PandoraPartyProject

シナリオ詳細

お前達は筋力と持久力を酷使しながら体重が減る努力を惜しまない

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 初夏から盛夏へと通じる梅雨時の折、世間は空前の冷たい食べ物ブームが到来していた。
 猫も杓子も冷たい食べ物、こと麺類に絞って供し、幻想王家とかでも(たぶん)あれやこれやと宸襟を悩ませる(かは不明だ。あの王様っつーより騎士じゃねーのか)今日このごろ。
「たまちゃん、この先のお店でやってる期間限定のうどんが美味しいですよ!」
「ほう、いいね。いこうか」
 すずな (p3p005307)と仙狸厄狩 汰磨羈 (p3p002831)は連れ立ってうどんを食べに向かっていた。向かった先はラサ。砂漠地帯で何で麺類? と思わくもないが多分オアシスだからセーフなのだ。丁度暑いからそういう食事も発展しているのだろう。

\期間限定、特盛冷やしたぬきうどん始めました!/

「すずなッ」
「たぬちゃんなら喜んでくれると思って>д<」
 ……というやり取りがあったのかなかったのかはさておき。多分あったと思うのだが。
「ところで御主、少し丸くなったか?」
 汰磨羈、女性に対してあまり褒められないような問いを投げる。みずゆか最盛期にまずいですよ!
「ンッフ。そういうたまちゃんこそ、まるまるとしたたぬきのようですよぽんぽこん!」
 いやすずなもちょっと加減したれや! あったらなんか言い方が! 汰磨羈はねこ!
「すずなッッ!! いやしかし、確かに最近ちょっと」
「冷やしうどん、美味しいですもんね……」
「素麺もな……」
 腹囲に懸念を示しつつも、しかし2人の麺を手繰る手は止まらない。まあ冷たい麺類最高だもんな。仕方ないわ。酸味とかも欲しくなる季節だからな。仕方ないない。

「「ダイエットするか……」」
 どちらともなく出た声。
「いい心がけだゆ」
 こいつに見つかりさえしなければ、平和なダイエットになっていたんだろうに。


「貴様等ァ! 本日こうやってラサで敷地お借りしてダイエットに励みたいと言い出したからには泣いたり笑ったりできなくしてやゆ! わたちはラサにあんまり人脈ねーからちょっと苦労したからその分頑張ゆ! オーケー?」
「「イエス、マム!」」
 そして、数日後。
 『ポテサラハーモニア』パパス・デ・エンサルーダ (p3n000172)主導でラサのとある建物に集められた汰磨羈、すずな含む最近お酒とか食事かっくらって腹回りちょっとなってイレギュラーズは、運動服姿でパパスの声に応じる。
「よしそれじゃあ今日の講師を紹介すゆ。先生ェー!」
「ふン゛ッッ」
 現れたのはブーメランパンツ一丁で引き締まった腹にペイントしてきた腹踊りのプロだった。
「ンッッッッッッッッッッッッッッッッッフッッッッッッッッッッッッッ」
「笑ったな貴様ァ! 先生を前にして何してゆ!」
\汰磨羈、アウト/
「何ィ!? これはまさ」
 驚く間も与えず、汰磨羈の正面に硬質スポンジバットを構えた黒尽くめの男が現れた。……正面?
「腹ァ引き締めろォ!」
 パァン!
「痛ッッッッッッッッッッッッッッダっっっっっっっっっっっ」
 バットのフルスイングが腹部にヒットする! 腹に響くというより多分皮膚が痛い!
「これから先生含め貴様等を全力で笑わせに行くゆ! わかってると思うが24時間は逃さんゆ!」
「24時間!? あの、ご飯は」
「断 食 ゆ」
 すずなの悲痛な質問にすげなく答えたパパス。
 そして、まだ見ぬ笑わせの刺客達!
 そしてパパスの手にある分厚いトレーニングメニュー!
 果たしてイレギュラーズは痩せることができるのか?

