PandoraPartyProject

シナリオ詳細

夏で海でビーチバレー!

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●どうしよう?

 ――とある塔を攻略してほしい。

 ローレットに集められたイレギュラーズ達に伝えられた、ある『依頼』。
 それは集まったイレギュラーズ達が4人で徒党を組み、頂上まで上り詰めてほしいというものだった。
 その塔は長く険しく、そしてチームで進むためにチームワークも必要となる。

 集まるだけでのチームワークも、もちろん悪くないものだろう。
 だがもし、塔へ登る前により良い関係を築くことができれば、どこまで登れるものなのだろうか……?
 ベルフラウ・ヴァン・ローゼンイスタフ (p3p007867)は、少々興味が湧いた。

「しかし、どうしたら良いのだろう……?」

 どうやって関係を深めてみよう、と考えた矢先でベルフラウは今の季節をふっと思い出し……。

●夏だ! 海だ! ビーチバレーだ!
 場所は変わって、常夏の鏡面世界。
 ざん、ざざぁんと波が打ち寄せる砂浜に、イレギュラーズ4名が来ていた。

 ベルフラウは今回共に塔を登る仲間のブレンダ・スカーレット・アレクサンデル (p3p008017)、小金井・正純 (p3p008000)、リディア・T・レオンハート (p3p008325)を連れて来ていた。
 というのも、この4人で今から休暇という名前の交流会を行うからだ。休暇でもあるのだが、今回はお互いをよく知ろうというのが目的。
 戦いの中で知るよりも、安らぎの中でお互いを知ることがより良い関係を築けるのではないか。そう考えてのことだった。

 4人の目の前にはキラキラ輝く黄金色の砂浜と、透き通ったエメラルドグリーンの海が広がる。
 波は寄せては引いてを繰り返して穏やかな様子を見せており、打ち付ける波しぶきが4人に当たるとひんやりとした心地よさを与えてくれた。

 こんな素晴らしい環境をどうやって見つけたのだろうと、正純はベルフラウに問いかけた。

「よく見つけましたねぇ、この場所」
「偶然ではあるが、今回の交流会にふさわしいなと思ってな。ここなら、ビーチバレーも出来るはずだ」
「確かに、ここの砂浜は見るからに広いですからね!」

 交流会を行うとベルフラウから聞いた時、ブレンダもリディアも正純もビーチバレーはやりたい!と言っていた。
 故に出来るだけビーチバレーが出来る広い砂浜のある場所で交流会をしたい、と考えていたが……なかなかその条件に当てはまる場所が見つからなかった。

 だが、今回。ベルフラウが偶然見つけたこの海で、4人は交流会を行う。
 なお今回はお互いをより良く知ることが目的なので、ビーチバレーに関してはチームメンバーを1戦ずつ入れ替えながら行う形式で行うことに。

 交流会を開始しようとするその前に、軽くリディアが注意。

「あ、でも。バーベキューをやる体力は残しておきましょうね?」
「……確かに!!」
「そうだった!!」
「そういえばビーチバレーだけじゃありませんでしたね!!」

 リディアの言葉にハッと我に返ったベルフラウ、ブレンダ、正純。
 今回夕飯にはバーベキューもあるので、水泳やビーチバレーを楽しむのはほどほどに、とのこと。

 塔を登る前の交流会。果たして、バーベキューまで体力は持つのだろうか!

NMコメント

リクエストありがとうございます、御影イズミです。
今作はリクエストシナリオとなっており、参加できるのは今回リクエストをしていただいた方のみとなっております。予めご了承ください。

◆背景
常夏の世界です。
燦々と照りつける太陽、細かな砂の砂浜、エメラルドグリーンの海。
砂浜は結構広いため、2対2のビーチバレーが可能となっております。
また砂浜の先には森が広がっており、夜になると肝試しも可能となっております。

夜には必ずバーベキューを行いますので、食べたいものと飲みたいものの記載は忘れずに。

◆最終目標
たくさん遊んでパーティメンバーとよりよい関係を結ぶ。

◆出来ること
以下は宣言があった場合のみ描写されます。

海で泳ぐ:ブイなどがないためどこまでも泳げます。戻ってこないと永遠に泳いだままです。
ビーチバレーをする:4人で夕暮れまでやることが出来ます。なおネットの代用で丁度いいヤシの木が使えます。
肝試しをする:夜になってから行えるので、プレイングに指定があればバーベキュー後に行います。
キャンプファイヤーをする:すると宣言があった場合、丁度いいヤシの木が何故か倒れて来て勝手に燃えます。

◆その他
OPからの続きとなりますので、RPを少々入れるのもありかもしれません。

それでは、楽しい交流会を!

