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シナリオ詳細

希望を紡ぐ天の川

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●星が瞬く妖精の地
 星の妖精たちが住む世界、スターリア。
 ここでは黄金色に輝く妖精たちが、天空から繋がる人間たちの世界「下界」を見守り、導いている。
 そんなスターリアは、7月の風物詩とも言える伝統的な催し物がある。

「さあ、下界のみんなの願いを聴いていくわよ!」

 妖精たちのリーダーと思われる女性がが、その準備のスタートを告げる。
 そう、妖精たちの仕事は、いわゆる「七夕」で人間たちの願いを可能な限り叶えることだ。
 もっとも、叶えられるのは「可能な限り」なので、使者を生き返らせたり、逆に人を極端に不幸に貶めるような願い事は叶えることはできないわけだが。

 しかし、人々はこの催しを楽しみに待っている。
 というのも、これは単に願いを叶えるだけの行事ではなく、その日でないと拝むことのできない景色……天の川を見ることができるからだ。
 天の川の一つ一つの星は、人々の願いから生まれた「希望」の集大成だ。
 人々は叶うと叶わざるとにかかわらず、この光景を見るために、妖精たちに希望を託すのだ。

「今年は、一番大きな天の川を作るわよ! せっかくだから、他の世界の人々の願いも聞いてみましょう!」
 妖精たちは、やる気に満ち溢れている。
 希望の川は今、紡がれようとしているのだった。

●叶うわけではないけれど
「七夕、か。元はと言えば地球という惑星の日本という地域出身のイレギュラーズから聞いたことがあるねぇ。僕が知ってるものとは少し違うけど、願い事をできる時にするって言うのは、少しでもこの機会にあやかっておきたいって言うのもあるんだろう。」
 セミが泣き始めた夏の日、教会案内人カストルは構わず外の暑さなど知らないとでも言うように、本のページをめくる。
「全ての願いが叶うわけではないってことだけど、まぁ、良い景色が見れるみたいだし。どうだい? 運試しに願い事でもしてみるのは。」
 ーー当日は妖精も人間も関係なくお祭り騒ぎみたいだし、良いんじゃないかな?
 そう言うと彼は、イレギュラーズを笑顔で送り出すのだった。

NMコメント

 皆さんこんにちは。
 水野弥生です。
 みなさん七夕は何をお願いしますか?
 今年の私の願いは、貯金口座が3億円くらいになることです。

●世界観とやるべきことについて
 星の妖精たちの住む「スターリア」と、人間たちの住む「下界」がつながっている世界です。
 今回、みなさんには「下界」に行って七夕のお願いをしていただきます。

●願い事について
 亡くなった人を生き返らせる、はたまた憎んでいる人を極端に不幸に貶める(例えば殺すなど)はできません。
 ただし、生き返らせることはできなくとも楽しかった思い出を目の前に幻影と下見せることはできますし、復讐については頭の上にタライを落とすくらいはOKです。
 また、願い事をする際、くれぐれも他の方を誹謗・中傷する行為はおやめください。

●その他出来ること
 現地の人やたまたま下界に降りてきた妖精と話すことは可能です。

 それでは皆様のご参加、心よりお待ちしております。

  • 希望を紡ぐ天の川完了
  • NM名水野弥生
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年07月07日 22時05分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ワルツ・アストリア(p3p000042)
紅き弾道は真実に導く
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
希う魔道士
カティア・ルーデ・サスティン(p3p005196)
グレイガーデン
御子神・天狐(p3p009798)
ワイルドフォックス

リプレイ


「七夕! もうそんな季節か!」
 御子神・天狐(p3p009798)はこの時期独特のイベントを思い出す。
「願い事か、そうじゃのう……なんだか沢山ありすぎて困ってしまうのう!」
 うーんと考え込む仕草をしたかと思うと、彼女は昔を思い出してフフッと微笑む。
「しかしまぁ。こういったイベントはいつになっても楽しいものじゃな。夜空を彩る星々が作り出す、遥か頭上に架かる天の川。織姫と彦星の伝説、昔の人も現代に負けず劣らずロマンチストだったのだろうなぁ。」
 天狐の知っている七夕は、年に一度しか会えない恋人たちが天の川で再開するお話。
 天の川の向こう側にいるであろう彼らに、天狐は思いを馳せる。
「うむ、どのようなモノかは知らぬが…天の川に流れる水で茹でた饂飩はさぞ美味しいのだろうなぁ。いいのう織姫と彦星は……わしも食べたいのう。」
 きっと今頃川沿いで肩寄せ合って仲良くグランピング真っ最中であろう織姫と彦星を茶化すかのように、天狐は一人寸劇を始める。