GMコメント

 リクエストありが、同じ様な話最近書いたばっかりだと思うんだけどなァ!?
 だったので色々混ぜさせてもらいました。

●成功条件
 ラサ・笑ったらおしおきするダイエットブートキャンプを24時間耐える

●ダイエットブートキャンプ
 腹部を中心にトレーニングをします。
 ……とでも言うと思ったか? 精一杯笑わせて腹をブッ叩いて腹筋強度を上げさせてもらうわ!
 基本的に24時間(仮眠あり)、食事はなし、でも水は飲まないといけないので経口補水液とジンジャーウォーターは用意してあります。
 様々な笑いそうな試練を耐えつつ各々トレーニングに励みましょう。トレーニング器具とかはあります。
 あ、いやぶっちゃけ画面の前のあなたにもトレーニングしてほしいんですが私も強いられると日課のトレーニングにプラスになって命に関わるんで課しません。課しませんったら。
 パパスはあらゆる手段、あらゆるゲストを呼んで笑わせにきます。一瞬の油断は腹パンに繋がります。

●なお
 ブートキャンプ終了後にラサで食事会がありますが、限度を超えるとどうなるかは言わずもがなだZO☆
(どうでもいい話ですがお酒も飲めます)

●プレイングって何かけばいいのこのシナリオ
 笑うこともあるでしょう。耐えきれないこともあるでしょう。腹を叩かれるのも1度2度ではないでしょう。
 面白いリアクションと笑いながらでも腹を鍛えている「というポーズ」とブートキャンプ終了後に食欲に屈してしまうか屈しないか、なんかプレイング字数少なくてペナルティ怖いなってなってしまったらかくなる上はふみのにトレーニングを強いるとかでもいいです。でも旧式腹筋はマジでやめて。死ぬから。
 基本的に「笑ってはいけないのでこういうこと仕掛けてくるだろう」「っていうか仲間を陥れてやれ」とか、まあなんでもいいんですよ! リクシナだぞこれ!

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • お前達は筋力と持久力を酷使しながら体重が減る努力を惜しまない完了
  • GM名ふみの
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年07月16日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談8日
  • 参加費150RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
※参加確定済み※
すずな(p3p005307)
信ず刄
※参加確定済み※
エルス・ティーネ(p3p007325)
祝福(グリュック)
カナメ(p3p007960)
毒亜竜脅し
ジョーイ・ガ・ジョイ(p3p008783)
無銘クズ
サルヴェナーズ・ザラスシュティ(p3p009720)
砂漠の蛇
皿倉 咲良(p3p009816)
正義の味方
佐藤 美咲(p3p009818)
無職