  • 夏で海でビーチバレー!完了
  • NM名御影イズミ
  • 種別リクエスト(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年07月07日 22時05分
  • 参加人数4/4人
  • 相談3日
  • 参加費---RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ベルフラウ・ヴァン・ローゼンイスタフ(p3p007867)
雷神
小金井・正純(p3p008000)
ただの女
ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)
薄明を見る者
リディア・T・レオンハート(p3p008325)
勇往邁進

リプレイ

●準備!
 ベルフラウ・ヴァン・ローゼンイスタフ(p3p007867)、小金井・正純(p3p008000)、ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)、リディア・T・レオンハート(p3p008325)の4人は、任務のためにも親睦を深めるという理由で常夏の世界へやってきていた。

 燦々と照りつける太陽、そよ風に揺られるヤシの木、煌めくエメラルドグリーンの海。
 どれをとっても今日の交流会にふさわしい光景だ。

 なお少々太陽の光が強いので、水着を着ている4人はしっかりと背中まで日焼け止めを塗ることは忘れなかった。

「うむ、祖国では不凍港くらいでしか波の打つ海は拝めぬ故、些かの物珍しさがあるな」
「海ですか……。私は泳げないので、今回はこのあたりにいますね」

 ベルフラウは打ち寄せる波を足で受け止めつつちょっとぬるめな水温を味わっていたが、正純は少々海から少し離れた砂浜に立つ。
 彼女が泳げない事を思い出し、ブレンダとリディアにもなるべく近づかないようにとベルフラウは注意事項を伝えておいた。

 日程の確認を行い、4人はまずビーチバレーの準備を開始する……。

●ビーチバレー!
 丁度メンバーが4人いるため、2対2の2点先取方式を使い、試合毎に組分けを変えることにした。
 こうすることで一定のメンバーの間だけが仲良くなる、ということを未然に防げるのだ。

「運動に関しては得意分野ではあるが、今回は勝負を付ける必要はない。皆が楽しむのが1番だからな!」

 ブレンダは丁度よいヤシの木を紐でくくりつけてネット代わりにして、ここからここまでが範囲内! と棒きれを使って砂浜に線を描く。
 詳しいことはよくわからないため、線を描いてバレーコートが出来上がり。多少歪んでいる部分もあるが、そこはご愛嬌。

 怪我をしないように丹念に準備運動を済ませた4人はチーム分けを考えるのだが、最初は師弟関係のあるリディアとブレンダを一緒にすることが手っ取り早いと踏んだ4人。ベルフラウと正純もそれでいいだろうと、チームを組むことに。

「フハハハハ! 良いでしょう、私の力を存分にお示ししましょうとも!」
「さぁ、こい! この私の、この気温と照りつける太陽の中、熱源と化した義手から放たれるスマッシュをお見舞いしましょう!!」
「それは大丈夫なのか!?」
「溶けないかソレ!?」

 腕を組んで仁王立ちしながら魔王風な可愛らしい威圧を放つリディアに対し、正純は照りつける太陽の熱を吸収し、汗こそはかかないものの代わりに物凄い熱を帯びている右腕を見せる。
 ブレンダ、ベルフラウ共にビーチボールの耐久性を心配したが、そこは大丈夫だったようで。

 ぱぁん、とリディアがサーブを打つと、それに反応してベルフラウがボールを拾い上げてパスを繋ぎ、正純がブレンダに向けてアタック。
 真っすぐ飛んできたボールを両手で受けたブレンダは、そのまま真上にボールをトスし……。

「今だ、リディア!」
「はーい!」

 リディアが真上に飛び上がったボールを思いっきり叩きつける。
 急いで走ろうとした正純とベルフラウだったが、砂に足を取られてしまう。なんとか手を伸ばしてボールを片手で跳ね上げるも……2人とも転んでしまい、ボールはそのままコートに着地。

「すまない、正純。砂に足を取られた……!」
「いえ、こちらこそすみません……。今の動きはわかっていたんですけれども……!」

 悔しがる2人だったが、むしろ今のやり取りで砂がどれだけ足を阻害してくるかがよくわかった。
 故に正純とベルフラウは対策をとって、なるべくお互いが動きやすい場所を陣取った。
 対するリディアとブレンダは今の攻撃は良かったとお互いを褒めあい、相手の動きから砂が危険だということを察知。今度は慎重にラリーを続けていた。

 数分間のラリーは、そよ風と太陽が照りつける中で行われる。
 そんな中、少々強めの風が吹いたところでベルフラウがチャンスを作り出す。少し高くボールをトスし、正純がボールに到達するまでの時間を稼いだのだ。

「――正純、今だ!」
「はい!」

 掛け声と同時に走り出した正純はスパイクを決める。
 灼熱の右腕から繰り出されるアタックは、リディアとブレンダの間を駆け抜けた。
 あまりの速度に反応できなかった2人。ちらりと後ろに飛んでいったボールを見れば、なんだか隕石が落ちたような擦り跡が残されている……。

「正純さんの球、速ッ!?」
「お、おぉ……凄いな、正純殿……」

 そんな中で、打った本人は少々バランスを崩し、ベルフラウに支えられていた。
 なんてことはない、初めてのビーチバレーで慣れない動作をした故だ。

「すみません、ベルフラウさん」
「いや、むしろ良いアタックだった。……いつもより、燥いでいるのではないか?」
「うっ。気づきましたか……」

 多少照れくさそうにする正純だったが、間違いがなかったため訂正などしない。
 楽しく燥ぐのが今回の目的なのだから。

 こうしてチームを入れ替えながら、ビーチバレーの時間は過ぎてゆく。
 気づけば太陽がゆっくりと傾き始め、暑さが和らぎ始めていた。

●バーベキュー!
「そろそろビーチバレーを終わらせて、次に参りましょう」

 正純の声に、ベルフラウもブレンダもリディアも今の時間が夕暮れに近いことに気づく。
 そろそろバーベキューの支度をしなくては、最後のキャンプファイヤーには間に合わないだろう。