『これ織姫、マシュマロはそんなに炙るものではない』
『よよよ、彦星や。そろそろムース汁が出来た頃合いではないか?』
 低音と裏声で繰り返される妄想寸劇。二人は間違いなく食べているものも育んでいる愛も甘々に違いない。
 そのようなことを考えていると、腹の虫がぐーっという声を上げる。
 はっとした顔で天狐は夜空を見上げながら今日のメインイベントを思い出す

「おぉそうじゃそうじゃ! 短冊に願い事をせねばならぬな! そうじゃのう……よし、決めた!」
 キュキュッ、とマジックの小気味いい音を立てながら、彼女が書いた願い事は……。

「ワシの願い事は『今夜世界中の食卓の夕飯が饂飩になる』じゃ!」
 よきかな、よきかなと、ドヤ顔で彼女は短冊をスターリアの妖精に手渡す。妖精たちはふふっと微笑み、願いを空に運んでいく。
「世界が饂飩を好きになれば、きっと平和が訪れるじゃろうて! うむ! ……さて、わしも帰って油揚げたっぷりの饂飩を作るとするかのう!」
 天狐は楽し気な足取りで、夜空を照らす天の川の下を歩く。
 その夜、すべて、とはいかなかったものの、多くの食卓で美味しい饂飩がふるまわれたらしい。オーソドックスなかけ饂飩からこの夏限定のざる饂飩まで、さまざまに麺を啜る音が聞こえてくるのであった。


「願い事ねえ。此処は随分サービスが良いのね。」
 この世界での願いをかなえられるかもしれないイベントに、ワルツ・アストリア(p3p000042)は淡々とではあるものの関心を示している。
「いつも分相応に生きているつもりだし、ポンと浮かぶものはないけど……強いて言えば……。」
 彼女自身もっと欲しいものはたくさんある。
 叶えたい夢や乗り越えたい現実、欲しい物やお近づきになりたい気になるあの子。
 ストイックに頑張り続けるからこそ、そういった『欲望』というものは枚挙に暇がない。
「夢……は自分でかなえなきゃ意味がないものだし、自分のウィークポイント……は自分で考えて乗り越えなきゃダメ。」
 彼女は願い事を真剣に考えていた。正直なところ、願いを『叶えてもらう』というのは嬉しくもあるがポリシーに合わないような気がして、複雑な感覚なのである。
 あぁもう、と頭を抱えている彼女の視界に、ふとあるものが過る。
 
 それは、とある妖精たちの休憩所だ。彼らはゆったりと天の川を見上げながらそのブレイクタイムを楽しんでいる。
「……これだわ。」
 その様子をみて、スターリアの妖精たちに彼女が願ったこと。それは傭兵業やら何やら仕事で普段から忙しい彼女らしいものだ。
 
「思い切り寝たい!」

 彼女が望むのは、上質な休息の環境……究極のところ最高の睡眠環境と睡眠時間だ。
 欲しいものはすべて自分の力で手に入れるため、英気を養うこととしたのだ。
「無料配布なんてされたら、それこそ価値が下落するってもの。何かが手助けしてくれるって言うなら、勝手に私の後を付いて来て頂戴! ……て、さっき考えてて気づいたの。」
 ーーあなたたちのおかげね。
 そういうと彼女は、妖精たちに微笑みかける。
 
「就寝セットだけはサービスしておいてくれると嬉しいわ。」
 そう願った彼女の目の前に、木と木の間につるされたハンモックが現れる。ハンモックをつるしている木からも優しい香りが漂ってくる。
 そこには妖精たちからの置手紙があった。

 ーー明日を頑張るあなたのために。ゆっくりお休みください。

「素敵な景色の下で眠れるなんて、最高ね! じゃ。明日を頑張る為に、おやすみっ!」
 ワルツが掴もうとする未来を明るく照らすかのように、満天の星空が夜空に輝いていた。


