シナリオ詳細
<Genius Game Next>敬虔心の侵略者
オープニング
●<Genius Game Next>
R.O.Oの世界に広がる様々な世界、ネクスト。
その一つである『伝承』(レジェンダリア)には、中世の様相と、まるで剣と魔法の世界の如き冒険の舞台が広がっており、そこに棲まうNPC達から様々なクエストが発せられる。
勿論、棲まうNPCからすれば困りごとがあるから依頼を出すだけなのだが……同じような依頼が繰り返されるのは、ここが仮想世界であるが故。
そんな仮想世界『R.O.O』に、突如としてアナウンスされたのは、初のイベント<Genius Game Next>。
開催日は6/2。砂漠の悪漢『砂嵐』の者達が、伝承の国を攻め入ると言うイベントとの事。
勿論、今迄何らイベントをしてこなかった運営が、突如そんなイベントをするだなんて、訝しがる者も居るだろう。
だが、それを嘲笑うかの如く、運営のアナウンスには。
--このイベントは、ネクストの歴史を変えうる重要イベント!
--特別なクリア報酬を手に入れ、君達の手で世界を変えるのだ!!
こういったイベントに、良くある常套句が記されている。
とは言え、そんな世界に影響を与えるというイベント……興味を持つ君達は、そのイベントへの参加の為に、ログインをするのであった。
●敬虔心の侵略者
そして、伝承の国の西部、バルツァーレク領……その一角に居を構えるのは『トルトッカ』の村。
村としては大した大きさでなく、目新しい特産物もない。
でも、その街の一角に建つ教会では、辺りの町や村で、様々な理由により親を失った子供達を引き取り世話をする……言わば孤児院が運営されていた。
孤児院は、敬虔なシスター・レミィと、神父・マリスの二人によって運営され……村の人達も、二人に看過され、村一丸になって、親を失った孤児達を育てている。
だから、今日も村は。
「ねえねえ、シスター! 今日は何して遊ぶ?」
「そうですね……では、今日は村の人達のお話を聞く、というのはどうでしょう?」
「えー、それって遊びなのー?」
「ええ……村の人達を笑顔にさせる、とっても良いお遊戯ですよ?」
「ふーん……うん、シスターが言うなら、そうなんだよね! それじゃ、お話聞いてくるね!!」
……と、そんな平穏な日常を過ごす、街の人々。
だが……そんな街を遠くから単眼眼で監視していたのは……『砂嵐』の国より訪れし『大鴉盗賊団』の者共。
『……なぁ、どうだ?』
『ん? ……ああ、あの村なら襲いやすそうだな。居るのはジジババと小さな子供達ばっかだ。教会はあるが、神父とシスターの二人しか居ないみたいだしな』
『そうかそうか……ヘヘ、そりゃぁいい。この『色宝』を試すにはもってこいな場所じゃねぇか……』
ニヤリ、と笑みを浮かべた彼の手には、鈍く輝く宝石の様なもの。
『んじゃま、奴らが寝静まった頃にでも仕掛けるとするか! 俺達『バルドリッド』の名を、この伝承に日々行き渡らせてやるぜ!!』
そんな事を言いながら、彼らは夜の帳が降りるのを待ち構える。
そして……村が寝静まった頃合いを見て。
『よっしゃぁ、行くぜぇ!!」
その手の『色宝』を強く握ると、次々と出現する三つ首の鳥。
そしてそいつらを先行して襲わせ、村が混乱に陥る中……盗賊達は様々な物の略奪と、殺害に突撃していくのであった。
![](https://img.rev1.reversion.jp/illust/scenario/scenario_icon/46148/9082eaa58d8b1028c26c256c6de14aab.png)
- <Genius Game Next>敬虔心の侵略者完了
- GM名緋月燕
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2021年06月19日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●祈りを妨げるもの
現実世界と瓜二つの世界が進むここ、R.O.O。
しかしそんな世界において、突如開催宣言が行われたイベント……≪Genius Game Next≫。
「早速、混沌で起きた事とは違う事が起きているのだな。色宝はつい最近でジーニアスゲイム自体がかなり前……良いところだけ混ざったか? さすがゲームというか、上手い所を突くシステムだな」
と『ホシガリ』ロード(p3x000788)が言う通り、このネクストにおいては当然現実世界とは全く違う流れが流れている。