 ブレンダとリディアでビーチバレーの後片付けをし、ベルフラウと正純で火起こしと下拵えを開始。
 夕暮れに近づけば、そよ風は少し強くなってゆく。なるべく風で食材に砂が入らないよう、風よけを準備しておいた。

 材料は今回様々な肉や野菜を持ち込んでおり、定番の牛、豚、鶏に始まり、猪や鹿などの肉も準備されていた。
 ブレンダいわく。バーベキューといえば、肉! だそうで。

「となると、串焼きにするのもいいですね。あとはー……焼きそば、でしょうか?」
「おぉ、いいな。野菜たっぷりにするのも悪くないと思うぞ?」

 準備しておいた焼きそば麺とソースを取り出し、焼きそばの準備もする。
 あたりに良い匂いが漂い始めたところで、全員が座って食事を開始。

 いただきますと声を上げ、それぞれが食べる。
 塩胡椒だけの串焼きを頬張ると、ピリッとした刺激が口の中に広がって肉の香ばしさが鼻の中に広がる。
 焼きそばは甘めのソースが野菜の甘さと絡み、麺のモチモチ感も相まって一層美味しい。

「うーん、美味しいですねぇ」
「リディア、お前はまだ身体が出来てないのだから、バランス良く野菜も食べるのだぞ?」
「ちょちょちょ――こ、子供扱いしないで下さいよ師匠……!」
「そうか? リディアももう17だ、体つきも一人前に近いと思うが」
「私からすれば、リディアはまだ子供さ。……ほら、これはまだ飲めないだろう?」

 にんまりと笑ったブレンダはキンキンに冷えた缶ビールをベルフラウと正純に渡した。
 やはりバーベキューといえば、缶ビールで一杯。流石に酔いつぶれるほどには飲まないが。
 程よい苦みが喉を通り抜け、スッキリとした味わいを残していく……。

 大人はずるい! とリディアは言うものの、彼女は彼女なりにオススメを差し出した。
 ……パイナップルの輪切りを、軽く焼いたものを。

「えっ、パイナップル?」
「はい! 甘さが際立って美味しいんですよ! ベルお姉様もどうぞ♪」

 差し出された焼きパイナップル。確かに酸味が薄れて、甘さが引き立っていた……。

●キャンプファイヤー!
 夜も更け、あたりが真っ暗になった。
 バーベキューで使い損ねた薪を井桁型に組み、火を起こす。
 パチパチと爆ぜる炎が今日の出来事をしっかりと4人の心に植え付けた。

 そして、ふと。ベルフラウが塔の話をし始めた。

「かの塔の主は、登り詰めた者の望みを1つだけ叶えるという」

 それはローレットでも聞かされた話。登り詰めたとしても、主が気にいるかどうかはまた別の話ではあるのだが……今回はベルフラウは、望みはないのだという。
 では他に何かないのかと問われれば、彼女はこう答えた。

「此処にいる4人で、踏破に挑むという事実。その事実だけで、胸が躍るようだよ」

 その言葉を聞いた正純、ブレンダ、リディアの3人は小さく、首を縦に振って彼女の言葉に応える。
 こうして交流会を開いたのも、全ては塔の頂上へと登るためのものなのだから。

「今回は危険な塔を登るわけですし……ええ、事前にこうして、みなさんと交流できてよかった」
「ああ、今まで以上に皆のことが知れた気がするよ。私達なら塔も問題なく登れるだろう」
「そうですね! このメンバーなら、絶対に頂上まで登りきれますよ!」

 朗らかに笑う4人だが、ふと他のメンバーの願いについて気になったベルフラウ。
 正純、ブレンダにはまだ願いを口にするまではなかったのだが、リディアは答えを言おうとして少し止まってしまった。

「私のお願い事は――……」
「……リディア?」

 ――"兄と共に、元の世界へ帰る"。
 それがリディアの願いだった。……願い、だったはずなのに。
 何故かその願いを叶えたくないという気持ちが、優先されてしまった。

「大丈夫ですか?」
「ビーチバレーで体力を使いすぎたか?」

 ――心配そうにする正純と師匠の声が、少しぼやけてしまう。
 本当なら叶えるべき願いがあるのに、この3人と一緒にいると――。

「……いえ、大丈夫です。お願い事は、また後で考えておきますね」
「そうか……。あまり、無理はしないようにな」

 3人が優しく、リディアの頭を撫でる。

 本当なら願いを口にしておくべきだったのかもしれない。
 しかし、出会った人との絆を傷つけるような真似は、したくない。
 そんな思いがリディアの心に渦巻いていた。

 かくして、交流会は終わりを告げる。
 物語の続きは塔の頂上、絆の決戦へ――。

成否

成功

状態異常

なし

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