「ここでは願いが星になり、天の川を形成するのだね? それなら何か願いを探して送り出さないと、お仕事を頑張ってる妖精さんたちに悪い気がするな、頭数的にね?」
 カティア・ルーデ・サスティン(p3p005196)は、そういいながらも普段からさまざな思いを押し殺して生きているからか、何を願えばいいのか迷っていた。
 白にも黒にもなれない中途半端な灰色が、強く何かを願ってもいいものなのか。今までも、そうそう思い通りに行くこともなかったし今だってそうだ。
「それに……願って叶うような事はきっと、僕にとって大事なことではない。叶わないからこそ大事なものだと思う、ただそれだけの事かもしれないけれど……。」
 釣銭の小銭を募金する感覚に近いのだが、せっかく頑張っている妖精たちに何も願わないというのも申し訳ない気がする。でも、叶わない願いは言いたくない。
 決めきれずにいる彼は、諸々願いの候補を頭の中にいくつか思い浮かべる。
「切実にお願いをしている誰かのお願いが叶いますように……いや、そういうのは『願い』とは違うのかな? それはきっとその人だけの願いなのだろうし……」
 願ってもいいはず願いなのだが、自分が願うことに違和感を感じたからか、彼はその願いを取り下げる。
「昔いろいろあったあいつ……。もし息災なら毎朝、どこかの角に足の小指をぶつけて涙目になりますように! ……とか?」
 朧気ながら、かつて自分の兄貴分だった気がする男の顔……自分のことを本当は所有物として見ていた男の顏を思い浮かべる。
 どうしてるんだろ、とぽつりと呟いたかと思うと、我に返ってうなだれる。
「……ああああ、嫌な相手でも、今はもう関わりのないヤツでも、他人の不幸を望むのは後味が悪いな。今のやっぱりナシで!」
 嫌であっても、関りはもうなくても、もっと言うとあまり思い出せなかったとしても。
 折角の願い事の場。誰かが不幸になる願い事は、小さなものであったとしても、心の中でどこか引っかかるものになる。うなだれた頭をブンブンと振ることで、彼は今の話を忘れることとした。

 悩み続けること30分。カティアはようやく一つの結論を出した。

「お役目を頑張ってる妖精さんたちに、美味しいおやつが届きますように……。」
 頑張っている彼らに願いを、という原点に立ち返る。できることなら、食べやすい物を。
 お菓子であれば、妖精たちにとっても用意するの容易いことだ。クッキーにケーキ、ドーナツ……。夏の暑い時期でも食べやすい物が、どんどん妖精たちの元に届けられていく。
 美味しそうに頬張る者に、カティアの願いと分かるや否や彼にぺこりとお辞儀する者。
 これで良いんだよと、彼は下界を後にしたのだった。


「星の妖精さん達が、七夕に願いを叶える世界……素敵だね。」
 ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)はそんな妖精たちを手伝えると、張り切った様子で下界に降り立つ。
 それもそのはず、彼は願いを叶える事を目指し、希いながら進み続ける願いの魔術師なのだから。
「ささやかながら見習って、僕も皆の願いを叶え……あれ、違う?僕は願う側?」
 残念。今回のあなたはお願いをする側です。
 彼の目の前に現れた幼い妖精たちは、願いを早く聞かせてほしいとばかりにヨゾラの周りを飛び回る。

(僕の願い、か……。小さい願いも大きな願いも色々あるけど、無辜なる混沌で叶えたい事はここで願うと妖精さんが困っちゃうか
反転という現象の解決とか色々……は今回は置いておこう。)
 混沌世界での叶えたい彼の願いは、妖精たちには確かに荷が重いのかもしれない。

 短冊を1枚手に取り、何を書くか考える。妖精達が一部なりとも叶えられる範囲の願い。
「何が良いだろう、うーん……」
 しばらく考え込んだ後、ヨゾラはペンをさらっと走らせる。
「僕や皆のこれからに、可愛い猫と交流できたりする楽しい事がありますように!」
 妖精たちは興味津々に彼の短冊をのぞき込んでいる。
「本当は『沢山』ありますようにって願いたかったけど……沢山はさすがに願い過ぎかもだし、この書き方なら猫に会えたりすれば叶うから大丈夫!」
 彼が微笑むと、妖精たちもつられて微笑む。
「大丈夫、きっとこれからも『沢山の』いいことがあるよ!」
「そうそう! 可愛い猫ちゃんにも『沢山』会えるよ!」
 ヨゾラに語りかけた妖精たちが、星空へと願いを運んでいく。天の川には、多くの希望ともいえる星々が爛々と輝いている。
「天の川……綺麗だね!」
 人々の願いが集まった証。妖精たちが、一生懸命に希望を運んだ証。
 彼は妖精たちを労いながら、満天の星空の下を歩いていく。
 彼らや下界の人間たちに聞こえるかどうかの声で、彼は改めて妖精たちへの労い感謝、そしてありたい自分としての想いを呟く。
「僕も願いを叶える願望器志望の身として、妖精さん達の頑張りを見習いたいなって思うんだ。……今日はありがとう。スターリアにも、いつか遊びに行きたいな!」
 次は自分が願いを叶える側で。
 その想いにこたえるように、願いと希望の集大成は彼の足元を優しく照らすのだった。

成否

成功

状態異常

なし

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