シナリオ詳細
<Genius Game Next>King's Religion
オープニング
●シャドウ
Rapid Origin Online――
それは探求都市国家アデプトが国家的大事業として取り組んだ『Project:IDEA』によって生み出された巨大な実験場である。
しかしながら、『何らか』の原因によって歪みを生じたそれは『ネクスト』なる第二の混沌を生み出し、コントローラー達のくびきを外れてしまった。情報を自己増殖するに到ったそれは仮想現実空間のディティールを埋め、まるでゲームのように世界を再構築してしまったのである。
「……要するに、事態は全く不明であるという事だ」
練達の事実上の支配者(クエスター)であるカスパール・グシュナサフは白髭に触れながら苦笑した。
この程やって来る『嵐』について研究室に集められたイレギュラーズは彼から特別に説明を受けていた。
「我々が構築したR.O.Oにログインした研究員を閉じ込める機能等はついていない。
『バグ』を切っ掛けに誕生した『ネクスト』について我々はまだ確かな情報を掴みかねておる。
しかし――今回の『事件(イベント)』はその状況に大きな変化を与えたと言えるだろう」
カスパールの言葉に応じるかのようにイレギュラーズの目の前の巨大ディスプレイのスイッチが入る。
イベント
2021.06.01 Genius Game Next
いつも「Rapid Origin Online」をお楽しみ頂きありがとうございます。
2021年6月1日より新規イベントGenius Game Nextが開催されます!
――そこにはR.O.Oに生じた『お知らせ』なる項目に表示された不自然な文章が大映しになっていた。
「まるでゲームのお知らせだ」
「うむ」
「R.O.O――『ネクスト』って言った方がいいのか。つくづくゲームみたいな雰囲気何だな」
「このお知らせが何か?」と言わんばかりのイレギュラーズにカスパールは続ける。
「『ネクスト』の中の情勢は『砂嵐』なる国――まぁ、ラサの別形か。
連中が『伝承』つまり、レガド・イルシオンを攻めるというものだが……ゲームの中の事情なぞ、わしにはどうでも良い。
無論これをクリアし、囚われた研究員を救い、情報や報酬を得る事はこの後に重要な意味を持つが、ゲーム的な『ストーリー』の方はまた別の問題だ。だが、今回についてはこの知らせそのものに実は大きな意味がある」
「……どういう事だ?」
まだ合点しないイレギュラーズにカスパールは言う。
「『このお知らせが出たという事そのものに、R.O.Oの置かれた状況のヒントがある』。
人為的な思考を感じる『お知らせ』とやらが出た以上、R.O.Oは単に不具合を生じて情報増殖を始めた訳ではないという事だ。
『バグ』の結果、高度な知性を有するAIのようなものがそこに存在するのか、或いはこのシステムをハックした何者かが居るのかは知れぬが、そやつめは何某かの意志を持って現状を作り出しておると考えられる。
『ネクスト』にはゲームマスターがおり、現状ではそやつが諸悪の根源であると考えるのが自然であろうな」
イレギュラーズは「成る程」と頷いた。
『ネクスト』が結果的に生み出された世界ではなく何者かが改竄した世界だとするならばこれまでの状況にも納得はいく。
同時に『それ』が相当に『いい性格』をしているのも間違いはないだろう。
「先程、ストーリーに興味はないと言ったが、それはそれとして今回のイベントは重要な切っ掛けで好機で手掛かりだ。
内容は諸君も知っての通りだが、砂漠の悪漢『砂嵐』が近く伝承西部バルツァーレク領、南部フィッツバルディ領を襲撃する事が明らかになっている。諸君がイベント攻略の為に成すべきは、悪逆非道の砂嵐を迎撃し、伝承領の被害を軽減することだ」
「……相手は『あの』赤犬か」
「そうだ。直接相まみえた事はないが、奴は相当な使い手と聞く。
『ボスランク』を与えられてもおかしくはない『ネクスト』では更に危険やも知れぬ。
奴の本隊に相対する諸君の役割は特に大きいと言えるだろう」
「簡単に言ってくれるな……」
イレギュラーズは思わず苦笑した。
このカスパールの如き援軍が居たならば或いは勝機もあるかも知れないが――
「簡単には言っておらぬぞ。今回は特別に頼まれておる。多少の助けにはなるだろう」
「……はい?」
●伝承国境付近、『赤犬』本隊近く
「イベント開始で『砂嵐』が『伝承』を荒らしに来る、ね」
「言いたい事がありそうだな」
「そりゃ勿論。オマエ、もう少し生き方改めた方がいいんじゃねぇの?」
青いマントに剣、金髪碧眼の男が傍らの赤衣に黒剣の男をからかうようにそう言った。
「日頃の行いそのままじゃねぇか」
「知るかよ。『ネクスト』が勝手に決めた設定だろ、こんなもん」
「身に覚えは無いと?」
「……少ししかねーな」
「あるんじゃねーか」
肩を竦めた赤い剣士に青い剣士が笑みを見せた。
何れも二十代前半に見える二人は、どちらも端正な面立ちに圧倒的な自信を乗せている。
よくよく見れば彼等の周りには傭兵らしき姿の男達が何人も倒れており、血腥い戦いの痕跡が残されていた。
「練達のオーダーは当然『イベント』のクリアだ。
研究員を助けるのもそうだし、少しでも手掛かりが欲しい所だろうからな」
「だから『お願い』も聞いてくれたって?