そんなロードの言葉に頷きつつ。
「それにしても、ゲームイベントという形で起こる事件……それに参加する事に、少々複雑な思いがありますね……」
と零すのは『雨紅のアバター』アメベニ(p3x008287)。
それに『可能性の分岐点』スイッチ(p3x008566)も。
「そうだね。ゲームとは言え、平和に暮らしている人達が脅かされるのは気分が良くないね……」
と溜息をつく。
二人があまり気が進まないのも当然……今回のイベントは、その事態を全く知らない一般人達が強制的に巻き込まれてしまうというイベント。
砂漠の悪漢『砂嵐』の者達がレジェンダリアの西部・南部へと攻め入って来る、と言う話である。
更に悪い事に……今回舞台となっている村は『トルトッカ』村。
教会と共に生き、更に親を失った孤児達が平和に生きる村。
「……老人や女子供という、力無きものを襲う不届き者がいるのだな。これは……赦しておけない」
「うーん、弱いものいじめみたいなものは趣味ではないんですよね。人々の憩いの時に襲撃するのも、無粋ですし……」
「ええ。それに今回は盗賊以外にも、鳥の化け物が居ると聞く。盗賊たちから村人たちを逃しつつ、魔物を迎え撃つ必要があるか」
と正義感に燃える『正義の騎士』ジャスティーナ(p3x009816)に、『Fin.』Fin(p3x000713)が瞑目。
聞いた敵戦力は、大鴉盗賊団の『バルドリッド』一族が20人と、彼らの持つ色宝によって召喚された三つ首の鳥魔物が五匹。
そいつらが容赦すること無く攻めてくるとなれば……戦う力も無い村人達は、惨殺される他に無いだろう。
「いや……これはほんと、てんやわんやの大騒ぎっスねー……ま、私はそんな騒ぎが収まるまでの足止めでスから、イメージすることでしかできないんでスけどね……」
『開けてください』ミミサキ(p3x009818)がぼやく。
だからこそ、ログインしたイレギュラーズ達が敵を倒さなければ……酷い事件が起こることは避けられない未来。
とは言え……そんなバルドリッド一族の事を聞いた『なよ竹の』かぐや(p3x008344)は。
「わたくし、大暴れしたい気持ちは、とてもとても理解できますの。どこの誰とも知らぬ者を殴る喜び! 目が合った瞬間から喧嘩へと繋がる快感! 人として生まれてきたからこそにはバトってナンボですわ! であればこそ、こんなしょうもない村を襲撃するチキンさには耐えられません。二十人もいて、魔物を使役できる、であればもっとランク高めの街も襲えたでしょうに……本当仕方ありませんわ。このわたくし自ら『特攻』<ブッコミ>の作法を教えて差し上げますわ!」
握った拳を振り上げるかぐや。
……最初の部分はちょっと理解しにくい所はあるが、でも敵を倒さなければならない、という所は同意出来る。
そして、『カニ』Ignat(p3x002377)が。
「奴らには、ここから先に攻め込みたければオレたちを突破して貰おうじゃないか! 孤児院を燃やすのが楽な仕事じゃないって教えてやるよ!」
と不敵に笑みを浮かべると、それにアメベニ、Fin、ジャスティーナ、スイッチらも。
「そうですね……被害に逢う方々がいるのならば、助ける以外の選択肢も無いのです」
「ええ。依頼、ということもありますし、私たちは頑張って村人を助けに行きますか」
「幸いこちらにも人数はある程度居る。正義の騎士として、村人たちを守るべく、全力を尽くそう」
「クエストやイベントなんかは関係無く、必ず守りきってみせるよ!」
そんな仲間達の言葉に、ミミサキが。
「ま、空想はほどほどにしておいて私はシンプルに敵を倒しまスか。結局、私はそっちの方が向いてそうでスしね」
「そうだね。余り時間的余裕も無いし、兎に角急ごうか! ほらほら、あっちだよ!」
と仲間達を急かし、そしてイレギュラーズ達は戦乱に巻き込まれつつある村へと急ぐのであった。
●祈りの声
そしてイレギュラーズ達は、トルトッカの村へと到着。
時刻は夜も少し更けた頃合い……夕飯時の頃で、村人達は団らんの時。
周りの家々から灯が零れ、暖かい雰囲気を持った村である、と感じる事が出来る。
しかし確実に『色宝』を持ちし『バルドリッド』一族は、この村のもう間近。
『ヒッヒッヒ……! さて、と。それじゃあ俺達『バルドリッド』の名を、この伝承に響き渡らせてやろうではないかぁ!』
ニタァ、と下品に笑い……色宝を掲げる。
彼らの周りに、次々と三つ首の鳥の様な魔物が現れ……その者達と共に、一斉に攻撃を仕掛ける。
そんな大量の敵の群れが、イレギュラーズ達とは逆の方向から迫り来る。