リプレイ


「ちょっとお肉付いてきたから、痩せようって思ってたんだー! ダイエットって初めてやってみるからどんな事するか楽しみだよ♪」
 『二律背反』カナメ(p3p007960)はラサでダイエットの体験会ができる! くらいの緩い情報を受けてラサに訪れていた。このウキウキ顔が歪むと思うとこう、興奮する。
「ダイエット、ですか。精霊種はあまり太らないのですが、楽しそうですね」
「モテモテボディになれると聞いて」
 『砂漠の蛇』サルヴェナーズ・ザラスシュティ(p3p009720)と『良い夢見ろよ!』ジョーイ・ガ・ジョイ(p3p008783)の2人に関しては秘宝種と精霊種。こいつらにダイエットって概念は必要だったのだろうか? 必要だった? あ、はい。遠慮なくご参加いただけます。
 で、そんなこんなで始まったのが今回のブートキャンプなわけですが。
「貴様達に拒否権なんてものは認めんゆ。ローレットの評価に瑕がつくからゆ」
「なぁ、これはどういう事なんだパパス? 筋トレというよりも精神修行というべきなのではパパス? パパス??  パパァース!?」
「おかしいなぁ、アタシ確かにダイエットって聞いてたんだけどなぁ。なんでこう、ブーメランパンツ教官が……ふふっ」
 『ポテサラハーモニア』パパス・デ・エンサルーダ (p3n000172)の鬼教官の如き勢いと、何故か体面を気にする姿勢に『流麗花月』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)は思わず悲鳴をあげ、『正義の味方(自称)』皿倉 咲良(p3p009816)はつい漏れた笑いに我に返った。
「あ! まって! ちがう! 息吐いただけじゃん! ま――」
「待たんゆ」
\アーーーーッ!?/
「えぇー……なにこの、なんです?」
「なんか練達で似たような事があったようn……ァ、いえ、なんでもないの、ええ」
「とんだ拷問が始まりましたな……」
 汰磨羈同様、コトの発端となった『一人前』すずな(p3p005307)は咲良の腹筋殴打の様子に白い目を向けつつ状況を見守る。一瞬でも気を抜けば同じ目に遭うぞと言わんばかりのパパスの鋭い視線。何処で監視されているのかわからない緊張感。『竜首狩り』エルス・ティーネ(p3p007325)はこれに似たものを知っていた。そして、ジョーイは最悪極まりないことに、コアを腹部にもっていたからさあ大変。
 彼にとっての腹筋殴打とは、すなわちジョーイさんのきんの〇〇を叩かれるが如しの痛みに匹敵する可能性がある。
「パパスせんせー? 私、ダイエット希望を出してないのになんでここに拉致られてるんスかー?」
「そのだらしない体でローレットうろついて拉致られないと思ったら流石にどうかと思うんゆ、なァ佐々木?」
「佐藤でス。私『サ』トウミ『サキ』です。ササキは略しすぎて別の人です」
 『ダメ人間に見える』佐藤 美咲(p3p009818)は別に痩せたいとか思ってなかった。否、思ってるけど動かないで楽になる機械練達にねーかなとか、延々食べてられる食物繊維一粒21グラム(一日摂取目安)のカールした形状のスナック菓子ねーかなとは思っているが。
「皆さんとトレーニングするのは楽しいですが、まさか一日何も食べないと宣告されることがこんなに辛いとは。あのお店に美味しそうな果物が並んでいたのに……」
「言ってる事は無茶苦茶ですけど、なんとなく合ってそうなのが凄く腑に落ちません……」
 サルヴェナーズはここに来る途中に見た風景に思いを馳せ腹部を押さえた。ラサはそういうものが余りにも多すぎる。多すぎるのだ。なんやかんやでそれなり理屈が通っている事実に、すずなは顔を顰めた。
「え? 断食して、笑ったらお腹叩かれるの……?」
 カナメは一同の反応を見て、しばし考えてから事実をありのままに受け止めた。愕然とした表情は、しかしすぐさま喜色に転じる。
「何それ……最っっっ高! だって痩せられる上に痛めつけられるし、空腹でメンタルまで追い詰められるんだよ?それをイヤだっていう訳ないよ、うぇへへ……」
「なあここに一番やべーヤツがいるんだが?」
「パパスっち、誰かが笑って叩かれる度に、無条件でカナも一緒に叩いて欲しいな」
「……ちょっと何いってるかわかんねえゆ。マジかゆ?」
「マジマジ」
 カナメのあんまりの喜びように汰磨羈が動揺し、ついでにパパスもエグいものを見る目でカナメを見た。
 彼女にとっては完全にご褒美になってしまう事実に、一同の感情が盛大に曇ったのはいうまでもない。
「でもま、トレーニングはいつもしてるもの。ダイエットも……うーん……でも最近甘いものをよく食べるし油断はいけないかしら? ……え?そういうのじゃないの?」
「違うな」
「違いますね」
「違うでありますな」
 エルスはダイエット、と聞いてしばし考えた後に「トレーニングの延長では?」みたいな結論に達したが、汰磨羈、すずな、ジョーイにめいっぱい否定された。解せぬ。
 そういえば、ジョーイはともかく女性陣はこころなしか普段よりふっくらしている感じがしないでもなく。特に佐々木、もとい美咲は。
「体重でスか? ……りんご290個分でス」
「ふふっ……」
「ブフォwwwwww」
「えっなんで笑われてるんでスか」
\美咲、咲良、サルヴェナーズ OUT/
「まだ笑ってないでしょうが!」
「待ってください、見逃してくだ――ア゛」
「違。今のは絶対呼吸音痛っっっっっったっっっっっっ」
 美咲のまさかのカミングアウトに咲良とサルヴェナーズが巻き込み事故をくらった。本人のプライバシー保護のために単位重量は記載しないが、まあかなりのモンだと思う。
「はぁー……分かってますよ、私だって痩せる為に来た身! やるしかねーんですよね、やってやりますよ……! さぁどこからでもかかってこ」
「だがしかし、わざと笑うというのも何かこう、プライドが許さない。許さなくない? なぁ、そう思うだr」
「何としても笑わずに切り抜けれるように頑張るんばですぞー!」
「ブッフォ!?」
「――ぶふっ」
 気合を入れなおそうとしたすずなと汰磨羈だったが、ジョーイからのキラーパス気味のオヤジギャグ+どことなくイカしたポーズの乱舞に思わず吹いた。
「――いたァい!!!!!!」
「ンアーッ!?」
「あーっ♥ もっと強くぅ♥」
 そんなわけですずなと汰磨羈も餌食になったのだが、さり気なくカナメも殴打されているのがなんというかその、アレである。
「なぁ佐々木」
「佐藤でス」
「こいつら最後までもつと思うかゆ?」
「私が割と限界でス」
 なお、この2人の会話中にも天丼芸に弱いイレギュラーズが犠牲になった。