確かに予想外だったな。俺もお前も政治的に中々難しい立場だし――正直なトコ、良く練達がシステムに触らせたなって思った位だ」
練達は研究者が常にそうである通り、秘密主義が根強い勢力である。
「背に腹は代えられないって話だろ。
こっちだって可愛いイレギュラーズを貸してるんだ。連中の理屈ばかりで動けるかよ。
……で、斥候は殺った。先遣隊も蹴飛ばした。次はどうする? 『赤犬』の頭領なら」
「状況が分からねぇ以上は『多分』様子を見るな。案外、知性派、慎重派なんでね」
「だが、とんでもねぇ自信家だろ?」
「――まぁ、そりゃあ間違いない。『面白ぇ、此の世で俺に勝てる奴なんざいねぇよ』ってトコだ。
だから遅かれ早かれ動き出す。だが、それはすぐじゃあない」
「時間稼ぎにはなる、程度か。つくづく困った奴だよ、オマエは――」
呆れたように言う青い剣士は少し思案顔をした。
「――この後、あいつらが仕掛けたらどうなる?」
「十中八九、先遣を潰したのはあいつ等だと判断する。
『赤犬』の数が上なら幾らか残して手下は先に行かせるな。
同数以上でやり合ったら沽券に関わるし、仕事なら目的達成が第一だ。
『赤犬(うち)』の兵隊を潰した相手ならさぞかし喜んで的にしてくるだろうよ」
「……お手柔らかにお願いしたいもんだがね」
溜息を吐いた青い剣士だが、赤い剣士の言葉で方針は決まったようだった。
「――じゃあ、やっぱり、俺達は裏方か」
「そうだな。『ディルク』はあいつ等が強敵だと判断するだろ。
そりゃあ間違ってねぇが、ゲームクリアは被害の軽減なんだろう?
抜けてきた奴等を俺達が片付ければナイス・アシストで――間違いない」
「……あんまりオマエみたいなのとやり合わせたくはねぇんだがな」
「過保護ですこと」
「オマエね、あいつ等はうちの可愛いイレギュラーズなの。オマエとかホント最悪だ」
「お互い様だろ。それより今日は腰が痛くないご様子で――」
丁々発止とやり合う二人に気負いはなく。
「パンドラ稼げねぇ俺達が出来るのはセットアップまでだ。
オマエもあいつ等には世話になっただろう。特に今回は――たまには責任取れって事!」
『ネクスト』の大イベント、その脇役達は『主役達』のぶつかり合いの時を待っていた――
- <Genius Game Next>King's ReligionLv:30以上完了
- GM名YAMIDEITEI
- 種別EX
- 難易度VERYHARD
- 冒険終了日時2021年06月21日 23時55分
- 参加人数10/10人
- 相談8日
- 参加費150RC
参加者 : 10 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(10人)
リプレイ
●STAGE I
「めーい☆ちゃんねるー♪
ハーイ、メイなのですよ! 今回のイベントは、なんと、あのディルクさん率いる赤犬の群が相手なのですよ!?
現実だったら、絶対に戦いたくないお相手なのですよ……ひぇー……怖いのですよ!」
明後日彼方の『ようせいさん』にポーズを決めて視線をやって――
『ライブオン☆ブラウニー』で始まりを外の世界に告げたのは『めい☆ちゃんねる』May(p3x007582)だった。
「まさかあの赤犬を相手する事になるとはな」
『剛力剛腕』アンドレイ(p3x001619)の視線の先に『敵』が居る。
全身から殺気と悪意を迸らせる砂漠の傭兵王、縁浅からず見知った顔だが彼の在り様が全く違うのは一目で分かる。
「現実でもいい男だがこっちでもいい男だな、滾るねぇ!」
「相手はあのディルク殿……! 相手に取って不足はありません!」
「――成る程な」
嘯いたアンドレイ、そして気を発した『航空海賊虎』夢見・マリ家(p3x006685)に『彼』は合点したように頷いた。
「偵察が戻ってこなかったのはテメェ等の仕業か。
それも、この俺――ディルク・レイス・エッフェンベルグの前に堂々と面ぁ出すんだ。
訳が分からん連中だが、どうやら――只者じゃあないようだ」
剣呑を野太く邪悪な笑みに含んだ興味の色は自信家な彼の中にある『慎重』なのだろうか。
(大口叩いたけど囲んでも勝てる気はしないんだよね……! でも時間稼ぎならやりようはある!)
