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シナリオ詳細

【頽廃世界グノーシス】海(カイ)という男

完了

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オープニング

●海(カイ)
「やあ、遊びに来たよ」
 境界案内人のミヤコはジョン=ドゥ改め、海(カイ)のところへやってきていた。
 前回カイはイレギュラーズとも交流し、少し態度が軟化したように見える。
ーーつくづく暇だな、お前も。
「あはは。様子を見に来るって約束したからね」
ーー律儀な事で。
 イレギュラーズとの交流の後、カイは旅に出るとミヤコに告げていた。その際にこの男からはイレギュラーズやミヤコに会いに来て欲しいとは言われていたが。
「あれから少し時間が経ったけど。何かやりたい事が見つかったかい?」
 肩を竦めるカイ。やはりそれを見つける為の旅、という事らしい。
「それで?出立はいつに?」
ーーああ、その事なんだが

●出立前
「というわけで諸君。早速だが」
 カイから頼まれごとをされた為の招集。
 具体的には。
 まず先にどうにかしなければならないのが罠の解除。護身の為、というのもあるが食材を手に入れる為にあちこち設置してあるらしい。
 何かしらの獲物がかかっている可能性もあるが、その場合はトドメを刺した上でカイのところへ連れて来て欲しい。
そしてもちろん罠の解除も。立つ鳥跡を濁さず、という事だろう。
 そして旅をするなら食料が何より必要である。
保存食の類がどこかに転がっているかもしれないが、野生動物の新鮮な肉を加工した方が安全だろう。もしかしたら植物に食べられる木の実がなってるかもしれない。
 三つ目。装備品の調達である。消耗品だからというのもあるが、そもそもここはまともな世界ではない。危険な野生動物だっているだろう。大穴が空いていて通れない事もあるだろう。それゆえに旅に使えそうな物があれば持って来て欲しいらしい。
 それが例えばナイフやランタン。火を起こせるものなどもそうだろう。
「何か質問でもあればカイに聞けば良いだろう。ああ、それと」
 くれぐれも物騒な事はなしの方向で頼むよ。
 そう強く言われ、顔を見合わせるイレギュラーズであった。

NMコメント

●廃墟の大都市
カイとイレギュラーズの皆様がいる場所

●目標
カイの旅支度を手伝う

●出来る事
①大都市のあちこちに仕掛けてある罠の解除
 手の込んだ罠はありません
 一人で設置出来るものです
②食料の確保
③旅に有用そうな装備品の調達

●その他
グループで参加する場合は
グループタグでわかりやすくしていただけると
幸いです。
カイも旅支度はしていますが
呼ばれればどこへでも。

  • 【頽廃世界グノーシス】海(カイ)という男完了
  • NM名アルク
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年03月03日 21時40分
  • 章数1章
  • 総採用数5人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

ルネ=エクス=アグニス(p3p008385)
書の静寂

「やぁ、元気そうだね。ジョン=ドゥ」
 ああいや、今は海という名だったか。
 そう言いながらやってきたのは『書の静寂』ルネ=エクス=アグニス(p3p008385)である。
 海も前に一度会ったのは覚えている。確か本にご執心だった筈だ。
 それで、あれから本は集めたのかと問おうかと思ったが
ーーあの女、ミヤコだったか。手伝いを寄越してくれると聞いていたんだが。
「それならそろそろ……来たね」
 海が訝しむのは当然の反応だが、そこへやってきたのはルネの式神だ。パンパンになった袋を担いでいる
ーーこれは?
「食べられそうな物を集めさせたからね。問題ないよ」
 中を見れば保存が効きそうな物が多い。なるほど、確かに問題はなさそうだ。
「それで海君、本は何処かな?」
 やはりこっちが本題か。若干呆れつつも海は自身の荷物の中から地図を持ってきた
ーー廃墟になる前の代物だからイマイチ信用はできないがないよりマシだろう。
 何が、と聞けば。広げた地図には一ヶ所赤でマーキングされている。
ーー俺が持っている物よりお前の場合、こっちの方がいいだろう。ここへ行ってみろ。品質に関しては保証できない。
 何事かと思いつつ行ってみれば、そこは。
 図書館だった。
 海からは持ち帰れそうならちょろまかしても構わないと言われている。確かに怒る人間も困る人間もいないだろうが。さて、どうしようか。

成否

成功


第1章 第2節

メリー・フローラ・アベル(p3p007440)
虚無堕ち魔法少女

 重い。空気が重い。一種の緊張感を帯びているのはカイだけだろうか。
「前回のカイとの“ゲーム”はなかなか楽しかったわ」
ーーそれはどうも。こっちは二度と勘弁してほしいがな。
 何事かと言われれば。
 前回、『汚い魔法少女』メリー・フローラ・アベル(p3p007440)に出会った際にグノーシスに関する情報が手っ取り早く欲しいから無理矢理聞き出そうとされ。
 身の危険を感じたためにカイが逃走劇を繰り広げたという事情があるのだ。
「お礼に手伝ってあげるわね!」
 何を、と聞きそうになってやめた。なんとなく察しがついてしまったのだ。恐らくその後の事も期待できそうにない事も。
 カイと別れた後、場所を移したメリー。罠を解除しに来たはいいがはっきり言って面倒臭い。しかもやるべき場所は一ヶ所だけではない。そんな大掛かりな罠はないらしいから、その辺りは楽と言えば楽ではある。
 ならばやる事は一つ。手に持っていたガトリングを構える。そしてーー
 掃射。床という床。壁という壁。天井という天井。
 一気に穴だらけになる廃墟。これなら確かに罠は解除できるだろう。破壊した、と言うのが正しいが。
 罠にかかっていた野生動物はミンチになって使い物にならなかったというのは……言うまでもないかもしれない。