 で、パパスが別室にはけていって始まったブートキャンプ。はじめは映像越しに屈強な男性のダンスについていくトレーニングからだ。だが、それらしい宝玉とかアイテムはない……が。
「おまたせしました。始めましょう」
「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「ちょwwwwwwwwww三wwwww弦さwwww」
 何故かいきなりレッスン室に現れた『ナーバス・フィルムズ』日高 三弦(p3n000097)の姿に数名の見知った連中がオチを察して崩れ落ちた。
 そして事情の知らないイレギュラーズは、彼女のメガネがひかって壁面でおもむろに屈強な男性がブートキャンプを始めたことで全員崩れ落ちた。1分でブツッと切れたすぐさま再開されたところで2度笑わされた。
 そう、三弦のギフトは『投影劇場』。一度に最大1分、メガネから映像を投射するものなのだ!
 ぶつぶつ切れながら最後までやり遂げた一同は、荒い息を吐きながらふらふらと出ていった三弦まででワンセットの笑いであった。
「……いや、分かってたさ。私達はイレギュラーズ。この手のヤツで手を抜く事などありえ」
「まあ、私は動けるタイプのふわふわレディ。トレーニングはそつなくこなせるので、後は笑わなければ……」
「ン゛ッフッ」
「なんで今笑ったんでスか!」
 ふわふわ(刺激的な表現回避)な体を駆使して躍動感あるダンスを披露した美咲に、汰磨羈が吹き出した。否、6人が。
「要は笑わなければ普通にトレーニングが出来るのね。まぁ別に普段からそれ程感情は出さないし……」
 エルスはこういうときにポーカーフェイスが上手い。凄く上手い。与太与太しい状況であまり「そう」ならないのは彼女のこういうところにあるということを、多くの人々は知っている。
「スクワットは50回ぐらい?腹筋も50回ぐらいがいいのかしら? え? ……いえ、この前友人に大丈夫? って聞かれたから減らしてみたのだけれど……」
 そしてエルスはこれくらい平気でやるというか、だから上体起こし(従来型の腹筋運動)は死ぬからやめろとあれほど。スクワットはどこから入ってきた。お帰りいただけ。早く!
「成程。トレーニングの最中に笑って腹を叩かれないように努力かゆ。いい度胸ゆ。じゃあ――」
 そして、クソ真面目にトレーニングを熟すエルスの姿に、パパスが戻ってきた――よりにもよって『あの人』のコスで。そして両手にブロマイドを広げ。
「『笑え』。そうしたらコレをくれてやy……やるぜ」
「まっ!? ちょ、まま待ちなさい!! あの方をネタに出すのはやめなさい!!!! やめなさい!! やめろ!!!!」
『随分とつれないな』
「やめろ!!!!!!!!」
\全員 OUT/
 こうしてエルスも含めた全員がきちんと笑わされる土壌が完成したのである。ここからが本当の地獄ってやつだぜ。
「さて、この過酷なるブートキャンプ、ここからは吾輩も覚悟を決めて挑まねばならぬとおもいますゆえ、こう覚悟がガンギマリなる装備というのを購入して用意してきましたぞ!」
 ジョーイ、大分ヤられたところでポーズを決め、本気の現れとばかりにパンイチに。
「このつい先日たまき殿より購入したセキガハラの力をもってブートキャンプを乗り越えるであります!」
「ふふっ……いえ、今のは呼吸です許してくださああああああああ!?」
「ブフォウwwwwwwwwwく、しかし私だけやられるのは癪だ! すずな、御主だけは道連れにするッ」
「――ってこらあああああ、それは駄目だって前に言ったでしょう!!!!!!」
 サルヴェナーズが悲鳴を上げる背景で、汰磨羈はすずなを道連れにすべく眉間に人差し指をつきつけた。
「そーれ、↑↑↓↓←→←→丸書いてむにっと上ぇーッ!!」
「あっあっあっ、だめです発射しちゃ――」
「いやちょっと待ってなんか出ア゛ーッ!?」
 すずなのなんかを刺激してしまった汰磨羈は、諸共に吹っ飛んでいく。
「……はっ!? たまき殿、もしかしてこのセキガハラたまき殿の使用済み?!」
「そんなワケがあるかぁぁぁぁぁぁ……!」
「ふ、ふふっ、いえ違うんですアタシは笑ってなアーッ!?」
「痛い、痛い、すっごく痛い……♥」
 咲良も流石にこのネタの連打には耐えきれない。カナメともども、ボロクソに叩かれるのだった。
 なおジョーイはこのあとねこといぬのコンビにコアを強打された。