マリ家は言葉程に状況を楽観していなかったが、実際の所、イレギュラーズの戦いは何時も『やり方次第』である。
それは戦いの方法についてもそうだし、探る彼との『おしゃべり』も同じ事なのだ。
――只者じゃない――
ディルクにそこまで思い当たる由も無かろうが、その評価はまったくもって完全なる正解である。
『砂蠍』ならぬ『砂嵐』による伝承進撃――
今まさに悪夢めいた進撃を開始せんとする彼を『その手前』で阻んだのは言わずと知れたイレギュラーズ――そのアバター達であった。
より厳密に言うならば『偵察が戻ってこなかったのは彼等と直接の関係はないのだが』大枠でローレットの仕業というのなら間違いではない。
この世界――『ネクスト』においては影も形も存在しないローレットの、『そして何よりディルク自身が知る由も無い自分自身による妨害があったとするならば』。『そもそも大本の話としてこの世界の存在ではない、それもオリジナルの世界の介入者がこの場に居るのだから』。
まったくもって直感的に彼の下した評価は全く苦笑する程に適切であると言う他はないだろう。
「何者だ、なんてのは無粋だな?」
「そうねー、聞いてもあんまり意味ないねー。
立場が『ハッキリ』しててアタシ等、赤ワン――ディルクちゃんの敵だからー。
それ以上でも以下でもねーし、関係なくね?」
『???のアバター』エイル・サカヅキ(p3x004400)が肩を竦めた。
如何にもな『ギャル』の風情で物を言う彼女はかなり雑にディルクの疑問を煙に巻いたが、R.O.Oにおけるアバターならぬ彼女はもう少し思慮深い。
彼にいい加減な答えを返すその一方で、
(『バグ』に『お知らせ』ねぇ。砂蠍再来なんて性格イイわね、誰かさん!)
『大人』の方のエイルは状況を冷静に見つめている。
「……ま、何れにせよだね。ディルクとヤるの、テンアゲっしょ!」
「『赤犬』とやるってのがどういう事か知らねぇようだな?」
ハッキリとしたその言葉にディルク本人よりも後ろで様子を見つめていた『赤犬の群』が怒気を発した。
「分かってる心算だけどねー」
『作り物とはいえ』の冠だけは内心に置いてエイルは不敵に笑う。
とはいえ、
「い、色々と疎い僕でも知っているほどの名の知れた方を相手というのは……とても怖く思いますが……
それでも、僕がやらなければいけないことに……変わらないというだけです……
ここにいる僕らだけでなく、他で戦う方々のためにも……頑張るしかないんです……!」
「いい度胸だ」と詰られれば『マナ・ニールのアバター』まな(p3x000350)にだって大いに、力一杯に言い分はある。
そもそもが今回の事件は『好き好んで首を突っ込んだ訳ではない』。
今回の任務は天が厄災を遣わし給うて――塗り固めたようなものなのだ。
少なくともこの鉄火場に呼びつけられたイレギュラーズはそれをそう承知しているし、知らない者はいない。
――イベント
2021.06.01 Genius Game Next
いつも「Rapid Origin Online」をお楽しみ頂きありがとうございます。
2021年6月1日より新規イベントGenius Game Nextが開催されます!
Rapid Origin Onlineにて告知された初の『大規模イベント』――
面白おかしくゲームと語るには余りにも生々しい世界でイレギュラーズに課された『使命』はかつての混沌を思わせるものになった。
正真正銘の混沌とネクストなるこの世界は奇縁に結ばれているが、本質的には不連続である。
(突如として告知された『お知らせ』と『イベント』、明らかに何者かの影がチラつきますね。
……ですが、わざわざ告知する位です。現時点でその何者かは『理不尽』ではない――というより『フェア』を気取っているのかも。
それなら、今はその流れに乗って正攻法で進むべきです。その思惑がどうあれ、ね)
ハウメア(p3x001981)が内心だけで呟いた通り。
そこにイベントを告知した者の意思が介在しているかは知れないが、されど此度の『Next』はそれを疑わせるには十分な近似性を持っていた。
『仕組みやカラクリ、先に存在するやも知れない意図に関わらず、仕事をするしかないのは間違いないのだが』。
「……ま、いいか。テメェ等が何者かは死体に聞けばいいだけだ」
「ぞっとしませんね。今日は一体何度死ぬ事になるのだか――」
「――口の減らねぇ野郎だぜ」