「さぁて、村人たちは他の人に任せて盗賊退治と行きますか……わざわざ物がない所を狙うあたり、こいつら結構馬鹿なんじゃねぇかな?」
「馬鹿、というか……色宝を手に入れて、いい気になってると言った具合でしょうか? まぁ賊から成り上がった様な人達だから、個々の意識の在り方も結構バラバラなんじゃないかしら? ヤバイって思って逃げ腰になる者が一人でも出れば、そこから足並みは乱れると思うわ」
「そうですね? 兎に角私達で盗賊団を足止めしましょう!」
ロード、かぐや、Ignatの三人が頷き合い、そしてイレギュラーズ達は敵の攻め入る方向へと展開。
『アァン? 何だこいつら? こんなちっぽけな村で護衛を頼んだってかぁ?』
『ケッケッケッ! 面白ぇじゃねえの。でもよ、そんだけの人数で俺達に対峙しようだなんて、笑っちまうぜぇ!!』
と盗賊達が笑い合う。
そんな盗賊達の三下感に、ミミサキは。
「いやぁ……こう、相手の精神性を考えると、レアドロップの予感が効き過ぎそうでちょっと怖いっスね。それになんだか視線が生理的にアレでス。きしょいでス」
ばっさりと盗賊共の事をこき下ろしながら、ミミサキはアクティブスキル4をに、レアドロップの予感を立て続けに発動し、自己強化。
加えてジャスティーナも、アクティブスキル3で自身に飛行を付与し、飛ぶ魔物に対峙出来るようにしながら。
「弱気ものから奪い、屠ろうとするのは何たることだ! 正義の騎士たる私が成敗してくれる! 皆の者! 行くぞ!」
と仲間達と共に、敵への反撃開始。
その一方で、アメベニは、突然の襲撃に驚いている街の人達に炎血馬に乗り込み、声高らかに。
「皆様、突然の事で驚いているかもしれません! ですが、大丈夫です! 私達が必ず敵を倒して見せます! だからなるべく纏まって行動して下さい。そして、お互いに避難を呼びかけて下さい!」
と、混乱しつつある村人達に呼びかける。
その言葉に、とるもの取らず逃げ始める村人達。
一方、その騒ぎを聞きつけ、教会から出て来た子供達。
『ま、待ちなさい……!』
その後から、神職服に身を包んだ女性……恐らく、シスター・レミィと、神父・マリスの二人、がついてくる。
そして、子供達はアメベニとスイッチに。
『お兄ちゃん! 本当に、本当に大丈夫なの!?』
『やだよ。もう……みんなと離ればなれになりたくないよ!』
子供達の真摯な言葉。
彼らからすれば……過去の争い事により母親や父親を失った者達。だからこそ……このような争い事に、敏感に反応してしまうのだろう。
だが、そんな子供達にそっとしゃがみこんだスイッチ。
「うん、大丈夫。今、俺の仲間たちが盗賊を寄せ付けないように戦っているから。だから落ち着いて……俺達が守るから大丈夫だよ」
スイッチの言葉に、ほんと、本当? と目を潤ませ、更に訴えかけてくる子供達。
そんな子供達の頭を、そっと撫でるレミィ。
……ただ彼女も、やはり不安そうな表情を浮かべている。
彼女に向けてアメベニは。
「大丈夫です。私達を信じて下さい」
と頷き、そしてスイッチも子供の手をぎゅっと握って。
「みんなにも、一つお願いして、いいかな? とっても、大切な事」
『……え?』
「きっと避難して、怖がっている村の人達もいると思うんだ。みんなで、そういう人達を励ましてあげて? 君たちが最後の砦になるんだ。みんなを守ってあげて?」
目をしっかりと見つめるスイッチと、頷くアメベニ。
子供達に役目を与える事、そして……同じ村に住む者同士の絆を信じての事。
そんなイレギュラーズに、マリスも。
『……解りました。絶対に、村の皆さんを守ります……ほら、みんな。私達が出来る務めを、しっかりと果たしましょう」
と子供達に説く。
『……解った! 絶対、絶対にみんなを守ってみせる!!』
『おにーちゃん、おねーちゃんも、絶対に無事でいてね! やくそく、だよ!』
子供達は強く頷き……そして、シスター、神父と共に、皆が避難する先へと向かう。
その後ろ姿を見送りつつ、アメベニ、スイッチの二人は残る村人がいないかを、もう暫く探し回るのであった。
そして、村人達を避難させている一方……賊達は。と言うと。
『んじゃよぉ! 始めさせて貰うぜぇ!! ほぉら、怪鳥サマのお通りだぜぇ!』
色宝により召喚した魔物を早速、対峙してきたイレギュラーズ達へと嗾ける。
三つの首から炎、雷、凍……様々な息吹を噴き出し攻撃する彼ら……しかし、そんなモンスター、いや、怪鳥達に向けて。
「オレが相手するよ!」
Ignatの宣言……ただ、怪鳥達は息吹を吐くのをやめない。