 流石に24時間の長丁場ともなれば、疲労や空気感などでダレたところで休憩が入る。
 休憩室に通された一同は、互いを笑わせぬような空気でもって紳士協定的な雰囲気を保っていた。
 保っていたが、それはあくまで内々にである。
「ウーパールーパーとか飼ってるんスね、ココ。ふむふむ……赤いひらひらが立派なものでスねー」
 美咲は休憩室にあからさまに置いてあったウーパールーパーを愛で始めた。腹部がウーパールーパーのヒラヒラよろしく真っ赤に染まった一同にとって、その色合いはどことなく親近感が湧くもので。
「あ、名前書いてる……フォルデルマン4世。んっふ」
 フォルデルマン3世の髪型を想像した美咲が、咲良が、サルヴェナーズが、むしろイレギュラーズ全員が吹き出す! あの方芸で表情筋がゆるくなったエルスも例外ではない!
「オ”ァ”ッ……! 幻想だったら法的にアウトでしたよこのネタ……!」
 幻想じゃなくても割とアウトだと思うのだが?
 斯くして、一同はまたトレーニングに戻っていk え? ジンジャードリンク?

「ひ、ヒヒははははははなんでありますかふっっっっふ」
「なんでいきなり笑いだしてぶっふぅ」
「アタシなにもしらなっっっっっはははは」
 突如としてドリンクを飲んだジョーイ、エルス、そして咲良が笑い出す! その姿をみたサルヴェナーズは怪しい笑みを浮かべ 笑み?
「ふふふ、引っ掛かりましたね。これはこんな事もあろうかとワライタケを混ぜて用意しておいたもの。さっきの恨み、しばらくお腹が隠れる服を着れなくなって、ついでにお尻が真っ赤になって3日くらいトイレに座れなくなることで償いなさい!」
「ほう? それがのぞみかゆ」
「えっ――」
「食べ物を持ち込んだな?」
「いえこれは抽出したエキスで」
「問答無ゆぅ!」


「4世の水槽あったじゃないですか。あの水槽やけに海藻が多いなと思ってたんでスけど、考えてみると赤トサカって種類の海藻が多かったんでスよね……5世でスね」
 仮眠のタイミングに入り、美咲の不敬エンジンは勢いをいや増し、イレギュラーズの腹筋に襲いかかる。ついこの間悲しい過去がみたいなことになってた3世になんてことしてくれんだ!」
 当然、一同は腹部の痛みでロクに眠れなかった。