『真実極まりない嘆き』を減らず口に取られた『地を這えども』九重ツルギ(p3x007105)が天を仰いだ。
(神よ。摂理に反した死に戻りをお許しください。
しかし己が教義を曲げようと、退けるべき強敵が在るなら立ち上がるほかは――)
文字通りの『死に戻り』を求められる事態があるとは、まぁネクストの住民は誰一人思い当たりもすまい。
「安心しろよ。自信家君達。
テメェ等がどんなに強かろうと、どんなに生き汚かろうと必ず俺が殺してやる」
「買い被りに過ぎないさ」
ディルクはパーティが自身を侮っていると取っているのだろう。
これには流石に竜眼を有する騎士が苦笑した。
「相手が生きた伝説でも――気持ちで負けていては抑える事すら出来んだろう。
俺達は託されたんだ。ならば、それに応えねばならぬというだけだ」
『白竜』ベネディクト・ファブニル(p3x008160)、
「オーダーは足止めだけど、倒してしまっても良いんだよね?」
「へぇ……?」
そして何より――続いた『天真爛漫』スティアの一言に空気が変わった。
「俺も随分と侮られたもんだな」
「侮ってないよ。どんな強敵だろうと生きている以上、倒せないことはない。
戦いをする以上は絶対に負けないなんてルールはないから。いざ尋常に! 勝負だ!」
超合金のようなスティアのメンタルは常人なら竦むディルクの眼光さえものともしない。
黒い大剣を返礼とばかりに構えたディルクは「面白ぇ女だ」と口元を歪めている。
「『オーダー』ね。こっちは不機嫌な『依頼人』ありきの話だが、どうもそっちにも依頼があったようだな。
この世界で傭兵の真似事してる『それなり』の奴に知らない顔が沢山あるとは思ってなかったが」
「世界は狭いようで広いものよ。見知った世界は時に自分を裏切るものだ。
……ところで、『赤犬』よ。戦る前に一つだけ聞いても構わないか?」
「何なりと、お嬢様」
「君は蒼剣――レオンって男を知っているか?」
「……驚いた。テメェ等、本当に事情通じゃねぇか」
恭しく芝居がかった調子で『調査の一歩』リアナル(p3x002906)に応じたディルクもこれには目を丸くして、
「ああ、やっぱり居るんだ。でも残念。どちらかと言えば蒼剣推しだったんだがね」
続いたその言葉には少々何とも言えない渋面をした――
●STAGE II
――もし仮に私が最後の一人になっても絶対に諦めません!
私にも意地ってものがあるんです。無茶でも無謀でも、刺し違えてでも貴方をここに押しとどめる!
「――おっと、力加減を間違えたかな?
折角の――そうだな、お持ち帰りしたい位の大美人だったのに!」
「じょ、冗談では済まないのです――!」
青褪めたMayが悲痛な声を上げたのは致し方ない事だったのかも知れない。
かくて始まった戦いは予想外に、そしてある意味で予想通りのものになっていた。
黒犬が咆哮し、空間を引き裂けば紫焔の矢雨でディルクと赤犬を牽制しかけたハウメアの上半身と下半身がバラバラにされたのだ。
本人曰く『間違えた力加減』は素早く動き出して文字通りの一矢を報いた彼女に無残な『死』を与えている。
「嗚呼、神よ。やはりこうなりましたか……」
明日、というより数十秒か数分か。ごく近未来の我が身を思い、ツルギが溜息を吐く。
「悪くはねぇが思った程でもねぇな。テメェ等、俺の先遣を全部潰したんだろ?」
「そういう事ね。ただ、安心するには早いんじゃないか?」
「仲間がどうなっても、か。中々ドライじゃねぇか。気に入ったぜ」
「そりゃどーも。そういう意味じゃないけど。でも十年は若返って出直してくれ」
ディルクの言葉をリアナルは否定も肯定もしない。
恐らく彼は『そういう風に出来ている』のだろう。
R.O.O――ネクストが極めて現実に近しいゲームだと言うならば、整合性を取る必要性はどうしても生じてくる。
ディルクは倒したハウメアを気に留めていないが、それをそういうものだと承知しているリアナルは上下に分かたれた彼女を『確認』した。
(恐らくはこれでデスカウントが増える――が、死体は消えると……本当によくあるゲームみたいだ)
現場には血痕が残ったが、ディルクが気に留めない一方でハウメアの死体は消失している。
つまり彼女は復活(リスポーン)地点であるサクラメントへと転送されたのだろう。
(ある意味で予定通り!
勝つ必要はない、でもとにかく負けない事を考えないと!)