成否

成功


第1章 第3節

フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)
挫けぬ笑顔

「久しぶりだね海さん。手伝いに来たよ」
 『希望の星』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)が海に歩み寄って来たが、手には動物の死体。聞けば道中で罠にかかっていた獲物を解除ついでに持って来たらしい。
――割と仕掛けたつもりだったんだけど。
「え?ああ、大丈夫だったよ?」
 防衛目的でもあるが、当然ながら獲物をしとめる為の代物でもある。よって正しく解除しなければ非常に危ない。生傷の一つもあるかもしれないが、見たところ平気そうである。
――それで、それは?
 見たところ何体か変わったものを連れてきている。
「この子達はロバ。雑用とか好きに指示して使ってあげて」
 ロバ。……ロバ?
 混沌世界にいる顔がロリで鳴き声がババアのアレを模して作られたロボット的なあれである。
 旅に必要なものがあれば探しに行くけど何かある?そう聞かれた海だったが、それ以上に目の前のロバらしきものに戸惑いを隠せない海であった。

成否

成功


第1章 第4節

フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)
挫けぬ笑顔

 メカ子ロリババア。海にとっては未知なる遭遇である。いやまあ、混沌においてもよくわからないものであったりするわけだが。
 それはそれとして騎乗用としてはもちろん、馬車ほどではないにしろ荷物運搬にも使える優秀な機械だ。
 『希望の星』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(ウォーカー)としても旅支度に連れて来たわけだが、とりあえず網から必要な荷物を聞き出す。
食料自体は他の人から貰っているので事足りている。装備品に関してもう少し欲しいらしい。
旅に必要な物といえば食料や水、テントにランプ、油やらランプやら。その他諸々。海が持っている物もあるがやはり足りない。
ーーこの妙な機械なら大丈夫だと思うが無理はするなよ?それに物騒だからな。
 世界が崩壊した影響で都市自体もまた崩壊している。そのために余計に入り組んだ地形をしている。それに野生動物もそこらにいるのだ。そんなところへ女の子一人で行かせるのだ、さすがに気が引けないわけではないのだろう。
 大丈夫!と笑う彼女を海はただ見送るしか出来なかった。

成否

成功


第1章 第5節

ルネ=エクス=アグニス(p3p008385)
書の静寂

 崩壊した世界。放置された図書館。その蔵書はやはり劣化が進んでいる。もはやまともに文字を読む事すらままならない代物さえ珍しくない。
本集めと並行して情報収集に図書館へ来ているのは『書の静寂』ルネ=エクス=アグニス(p3p008385)だ。
 情報収集としては新聞を探すのが一番だろう。まあ、この本の状態を見ればあまり期待できそうにはないが。
 「結構大変だね、これなら式神を連れて来たかったけどそれじゃあ依頼をこなせないし仕方ないね」
 そもそもは海の手伝いをする、という話だった為に式神を置いて来たが……。やはり読めそうなものを探すとなると大変である。
そしてとある一室。新聞を収めた箱を無数に見つける。やはりこれも劣化してボロボロになっている。それでもどうにか読める物もあるようだ。
 『動植物化症候群』。イレギュラーズの誰かがこの言葉を発していたような気がするが。それよりも漁る事で判明した事が一つ。
 人間が動物、もしくは植物に変貌している…。
残念ながらそれ以上の情報が得られなかったが、もしや海が罠で食料確保として捕えていた動物というのはーー。

成否

成功


第1章 第6節

「それで、旅の準備はどうだい?」
 ミヤコに訊かれた海。
ーーああ、おかげさまで。無事に出発できそうだ。
 それならよかった、と微笑むミヤコだが、ふと気になった事が。
「そういえば何処へ向かうつもりだい?見たとこ、乗り物もないだろう?」
ーーアテはない。それを探すのもこの旅の目的だからな。
 何か乗れる物があれば便利だろうが、それはそれ。歩き旅というのもオツなものだ。それに
ーーそれにまた何かあればお節介を焼きに来るんだろう?お前達は。
「勿論だ。イレギュラーズにも私からよくよくお願いしておこう」
 苦笑する男だったが
ーーならば次は……ああいや、その時のお楽しみという事にしておこう。
「そうかい?ならまた様子を見に来るからその時にでも」
ーーああ、期待しないでいてくれたまえ。
 そう言って旅立つ男ーー海を見送るミヤコだった。

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