bloom>ハッピーサマーウェディング!完了
  • NM名
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年08月03日 22時05分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

サイズ(p3p000319)
妖精■■として
武器商人(p3p001107)
闇之雲
回言 世界(p3p007315)
狂言回し
隠岐奈 朝顔(p3p008750)
未来への陽を浴びた花

リプレイ

●お待たせしました
「はあ!? 特に何事もなかった!?」
「ええ、そうよ。平和って素敵ね~」
「は、はあ……」
『カースド妖精鎌』サイズ(p3p000319)は素っ頓狂な声をあげる。二か月ごしの依頼ともなればさぞかし忙しかったのだろうか、いいやそんなことはない。至って平和な日常があったのだという。なんでやねん。
 嘘をついているとも思わないがそれで済むほど平和な世界だったとも思わない。女王が暗殺されかけたり誘拐されたりする世界なのだから何が起こってもおかしくないだろう。なのに何事もなかったというのだ。もうどうすればいいのか。
 とりあえず、落ち着いて。
 今回はひとまず過去の事を思い出しながら見回りをすると決めていたサイズは、とりあえず周囲の警戒を行うことにした。綺麗な教会のなかをぐるっと、見て回る。
(といっても、俺が所持している情報のなかではフローラ様を狙う敵の情報はほぼ皆無なんだよな…故に敵が近くにいてもどうしかけてくるか方法が全くわからんバカ正面に仕掛けず呪いばっかりの姑息な敵という情報ならあるが…)
 クロユリの呪いは未だに覚えている。城内を走り回ったし。フローラも苦しそうだったし。色々あったのだ、本当に。
(まあ、敵のことはとりあえず置いといて…フローラ様には…今回は関わらない方がいいかな…結婚の話とか恋愛の話をされたら対応に困るし…)
 珍しくフローラとの交流をさけたサイズは、フローラが安全に過ごせるような環境づくりにいそしむことにした。
(一応俺は悲恋の呪いを纏ったカースド武器だからな…そういった話は苦手だ…今回はひっそり護衛と調査をした方がいいな。
 ………あと敵が放つ呪い対策として周辺に聖水巻くか、俺からしたら猛毒で俺が動きにくくなるけど、呪い対策はしとこう)
 もしも敵が潜入しているのなら好き勝手にされてはこまる。なんせ今日は結婚式なのだ。せっかくの晴れの日にそんな思いをしてほしいとは思わない。
 備えあれば憂いなし。
 避難用の浮き輪に、聖水に、それから色々。準備さえしっかりなっていれば、何事も万全に進むというものだ。
「ふう……」
 サイズが汗を拭いたとき、新たな日常が始まるふたりのための鐘が鳴り響いた。


(おやまァ、結婚。めでたいねぇ。
 海のコの慶事ともなれば海の王も何かしらお祝いに来てくれるかな?
 それとも海の王が直接関わってたり? ヒヒ!)
 きょろきょろとポセイドンの姿を探す『不死身ノ勇者』武器商人(p3p001107)。『残念ながら』今日は用事で来ていないとのことだ。
 わらわらと集う妖精たちにきゃっきゃと絡まれながら、指を掴まれ背を押され、カリュプソーの元へ連れて行くのを妨害される。
「おやまぁ、少しの間だから待てないかい?」
「やだー!」
「だって銀のフルール、行っちゃうでしょ?」
「それにそのおいしそうなのももってっちゃう!」
「やだ!」
「フフ、これかい? 後でお前たちの分も用意しておくからね」
「ならいいよ!」
「とおってよぉし!」
「ありがとう、イイ子だねえ」
 早速本日の主役の元へ向かった武器商人は、恭しく一礼を。
「おめでとう、愛しい隣人(ようせい)。変わらぬ愛がいつまでもキミの傍にありますように」
「あらあらまあまあ! うふふ、嬉しいわ。ありがとう!
 ところでこれは? どこのスイーツかしら」
「これは我(アタシ)の店で発売しているジュエリー・サマー・キューブさ。
 今、サヨナキドリで限定販売の商品だからね。せっかくだからぜひ食べてほしくてね」
「まぁ、そんなものがあるのねえ! あなたの店にも一度行ってみたいわ。また是非顔を出して頂戴ね!」
「ヒヒ、勿論だとも。愛しい隣人が呼んでくれるならね」
「あら、武器商人はカリュプソーの味覚も掴んでしまったの?」
 ふわりふわりと満喫していた様子のフローラが海の中から現れる。
「そうよ、フローラ! このヒトすごいわ、こんなにきらきらしたお菓子初めて見たの」
「ふふ、武器商人のお菓子はとっても美味しいのよ! 私も大好きだもの。カリュプソーは相変わらず見立てがいいわねえ」
「ふふ、勿論よ!」
 けらけらと笑った二人に武器商人は頷いて見せる。
「ねえねえ武器商人、この子の為に素敵なお菓子をありがとう! あなたのお菓子は屹度この世界でもたくさんのひとから愛されると思うわ」
「おや、そうかい? ヒヒ、サヨナキドリがこちらに進出する機会をうかがわないとねえ?」
 穏やかな会話。終わらない宴。幸せなひと時に、特別な一品を。