エイルの――そしてパーティの思考はその一点で完結している。
R.O.O――それも『ボス戦』であるこの戦いは実はプレイヤー達にとって極めて便利に作られている。
元々この世界では死んだ所で復活が出来るのだが、特に今回の戦いはごく近い場所にサクラメントが設置されているという事情がある。
つまる所、パーティはやられた所で幾らでも戻る事が出来る訳で……どういう状況が最悪かと問われればそれは間違いなく『全員が同時にやられて復活の時間が稼げなくなる』か『リスポーン地点を制圧される事』に違いない。
先手を取ったハウメア、彼女を瞬殺したディルクだけではなく傭兵達とパーティの乱戦が始まっていた。
「こりゃ忙しくなりそうだ」
ディルクはまさに問答無用だろうが『ボス』ならぬ傭兵達は別である。
リアナルの役割はヒーラーだ。パーティのHPを高水準に保ち『ディルク以外の攻撃で生じ得るデスの確率を出来るだけ減らす』。
「気をつけて! エイルさんを狙っているのですよ!」
「一気にや――」
「――られて、たまるもんか! あとさんきゅー!」
首領の猛撃に勢いづきかけた傭兵の一人をMayの声と『小さなナイト』の援護を受けたエイルの強烈な回し蹴りが弾き飛ばした。
女性らしいその体付きからは想像もつかないような一撃にディルクが小さく口笛を吹く。
「無様だろうと誇れる自分になるために! 成長の踏み台になって戴きますよ!」
強い言葉と共に魂を奮い立たせ、ツルギが傭兵達を迎え撃つ。
「おいおい! テメェ等は甘く見るんじゃねえよ。あくまで俺のレベルの話で言ってんだ!」
「褒められたか?」
「褒めてやった心算だがね」
「じゃあ褒め下手だ。次は俺だ。さっき以上に愉しませてくれよ。
おっと、俺様にびびって逃げてくれんなよ?」
「テメェの性癖以外は怖くねぇよ」
「……おや、バレてるのかい?」
丁々発止とやり合えばアンドレイの口元に笑みが浮かぶ。
素早いハウメアが先手を取り、一撃を残したのはむしろ最良だ。
一撃を加えた上でディルクに斃されたなら百点で、彼をこのアンドレイが抑えたならパーティのプランは機能する。
文字通りの『むちゃくちゃモード』とも称されるR.O.Oでの戦いは現実でのそれ以上に連携が難しい部分もある。
アンドレイは楔の役割であり、最も堅牢と言えるがそれを言うならアタッカーのハウメアもそれなりに耐久力に優れていた。
(こっちも何処までもつか分からないけど……)
アンドレイならぬムスティスラーフも内心で溜息を吐く。尤も彼に殺されるならば多少は本望な気もしないでもないのだが。
スティアは倒すと言っていたがそれはそれ、パーティの目的はディルクに対しての勝利ではない。
Genius Game Nextは謂わばスコアアタックのようなものだ。ディルクを含めた砂嵐の作戦行動が頓挫する程に『成功』に近付く。
つまり、この現場で求められるのは強大なボスの撃破ではなくその手足を欠落させ『砂嵐』を失敗に導く事である――
「そちらは任せました! さて……! 拙者は拙者のお仕事の時間です!」
何故だかは知らないが、ネクストにおいては『親しい友人のロールプレイ』に徹するマリ家が手近な傭兵を猛襲する。
ツインハイパータイガーバルカン――メカニカルトラスーツに搭載された二門のバルカン砲による必殺の連続射撃はどんな時でも健気な虎アピールを忘れないマリ家の矜持を示す。
「うわ、虎だ!」
まさに『狂気』に侵されている。恐るべき手数と弾幕で敵を狂乱の渦に叩き落とした。
一度落とされてしまえば戦力が十全化する事は有り得ないだろう。
(速やかに赤犬共の数を減らし、全体的な此方の負担を減らす――それ以外に勝ち筋はない!)
時間との勝負になるこの戦いで奮戦を見せるのは当然マリ家だけではない。
「悪く思うな!」
現実と同じく流麗に果断に――ベネディクトの振るう剛剣が邪道を帯びて傭兵の防御を打ち砕く!
「こんな所で倒れる訳にはいかないんだ! 倒させる訳にはいかない、って言えないのが違和感あるけど……!」
やはり手強かったパーティの勢いにざわついた赤犬をここでスティアが強烈に引き付けた。
比較的守りに優れたスティアとツルギが傭兵達を引き付け、問題のディルクはアンドレイが何とか『耐える』。
スティアが思わずこぼした通り三人共確実な『死に役』であるのは間違いないが、アタッカーにフリーな時間が増えれば勝機は見えよう。
倒れた仲間、つまり今で言えばハウメアが死に戻ればそれは更に顕著になる――
「……何か企んでやがるな?」
「――ただ、出来ることをするだけ、です……!」
アンドレイの邪魔、ツルギやスティアの動き方、もっと言えばハウメアの死に頓着しない『キャラクター違い』。
一瞬思考の顔を見せたディルクにDoomClawが閃いた。
距離をものともせず一足飛びに彼を強襲したまなの『爪』は避けようもなく彼の表情を僅かに歪める。
「良い技だが、子猫の甘噛みだ。お嬢ちゃん。相手が悪ぃな。そりゃあただ俺の怒りを買うだけだぜ……!」
戦いはどうしようもない位に始まったばかりだった。
●STAGE III
「……………は?」
この戦いにおいては最も強烈かつ、異質なハイライトは『その瞬間』だったに違いない。
海千山千、酸いも甘いも噛み分けて――戦場に死神のように君臨する砂漠の傭兵王にそんな声を上げさせた者は多くはなかろう。
魔術としか思えないその『トリック』は彼をしても理解の外だったに違いない。
「……愉しめた……みたいじゃねえか……?」
こふ、と血を吐いたアンドレイが音を立てて地面に崩れ落ちた。
「……ち。本当に化け物だな……」
リアナルの助けもあり、流石のアンドレイは粘ったがこれまでだった。
しかし黒犬から血を払ったディルクはその彼に頓着していない。
「お待たせしました! これでも全速力で来たのだけれど――!