その動きにIgnatは。
「砲撃タイプの頭上を素通りしようだなんて良い度胸じゃないか! ならば後悔してもらおう! FIRE IN THE HOLE!!」
と、『蟹光箭』の貫通法を撃ち抜く事で、鳥を射抜く。
更にジャスティーナが続き、飛行状態で怪鳥達を追尾しながらアクティブスキル4で攻撃し、決して村へ近づかせないように飛び回る。
そんな飛び回る敵へ、Finは鳥頭めがけてアクティブスキル2の封殺の一撃で首を落とす事を狙う。
……流石に一撃位では、簡単に頭が落ちるような事は無いものの、まぁまぁのダメージを喰らった怪鳥は、一端高度を上げて回避行動。
と、空の上を舞踊る怪鳥への対処は三人が中心に対峙しつつ、残る仲間達は……20人という賊達へ対抗。
『っしゃぁ、んじゃあ行くぜぇ!! 全て奪い取ってやんよぉ!』
シミターの刀身を軽く舐めながら、獰猛に仕掛ける。
身軽な動きをしており、左へ、右へ……と飛び回る彼ら。
そんな彼らの攻撃を惹きつけつつ、ロードは。
「ほうほう……お前たちはそういう思考で動いているのか。なら俺は……お前たちから奪い、壊せるなら壊し、お前たちを殺そう。やる側にずっといられると思うなよ?」
と宣言すると共に、アクティブスキル1で攻撃。
一方かぐやは。
「賊も魔物も、片っ端からブチ倒してやりますわ。わーーーっはっはっは!」
満面の笑みを浮かべながら、間合いまで近づいてきた賊に竹槍投擲を乱射。
そんな荒々しい攻撃手法を目の当たりにした賊達は少し驚き、怯む。
更にミミサキが、捕食の一撃で喰らいつく。
噛みつかれた賊は。
『わぁ、何だこいつら! 噛んできやがったぞ!!』
と驚きながら、数歩後退。
そんな敵に向けて、何よりも深く。
「……はぁ……こいつら、もうちょっと大きなことで名をあげようとか考えなかったんスかねー……まあ、そこまでの向上心を持って、悪事を行われても面倒でスけど」
溜息と共に、彼らを蔑む。
『な……なんだとこらぁぁ!!』
一層頭に血を上らせていく盗賊達は、シミターの攻撃に加え、後方からダガーを次々と投げての遠隔攻撃。
二つの刃が、次々とイレギュラーズ達に襲いかかり、体力を抉る。
勿論、決して退く事はない。
村人達と、無垢な子供達の期待を一身に背負っているから……ここより先には、絶対に行かせない、そんな強い意思と共に毅然と盾となり、立ち塞がっていく。
そんな地上と空からの、激しい敵の攻撃を堪え続けるイレギュラーズ。
十数分もの間耐え続けるが……流石に回復が無いと難しく。
「ぐっ……!」
炎、雷のブレスのコンボを喰らったIgnatが倒れ、消失した時。
「時間、かかりました。申し訳ありません!」
「さぁ、楽しい空中戦と洒落込もうか!」
村人達を避難させていたアメベニとスイッチが合流。
すぐスイッチは怪鳥に向けて侵攻し、鳥に対峙し……一方アメベニは回復に傾注。
決してこれ以上倒させない……強い覚悟の下遊火踏を次々と打ち込み、仲間達を回復し、戦線を維持。
そんな仲間のバックアップを受けながら、ジャスティーナとFin、スイッチが怪鳥に集中攻撃し、一体を確実に仕留める。
そしてかぐやとロード、ミミサキも、地に足を着けた族共を一人ずつ集中攻撃。
……そんなイレギュラーズ達の熾烈な反撃に、最初油断していた賊共は驚愕の表情。
『マジかよ……聞いてねえぞ、こんな強い奴がいるだなんてよ!!』
舌打ちする彼ら……だが、もう退く訳にも行かない。
「俺、誰かを守れるかもしれないと考えれば、意外と自分の命は惜しくはないねぇ……ここだと尚更さ!」
ロードの言葉の通り……命を賭しても、ここは守るという強い決意。
そしてイレギュラーズ達は……熾烈な賊と魔物の攻撃を掻い潜りつつ、全ての者共をどうにか討ち倒していった。
●祈りの末
そして、全ての敵を倒したイレギュラーズ達。
「……ふぅ……どうにか、終わったようですね……」
安堵の息を吐くアメベニ。
数が多くも……どうにか撃退する事が出来た。
勿論、こちらも無傷で……とは行かなかったが。
「……取りあえず、村の人の方に報告はしないとっスねぇ……その辺り、頼んでもいいっスかぁ……?」
「それは構いませんわ……でも、ミミサキさんはどうされるのです?」
かぐやの問いに、ミミサキは。
「村の近くに、遺体がゴロゴロってのもあんまり良く無いと思うんっスよ……村人に意識させないよう、弔いたいっス」
「ああ……確かにそうですわね。解りましたわ」
ミミサキにかぐやが頷き、そして避難させた村人達の元へ。