「うう、お腹がじんじんします」
「ふぅ……危うく吾輩精神的におにゃのこになるとこでありましたわ……まあ、吾輩無性なんですけどねー!」
「や、あの。あまりにも容赦がなさすぎません??? 既にお腹真っ赤通り越してるんですけど!」
 サルヴェナーズ、ジョーイ、すずな。他にも腹部を撫でさすっている者が多い中、自業自得で自爆した2人と力押しと天丼芸に笑わされてきたすずなは特にヤバかった。時点で汰磨羈。
 え、カナメ?
「お腹がヒリヒリするぅ……体は疲れて動かない、お腹は減って頭も働かない……お水は飲んでるけど全然足りないし……」
 この通り
「もう……最ッッッ高……♥」
 絶好調だけど?
「そういえば、腹式呼吸ってあるでしょ? おなかから声出して歌えば、インナーマッスルも鍛えられるんじゃないかな?」
「なにがそう言えばなのだ。悪い予感しかs」
「それではListen。犬のP――」
\咲良 重大なアレでOUT/
「重大なアレって何!?」
「それは全体的にアウトゆ。あと20年くらいは使っちゃだめなヤツゆ。本当にその辺りはラサでもギリアウトなんゆ。マジで危ないから咲良、あとついでに佐々木もバツを受けてもらうゆ」
「佐藤でス」
 そんなわけで報告書をまとめている側の寿命を縮めるようななんかが混じりつつ、イレギュラーズは這々の体で24時間の地獄を乗り切ったのである。

「ふぅ、地獄のようなトレーニングだったなぁ。お陰でお腹がまっかっかだよぉ。これじゃお気にの水着も切れないし銭湯にも行けないよぉ……」
「あー……24時間やばかった……でも健康のことを考えると、ちゃんとウェイトコントロールしないとダメなんスよねー……」
「腹筋が痛い。マジぽんぽんぺいん」
「ひどいめにあいました……」
「危うくサンズリバーを渡るとこでありました…」
 イレギュラーズ、メタクソに叩かれて疲弊の極みであった。実害出てる時点でダイエットではないのでは?
「ああ、生き返るようです。色々ありましたが楽しかったですね」
「はー生き返るー♪ 苦痛もやっぱり生きてこそ味わえる贅沢だからねー」
 ザクロを咀嚼しながらしみじみ語るサルヴェナーズ、どこからか買ってきたドラゴンフルーツを食べるカナメ。この2人はなんだかんだエンジョイしてんな。すごいな。で、まあこの辺で妥協するのが普通の面々。
「ともあれトレーニングは終了! さあ、パーっと食べましょうぞ!」
「私はヤサイマシニンニクヌキアブラマシマシカラメで行く……!」
 懲りないのが依頼の参加者。
「こんなところにドーナツが! 一個くらいなら。うん! おいしい! あと二個くらいなら許してもらえr……」
「私達には正当な報酬が必要である! 肉! 酒! そして……シュークリーーームッ!!」
「そうそうたぬきの言う通りこんなの食べなきゃやってられな――」

「ほう」

「あ、大丈夫です大丈夫です、食べないです、よー? だから素振りやめてくれません?」
「……あ、いや、待つんだパパス。ちゃんと食う量は考えるから大丈夫、大丈夫だからパパァーース!?」
「あっ、いや、これは、その、違うの! 違うんです! ちが、アァァァァァァァァーーーーッッ!」
「私は限度を弁え、あっ、だらしない? はい。ア゜」

「ラサの食事はスパイシーなものばかりなんだから、節度を持って食べれば燃焼すると思うんだけれどね? 不思議」
「誰しもがラサ料理3食じゃねーんゆ」

成否

成功

MVP

カナメ(p3p007960)
毒亜竜脅し

状態異常

なし

あとがき

 勢いに乗って書いていたところ、私の命に関わるエラッタが入りこれはリプレイのボリューム大丈夫かな? と危惧しましたが、ぶっちゃけ盛り込めなかったプレイング含め全然字数足りませんでした。またやりたいですね。

PAGETOPPAGEBOTTOM