それからディルクさん、女性はもう少し紳士的に扱わないといけませんよ!」
『それより何より問題なのは自らの手で確実に仕留めた筈の大美人(ハウメア)が健在で戦場に現れた事である』。
「刺し違えてでも……って言いましたよね!」
「アンタ位の美人に刺し違えられるならそりゃあそれで役得だ」
「じゃあ、素直に刺さってくださいね!!!」
乱戦に巻き込む事を考慮したか、珍しく嘯いた彼女が放ったのは光の矢。これは覿面の効果を見せていた。
「……何だこりゃ、悪い夢でも見てんのか」
「この女は首領が確実に殺した筈じゃ……」
「これじゃ、倒しても私も元通りかも! まぁ、倒される心算もないんだけど!」
「願わくば、これで潮目が変わる……として頂ければこの上ない喜びなのですが」
心算はなくとも傭兵達の抑え役になっているスティアもツルギも傷んでいる。
ボス戦であるこの戦いで注意を向けねばならないのはディルクだけではないのだ。
実際の所、取り巻き(モブ)でしかない傭兵達の強さも並の戦闘のボス並の激しさであり、正直を言えばスティアやツルギも到底もちそうもない。
ハウメアの復活はどう考えても荷が勝つ戦いに一石を投じるものであった。
ざわめく傭兵達の混乱にパーティ側が勢いを強める。
それもその筈。スティアが言った通りである。如何に強くとも、如何に自身らが勝ろうとも。敵が無限である可能性は、或いは無限でなかったにしても勝利を取り消すかのようなトリックは歴戦の傭兵が相対しても――否、戦い慣れた彼等だからこそ恐怖するに値する鬼札そのものであろう。
「射抜いて! キューピッドさん!」
(珍しい位に)Mayの声が凛然と響く。
パーティを効率的に助ける『賢者さん』に続き、小さな天使が弓矢を番え傭兵の一人を撃ち抜いた。
「負けないのです……!」
言葉は力強く、宣言からは決意さえ滲んでいる。
余り精度の高い狙いではないのだが、因果律を歪めるかのように対象の胸を撃ち抜く辺りは流石に『天使の矢』といった所か。
「やっほイケメン。アタシ的には青の方が好みなんだけど、そろそろ相手して貰ってもいーい?」
エイルにとって目の前の傭兵は『7:3で勝ちそうないい男』の前菜だ。
「タイガーソウル! アルティメット・串ボルグでござる……です!」
戦いの最中にロールプレイがぐだついたマリ家が隙を見てディルクに痛撃を飛ばす。
電磁加速により雷速にまで高められた串は彼女にとっての牽制でしかないが、彼女の牽制は何より痛い。
『無視しかねる爆発力を持つが故に、相手がディルクであろうとも通じない筈はない』。
「次死にてぇのはテメェか――」
「――いいや」
ディルクの眼光がマリ家を射抜いた時、
「――次は俺が相手だ!」
「ベネディクト殿!」
これぞまさに絵に描いたような王子様――
参考になる位に絵になって、横合いからその彼へ打ち込みを見せたのはベネディクトだった。
揺らぐ傭兵達と対象的に鋭くなるパーティの連携。
「こ、このまま行けたら……!」
まなの表情が僅かに明るくなる。しかして敵はそう簡単な相手ではない。
「――うろたえるんじゃねぇよ! テメェ等は一体何なんだ!?」
傭兵を破ったベネディクトの剛剣さえ軽くあしらって、彼を膂力で弾き飛ばしたディルクが怒鳴る。
「『赤犬』なら相応しい仕事をしやがれ、クソ共が!」
乱れた陣営と揺らいだ士気が口汚い号令一つで元に戻った。
「……っ、それでも……」
まなはディルクを、或いは傭兵達の気をそらすかのように。
恐れながらも爪と竜撃で必死の攻勢を続けるが、彼女の奮闘をせせら笑うかのように『赤犬』全体の勢いは強まるばかり。
スティアが倒され、ツルギが倒れる。入れ替わるようにアンドレイが姿を戻した。
「タネは割れてねぇが見た手品だな」
「ああ、そうかい。じゃ、リターンマッチと行こうか?」
どちらもふてぶてしく、ディルクはまたアンドレイに手を焼かされる。
烈気を放って地面を打ち据え、『災厄』を撒き散らす彼にディルクが後ずさる。
「これは正真正銘、褒め言葉だがよ。テメェほんとにめんどくせぇな」
『一戦目』だって必殺の手管まで用意してようやく倒れた位なのだ。
ディルクさえ嫌にさせるアンドレイの戦いが如何に素晴らしいものだったかは言うまでもないだろう。
しかしそんなアンドレイも再び倒され、スティアが戻る。遅れてツルギが死に戻る。
パーティ全体が比較的最初から『死に戻り』を重視し、高速で帰還する為のステータス設計をしているのは確かなプラスである。
「またかよ」
「負けないからね!」
「……これも試練、という事で」
爆発力を見せたエイルがようやく目の前の『邪魔者』を一人打ち倒した。
「ゲームバランス、悪すぎるっつーの! これじゃまるでVery Hardじゃないさ!」
肩で息をする彼女を不意に傭兵が襲撃した。「油断したー」。そう呟いた彼女が腹を刺されて血を吐いた。
「そう何度もやられたくは……!」
ハウメアが気を吐くが死に戻りと死に戻りの間に生じる隙は戦いの中で大きくなるばかりだ。
(やっぱり貧乏籤じゃないか。私らしいって言えばそうだけど……!)