(冠婚葬祭ってのは基本的に面倒で嫌いなんだがな。しかも友達の友達的な間柄の相手の結婚式に出ることになるとは……まあ護衛役なんだし当たり前と言っちゃ当たり前なんだが。
 とりあえずお偉いさん方の結婚式ともなれば豪華な食事くらいはでるだろうし、それを楽しみにするか)
 相変わらず食事に関してはしっかりしている『貧乏籤』回言 世界(p3p007315)は、珍しくも正装で参加。
 こういう場はしっかりしておかないといけないのだ。一応彼女たちは国際的な実権を握る立場。護衛がしっかりしていないと面子も保たないのだろう。
(さて、護衛するなんて言っても何か物騒な事でも起きない限り自分が必要になることもないだろう。物騒な事が起こっても直接的な戦闘力に欠ける俺がそう役に立つとは思えない。
 ……つまり俺が抜けた所で大きな問題にはならないので気晴らしにブラブラと散歩でもするか)
 と、いうことでもちろんちゃっかり散歩もしたりなんかする。そうしておけばある程度の構造も解るので一石二鳥だ、ということにして。
(カナタを誘ってもいいが……今日くらいはアイツもちゃんと仕事してるだろうしな、まあ邪魔にならない程度に揶揄うくらいで済ませておこう)
 ~一方そのころのカナタ~
「ヘックシュン!!! ……なんか嫌な予感がする」

(というわけで主に人目の少なそうな場所をのんびり巡っていく。人目が少ない場所の理由? そりゃこの似合わんスーツを脱いでリラックスするためだよ。こういうキッチリした服は息苦しくていけねえ)
 ネクタイも緩めて、シャツのボタンも開けて。先程休憩に入ったらしいカナタを引き連れて、のんびりぶらぶらと。
「せっかく海の中なんて開放的な空間にいるんだからそれを堪能しないとな。
 式の会場から持ち出した軽食を片手に海越しの日差しを浴びて昼寝をするのも悪くないだろう」
「いや 俺 護衛が」
「今日ハチャント女王ノ護衛ヲズットシテイマシタヨ。っていっとけばなんとかなるって」
「世界……」
「その目を止めろ。あとその顔も。な」
「ああ……」
 やれやれと首を横に振ったカナタにネクタイと服装を整えられ、ずるずると護衛に連れ戻された世界であった。


「結婚式に呼ばれるなんて、凄く素敵で楽しみです! しかも水中だなんて! 少なくとも豊穣では見られないし……!
 海の中とか大好きなんです……まるで人魚姫みたいで」
 目を輝かせながら一面の海を見渡した『天色に想い馳せ』隠岐奈 朝顔(p3p008750)は、その美しさにはぁと息を吐く。
「料理は…何が良いでしょうか? 妖精ってお菓子が好みなイメージがありますが…んー、ましゅまろセットを持っていきましょうか。
 マシュマロに綿菓子にマッシュポテトのセットなので、どれかは口に合うでしょうから。お口に合うといいのですが!」
 きっと喜んでもらえるだろう。優しさと想いがたくさん詰まったものなのだから。
「それに…ちゃんとした服装ってドレスでいいのかな? カナタさんに確認すれば問題ないですよね?
 なら、露出少なめで天色のドレスを着ていこう…」
(目立たないようにとは思うのですが、この巨体ですからどうなる事やら)
 朝顔はゼノポルタの中でも身長は高い方だ。だがこのライブノベルでは身長の高い種族も沢山いる。その身長が『普通』であると認められ、奇異の目を向けられることもないことに、朝顔は目を瞬かせていた。

 結婚式は、踊るのは恥ずかしいからと壁の花に徹することにした朝顔。見守っているのも楽しいものだ。中々に。
(そうだ、折角インスタントカメラ持ってきたんですから、結婚式の舞台、花嫁や花婿の様子などを撮影したいですね
 えっと…”映える”でしたっけ? そんな単語が似合いそうなシーンや場所なんて幾らでもあるはず!)
 混沌ではともかく、故郷の豊穣で見られるかは怪しいビビットな食べ物や建造物の数々。美しいドレスと妖精たち。きらきらな夢が詰まった宝石箱のような世界に、インスタントカメラはその目を瞬かせ続けた。
 結婚式もいつかは終わる。少しずつ食べ物が減って、海が夕焼けに染まっていく姿を眺めながら、朝顔はぼんやりと呟いた。
「良いなぁ…いつか、私も遮那君と…」
 愛する人と、いつか式を挙げることができたなら。
 乙女の密かな夢は、波にさらわれて、海に溶けていった。応援するかのように、朝顔の手元にはブーケトスのブーケが降り注いだのだった。

成否

成功

状態異常

なし

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