無事に賊を全て倒した事を村人に報告し、だからもう安心していいんだよ、と子供達に伝えると。
『わぁー、すっごーい!! おねーさん、ありがとー!!』
村人と、子供達の感謝の声……そして。
『本当に、ありがとうございます……皆様のおかげで、これからもこの子達と一緒に過ごせます……ああ、神の御加護があらん事を……』
シスター・レミィも、深く頭を下げる。
そう仲間達が感謝を受ける一方で、一人ミミサキは死者を弔う。
死体を土の中に埋葬し、弔いの祈りを捧げる。
暫し眼を閉じた後……すっ、と立ち上がり。
「……目立つ弔い肩をされたいのならば、来世ではもうちょっとマシなことをして下さいね」
彼らはデータ上だけの存在かも知れない……来世は無いかもしれない。
とは言え、そんな彼らの冥福を祈ったミミサキ。
その帰り道にふと。
「……ま、その辺りがわかんないのは、外でも一緒か……」
イレギュラーズである故に、いつ死ぬかも解らない。
……そんな境遇が、倒した彼らに似ているような気がして……しばしぼぉっと、空を見上げるのであった。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
あとがき
ROO全体シナリオに参加頂き、ありがとうございました!
村人と子供達の期待を背に戦った皆様は、きっと子供達にとっての英雄像に映る事でしょう……論彼らが、データ上だけの存在でなければですが……。
GMコメント
皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
R.O.O初のイベント……さぁ、どうなるのでしょうか。
●成功条件
6/2に開催されるR.O.Oイベント『<Genius Game Next>』。
襲撃される村に乗り込み、村人達を救出する事です。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
●周りの状況
今回舞台となる村ですが、教会(半分孤児院みたいなものですが)が建てられた『トルトッカ』の村です。
目立つ特産品がなく、孤児院の子供達と幸せにやっていただけの村ですが……そんな弱い者から略奪することに至福を覚える盗賊団が今回、襲撃してきます。
時間は夜の帳が落ちて、言わば『夕飯』の時間です。
みんな起きてますが、それぞれの家、孤児院で団らんの時を過ごしている……という頃合いになります。
なので、避難誘導を呼びかければ、逃げてくれるとは思いますが……突然の事に驚いて、動けなくなってしまうご老人達と、逆に『ここは俺に任せとけぇ!』と頑張ろうとする、孤児院の子供達が出て来てしまうかもしれません。
そんな子供と老人達をどう対処するかによって、戦闘時の(言い方は悪いですが)足手まといの動きが変わる事になります。。
●討伐目標
・砂漠より襲来する『大鴉盗賊団』の一族『バルドリッド』 20人
『色宝』を手にした盗賊団です。
基本的なマインドは『人から物を奪う』『人の物を壊す』『殺す』の三つに至福を覚えるという……極悪非道な盗賊達です。
とは言え戦闘能力は、さほど大したことはありません。
武器となるシミターの斬り付け攻撃や、ダガーによる投擲攻撃が主軸となりますが、そこにバッドステータスとかはつきません。
体力も、一般人よりは少しタフ……という程度なので、そんなにしぶとくない様です。
・『色宝』により召喚された、三つ首の鳥の様な魔物 5匹
盗賊団の『色宝』の力により、召喚された魔物です。
3つの首がそれぞれ炎、雷、氷のブレスを吐き、1ターンに3回攻撃してくる事が可能です。
又、常に飛行状態で戦場を飛び回り、弱そうなのを本能的に察知し、優先的に狙う傾向があります。
※重要な備考『デスカウント』
R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が 追加される形となります。
現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。
※重要な備考『情勢変化』
<Genius Game Next>の結果に応じて『ネクスト』の情勢が激変する可能性があります。
又、詳細は知れませんが結果次第によりR.O.Oより特別報奨が与えられると告知されています。
それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。
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