リアナルが必死にこれを埋めるが、それでもまるで足りていない。
否、より正確に言うなら彼女が居なかったらとうの昔に瓦解している。
徐々に可視化され始めた力の差と圧力はパーティの『トリック』と拮抗し、状況を焦れる攻防に誘った。
(心砕けるものか! 一秒でも長く引き止める――
託された想いにくらい、応えられる自分になりたい!)
恐ろしいのだ。死ぬ事は。
たかがゲームと言われようとも、殆ど現実を投影したかのようなこの世界の死は恐ろしいものに違いないのだ。
だが、それでもツルギは諦めない。恐怖を破り、自分が自分として在りたい姿を描き、動かぬ足を動かす。踏み留まり続ける!
さりとてこの膠着はパーティの望んだ結果ではない。
いや、時間を稼ぎたいのは正解なのだ。しかしこれがコントロールの末の膠着であるとは到底言う事は出来なかった。
(しがみついてでもこの場に留める!
蒼剣にしろ、赤犬にしろ、俺達は何時も彼らに見守られている。
憧れてるだけじゃ駄目だ、俺達は特異運命座標として彼らの働きに値する以上の結果を残さなきゃいけない!
足止めをすると決めた以上、意地があるんだよ……俺達には!)
薄れゆく意識を手放すまいとベネディクトは自ら唇を噛み破った。
滴る血とその痛みが彼に『もう一歩だけ』を許してくれた。
「時間を稼ぐためなら何回死のうと――簡単だろう?」
遂にはリアナルが我が身を盾に時間を稼ぐに到り、
「ぬぅ! まだ! まだです!」
「アンタ、見て避けてねぇだろ」
「直感というやつであります!」
マリ家は感覚を武器にディルクの斬撃さえ幾度かいなしてみせたが――事態が硬直は即ち。
「危ない。気をつけてくださ――」
やがて到ったまなの警告の声が示した通り。
最大にして理不尽な爆発力を持つディルクが牙を剥いた時、抗し得ないという事に他ならない。
パーティの奮戦により『赤犬』の数名が倒された。しかしながら、彼を食い止めきれなかったのは彼等の戦いの責任ではあるまい。
「手品も押し切れば何とかなるもんだな。で、どうしたよ。お嬢ちゃん」
戦いの趨勢が遂に決まった頃、何故か薄く笑ったスティアにディルクが首を傾げていた。
「いえ、ディルクさんと戦わずに終わるなんて勿体ないかと思って」
「手品じゃなく?」
「そう! せっかくの機会だし、全力を出してほしいな! この刃届かせてみせるから!」
――スティアは、R.O.Oでもスティアだった。
●STAGE IV
「お疲れ様」
徐々に戦線が緩み、最後はサクラメントまで全員が押し戻され。
復活して急行するまでのタイムラグを埋め切れず、結局『赤犬』の突破は防げなかった。
疲労困憊で『揃ってしまった』パーティに声を掛けたのは何処かで見た二人組だった。
「……誰ですか、って聞くのは無意味ですよね?」
「そーだな」
苦笑したハウメアに青衣の剣士は肩を竦めた。
『その隣に立つ赤い剣士は先程まで殺し合っていた人間と同じ顔をしている』。
「……と、いう事はディルクさん(仮)の言っていた斥候がやられたというのは!」
シティガールは頭の回転が早い。Mayの言葉に赤いのが頷いた。
「ごめんなさい……負けてしまいました」
「いや、気にするな。斥候と、迂回してきた奴等は仕留めたが、最後の本隊は抜けちまった。すまねぇな」
「頑張ったんだけど……ディルク君達こそすまないね……じゃなかった。
このマリ家、航空海賊虎として申し訳なかったです」
しゅんとしたまなに頬を掻く赤いのにマリ家が肩を落とした。
「何でルル家のコスプレしてんだ、マリア。
じゃねえ、違う違う。全部コイツの日頃の行いの問題だからな。オマエ達は良くやったよ。
俺達は練達を脅かして無理矢理参戦したけどな。イレギュラーズじゃねえから直接触るのはご法度だったから。
こうしてアバター作って手助けに来たって訳」
「そうか。ああ、ちなみに私はそっちのレオンの方がずっと好みだぞ。そうだったらいいのに。いつもそうならいいのに」
「うるせえよ」
真顔のリアナルを青いのが小突く。
「……セフィロトも中々めんどくさい奴らでな。そこが落とし所だった訳。
それはそれとして、本当に良くやったよ。完全な成功じゃないにせよ、被害は大分軽減されるだろう。
あの後じゃ流石の『ディルク』も慎重になる。沽券にかけて即座の退却はしねぇだろうけどな」
「なるほどなあ」
「そう言って頂ければ救われる気がします」
スティアとツルギが頷き、揶揄されたディルクが肩を竦める。
言い方に思う所はありそうだったが納得はしているのか「多分な」と応じた彼に異論はないらしい。
「しかし、酷い目にあったぜ」
「ディルクに無茶苦茶にされたなら満足だろ」
「……言い方に悪意を感じるんだが???」
アンドレイの溜息に青いのが軽口を叩き、赤いのが彼の頭を叩く。
「……次は負けられんな」
ベネディクトが静かに呟いた。
ネクストでの情勢はともあれ、せめてもの救いはこのイベントが『ゲーム』である事位だろう。
何も出来なかった訳ではないし、救われたものもある。
だが、それを良しとしないが故にベネディクトはベネディクトだと言うべきなのだろう。
「そういえば」
一同が人心地ついた時、青いのが言った。
「アーリア、なんでそんな格好してんの?」
「ギエエエエエエエエ!? 何の、何方のことですかねぇ!!!」
エイルがすごい顔をした一方でMayが画面の向こうの視聴者に向けて真剣な顔をする。
「すごく、厳しい戦いだったのですよ……
今回の戦いの結果、R.O.Oどのようの変化が起きてしまうのでしょうか?
次回、新展開の『ネクスト』でお会いしましょうですよ! チャオーなのですよ!」
成否
失敗
MVP
状態異常
あとがき
R.O.OですがVeryHardなのでそれなりに。
惜しかったのでもうちょっと、といった感じです。
反応周りのバラツキとプレイングがちょっと散らばってたのがVH的にはちょっと厳しかったかな、位です。
EXA積んで高速リスポンとかは良かったです。
尚、以下は死亡回数です。
まな(p3x000350):5回
スティア(p3x001034):11回
アンドレイ(p3x001619):8回
ハウメア(p3x001981):7回
リアナル(p3x002906):4回
エイル・サカヅキ(p3x004400):7回
夢見・マリ家(p3x006685):7回
九重ツルギ(p3x007105):8回
May(p3x007582):5回
ベネディクト・ファブニル(p3x008160):9回
凄いことになってますね。
失敗は失敗ですが被害自体は軽減されているかと思います。
やや前向きな感じでしたので名声ちょっと増えてます。
シナリオ、お疲れ様でした。
GMコメント
YAMIDEITEIっす。
R.O.O全体第一弾!
VHEXでお届けします!
●依頼達成条件
・『赤犬』ディルク・レイス・エッフェンベルグをある程度の時間釘付けにする
●『赤犬』ディルク・レイス・エッフェンベルグ
砂嵐最強の男。傭兵王であり盗賊王。
黒い大剣『黒犬』を有し、非常な獰猛性をもって攻めまくる極めて危険な剣士です。
ぶっちゃけた話、ステータス的にはとても勝てるような相手ではありません。
但しこの依頼は必ずしも『勝つ』必要はないのです。
●『赤犬の群』
ディルク配下の傭兵達。
雑魚やモブと侮るなかれ。
能力のバランスが良く基本的に相当強いです。
ディルク隊らしく剣士が多いです。
ディルクに対して忠実で連携に優れ戦意も高いです。
二十人居ますが、十四名はPCに構わず先へ行きます。
つまり、PCが相対するのはディルク+『赤犬の群』六名です。
●ロケーション
街道近くであり、戦場に不都合な遮蔽はありません。
数百メートルの近くに『イベント用(ボス用)の特殊なサクラメント』が存在する為、死に戻れますがタイムラグが多少生じるので注意です。
そして、『ネクスト』において問題なく何事も無かったように復活出来るのはPCだけです。
●青い剣士
涼しい青の王子様。
●赤い剣士
燃える紅の王子様。
●情報精度
このシナリオの情報精度はCです。
情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。
※重要な備考『デスカウント』
R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。
※重要な備考『情勢変化』
<Genius Game Next>の結果に応じて『ネクスト』の情勢が激変する可能性があります。
又、詳細は知れませんが結果次第によりR.O.Oより特別報奨が与えられると告知されています。
VH以上は大抵の場合『普通にやっても無理』なので創意工夫が必要です。
以上、宜しくお願いします。頑張りましょう!!!
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